12.《ネタバレ》 最初30分でダンス・ウィズ・ウルブスふうの史実ドラマなのかなーと思った。
俺が見出したテーマは「解放」…コレ!
自由の象徴ムスタング(野生馬)原題にもなってる「ヒダルゴ」って馬。
白人の仮面で自らの素性をひた隠す孤高のカウボーイ「フランク」が主人公。
この2人(あえて人)の友情が軸になって物語は進む。
が、フランクは冒頭でスー族の虐殺を眼にし自暴自棄の毎日を過ごす事に。
この時点で俺のハートをガッチリと鷲掴み。
あしたのジョーに始まる精神的に落ちぶれた男の空気感が堪らない。
そしてヒダルゴと共に地獄の熱砂レース通称「オーシャン・オブ・ファイヤー」に。
アラビアに上陸してすぐ黒人奴隷の進行に彼らは出遭う。
手足を拘束され自由を奪われた彼らの姿がフランクにスー族を思わせるのか?
そして灼熱のレースの中、色んな物語が交差する。
物語最後に民族的な垣根を解放しフランクと分かり合う「王」
自由を求め自らを解放しようとする「王の娘」
欲望を解放し手段を選ばない「英国婦人」
さまざまな困難を乗り越えてゴール直前に2人は挫折する。
英国婦人の卑劣な罠で手負いとなったヒダルゴ…そして疲労困憊のフランク。
傷つき倒れ…動けないヒダルゴに銃を向けて最後を覚悟した。
その時…強敵である純血なアラビア馬に乗った王族がフランクに言う。
「お前が負けるのは神のさだめた運命だ」と。
失意のフランク。
…が、立ち上がるヒダルゴ。
物言わない馬ヒダルゴ…いや、解ってる!お前は確かにこう言っていた。
「あ?誰が動けないって?…寝てただけだぜ…オメーらが遅いからさ…?」
俺様ちゃん、このシーンで侠泣き!
対峙する2馬を尻眼に英国婦人の馬が追い抜いてゆく。
己のプライドを賭けたレースの第3幕(根拠なし)は切って落とされた!
3馬の疾走は手に汗握る!鼻血を噴出しながらも疾走するヒダルゴ!
マジで涙が止まら無ェ!止める気も無ェ!
レース結果は当然アレだが、順位よりも感動したシーンの応酬!感動の嵐!感動の洪水!感動の隕石!そうだ、フランクは魂を解放した!
ゴールの先にある自由の象徴、海。
そこへ走り抜けていく!アラブ人も黒人も白人も…
全てを開放しオーシャンに自由の凱歌を掲げる!
そして感動のラスト。本物の解放を得る、本物の友情の名の下に!