71.《ネタバレ》 個人的に『無人島漂流もの』は大好物です。小説『ロビンソン・クルーソー』『15少年漂流記』、アニメ『不思議な島のフローネ』に、子供だった私は心を奪われました。映画なら『青い珊瑚礁』『ブルーラグーン』『漂流』『東京島』、奥山佳恵デビュー作の『15少女漂流記』は鑑賞済みですし、ついでにいうなら『電波少年』の無人島企画や『アイアム冒険少年』の脱出島なんかも楽しく観ています(もっとも、事前準備があるものは『漂流』ではありませんが)。そんな無類の『無人島漂流もの好き』の私ですが、超メジャータイトルの本作は、長らくスルーしてきました。あまりにオーソドックスな設定故に、『ロビンソン・クルーソー』なら知っているし「後でもいいかな」と感じていたからです。今回本作を鑑賞した経緯は、二女が絶賛ドハマり中の『呪術廻戦』でウイルソンネタがあったから。本作未見の私でもウイルソンは知ってたので、“一般教養”として観ておくべしと、二女と一緒に本作を鑑賞した次第です。 設定こそ予想通り『ザ・無人島漂流もの』でしたが、肝心のサバイバル描写は些か物足りないものでした。特に「住居の確保」「水の確保」でもう少し見せ場があっても良かった気がします。おそらく物語の焦点は、刺激的な『無人島生活』よりも、ある意味地味な『生還後の人生』にあるのでしょう。戦死したはずの帰還兵の婚約者(妻)は、既に別の人と結婚していたという、戦中戦後の日本を描いたドラマでよくみる例のパターンと一緒。非常に遣り切れないお話ですが、結論的には「それでも生きていくしかない」訳で、もっと広義の『サバイバル術』を描いた映画であったと考えます。サバイバルで真に必要なのは『生きたいと願う気持ち』。それは心の拠り所から生まれるもの。恋人、家族、仲間、仕事、趣味、宗教。何でも構いません。主人公の場合は「恋人」「ウイルソン」「配達物」の3つの拠り所のお陰で自死を免れました。 ラストシーン。何もない十字路の真ん中で主人公は佇みます。まるで大海原にいるような。そう、彼はもう一度『漂流』するのです。もう「恋人」も「配達物」もありません。唯一手元に残ったのは“実在する親友”「ウイルソン」のみ。目的が定かではない分、今度の漂流は長く険しいものになるかもしれません。きっとウイルソンがその役目を終えた時、彼の二度目の漂流が終わるはずです。 【目隠シスト】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-06-25 18:54:56) (良:4票) |
70.《ネタバレ》 トム・ハンクスのひとり芝居を堪能するための映画ですね。中盤の延々と続く孤島のシーン。バレーボール相手に孤独を慰める彼の演技を観ていて、最近のシリアスな演技ばかりのトム・ハンクスだけでなく、初期のスタンダップ・コメディアン時代を思いだした人も多いのではないでしょうか。冒頭のロシアでの彼は時間に追われる仕事人間であったのが、4年間の無人島生活を経て、自分の人生や生き方を見直して生まれ変わるという設定はありがちなものですが、映画を観るすべての人間に対して、「今の生き方をちょっと振り返ってみませんか?」と問いかけている気がします。ところで、珊瑚礁の環礁に波が砕ける音を、私は最初雷鳴と勘違いしておりました。ゼメキスの映画で雷鳴はつきものなので(笑)。また、何度も映される海中で血が流れるシーンは、どうしても「プライベート・ライアン」の冒頭を彷彿とさせるのは仕方ないでしょう(笑)。筏で脱出した後ウィルソンを失うシーンは、ありがちな設定で感動を呼ぼうとしていたけど、「その手には騙されないぞ」と思ってちょっと笑っていました。だって、ゼメキスならきっと何かの”回復策”を作ると思っていたから(その通りに、ラストに登場しますね(微笑))。この映画の間中、トム・ハンクスの目の演技に注目していたのですが、秀逸だったのは、歓迎パーティーのシーンで、ひとり残された彼が、無人島の生活を想い出しながらテーブルの上の品を物色するシーンです。着火用ライターを2回つけるのですが、2度目の点火の後に注目してください。あの目線で、様々なことを語っています。個人的にいちばんぐっときたのは、やはり、結婚してしまった恋人との再会シーンですね。雨の中のキスシーンは切なかったです。彼女が自ら望んで彼を捨てたのではなく、彼のことをずっと思っていたことを示すための、さまざまな捜索資料が山積みになった部屋を観たとき、私は感動してしまいました。そこまで思っていても一緒になれなかったことに人生の不条理と悲哀を感じます。 【オオカミ】さん 8点(2004-01-20 13:44:55) (良:3票) |
