62.《ネタバレ》 今までの007シリーズとは別のシリーズになっています。おしゃれなスパイ映画ではなく、アクションを中心としてハードボイルドです。ヴァイオレンス(残虐殺害シーンや拷問)は無いほうがいいと思いますが、”新生ボンド”の意味を込めてあえて挿入したのでしょう。(それならMの年老いた役者を変えるべきと強く思いましたが)カメラワークは、心憎いまでに、細かいところまで行き届いており飽きさせません。スパイ映画特有の裏切り、どんでん返し、恋愛も当然盛り込まれています。冒頭の超絶追跡シーンは映画史上に残るでしょうか。あそこまで高所に行った例を知りません。アイデアの勝利ですね。空港シーンもそこそこの出来です。しかしカジノの長いシーンはいただけません。勝負は一度でつけましょう。毒をもったり、ナイフで殺そうとしたりはご法度です。ここは頭で勝負するシーンです。敵の中ボス(ル・シッフル)が雇い主にボコボコにやられるシーンは不要です。あれで「あ、こいつは弱いんだな」とわかり、緊張感が失われます。そもそも中ボスがテロに失敗した損(株の損)をカジノで取り返すというのもよいアイデアとは思えませんね。もっと悪いことを企みましょうよ。またボンドの正体が最初からばれているという設定もマイナスです。正体がばれるかもしれないというサスペンス感が失われるからです。ヴェスパーですが、お化粧が濃すぎるような…。それはさておき、最後は「ボンドを助けるために命を犠牲にした」としたいようですが、そうはなっていないと思います。恋人がいましたし。でも自ら死を選らんだようにも見えましたね。ヴェスパーが裏切っていたのなら、ボンドを拷問する必要もないはずですが。銀行でお降ろしたお金の入ったカバンをもっていきますが、1億数千万ドルもの大金が1銀行で降ろせるわけがありませんし、カバン1つに入るわけもありません。また降ろす必要はなく、別口座に振り込めばいいですね。最後、ボンドがいきなりミスターホワイトを撃ちますが、相手が悪者であると確認しなくていいんでしょうか?いろいろ書きましたが、質の高い映画であることに間違いありません。新生ボンドにドライバティーで乾杯! 【よしのぶ】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-04-04 15:20:35) (良:3票) |
61.《ネタバレ》 過去にボンド役が変わるたびにイメージを変えていたボンド像の変更が全てマイナーチェンジだったと思えるくらいに、今作のボンドは衝撃的だった。ひと言でいうなら、アブナイ奴です。でも、もの凄く魅力的でした。冒頭の追いかけっこの後、大使館に押し入り銃口に囲まれた時の不敵な態度。あれで期待感が一気に高まり、それは最後まで裏切られなかった。暴走の魅力、とでも言うのだろうか。同時に、ポーカーの休憩中に大立ち回りを演じた後、部屋で強い酒をあおり懸命に落ち着きを取り戻そうとするあたりに、ただのスーパーマンではなく、ナマの人間を表現しようという努力も感じられた。アクションも、元祖アクション映画シリーズの誇りにかけて頑張ったって印象だった。これまでのボンド像を否定はしないが、もう後戻りできないくらいにやってくれました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-04-05 01:13:34) (良:1票) |
60.《ネタバレ》 クールなオープニングに加え、けっこうハードなバイオレンスシーンで、冒頭から圧倒される。今までとは違うんだぞ!という監督の心意気を示し、観客の意識を引き締めてくれる演出が心憎い。引き続いて、マダガスカルでのチェイスシーンもド迫力の中で、新しいボンドのパーソナリティーを無駄なく説明しており、監督の手腕を感じる。 メインがポーカー勝負ということもあり、盛り上げ方は難しかったようで、ストーリーの中盤はアクション映画とは最早呼べないような状況になっており、確かに少しダレる。しかし、ホテルのバスルームのシーン等、ドラマ性を高めるシーンは増えており、作品の出来としては、全く見劣りしない。ラスト、泣けるし。 昔のボンドに郷愁を感じられる方も多いようだが、特に思い入れの無い僕にとっては、今作のボーンシリーズ風のボンドで全く問題なし。