26.そこそこ面白がったので、他のイーストウッドも見てみようかという気にさせてくれた作品 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-03-15 01:26:01) |
25.《ネタバレ》 イーストウッドの映画は「観やすい」。人種差別、異民族文化、貧困、世代の断絶、暴力ととにかく重いテーマを真正面から扱いながら、観やすい、というのは凄い。イーストウッドという人はやはり大した映画人だ。 過酷な体験を持ち身の回りのことはきちんとこなし妻を愛し続け、しかし世間的にはその能力を評価されることはないウォルトにはみんな共感するでしょう。人格者の若い神父、何も言わずお礼の食べ物を届け続けるベトナム婦人たち、もちろんタオやスーにも共感するでしょう。でも偏屈なウォルト爺さんにうんざりする息子たちや間を取り持とうとする嫁、我関せずの孫たちにも共感しない?もっと言うとスーにちょっかいかけてウォルトに撃退される黒人ギャングたち、何もできない白人彼氏、コミュニティ内に生き場所を見つけようとしてあがく最低最悪なゲス野郎ベトナム人ギャング共にもちょっと共感しないかな? 自立したアメリカ人であろうとするスーは結局自分のコミュニティ内の暴力に打ちのめされる。そしてコミュニティは守ってくれず外側にある社会システムに訴えようとしない。ウォルトはそのアメリカ社会を信じて身を投じる決断をするわけだが、この決着の付け方に僕は違和感を感じる。要はこれが保守思想家であるイーストウッドが信じる核の部分なんだろう。 イーストウッドは人間とその集合である社会とそれが「信じるもの」を信じていて、かつ現実を見据えている。まことに立派な態度だとは思う。この映画は傑作には違いないが、果たしてこれが普遍的なメッセージとなりうるのかという疑問も感じる。そしてフォード社のグラン・トリノという車が理想の象徴になっていることにこの思想の限界を感じるのだ。 【tubird】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-10-10 23:30:09) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 全般静かにストーリーは進んでいきます。最後に丸腰で悪党たちに立ち向かうあたりが、もの悲しい。 【ゆっきー】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-04-28 13:33:41) |
23.《ネタバレ》 良い映画というのはわかるのですが、ゆっくり淡々とした流れの前半が正直退屈。アクションやサスペンスを期待しているわけではありませんが、ドラマならではの面白みがもう少しほしい。 また、序盤は可愛げのない孫達や、そんな子供に育てた息子夫婦に若干いらいら。それに、後半への布石とは言え、若い神父に対するウォルトの態度がなかなかひどい。なんか不愉快な気持ちにばかりさせられます。 タオ一家との交流が始まってからは、しだいに温かい空気になっていきます。タオやスーとのふれあいによって、ウォルトの冷え切った心が少しずつほぐれていく様子は、ありふれているけど微笑ましい。 その一方で、偏屈で偏見のかたまりだったウォルトが、隣人と打ち解けていく『これ』といったエピソードが足りない気はします。おばあさんの荷物を拾ってあげるタオや、親しげに話しかけてくるスーだからこそ打ち解けられたのかもしれないが、やはり説得力に欠ける気がしました。 ラストの終わり方は意外でしたね。ドラマとしての深みが出ます。余韻も生まれます。それまでのストーリーとのバランスだってとれている気がします。ただですね、時代劇をいっぱい見て育った世代としては、「てめえら、いい加減にしやがれ。皆殺しじゃー。おらー。」ってな感じで、とにかくケタ違いの強さを見せ付けて悪党どもを粉々にして欲しかったのが正直な気持ち。周りからどんな批判を受けよーと、『目には目を』ってわかりやすいケリのつけ方が好きなんです。 つまりは、この作品は『娯楽』ではない、だから性に合わない、ということですね。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-02-24 04:25:53) |
22.《ネタバレ》 偏屈で昔堅気で嫌われ者のアメリカ人のじいさんが 東洋の移民一家とひょんなことから交流し序々に打ち解け始める。 しかし一家はギャングから嫌がらせを受けていてそれがエスカレートし酷い暴力となっていく。 じいさんは一人ギャングのアジトに向かう・・・といった話。 クリントイーストウッド主演、監督。 現代風荒野の用心棒ですねー。 現代風としたのは単なるヒーローものではないからです。 決めポーズだったり絵面が西部劇っぽいのに主人公がすごく人間臭い。 最後は賛否両論なようですね。 俺は数ある西部劇の一つならいいけどこれを集大成とするならいやかなー。 なんにしても名作なのは間違いないです。 【Dry-man】さん [DVD(吹替)] 6点(2015-04-10 21:42:03) |
21.《ネタバレ》 グラントリノに象徴される古き良きアメリカ。色々な形で、時には形を変えて後世に伝わっていくのでしょうね。そしてこの映画自体もアメリカを伝えてくれます。 床屋のシーンが特に好きです。タオに驚いているウォルトと床屋さんのシーンは良かったなあ。 【さわき】さん [地上波(吹替)] 6点(2014-11-12 13:32:18) |