69.《ネタバレ》 無人島での孤独なサバイバル生活目当てで観たのですが、無人島を脱出してからの人間ドラマの濃厚さに驚きました。人それぞれ考え方に違いはあるでしょうが、私は愛する人に幸せになって欲しいので、ケリーが泣く泣くチャックを忘れて他の男性と結婚した事は正しい選択だったと思います。(そりゃ遭難した方からしたら待っていて欲しいに決まってますが)それでもケリーを諦めて、それでも生きていくと決意を固めたチャックは本当に心が強く優しい人なんだと感じましたね。 無人島での生活も割と平凡ながらも楽しめました。音楽が殆ど使用されていないので、無人島からの脱出シーンでメインテーマが流れた時は一段と爽快に感じれました。そういう演出が所々でニクい。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-23 13:54:56) (良:1票) |
68.あそこまでボールに愛情を持って接した人をトム・ハンクスと大空翼以外におれは知らない。 【Minato】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-19 22:46:51) (笑:1票) |
67.《ネタバレ》 あの雨中での別離は悲しく辛くかっこよかった。 てっきり全てぶっ壊してしまうのかと思ったがそこはキャストアウェイ。 トムハンクスはどうも好きになれない俳優の一人だったけど、これを見て見方を変えようと思った。 逆に言うとこの映画見てなかったら多分ずっとトムハンクスを特別視してないだろうなぁ。 しかしそこまで月日が流れてるとは思わなかったわ。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-11-07 21:40:26) |
66.《ネタバレ》 公開当時の劇場鑑賞から実に23年振り2回目の鑑賞である。 トム・ハンクス、やはり鉄板の素晴らしい演技を見せている。 前半の無人島での様子は勿論凄いのだが、本作での彼の真骨頂は生還してからの描写。 雨降り続く中、ヘレン・ハント演じる恋人だったケリーに逢いに行くシーンでの必死に理性を保ち 紳士的に振舞おうとする彼の演技は、台詞が少ない事も有り神懸かり的なものを感じた。 今後彼がどの様な人生を歩むのか私達には知る由もないが、過度に時間に縛られない有意義な人生を過ごして欲しいと願うばかり。 蛇足 一番初めに登場した鳥の羽を模した作品を作る芸術家の女性が最終盤で再登場する。 これはスピルバーグが意図的に観客にミスリードさせる為の上手い演出だと思う。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-07-26 11:31:04) |
65.トムハンクスの演技が素晴らしい、役作りの為、25Kgも痩せたそうですね。 無人島生活は徹底してリアルに描かれており、只々救いのない状況に観ていて辛いものがある。 そんな中で、バレーボールのウィルソンと妻の写真だけが生きる支え、ほんと切ない。 船に救助された後の妻がすでに再婚しており、再開のくだりもこれまた切ない。 それでもラスト強く生きていこうという決意がラストシーンのアップで感じられ、感動しました。 【とれびやん】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-16 18:37:08) |
64.無人島漂着サバイバルものだが、他の作品と一線を画するのは生還した後の苦悩と寂しさをしっかりと描いていることだろう。誰が悪いと言うわけではないのだが、彼は死んだと思ってその後の人生を立て直した婚約者は結局どうすれば良かったというのだろう?正解のない苦悩に胸が締め付けられるが、オープニングが伏線となっていたエンディングのシーンで、前向きに生きて、何となくその後の人生に希望があるかのような描き方をされていることに爽やかな感動がある。あとウィルソンとの友情や別れはやっぱり泣けた。好み40/50、演出12/15、脚本12/15、演技9/10、技術8/10、合計81/100→8/10点 |
63.《ネタバレ》 全編のほとんどがトム・ハンクスの独り舞台。無人島へ流れ着いた驚き、火を手に入れた喜び、友人ウィルソンを失った悲しみ、様々な感情に同調しました。恋人との顛末はやりきれない思いがしました。4年も不在(それも死亡推定)では致し方ありませんが・・・。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 8点(2017-06-16 23:26:45) |
62.《ネタバレ》 こんな映画だとは知らずに見てたので、驚いた。 特に斬新なサバイバル術が出てくるわけでもなく、定番の行動をやってるだけなのに、1つ成功する度に感動してしまう。 トム・ハンクスの力技に頼った演出が大正解だったと思う。 ウィルソンとの別れのシーンでは、思わず泣いてしまいそうだった。 あれがラストシーンだったとしても良かったくらい。 後日談もそれなりに興味深かったけど、島での生活を支えてくれてたのは、彼女じゃなくてウィルソンだったよね。 あと、あの荷物の中身が何だったのか気になったよ。 実はサバイバルキットだったとかいうオチも期待してたんだけどね。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 8点(2016-01-09 17:11:27) |
