1.《ネタバレ》 煉獄の新しい世界観を描き、自己の罪への対峙こそが贖いであること、そして狡猾な悪魔の罠を描いた、素晴らしい脚本だと思います。
原題のVanishing on 7 th Streetには「七つの大罪の償いへ続く道」という意味が込められています。
この映画はダンテの神曲に描かれている世界感を現代風に再現したものです。
煉獄と七つの大罪が鍵となります。
登場人物は皆、自分の罪を真に理解していません。
それが理由で、自分が死んだ記憶を封印しているのです。
① 影には三種類あります。それを見極めて下さい。
②「天国」と「地獄」に続く道が出てきます。それはどこにあるのでしょう。
③ 悪魔とその手先には騙されないでください。名前の暗示で正体を見破って下さい。
とても意外な人物二人が悪魔の手先です。
少しだけヒントを書くと、
①
ペテロの門を開く鍵となる、対峙する我が身の影。
現世からの救いか、呻き声の群影。
光の罠に追い込み、罪を確定させる地獄からの影。
②
犯した罪は簡単にリセット出来ないようです。
罪を悔いた者に扉の一つが開かれましたが、邪魔が入った為に残念な結果に終わりました。
それと、知恵の実がないがしろにされる楽園などありえません。
「煉獄からの救済のマリア像」はフェイクです。
③
地獄の悪魔(The devil of Cocytus)は、そこから呼び続けています。
そして、二つの顔を持つといわれるヤヌス(Janus)は、土星(Saturn)を巡る月の名前でもあります。