11.《ネタバレ》 アラブ人に対する謝罪が無い事への批判が多くあるみたいですが、僕はそうは見えませんでした。ジョディ・フォスター扮するカイルは母としていなくなった娘ジュリアを必死に探す訳ですが、その際他の乗客に対する配慮は一切ありません。暴走と言って間違いの無い程の「母の愛」なんです。一方そのせいで多大な迷惑を被る他の乗客(他人)は娘がいなくなった母の気持ちなど知った事ではない、という態度。セラピストとの会話の途中で娘が描いたハートマークに気付き、現実に引き戻されたカイル(映画的にもこれで妄想では無く、娘が機内にいる事を示している)はこの後手錠をかけられ乗客からとても冷たく嫌らしい拍手で迎えられます。その時のカイルの何とも冷めた表情。そう、どうでもいいのだ。娘は間違い無くいるのだから。そして見つかった後、乗客からは自分達が信じなかった、非を認める様な台詞やシーンは一切ありません。これでいいと思いました。お互いに他人はどうでもいいのだ、という描き方をしているんだから。監督はそんな幼稚なシーンは意図して演出しなかったんでしょう。そんな中、唯一代表として謝罪したのが機長である。客は個人個人感情があるだろうけど、機長は全乗客の生命の安全を守る義務から、信じなかった事を謝罪したのは妥当だと思いました。そしてあのアラブ人。誰も信じなかった、冷たい仕打ちを受けたカイルが見せたあの微笑みとほんとに微かな会釈は、カイルにとっては最大限の反応であり、互いに理解しあえた、謝罪以上の「和解」だったと感じました。不穏な雰囲気を孕んだ暗く冷たい地下鉄のOPから母娘揃って光の中へ向かって行くラストシーンとの対比が素晴らしかったです。 【miki】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-23 20:59:48) (良:4票) |
10.《ネタバレ》 飛行機から人が消えるのかという謎がまず成功の最大要因かな。密室殺人と同様に、謎解きにワクワクします。そして母親の強さが良い。乗客が迷惑がるとか、乗務員の指示に従わずわがままとか、普段であればそうだが、娘の命を考えたら構っていられないのは当たり前でしょうね。必死さに無理がなく、最後のどや顔も美しい。荷物を持ったついでに文句の一つも言おうと思ったアラブのおっさんも美しさに言葉を失ったと解釈したが。 【パセリセージ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-27 22:33:22) (笑:2票) |
9.《ネタバレ》 飛行中の旅客機の配線をブチブチやったりかなりヤバい主人公、初見で随分無理筋な展開ながらも何故か引き込まれた作品。ネタバレしているにもかかわらずまた引き込まれてしまうのは、誰にも理解してもらえない孤独な母親についつい感情移入してしまうからか?最後に大破した旅客機から一人、娘を抱いての登場には思わずスタンディングオベーション。やっぱりサスペンスミステリ―のヒロインはジョディ・フォスターです。 【ProPace】さん [地上波(吹替)] 8点(2019-01-14 21:40:49) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 母親っていうのは、子供のためであればおかしなくらい理不尽になれるものかもしれません。そういった意味では、ジョディ・フォスターは見事なまでにリアルな母親を演じていたと思います。 そのリアルな母親だったからこそ、一緒に騙されました。 ぼくはもう途中で完全にパニック。 だって、あの母親だったらありえるじゃないですか。すべてが妄想だったってオチ。 「え?娘は死んでいる?まさかすべて母親の妄想だったのか?」 ってな感じで・・・お恥ずかしい・・・ ですので、もう娘が出てきたときの衝撃といったらそりゃあもう。 僕は単純なので、一緒に騙されて、一緒に「よっしゃあ」って思って、最後爽快で、アラブ人にはちょっとだけごめんね、って思いました。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-25 12:39:05) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 ヒッチコックの「バルカン超特急」からの見事な換骨奪胎。いやあ、この映画最近のこの手のジャンルの中じゃ出色の面白さだと思います。前作「パニックルーム」でも、密室内で我が子を守る為強い母性を発揮してたジョディ、今回は舞台を空の密室に移し、更にパワーアップして久々の登板、母親って本当に強いっす!この作品の成功は男優陣のキャスティングの巧さですね。これ、配役一歩誤ったら底が割れてつまんなくなってしまったと思います。とにかく何の予備知識も入れず観るのがおすすめ。脇に浅丘ルリルリに酷似のスッチーさんがいました。でもこれ中東方面で上映されたら非難轟々かもなあ・・・。ラスト、ジョディは何か一言あってしかるべきなんじゃ・・・とつい余計な事を考えてしまいました。 【放浪紳士チャーリー】さん [試写会(字幕)] 8点(2005-12-17 11:19:15) (良:1票) |