20.しっかりした脚本としっかりした映像。 きちんと映画になっていていいんだけど すべてが古い。新しい何かを生み出していない。 18-19世紀に飛躍的に発展したクラシック音楽が、現代では新しい音楽を追い求めることもなく、10世紀以前から続く長い音楽の歴史に目を向けることもなく、ある限られた数百年の音楽だけを異常に高く評価する変な状況。 まさにイーストウッドの映画のよう。素晴らしい映画を見た満足感はあるものの、これまでにないもを創り出してやろうという野心的な思いがまったく伝わってこない古典には、ゾクゾクさせられない。 |
19.物語の骨格は良い内容だと思いますが、肉付けとなる身の回りの出来事や人間関係の描写に若干の不自然さを感じた分、共感もそこそこでした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-14 21:11:26) |
18.イーストウッドの頑固親父役が魅力の一本。彼の監督作品は、相変わらず安定感がある。 ひねくれていながらも優しい一面を見せるキャラがストーリーにもうまくマッチしていて、 決して堅苦しくない人間ドラマに。敵役たちがステレオタイプなのはちょっと気になったけど、 ラストはカッコよすぎる姿を見せてくれます。もう役者稼業は引退なのかな? もったいない。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-19 17:18:45) |
17.イーストウッドは一貫して、アメリカの現代を偏りのない目線で描くことに長けていると思います。だからそれ以外の国の人から見ると必ずしも共感できない部分があります。今作は、あくまでも標準的なアメリカを描いていて、それも淡々としており余韻の残る作品です。ただ私には後味の悪さしか残りませんでした。女の子や家族も結果として救われたとは言えないですね。ラストは、ゴッドファーザーか、ボニーアンドクライドかって言うくらい蜂の巣にされますけど、あれは映画俳優としては一度は、やってみたいシーンなんでしょうか? 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-22 20:04:26) |
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16.事件と言うか出来事と言うか、展開が唐突過ぎて最後までのめりこめなかった。冒頭から中盤から最後まで「こう展開させたいのでこういう事件を起こそう」という意図が見えてしまって実に残念だった。例えるならば、私もブックのあるプロレスの試合をそれと知りながら楽しむファンではあるが、今まで最強のコンビを組んでた同士が互いの誤解から憎悪を募らせ、イザ血で血を洗う抗争に発展するか!という瞬間に、美女がリングに上がって「あなたたちは、本当は兄弟なのよ!」と言っていきなり「兄さん!」「弟!」と泣いて抱き合うような、そんな感じ。最後の和解が予想できるようなブックだとしても、もっとやりようはあるだろう!と突っ込みたくなる。とりあえず少年とお姉さんは素晴らしい演技だった。せつなさが伝わってきて感情移入できる。が、一度見たらあとは忘れてしまう類の映画ではあった。 【DeVante】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-11-23 11:48:31) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 自分が年をとったらあんな頑固じじいになるんだろうな、と思いながら見てました。死とは何なのか、人生の最期をいかに迎えるか、をしみじみと考えてしまいました。しかし最後、イーストウッドが大立ち回りをしたらな~とか思ったり。 【ほかろん】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-05-30 14:04:37) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 安易な気がするなぁ。ストーリーもだけど、とにかく人物が皆あまりにも類型的だし、その人物たちに三流以下の脚本家でもやらないようなセリフを言わせちゃうし。ストーリーが安易なのは別に構わないと思う、というか、むしろ分かりやすいのはいいことだと思う。でもなぁ・・・。差別主義者の偏屈ジジィ→差別対象のイエロー軟弱青年と出会う→あるきっかけで二人は心通わせるようになり→差別していた者のために命を差し出す、これは究極の「変化」の物語で、脚本書きのABCとして最初に習うんだよね、「主人公を変化させよ」って。それを海千山千のイーストウッドにあからさまにやられてもドン引きというか、「そんなぁ、、、」って感じ。切ないのよ、こんなあんまりな原点回帰見せられちゃって。それに、自らの命を差し出しても、結局、それじゃぁ根本的な解決になってないじゃんか、ってことも不満かな。究極の自己満足、っていうか。人生なんて所詮自己満足に終始するものなんだから、それでもいいじゃないか、とも思うけれども、なんかね。朝鮮戦争のエピソードをもっともらしく盛り込むあたりもなんかヤだ。やっぱり、監督イーストウッドは好きになれないのかなあ。俳優としては、掛け値なしに愛しているのに。もちろん、ウォルトを演ずるイーストウッドはイイ俳優でした。もう本作で俳優イーストウッドと今生の別れなのかと思うと、それも哀しいし。あ、でも、ラストシーンの渋い歌は沁みました。・・・うーん、イロイロ複雑。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-05-17 22:23:56) |