むしろ、ダニエル・クレイグはすごくセクシーだと思う。「かっこ良さ」の基準も変わってきていて、現代は、やはりこういう人間味のあるキャラクターがウケるのではないか。あえて、下品な表現をすれば、ボンド・ガールをとっかえひっかえで良いのか?という話だろう。女性の地位が向上してきた、時代の要請に合った方針転換であり、好ましいと思う。エヴァ・グリーンがハマリ役というのもありますが、「モノを言う」女性が相手役と言うのも良いと思う。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-24 22:04:46) (良:1票) |
59.《ネタバレ》 ダニエル・クレイグの新ボンドによる新シリーズの1作目。これまでの007シリーズよりシリアスなテイストで、アクションもハードボイルドな味付けが強くなっています。近年人気の「24」やジェイソンボーンを意識したつくりのように感じられます。スタントもこれまで以上に高度なものになっており、冒頭のクレーンでのシークエンスには手に汗を握ってしまいます。 21世紀にふさわしいつくり込みがなされていて、大いに楽しむことができました。ただ、一つ気になったのは、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドにマッチしているのかどうか、ということ。一番肝心なポイントですが、私にはイマイチ受け入れ切れませんでした。 何が自分にはダメだったんだろうとつらつら考えてみたのですが、まず背が低い。女性と並んだとき、ヘタをすれば女性のほうが高いくらいなのは、ちょっと絵になりにくいです。それから、口を閉じているとき、何だか口をトンがらせているような表情がイヤ(笑)。顔のことは本人のせいではありませんが、やっぱり俳優という仕事は顔も売り物ですから。それからそれから、ちょっと小粒な印象も。マジメでひたむきな印象はあるのですが、一方、歴代ボンドのようにどんなときでもそこはかとないゆとりを感じさせるものはありませんでした。もっとも、「00」に昇格してすぐですから、これから、ということかもしれませんが。そして、知的な印象ももう少しほしかったように思います。 とはいえ、「クレイグボンドこそ、ボンドだ!」という人たちが出てきても不思議ではないですね。また、作品自体のつくり込みはしっかりなされていますから、ボンドにこだわらなければなかなかのアクションエンタテインメントに仕上がっていると思いました。 【delft-Q】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-06-05 12:18:26) (良:1票) |
58.《ネタバレ》 やっぱりボーンの影響なのかな。前作とは雰囲気が一変。でもこれ全然いいでしょ!あんまりプロじゃないと思うけど、圧倒的に強い!初めて「ボンドが強い」と感じました。うーん、でもあんまり冗談通じなさそうだし。全然女好きそうじゃないし(笑) 中身的にはアクションかなり迫力あるし、ポーカーわからなくてもカジノのシーンはダレませんでした。途中でナイフ使おうとするシーンがツボ。でも正直拷問以降は「まだあるの?」って感じだったなぁ。。。 【HIRABAYASHI】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-05-27 01:36:45) (良:1票) |
57.私にとっては007シリーズデビュー1作目でした。子供の頃から007は知っていましたが、完全な食わず嫌いでまともに見たことは一度もありませんでした。実に面白かったです。これで007シリーズを全部制覇しようと誓った記念すべき作品になりました。その後、ショーン・コネリーの本シリーズ1作目「Dr.No」を見て、これは全作品全て見なければいけないという気になりました。昔からのファンとは違い、他の作品とは比較できませんが、これだけでも十分堪能できました。これはニューボンドだとおっしゃる方が多いようですが、1作目の「Dr.No」の時のボンドと原型は変わっていないように思いました。 これから1作品ずつ鑑賞し、007の歴史を確かめたいと思います。全体に少し長く感じましたが、総じて楽しめました。食わず嫌いだった女性にもおススメしたい良作です。 |
