44.《ネタバレ》 巧い!ラスト3分前まではたいした映画じゃねえな、とか思ってたのが終わってみたらすっかり評価が変わってしまいました。最初は「マンガ?ヒーロー?なんの繋がりがあるんだ?それになんか全体的にモノトーン調だな、眠くなるわ!これでただのマンガと現実世界の区別がつかなくなった精神倒錯者の話だったら怒るぞ!」とかなんとか思ってたけどラストで全てが繋がった気がしました。まず善VS悪という話の骨格となる部分を漫画を使って導入したのが新しいアイデアでした。構図的にはデヴィッドが善の役目を司り、世の中をはびこる悪を倒すというヒーローものと同じです。しかしそんな主人公も愛してやまなかったフットボールを恋人のために断念し、挙句今では妻との関係もうまくいっておらず、地元スタジアムの警備員という自分の目指すべきはずではない職業に就き、そんな自分に毎朝目が覚めると悲しみを感じてしまう。それがストーリーが進むにつれて、妻との関係は良好になり、仕事ではニューヨークから誘いを受け、子供に誇れるヒーローとなり、そして遂に朝目が覚めると悲しみが消えていた。これでハッピーエンドだ!!・・・つまんねぇ~、と思ってた自分が甘かったです。悲しみを感じていた自分をヒーローにしてくれたイライジャと友情の握手!そしてその恩人本人が悪の親玉張本人だったという驚愕のラストにはしてやられました。そして更に凄いのが、この映画はオチが全ての一発映画ではないという点です。この映画がヒーロー映画だというのは最後に分かる話なので、もう一度始めから見ればまた新たな発見が出来ます。具体的には冒頭の一見無意味に見えるナンパのシーン、あれは実はナンパではなくてかつて自分が愛したフットボールの話に反応した、というふうにもとれるようにもなります。久しぶりに巧いっ!と思えるような映画でした。 【8823】さん [地上波(吹替)] 7点(2005-11-12 20:11:55) (良:2票) |
43.《ネタバレ》 自分の、シャマラン映画への愛情に気づいてしまった私は、公開当時酷評を受けていたこの映画を観ていなかったことに気が付いた。他の方々のレビューを敢えて読んでからの鑑賞。感想は、他の作品のどれより良かったんじゃないだろうか。必要以上に暗くて鬱々とした映画だし、あっと驚くどんでんを期待すれば肩すかしを食らう内容だ。けれどもS・L・ジャクソンの異常というよりゆがんだ精神の持ち主と、B・ウィリスの寡黙で悲しい人物像はなかなか良いキャラクターだと思う。ヒーローと悪役とが、二人して自身の存在の意味をもがきながら探しているとは。こんな人間の弱い部分を見せられると、弱虫な私はとたんにしんみりと見入ってしまう。細かい粗は言い出せばきりがないが、これがコケたが為に「君の映画はアッと驚けなくちゃ!」とどこかの外野が耳打ちした結果が“サイン”や“ヴィレッジ”なのかと思うと、隠れた才能の芽を摘まれたような思いがする、そんな作品…う~ん、褒めたいのにうまいこと書けない。自分のこと印象的に登場させなければ、もうちょっと点もいいのに。シャマランよ。 【のはら】さん 7点(2004-09-21 00:40:18) (良:2票) |
42.まいった。まったく↓の方、そして264【MAZE】さんと同意見。付け加えることがない。海外ではけっこう点数が高いのに、日本ではなぜ評価が分かれるのか不思議。おそらく、善と悪に対して哲学的な価値観を持っているか、持っていないかの違い、ということにしておきたい。自分にとっては「シックスセンス」より明らかに上。 【mhiro】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-09-04 20:51:33) (良:2票) |
41.きっと、あの列車に乗らなければ、彼は息子と何の変哲もない平凡な人生を人並みに送っていただろう。そして、背中合わせの彼も、『ヒーロー』を見出す事が出来なかったら、自分の“空想”に溺れながらガラスの身体を引きずって生きていただろう。この相反する2人に起きた変化は面白い。自分の“力”を受け入れたが、結末の残酷さに打ちひしがれる。望みを叶え、尚かつ自分の過ちに終止符を打つことが出来た。 一本の線上に描かれた劇画の『善』と『悪』...それは、哀しい程型抜きされたハッピーエンドをもたらした。イライジャの真の望みは果たされたのだ。ヒーロー程、割に合わない役はないだろうな。 【MAZE】さん 7点(2004-05-22 17:49:56) (良:2票) |
40.皆さん大多数が酷評ですが、私は楽しめました。 私は何の予備知識も持ち合わせず見ましたが、逆にそれが良かったのかもしれません。 自分を見失い、自分の存在意義すらわからなくなっている主人公。逆に自分の存在意義を見つけようともがき苦しむイライジャ。まさに相反するがひとつ。 ~しかし、ほとんど267さんの意見と同じなので省略。 何かが起こる期待、ではなく、人間の深遠を期待する映画だと思います。 【sherlock】さん 7点(2004-09-03 10:53:32) (良:1票) |