13.《ネタバレ》 特に前半、ツバを吐きまくるイーストウッドが気持ち悪い。そのうち血を吐き出す。人種差別全開で更に気分を悪くしながら中盤くらいまでが過ぎた。展開は速い。ラストは『なるほど』と思わせてくれたが、出所してきたらどうなるのか。 【まいるどへぶん】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-22 05:04:53) |
12.話題になっていたのと、DVDが安かったんで、購入。 素人の子どもたちの演技が下手でむごかった。 内容はそれなりに面白かったけど。。。。 空気感と姿勢はクリントイーストウッドらしさがでていました。 この人は人間としてかっこいい。 【ひであき】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-02-18 06:12:40) |
11.《ネタバレ》 見てたらセント・オブ・ウーマンを思い出しました。 ギャングを挑発したら、直接おじいさんが嫌がらせを受けそうなものですが・・・。 みんなが銃を持ったらどうなるんだろう?と思いました。 【はに丸】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2010-02-14 17:49:05) |
10.イーストウッド監督作品は苦手な私ですが、この映画も最後は無情を感じます。運命を変えようと歯を食いしばって頑張っても、神はまるで何もなかったように、人生という筋書きのまま、人々に過酷な運命を課すのです。まるでアメリカン・ニュー・シネマのようなラストでした。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-02-07 15:00:02) |
9.《ネタバレ》 最初はただ人物像を出すため程度の設定と思っていた朝鮮戦争の戦歴が、東洋人への複雑な思いの源と分かってくるあたりの厚み。この結末は彼にとっての東洋人に対する決着だったんだな。元ダーティ・ハリーにしては考えた結末かも知れないが、ちょっとかっこよすぎないか。服を新調し、懺悔を済ませ、まるで唐獅子牡丹が流れ出すような気分。仁侠映画ならそれでもいいが、現実的な市井の映画と思って観ていたので、このかっこよさは素直には味わい損ねた。かっこいいってのは、ちょっと間違うと、あのチンピラ連中と同列になってしまうもので、もっとみっともなくていいから、ニコニコ笑って終わらせられる手立てを講じてほしかった。でも考えてみればイーストウッドの映画なのだから、悲劇に傾斜するのは予想していてもよかったんだ、ガンコ老人ぶりのユーモアにうっかり忘れてしまっていたのだった。ただそのユーモアも、“男の訓練”を床屋でさせるとこなんか、私はそれほど笑えなかった。たぶんああいう男同士を過剰に誇示した付き合いってのが、こっちが苦手という個人的な理由によるのだろう。その彼らの古風さをも笑ってるシーンであるのは分かるんですけどね。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-12-21 12:01:33) |
8.《ネタバレ》 タオとウォルトの関係は赤の他人だからこそ、もっというと人種が違うからこそなりえた関係なのかとも思えた。そういう意味では父と息子は最も近い存在だが、一番遠い存在のような気がした。 暴力の連鎖に無抵抗の死という形で見せた結末は、これまで様々な映画で様々な死と生の形を見せ続けたイーストウッドだからこそ深みを持たせる事のできる結末。今まで綺麗事を撮らなかった人だからこそ出来る、究極の綺麗事だと思った。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-12-08 00:27:04) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 私はイーストウッドのファンってわけではないのですが、それでもこの人の作品には「他にはない何か」があると思っていました。その「他にはない何か」は私にとって受け入れられたり受け入れられなかったりするわけなんですが、そういうのが作品の評価と言うか好き嫌いにつながっている、と… で、本作品。彼の役者としては最後の作品ということなのでかなり期待しての鑑賞だったんですけど、ああ…なんなんでしょう、その「他にはない何か」ってのがまるで見当たらない作品だったんですよね。話としてはそれほどつまらない話ではない、異なる隣人への偏見から理解と愛情につながっていく過程だってそれなりに丁寧に描かれているし、それなりに敵役の不良仲間は憎憎しげで、復讐劇としての盛り上がりもそれなりにある、なのに何故なのか… 多分「許されざるもの」や「ミリオンダラー・ベビー」の無常観、「ミスティックリバー」や「チェンジリング」の絶望感、そうした感情の底にある諦めとも悟りともつかない奇妙な清清しさ、本作にはそれが全く感じられないからなのかな…。この清清しさがこの人の作品の魅力なんだと思っていたのに…… でも、皆さん高評価ですね。私には感じられなかったものが感じられたからなのでしょうか。ひょっとしたらもっと単純に、そものそもこの映画のキーワード「グラン・トリノ」って車(というかそれを含む自動車全般?)に、全く興味や思い入れがないからってだけのことなのかもしれませんが。 【ぞふぃ】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-11-30 17:03:19) |