56.アクション映画としては素直に面白いのですが、別にこれ007じゃなくてもよかったんでは? 心機一転を目指しているのか、泥臭くてあまりにスマートじゃないジェームス・ボンドは憧れません。 突っ込みどころ満載のB級テイストな設定でも、007だからという理由で納得出来るのが好きでした。 どんなにピンチでも最新兵器と驚異的な運で乗り越え、後に涼しい顔でジョークの一つでも吐いてボンドガールのハートを射止める。 そんな紳士的でエロいジェームス・ボンドとはかけ離れすぎです。 アクション映画としての評価は良いと思います。 なので点数も良く付けてますが、個人的な意見として007としてはなんか嫌でした。 【ひで太郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-10 11:30:02) (良:1票) |
55.《ネタバレ》 数年ぶり4度目観賞。シリーズ第21弾。我らが6代目ボンド、ダニエル・クレイグ見参。青い瞳にキン肉マンみてえな顔立ち。まだ007として駆け出しの頃のジェームズ・ボンドを熱演。当時から戦闘能力抜群、頭脳明晰。圧巻のアクションシーン、頭キレッキレのカジノシーン。そして、天然ボケボケのゴーモンシーン。だけどそのココロは未熟でまだまだ粗削りなオイラ。大いに気を許していたボンドガールにすっかり騙されて、死なれてしまった上に実は命を助けられていたという始末。このままじゃ辞められねえ。前20作とは異なり、しっかり中身のある007。質が違う、まさに別格。傑作の域。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-01-27 23:32:07) (良:1票) |
54.任務を遂行しながらも、頭の中は、昨夜寝た女のコトばかり考えているような好色漢で、身のこなしはスマートかつエレガント。何事にもアクティブで多趣味だが、いかにも頑張っているイメージには程遠く。ピタリと決まるキザなセリフも嫌味にならず、どこか人を喰っているような余裕すら感じさせ、それでいてそれらが決してマンガチックにならない。我々が記憶するJ・ボンドのイメージの一端を述べたものだが、半世紀近くリアルタイムでシリーズと接してきた者にとって、ボンド=コネリーの強烈なイメージは、そうそう拭いきれるものではない。世代によっては肩入れが違うのは無理からぬところで、、比較的若い人は、P・ブロスナンを推すようだが、あの金太郎飴のような表情の乏しさだけは許しがたい。今回の新作におけるボンドは果たして如何に?“ジェームズ・ボンド・ビギニング”と呼称してもいいような、ボンド誕生前史を描いているだけに、D・クレイグ=ボンドはやたら人間臭く、無鉄砲で、いかにも若々しいがむしゃらさを前面に押し出して描かれている。“21世紀のニュー・ボンド”と言うよりも“先祖がえり”という意味で、我々がイメージとして定着する前のボンドであり、シリーズに於ける過去のあらゆる約束事をブチ破りながら、ストーリーそのものと、ボンドという人物像を築き上げていくプロセスの面白さで、純粋なアクション映画としては上々の作品であり、見せ場作りの巧さでは定評のあるM・キャンベルの新たなる代表作と言っていいだろう。しかし、言い換えると、ここには本来の“お正月映画としての007”の楽しさと言うものは無く、むしろ異質のものに感じるのは致し方のないところ。全般に演出も演技も真面目で手堅いものの、遊びや余裕が感じられないのが、シリーズを楽しんできた者にとっては、やはり物足りない。談笑しながら見向きもしないで、的をものの見事に命中させる離れ業を見せたのが、「サンダーボール作戦」でのクレー射撃場でのひとコマ。そのあと、まるで射撃が初心者であるかのように「単なるまぐれさ。俺は何の取り得もない、つまらん男さ!」のセリフで相手を煙に巻くコネリーの不敵さと、この痛快極まりないシーンを編み出した、T・ヤングのハッタリ演出が、今では懐かしい。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-12-16 17:24:53) (良:1票) |