39.《ネタバレ》 『握手をするときがきたようだ。』が、まさかの真相につながっていくとは…!このオチのためだけにあるような映画です。ミスター・ガラス。まさかのサイコ・パス! デヴィッド・ダンは不死身。デヴィッド・ダンは力持ち。デヴィッド・ダンはエスパー。 これだけの力を持ちながら、なかなか行動に移そうとしない姿にはもやもや。 イライジャとの出会いにより、遂に自ら殺人鬼と対峙する。 まあ、見所がこことオチしかない割には、結構飽きずに見られた気がします。 ベンチ・プレスのあたりがやや冗長かもしれないですねー。最初は落とすんじゃないかと思って独特の緊張感だったのに、あまりにひっぱるもんだから途中で飽きちゃった・・・・。もう少し短い尺でスパッと驚かせてくれたらいいのになー。 ああ、もう一つ見所がありました。息子が銃をつきつけるシーン。そして息子にそっと新聞を差し出し、『シー』っとジェスチャーで伝えるシーン。息子との交流全部まとめて、名シーンと言えるでしょう。 ただ、『なぜ息子は父親に無敵のヒーロー像を求めるのか』という動機付けは弱かったように思います。 夫婦仲が次第に修復していくケースというのも、ある意味珍しいかもしれません。 割と緊迫感のあるサスペンス調の映画。箸休め的な夫婦イベントや家族イベント。それが適度な匙加減。メリハリが利いてて良かったです。 つっこみどころは多いかな。 病気になったことがないのは自分が一番よくわかっているだろーに、奥さんや職場の人に尋ねるのはわざとらしすぎ。 それに病気になったことがないのに、なぜその症状を知っているのか。 うん、もう少しヒーローとして覚醒してからの活躍を見てみたかった気持ちは否めないです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-08-16 01:43:19) |
38.《ネタバレ》 かなり昔に鑑賞したんだけど、あんま好印象なイメージはなく、今回、「スプリット」を観てかなり面白かったので、前作である、この作品を改めて見たくなり再見。だいぶ、細かい部分は忘れてたんだけど、やっぱ「スプリット」と同じ世界ってゆう感覚のおかげで、まえ観た時より、だいぶ面白く感じました。善がいるから悪が生まれるってゆう「ダークナイト」の逆パターンな感じで、悪として存在したいために、善を生み出すって発想が、なんか独特で、そこも面白かったです。 【なにわ君】さん [インターネット(吹替)] 7点(2022-03-06 10:22:55) |
37.《ネタバレ》 「ミスターガラス」が気になって、まずこの作品を観た。 「スプリット」も観ねば・・ でもこれ一作だけでも、完結したどんでん返しになってて、 ナイトシャラマンの才能に脱帽。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-07-08 10:03:31) |
36.《ネタバレ》 たぶんこの映画のアイデアは短編向きで、長編向きじゃない。もしオムニバスの一本だったら、同じオチでも評価が大きく変わる気がする。●では次に、勝手に改案してみたい。まず107分を30分にまとめ、デヴィッドの大活躍を1時間追加。すると万人受けするかもしれないが、シャマランの映画じゃなくなるだろう。●初見の際、イライジャに感情移入した。でも数百人を無差別に殺した男にはもう「弱者の悲しみ」、同情の余地はない。嫌いになった。★7点。 【激辛カレーライス】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-06-08 01:18:30) |
35.『シックス・センス』で感動した観客たちを唖然とさせた問題作。音楽の使い方や演出を含め、シャマランらしい「ズレ」が最も色濃く出ている作品であるが、アメコミ・ヒーローものの前日譚として見ればきわめて完成度が高い。 【野良猫】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-09-07 22:53:47) |
|
34.《ネタバレ》 面白いような面白くないような不思議な感じです。シャマランだし… 息子が拳銃を持ち出してきた時のクソガキっぷりにはイライラしてしまいました。最終的にイライジャがアレだったという事は主人公の能力もやっぱ思い込み?…かと思いましたが、触って犯罪暦が見えてるからヒーローでいいんだよね… で結局どうなんですか、ケガしないんですか固いんですか。 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-03-30 00:09:33) |
33.《ネタバレ》 最初から最後まで、よく練られている内容だと思いました。 なぜ冒頭からブルース・ウィリスが憂鬱そうな顔をしているのか、なぜ夫婦生活がうまくいっていないのか。 これらの疑問点も、ストーリーが進むに徐々に分かっていきます。 テンポも良く、最後まで一気に観る事が出来ました。 サミュエル・L・ジャクソンの髪型が面白い(変?)のもGood。やっぱりツルピカがお似合いだね。 【かずまる】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-08 12:48:13) |
