5.《ネタバレ》 おさらい的に「ヱヴァ破」を観て、三作目「ヱヴァQ」に挑む。ちなみに前日の「ヱヴァ破」では、碇シンジさん(敬称付)の益荒男っぷりに「いかーん!惚れ申したー!」と言った尋常ならざる状態。とりあえず、男汁やら感涙やらが乾かぬうちに「Q」を鑑賞。
そして、愕然。ちょっと人間関係が緩くなった程度で、ちょこっと世界観がズレた程度では、ハッピーエンドなど夢また夢だ。なんせ14年寝太郎状態の碇シンジさん(敬称付)である。前作の益荒男っぷりも、どこへやらである。
14年寝シンジさんは、先ずイカツいサングラスと軍服に身を包んだミサト、オトコ受けを完全無視したベリショのリツコ、完全にビアンとしての道を歩み始めたマヤ、その他の変貌ぶりにパニック。
イイ感じの関係を結べつつあったアスカはやたらと眼帯が似合ってるわ、強化ガラスをワンパンで破損させるわ、謎のメガネ少女は猫口がキュートだわ、トウジの妹はイイ感じに発育しているわで、パニックは超加速。
敵は使徒なの?今、襲ってきてるネルフはどうなってんの?「世界がナンボのもんじゃゴルァ!」と勇んで救ったはずのレイは、無反応。
碇シンジさん(敬称付)、前回まで猛々しく屹立していた益荒男っぷりは、今にも折れそうであった。
そこに、ニューチルドレン・渚カヲル君の登場。彼の「妙に親しげオーラ」と「ちょっと近すぎる距離感スキル」に、碇シンジさん、あっさり篭絡。とうとういつものうぢうぢとしたシンジくんに逆戻り。おまけに「この変貌しきった世界のオトシマエ」まで背負う羽目に。
だが、後悔や自省の念にかられ、ショゲた背中を丸めている場合ではない。その丸い背中をワザワザ蹴りに来る眼帯アスカ、アイデンティティ揺らぎまくりのぼんやりレイ、その他大勢が、それぞれの思い描いた大円団のために、歩を進めている。
よたよたゆっくりでも、構わない。きみも、その一歩を踏みしめて、世界と、そして自分と、しっかり対峙してほしい。碇シンジ。がんばれ。