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61.3度目の鑑賞になるけど、毎回全然だれることなくあっという間に完走できる。演出に常に緊張感があるからだろう。事実上トムハンクスの一人芝居を見ることになるけど、事故前孤島救出後、いずれも台詞は多くないのだけど局面ががらりと変わるけどその表現演技は素晴らしいものがある。孤島からオフィスへの映像が移る場面では、こちらが孤島に慣らされトムハンクスに感情移入してしまって一緒に戦っていたせいか猛烈なギャップを感じるくらいだ。火の周りで踊るトムハンクス、ウィルソンに対する態度、宗教儀式的なものを感じさせる。何気に印象に残ったのが、着火マンをいじるトム。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-09-12 16:30:13) |
60.《ネタバレ》 この作品を一言で表現するとアトラクションムービーというか、実際に自分が遭難・漂流を体験しているような、そんな見せ方が凄い。 主人公チャックの行動力とアイデアは卓越していて、そんなものまで利用するのか!と意外性に驚き、楽しめる。一緒に流れ着いた荷物の一部は、「自分ならすぐに開けるけどなー。いつ開けるんだろう…」と思っていたが、もったいをつけただけあって、開けられた後は常人には想像もできない使い方をされる。まさかビデオテープまで利用するとは(笑) 無人島部分が一番面白かったというか、自然には勝てない人間が“自然界”に放り出されて、なんとか自然を利用しながら“人間界”に戻ろうとする、その過程がよく描けていたと思う(現実には、上手くいきすぎな部分もあるだろうけども) 近年、風景美を楽しめるようになってきたこともあり、美しく圧倒的な風景が描かれていたことも高得点の理由。これぞ映画!(笑) |
59.ウィルソンとの友情に涙。トム・ハンクスの一人演技に引き込まれます。 【フライボーイ】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-08 22:22:59) |
58.面白い。やっぱりウィルソンですね。強烈すぎた 【あらひろ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-19 20:16:38) |
【Junker】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-01-20 16:53:47) |
56.『十五少年』や『ロビンソン』など無人島ものが好きなんで楽しめました。一言で言ったら、非常にセンチメンタルな映画。ボールを擬人化することで自らが人間であることを保つ、こういう設定はぐっとくる。全体の筋自体はありがちだけれど、細部がうまい。漂流物の利用に無駄がない、こいつぁ見習うべきですな。 【はざま職人】さん 8点(2005-02-01 23:59:32) |
55.見た後、率直に面白かったぁ・・って言える作品です。特筆するまでもないですが、トム・ハンクスの演技力には改めて脱帽。無人島の孤独と絶望と葛藤の演技を、何台ものカメラと何十人ものスタッフが凝視する中でするわけですから…。ラストシーン、人生の岐路をうまくオーバーラップさせた爽やかな青空が印象的でした。 【金子淳】さん 8点(2004-12-01 17:43:56) |
54.《ネタバレ》 スポーツ店に行く度、バレーボールを買いそうになる。。 【マミゴスチン】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-08-28 07:42:44) |
53.《ネタバレ》 タイトルも内容も知らないで観た映画であり、いきなし飛行機が墜落して主人公が遭難したのでビックリした。そして果たして彼は生きて帰ることが出来るのかとハラハラしながら観ることができた。作品中で歯を抜くシーンがあったが、丁度オレも歯が痛くてどうしようもなかったので観終わった後に自分も虫歯抜いてみようと思ったが意外と歯が頑丈だったので無理だった。 【くうふく】さん 8点(2004-07-21 14:04:38) |
52.フェデックスであるべき映画なんでしょうねえ・・・やっぱり。 彼女との再会場面、(・∀・)イイ!!! お届けシーン、(・∀・)イイ!!!!!! とゆーか返品じゃないでぃすかー! 素直に突っ込んどきます。電波少年無人島脱出を一人でって、大変なんですね。(違)「時に背を向けることは大罪だ。」無人島においても、かつての自分、これを思い出し実行し始める主人公。まあ、この季節を逃し次の季節を待っても許される状況ではありましたが。そして戻った彼は「待つ」事を覚えたように感じました。2台目ウィルソン君と、どんな人生が待っているのでしょうか? |