32.《ネタバレ》 サミュエル・L・ジャクソンが良い味出してます。完全に変人に成りきっています。 話自体はヒーロー物なのですがオカルトで、一般人にはお勧め出来ませんが、個人的には結構良かったです。物語のテンポが良い。 最後の江戸川乱歩の小説の様なオチもグッド。 【民朗】さん [地上波(字幕)] 7点(2008-08-05 01:23:40) |
31.『シックスセンス』の衝撃を忘れられず、多大な期待を寄せて観た人の大半はズッコケたことだろう(自分もそのクチ)。ただ、もしこの作品が件の作品の前に作られていたとしたら、評価は随分違っていたことだろう。ちょっとしたカルト作になっていた可能性がある。アメコミ世界をこれほど地味にリアルに描いた作品は他にない。言いようのない哀しみと共に目覚める男。重度の障害を背負い、生きる意味を失いかけた男。自らの存在価値を見出そうとするふたりの対極の男たちの姿を、深く静かなタッチで描く。ラストに「衝撃の結末」を持ってきてしまったことが、この監督自身『シックスセンス』の呪縛から逃れられていない証拠のような気もするが、この話術の巧さは純粋に引き込まれるものがある。 【フライボーイ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-03-02 21:14:55) |
30.シックスセンスを眠くなって挫折し、サインに愕然とした私ですが、これは好きです。出来ればブルースウィリスの髪がもう少しあった時に作ったら、もうちょっとかっこよかったかも。 【dilfy】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-04-16 20:33:44) |
29.映画に何を求めるか、何を楽しむかは人それぞれあるだろうが、ストーリーが面白いか面白くないかは好みはあるだろうけど面白いものは誰が見たって面白いし、面白くないものは誰が見たって面白くないものだと思ってたけど、違ったみたい。これは前作『シックス・センス』を勝るほどの面白いストーリーだと思ってたのですが世間の評価はイマイチのようですね。個人的には非常に楽しめた。ストーリーも良いが、その見せ方も秀逸。冒頭に生まれながらに骨折した赤ん坊が映され、列車に乗るブルース・ウィリスが映されるが、黒人と白人とすることで同一人物ではないことを判らせたうえで見せてます。でも両者ともがこの映画において非常に重要なキャラで、その重要さが同等であることを宣言しています。これが最後に効いてくる。何もかもが真逆な二人なんだからオチは当然のオチといえる。それでも驚いた。天から授かった力の封印が家族を崩壊へと招き、力の使用が再生を招くというシャマランの信仰とも言えるテーマが物語を美しくさせ、オチに拘らない映画へと昇華させていると思う。と同時に負の力を持つ悲しき運命に涙する。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-25 15:48:59) |
28.見せ方がうまいと思った。こういう映像には凄く引き込まれる。無機質な感じの中に哀しみがあった。音楽もそれを引き立てていたと思う。 サスペンス? いや、なんというかこれは自分の真実の姿を探す男達の葛藤だと思う。 でもこの映画、嫌いな人は嫌いなんだなあ。 秀作だと思うが。 |
27.なかなか面白い作品でした。予想できないラストがGOODです。 【クロ】さん [地上波(吹替)] 7点(2005-11-16 18:00:47) |
26.シャマラン節炸裂ですな。ハマる人とそうでない人でまっぷたつに別れますね、毎度毎度。 シャマラン作品を見るたびに思いますが、シックスセンスをいつまでも引きずってる人は、 シックスセンス以降のシャマラン作品は見ない方がいいと思います。置き去りにされますから。 いやあ、しかしやってくれるよなこの監督は。 【ぱぴんぐ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-15 11:23:41) |
25.なるほどね〜。これは「新たな視点で描くヒーローもの」の映画なんですね(^_^)。巧いっ!シャマラン!◆淡々と、そして物静かに進んでいくストーリーと、時として息を呑むようなカット、何がどうなるの?と思わせながら興味をひっぱる演出は凄く巧いですね。実は、つい先日「ヴィレッジ」も見たのですが、私個人的には、こういうシャマランの演出は結構好きなんだな〜、っと改めて感じました。◆こっちじゃなくて、そっちがオチなの〜?って一瞬思ってしまいますが(笑)、すぐに”あっ、なるほどね〜”っと納得。いわゆる「アメコミ」を題材にしてますが、そういう無敵のアメコミヒーローではなく、あくまでリアルな現実の中のヒーローを、こういう新たな視点で描いた映画は他には見た事はありません。逆に、そういう「アメコミ」を題材にした他のヒーロー物ムービーを皮肉ってるような印象も受けましたね。◆見ている時は、これどうなるんだろう?と、ずっと観客に思わせ、見終わった後で、ジワジワとその不思議な世界観を堪能できるような、まさに奇妙な感覚の映画でした。 |