53.《ネタバレ》 何度目かとなるリニューアル作ですが、過去のシリーズからの連続性を完全に断っているという意味では史上最大のリニューアルといえます。次回作は本作の続きになると言われていますから、カジノロワイヤルをスタートとして新生007を作る、ドクター・ノオやゴールドフィンガーといった往年の作品も現代風にアレンジして再映画化する計画でもあるのだろうかとも推測されます。だからこそ歴史を捨て去り、007の誕生をテーマにしているとのではないかとも思われます。また従来のボンド像にまったくそぐわないダニエル・クレイグを起用したのも、新シリーズ構築に対する計算があってのことではないかとも推測されるのです。そのような事情があってか本作に対するスタジオ側の熱意は並々ならぬものが感じられ、シリーズ中でもトップクラスの仕上がりだと評価できます。純粋に映画としての完成度が高いうえに、シリーズへの目配せも充実しており、ファンも初心者も両方納得させられる映画になっているのです。冒頭、トイレで裏切り者を始末するシーンはシリーズ中異色なほどの荒っぽさですが、007は殺しのライセンスを持った殺し屋なのだという本来のジェームズ・ボンド像を再確認させるのに十分な効果をあげており、また殺しとは鮮やかに決められるものではないというリアル路線を決定的に印象付ける素晴らしい場面だといえます。そこからいつもとは違ったアレンジでの「銃口」→主題歌となるのですが、定番を踏襲しつつも新しいというセンスのよさには唸りっぱなし。序盤ではチンピラのようなジェームズ・ボンドが、カジノロワイヤルに潜入するために服装の着こなしや酒の選び方を覚えていって007になっていくという流れも実に良くできています。それと同時に精神面の変化も大変な説得力をもって描かれており、ジェームズ・ボンドという個人が007というスパイに変わっていく過程がドラマチックに描かれています。そしてラストでは、個人を振り払い007となったジェームズ・ボンドがついに姿を現し、普段であれば第一声であるはずの「ボンド、ジェームズ・ボンド」の定番セリフを、本作ではクライマックスになって初めて口にするという粋な演出。そしてこれまた定番のジェームズ・ボンドのテーマがエンディングになってはじめて流れるのもこれまた粋。次回作への期待も一気に高まりました。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-12-11 00:59:10) (良:1票) |
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52.《ネタバレ》 派手なアクションシーンを中盤までに寄せ集めて、カジノでの勝負をハイライトに持ってくる構成が 競合作品との差別化になっており、007というシリーズの持つフォーマットの強みを感じる作品です。 これは個人的なボンド観なんですが、ボンドの最大の強みは異常なLuk値の高さであると考えています。 008など彼より任務に忠実で屈強なダブルオーエージェントは設定上は存在します。 ボンドはハニトラにもほいほい引っかかるし敵の罠にも割と簡単に引っかかる隙の多い男です。 でも運に任せるしかない場面でしっかり不利を覆すから大勝負にはボンドが選ばれるのだと思います。 そうしたMのボンドにたいする理屈をこえた信頼がなんとも英国風じゃあないですか。 歴代のボンドたちは、とりあえず意味もなくギャンブルで大勝ちして強運の片鱗を見せつけてきました。 本作はそんなジェームズ・ボンドに宿命的に課せられた大任に筋骨隆々の新人が挑み なんとか襲名を果たすお話であると私は見ました。 毒を盛られて死にそうになったところを偶然通りがかったヒロインに助けてもらったり 天才とポーカーで争って強運でねじ伏せたりするのは、ボンドになるうえで必要な通過儀礼なのです。 女運がないのもボンドの宿命なのでその点については気の毒でしたね。 【伊予柑】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-08-13 17:50:26) |
