1.《ネタバレ》 原作は未読。ただ率直に、映画としてはストーリーがかなり薄目で、そこにギャグとミュージカルをタップリ添加して何とか映画に仕立て上げているという風の作品。特にミュージカルシーンは思いがけない程に大量で、しかしその割に歌も踊りも左程出来が良い訳でも無く(悪くないのも無くはないが、宴会芸・カラオケ大会レベルのがチラホラ混ざり込む感じ)、全体的にイマイチ盛り上がりに欠ける様にも思う。
他方、ギャグの出来はどうかというと、コアなオタク生態ネタが大半を占めるのでこれも率直に「人を選ぶ」という印象で、万人向け・全世代対象の映画ではないかなと思う。ただ、ニコ動直撃世代の私にとっては、この映画は正に我々の青春でもあると思っている。実際、ギャグシーンは個人的にはどれも抱腹絶倒、非常に笑わせて貰った。特に脇役の佐藤二朗・賀来賢人・斎藤工はいずれもとても面白かった。
もう一人、高畑充希はコミカルな演技&眼力(ちょっと阿部サダヲ風な)も然ることながら、歌も踊りも驚くほど達者で、特に歌では中盤に一曲、非常にグッとくるパフォーマンスを披露していた。彼女のファンなら必見な作品だと思う。