|
6.《ネタバレ》 ジョディが機内にいたアラブ人を疑ってかかったことについて、アラブ人にいっさい謝ってないことについて問題視する批評もありますが、あのアラブ人、通路を突進してきたジョディをひっつかまえて座席にガツンとぶつけてノウシントウの刑を食らわせてますので、ケンカ両成敗ですね! ****** それはさておき「娘を乗客誰一人も見てないなんてありえない」という意見が目立ちますが、あえてこの映画を弁護させてください。前列の子連れ家族が来たとき、娘は座席下にあった飛行機のおもちゃを拾おうとして座席から降りそのまま座席下におもちゃをイジりながら体を縮めていました。だから前列の家族連れの親は視界に入らない。もし娘がそのまま座席下で遊んでいたら後から来たであろう後ろの席の客も視界に入らなかったでしょう。前列の子連れ家族はお互いにガヤガヤしてそもそも人のことなど眼中にありません。フライトアテンダントもビジネスクラス以上の客には一人一人笑顔で入口であいさつしているので、ある意味乗客の顔や年齢をチェックできますが、エコノミーは「勝手に入って座ってろい」状態なので、誰がどこに座ったかなんて記憶できないでしょう。さらに夜の機内では、上客は寝てるか映画見てイヤホンしてるので気づきにくい時に、ジョディは娘といっしょに一番後ろの空席にこっそり移って座席一列(ジョディが中央の1列分、通路はさんで、娘が窓際の一列分)を使って寝ていたのです。ジョディが寝ている間に、寝ている娘を席の後の出入口から人目につかず拉致するのは簡単です。そして決定打として、機内を「娘はどこよ!」と走りまわり絶叫し誰かれかまわず疑うようなモンスターペアレント・オバサンに「私見たかもしれません」なんてへたに手を挙げようものなら「まさかあなたが犯人?きっとそうよ!捕まえて!」なんて展開になりかねません。へたに協力するより黙ってたほうが身の安全です。そういう見方が妥当だと思います!!!(で・・・・・もし一番後ろの席に二人が寝ないでいたら、犯人は乗客のまっただ中の座席からどうやって娘を拉致するつもりだったの?という質問については黙秘権を行使させていただきます!!w) 【フィンセント】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-11-05 14:18:46) |
5.サスペンスにしてはあまりに雑な作りでツッコミどころ満載。まるで自分のプロモーションビデオみたいな薄っぺらい作品に何故フォスターが出演をOKしたのか疑問に思ったが、マンフロントさんのレビューを読んで納得。モンスターペアレントの暴走になぞらえて米国のお家芸「我こそは正義」の滑稽さと危うさを表現しているのだとしたら、フォスター演じる主人公の誇張された「強い母」像にもうなづける。レビューを読んでいて、自分の正義を全うする為ならどれだけ他人を侮辱し恐怖に陥れようともお咎め無しの主人公に疑問を感じる人がこれだけいるということに、日本人としてちょっとホッとした。あえて駄作を作った制作陣の真意を信じて8点献上。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-07-21 13:33:59) |
4.ハラハラドキドキで6点. Jodie Fosterに2点. いつかの機会に"The Lady Vanishes"チェックします. せねば. 【RTNEE USA】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-04 15:35:00) |
3.予備知識全くなしで見たので、ハラハラ、ドキドキで、結構楽しめました。近くの席に女の子が乗っていたかどうかわからない他人への無関心さ、人間が正常かどうかはまわりの人の合議制で決まる?みたいな不気味さも味わいました。なのでいい点つけさせていただきます。 【ひよりん】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-11-26 14:13:52) |
2.素直に面白かった。ドキドキ、ワクワク、これこそサスペンス。犯人もおお~、共犯者もおお~、って感じで、僕は楽しめましたが、・・・・・なにか問題でも? 【こまわり】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-05-24 22:36:05) |
1.設定にはかなりの無理アリ。おそらく原作ではそのあたりの必然性を上手に立証しているのだろうが映画では無理だったか。が、主題であるところの、「大事な事に関しては人の情報や考えに惑わされず、自分で行動し考えなさい」という点に感動した。 【小鮒】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-19 17:24:59) |