28.《ネタバレ》 “Thirteen Days”邦題まま。ギャリソン検事の記憶もまだ新しいウチに、今度はオドネル補佐官を演じるケビン・コスナー。ケネディの時代を掘り下げる、史実に基づいたドキュメンタリー映画です。 思えばこの作品が公開された時代、CGが日進月歩の進化を遂げて、色んな局面で映像に説得力を増す調味料として活かされていたと思います。ほんの一昔前だと、米ソ(そしてケネディと軍部)の駆け引きが中心の、画的にとっても地味な映画になったと思いますし、映画の冒頭、モノクロシーンを入れたりするのも『新規撮影部分に実際の記録映像を混ぜて使いますよ~』って思わせる前フリに感じました。 ところが、RF-8クルセイダーなんてマニアックな機体が、短時間だけどスピード感満点のCGで入ることで、動きの少ない事件なのに、活き活きとした映画になっていました。ここなんて別に、モノクロの前フリにならって、当時のクルセイダーの飛行映像を繋ぎ合わせても良かったのに、そうしない拘りっぷり。 振り返ると、当時の記録映像使ってるなぁってシーンが、驚くほど少ない映画だったんじゃないでしょうか?トータル5分も無いかも?ほぼ新規撮影&CGで再現。これって、ずっと昔からあった歴史ドキュメンタリー映画というジャンルの、新しい表現方法じゃないでしょうか?同じケビン・コスナーの主演のJFKから、僅か9年で、これだけ映像表現に広がりが出たんだなって感じました。カメラワークが過剰になる前のCGって、良いアクセントですよね。 夜のソ連大使館の煙突からモクモクと上がる黒煙。この歳になると、直接的な死の描写だけでなく、こういう演出に強い恐怖を感じます。これから起きることを想像する恐怖。自分の世界が壊される恐怖。 映画ならではの演出として、ソ連との戦争回避の光が見えた途端、軍部の挑発行為がブチ壊す。こんなタイミングの良さはきっと、映画ならではの演出部分…だとしても、映画的味付けの妙ですね。とても観ごたえがありました。 【K&K】さん [映画館(字幕)] 8点(2024-06-04 22:37:44) |
27.《ネタバレ》 最近「パークランド」を観たんですが、ちょうどスターチャンネルで「13デイズ」を放送してまして、ケネディの側近ケネス・オドネルを演じてるのはケヴィン・コスナーだったはずだと思い再見しました。そしたらなぜか初見時とは全く違って長い映画なんですが、飽きることも退屈することもなくすっかり見入ってしまった。なので書き直しです。 やはり映画はその時の状況や環境で感想も変わってくる場合があるんですよね。15年ほど前の私には退屈だったのよね。 多少の脚色はあってもアメリカの視点からではあってもキューバ危機、つまり核戦争を阻止したのは事実であり、ケネディと優秀な側近たち、好戦的な統合参謀のやり取りなどかなり真剣に見てしまいました。 アメリカという国は敵がいることで成り立っているというところがあるようで、敵とみなしたらとにかくぶっ潰す、戦争をしたい人がいるわけですね。問答無用で空爆って開戦てことですし。 この1年後にケネディ大統領は暗殺されてしまった、どうしてこの人が・・・という疑問が抑えられなくなるんです、私。 そして弟のロバートも大統領を目指した途端に暗殺されてしまった。陰謀説が出てもおかしくないわね。 で、ケヴィン・コスナーなんですがこの頃って主演作品がぱっとしないというか落ち目になってた頃だったと思う、この作品で久しぶりに本領発揮という感じだったと記憶してます、コスナーはやっぱりアメリカの良心、正義といった具合の役柄が合ってる。国防長官もかなり良かったです。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-05-14 21:53:20) |
26.《ネタバレ》 世界を襲う核戦争の恐怖、何を考えているか全く理解できない敵の大国、安易な戦争に踏み出すことも辞さない軍部、そんな中で孤軍奮闘、人類の生存をかけてぎりぎりの平和への戦いを進める若き大統領とその弟、そして補佐官。やがて「よい人々」の努力で、世界は破滅の一歩手前から救われる。 もしもこの映画が100パーセントのフィクションであったら、間違いなく10点満点なんですが。 ところがこれは実際の事件です。それが一人の人間の目によって、一人の人間の考えに基づいて語られ、あたかも真実であるかのように受け止められるっていうのは、ちょっとどうよって気がします。 実際の事件を描写するのに、上記のような極めて類型的な表現が用いられてることに疑問を感じるんですよ。 できたら、ソ連側、キューバ側からの視点も含めた作品が見たいですね。 平成24年9月3日再見 ケネディ、ロバート、マクナマラ、それから主人公、この4人の自分たちの責任の重さを痛感し、軍事的手段と平和的解決の間で揺れ動く姿がすごく良かった。 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-09-03 15:39:49) |
25.第3次世界大戦を回避すべくたたかった男たちのドラマです。戦闘機や海上のシーンはかなり限定され、大統領とその弟と側近達が室内で繰り広げるディスカッションが作品のかなりの部分を占めますが、これがなかなかの緊迫感にあふれ、重厚感のあるポリティカル・サスペンスとなっています。対ソ連にとどまらず、軍部やマスコミ、アメリカ国内、世界に対する情報戦なども見応え十分でした。2時間を軽く越える長尺ですが、無駄が感じられずその長さも全く気になりませんでした。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-11-03 20:13:14) |