51.007シリーズを1作目から見直してきてやっとたどり着きました。(ブロスナン007でいつも挫折していたのですが、やっと見終えた)で、クレイグ007ですが、キャラとしては素晴らしい。ただ、超人すぎます。又、最新技術なんだろうけど、ド派手なアクションシーンがカット多すぎて、何が何だかわからない。あと、MI6の設備もグラフィックだらけで、ガチャガチャ、訳わからない。せっかくストーリーも登場人物も抜群なのに、もう少し落ち着いて欲しい。 【代書屋】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-01-16 13:01:14) |
50.《ネタバレ》 自分の中で007は様式美が全てみたいなところがあるのでまあ大体6点とか7点とかそういう点になってしまいますが本作は8点にしました。原作への忠実さだけでなく、強そさやスパイとしてのリアリティなど、個人的には史上最高のボンドかと。ポーカーに時間をかけて戦闘シーンを減らしたのは賛否両論あるかもしれませんが自分は良いと思います。緊張感のある序盤のモノクロシーンから終盤の鮮やかなイタリアのシーンなど見せ方も素晴らしかった。エヴァグリーンも最高。 【なす】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-08-08 19:53:28) |
49.007の音楽を使った某バラエティ番組見て何か懐かしく思い、「寅さん」シリーズでも観るつもりで借りてみました。007をまともに鑑賞するなど高校時代以来かもしれない。 欧州のアートフィルムのようなシックなモノクロの出だしから、一転カラフルなトランプ舞うセンス良いアニメーションのオープニング、さらに一転アフリカを舞台にした超高所恐怖症的肉体アクションへと・・あまりのUpdateぶりにビックリしました。「安定のワンパターン」どころか最新鋭のアクション映画として充分通用する作り。 舞台は超セレブが集う秘密のカジノ大会へと。確かにゲームや心理戦をもう少しじっくりやってくれたら・・という感じはしますが、視覚的要素や雰囲気はとても良かったです。こういうゴージャスな舞台は007ならでは。 ただ大会が終わった後はパワーダウンしてしまった感じで、しかもダラダラ長かったのが残念。 シッフル一味がどんな手を使っても金を取り戻しに来るのは必定で、MI6も万全の態勢で防がなければいけないはず。なのに呑気に祝杯上げて、当り前のように攫われて拷問・・この辺りの流れの納得の行かなさはC級映画でも見てるような。ヒロインももう一つ説得力がない。「女王陛下の007」のトレイシーは、ある意味変人で傑物で、いかにもボンドの伴侶に相応しいという感じのキャラだったけど、今回の人は他の歴代ボンドガールと何が違うの?って感じ。 最後の豪快版「ヴェニスに死す」と、最後の最後にあのセリフが登場する演出は良かったです。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-04-17 20:17:56) |
48.《ネタバレ》 ダニエル・ボンドの原点を確認するために再鑑賞。初回鑑賞時はかなり感動したのですが、改めて観るとやや薄味の印象。でも自分の中では歴代ボンド最高です。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-07 04:38:29) |
47.《ネタバレ》 濃い、とにかく濃い。 ダニエルボンドの写真を初めて見た僕の拒否反応は凄かった。「あんなんボンドじゃないやい!」もちろん当時は見なかった。その後DVDで見た僕はひどく後悔する事になる、もちろんとても面白かったんだから! にしても本作の密度は今回改めて見たが凄い。パルクールなチェイスから、空港での攻防、そしてポーカー勝負にベネチアでの死闘。これだけでも相当派手で見応えバッチリだが、その間にもヴェスパーとボンドとの悲しいラブあり、解毒あり、階段での格闘ありと、とにかく詰め込みまくり。ただ全くそれが気にならないくらい静か動を上手にブレンドして進行し、見ていてグイグイ引き込まれるんだから堪らない。 無骨なダニエルボンドの荒いアクションもなんとも危なっかしく見ていてハラハラするし、それでいて人間味の溢れる表情と一点を見る青い目がとてもクールだ。 それに今回の一番の悪役ルシッフルもなかなかイイ悪役っぷりで、ポーカー戦での彼はとてつもなくカッコ良い。まぁ情けない面がちょい多いけどね。 Qも秘密兵器も無ければ、ユーモアも少ない本作だけれど、これもまた新しい007の形だったのだと改めて思う一作だ。 【えすえふ】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-11-18 12:23:24) |
