1.本当に、猛烈にバカですね~。そこが素晴らしい。説明不要、説明不能。「カルト集団へ復讐を誓う主人公」なんて言うと、ちょっとマトモに聞こえるけれど、実際にはそんな事はどうでもよくって、ただただ、主人公を含めた魑魅魍魎どもをひたすら戦わせ暴れさせて、そのメチャクチャさを楽しむ作品。エッチしてるところを襲撃されるくだりの、あのアホらしいスローモーション。実際にはあり得ない超高密度の活劇と虐殺、時間なんぞ表現の一手段に過ぎない訳で、アホらしさの表現のためには、堂々と伸び縮みさせちゃえばよい。自称FBIの男と橋の上で並走するシーンなんて、異常なまでに橋が長いし。このFBIのオッサンにいたっては、もはや一切の物理法則を無視しちゃってるしなあ。本作品、驚くことには途中で主人公自身が目を撃ち抜かれて死んでしまう。でもアタリマエのように生き返る。「確かに撃たれはしましたが、それが何か?」ってな感じで。わざわざサングラスをかけて、それを外して見せることで、何の説明も伴わない“撃たれた目”を強調するのには、つい笑っちゃいました。本作品は全体的に、こういう残酷描写を伴ったギャグが、実に冴えてて、かなり笑わせていただきました。