2.《ネタバレ》 豪華なキャストが代わる代わる出演する、そんな話題作りの映画かと思ってましたが、中身のほうも充分に楽しめました。思ったよりここでの評価が低くて意外でした。他の方が指摘されてるような「一流ホテルはこうあるべし!」みたいなのがそんなところに泊まったことがない自分にはわからなかったからそれがよかったのかな。普通に面白い映画でした。
物語の本筋は連続殺人犯の追跡なんですが、それに絡んだり絡まなかったりする枝葉の話もひとつひとつが緊張感があってよかった。おそらく豪華キャストを出すための流れだったんでしょうが、そういった製作側の都合がうまく見る側の楽しみにつながってマッチしていたとも思いました。月曜から夜ふかし準レギュラー?の青山めぐちゃんが高嶋政宏さんと出ていたことにびっくりしました。あそこで新田(=木村拓哉さん)が刑事ならではの観察眼でトラブルを未然に防ぎ、山岸(=長澤まさみさん)との距離が縮まって二人の奇妙なコンビが出来上がりましたね。
ストーリーは基本的にホテルを訪れる面倒な客たちを、刑事は連続殺人犯と疑いながら、ホテルマンたちは大事なお客様として扱いながら処理していくお話。中でも生瀬さんの演じる客は一等面倒くさい人でしたね。実際一流ホテルならあそこまで対応するんでしょうかね。PCの消えた(と客が勝手に言っている)データなんか知ったこっちゃないけどな。映画だから最後は本人が悔い改めましたが、現実にはあんなクレームはあり得てもあんな風に自分の行いを悔いる人なんていない。と言うか、あんなことができる人はそもそも自分が悪いと思っていないから。