46.良い意味で本来の007とはかなり違う。 金髪のジェームズ・ボンドに違和感あるが結局は中身。007のなかで傑作だと思うし好きです。 ライセンスをもらう前のストーリーやカジノバトル、そして悲劇のラスト・・見所は満載。 |
45.ダニエルクレイグが新007を見事に演じていて素晴らしい仕上がり。 景観の美しさに、かっこいい車、美女、そして渋いジェームスボンド。 男じゃなくても、なってみたい!と憧れてしまう。ブルーレイ買おっと! 【ギニュー隊長★】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-07-04 12:35:23) |
44.《ネタバレ》 僕の最初の患者は、僕よりも少し年下の彼女だった。少し暑いくらいの部屋の空気に混ざる、朝の静けさは彼女の心にどう映っただろう。僕はそう言うことを考えられないまま、機械的な質問ばかりを投げかけた。本当は分かっていた。僕は彼女の事を、彼女たちと僕たちの持っている関係以上に考えてはいけないなんて言う事は、とうに。 「先生、明日帰りたい」 悪い笑顔でそう言う冗談を言う彼女に、僕は頑張って寝ていなさい、と言葉を掛けるけどそれ以上のことは出来ない筈だった。 「散歩、いこうか」 ナースの足音が遠ざかるのが聞こえて、え?と二人共が言う。言うつもりのなかった言葉がするりと口から零れていた。疲れていたのだと思う。けれど、僕の心の中に毎日少しずつ詰まっていく重いものがだんだんと大きくなっていった。 忍び足で、堂々と連れ出した彼女はいった。 「外ってやっぱり寒いんだね、先生」 悪い笑顔で車椅子を押される彼女は、僕の気持ちを知っているのかもしれない。 彼女がいなくなる日、熱病にうなされた僕はそこにいる事が出来無かった。 彼女が僕と過ごした部屋で、僕の心の重りは二度と外れなくなった。僕に力があれば。目を閉じて呟いた。 後ろから肩を叩く同僚が僕を励ます。彼女は無事に退院したから大丈夫。あとは僕に任せてよ、と。 余り違わないはずの僕らの、致命的スペックの差が、さらに大きい差を生む。僕よりもずっと上手く隠密行動をして見せたのだ。空いた時間にいくら呪ってみても、僕の呪いを跳ね返す頼りがいのある性能の彼には全くもって通じないのだった。 今日のジェームズは凜々しくて、知的で、機敏で。だけど何回死んでもおかしくないくらい、ヘマをする。 いつものジェームズも何回死んでもおかしくないくらいなんだけど、間抜けなんだ。見た目もいつもの彼らの方が精悍でとても業務に耐えられる感じがしないくらい端麗で見栄えする。でも、今日のジェームズの方がずっと仕事が出来そうだ。 たぶん、僕らが愛して止まないジェームズとは何か根本的に出来が違うんだろうな。 あれだけ大雑把で、毒を盛られて捕まって。通常操業のはずなのに、どうしようもなくジェームズなのに、意欲旺盛で頼もしいもんだから従来のジェームズをこよなく愛する僕たちは、新しいジェームズには敵意むき出しなのである。 そして、面白いだけになんか腹が立つ。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-03-21 00:20:35) |
43.《ネタバレ》 ロードトゥパーティジョン、ミュンヘンを観て、気になる俳優さんがボンドに選ばれたので、ちょっと嬉しかった記憶があります、期待を裏切らない新生ボンドでしたね。 【追記】新作に向けて再鑑賞、ほとんど忘れてたけど、チンコ拷問だけは忘れられ無い。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-22 08:39:43) |