24.《ネタバレ》 シビリアン・コントロールの重要性を思い知らされる映画でした。あの時ホワイトハウスに冷静な判断を下すトップがいなかったら、今頃この世界はどうなっていたのかと考えると恐ろしくなりますね。 ホワイトハウス内の緊張感が最初から最後まで観ている側まで伝わってきて非常に見ごたえのある映画でした。 【TM】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-08-25 09:46:04) |
23.緊迫感があり、それが途中で途切れないところが良かった。 息抜きシーンらしきものが無く、あらゆるシーンや会話が一つの方向に向かっているのを感じさせます。 実際のところ、キューバ危機なんて大国のエゴとエゴのぶつかり合いでしかなかったわけですが、『大国』ならではの事情もあるんでしょう。 日本人にはちょっとその感覚が本質的に分からない分、逆に緊張感を味わえたと思います。 キャスティングも実在の人物に比較的良く似た配役で、努力の跡が見えます。 ケネディ大統領は似てるというには少々苦しいですが、まあ雰囲気的には似てたかなと。 ロバート・ケネディはかなり良い線行ってたと思います。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-12 21:08:14) |
22.《ネタバレ》 ひたすら屋内で進む話なのになぜこんなにスリルが。緊迫感のある屋内映画の最高峰。 優秀な頭脳の人を集めて、シュミレーションさせて投票とるって、意外な方法だ。わが国では取り入れているのだろうか。いないだろうなあ。ともあれアメリカでは40年も前からソフィスティケイトされたディシジョンメイクがされていたのであるなあ。シビリアンコントロールとは、洗練なしには成立しないのでしょう。アメリカ人がディシジョンメイクにかける労力のすごさを思い知らされる作品です。日本では「皆さんの意見を尊重して」何事も進めるのがよしとされております。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-16 22:42:15) |
21.けっこう見ごたえのある政治ドラマでした。ケビン・コスナーの演技がなかなか渋くて良かったです。戦争関係の映画をこういう観点から見るのも、スリリングがあっていいと思います。 |
20.おすぎです!!!!!!!!!キューバ危機なんて知らなくても楽しめる、うんうん。ケネディ大統領の弟が政治に関わってたのも知らなかった私でも楽しめました。ただ、いかにもなステロタイプなロシア人を使ってたのがちょっと笑えたので、減点です。 |
19.映画全体を通して非常に緊張感がある。ラストはギリギリの交渉によって核戦争の危機は回避されるのだが、陳腐な爽快感はない。やはりキューバ危機という現実に起こった出来事を題材としているだけに当然であろうか。ケビン・コスナーの憔悴しきった顔が印象的である。映画化にあたってどの程度脚色がなされている部分があるのか分からないが、交渉の過程など非常にリアルに描かれていると思う。こういう政治ドラマが好きな人には文句なくオススメ。「(アメリカだけでなく)ソ連もまた勝利者なのだ」というケネディの台詞があるが、その勝利の立役者であるケネディとフルシチョフ2人ともこの数年後には暗殺と失脚によって政治の世界から姿を消すというのは皮肉なものだと思った。 【ばたあし】さん 8点(2004-02-01 17:51:08) |
|
18.興味ないから退屈ってことはあるかもしれないけど、理解できなくて退屈ということはないと思う。かなり分かりやすく構成されています。見れば見るほど味の出てくる作品です。 【dicep】さん 8点(2004-01-23 20:10:58) |
17.ケビン・コスナー主演の大作でありながらプロモーションが極めて小さかったことに彼のスター性の低迷ぶりを感じずにはいられないが、完成度は非常に高かったと思う。JFKを中止にしたキューバ危機に対する米国政府の描写は緊迫感に溢れ、ニュース映像の効果によってドキュメンタリーのように真に迫るものがあった。映画的な起伏にも満ちており、非常に集中して観ることができた。落ち目、落ち目と言われるケビン・コスナーであるが、今作の彼は俳優としての魅力に溢れている。 【鉄腕麗人】さん 8点(2003-12-16 20:27:14) |
|
15.危機迫る感じが良く出来ていて良い映画でした。大統領の苦悩がとても良く描かれており大変なんだなぁ~と思いました。 【taron】さん 8点(2003-11-07 17:35:17) |
14.このテの政治ドラマは結構好き。大統領がソックリ過ぎてビックリ。 【神父】さん 8点(2003-10-16 13:02:01) |
13.現実に起きていたからこそ、凄いし恐ろしい。大統領の胃の痛みが伝わってくる…。精神的にも肉体的にも、本当に過酷な仕事だなぁ。ま、望んでそんなステージを生み出している訳だが。軍部が制作に協力しなかった、と言うのも納得(笑)。が、現実も大差無かったりして(笑)。観る側に集中力を要求するが、パッシブでも愉しめるような演出を期待する方が間違いではなかろうか、この手の作品は。個人的には、十分に緊張感を感じた。 【ぽろぽろ】さん 8点(2003-06-27 16:14:55) |
12.政治もので、ここまでおもしろい映画ってなかなかないです。ブルース・グリーンウッドもよかった。もし今の大統領がケネディだったら、今のこの世の中をどう対処してたんでしょうね? 【きりまんじゃろ】さん 8点(2003-06-18 10:21:25) |
11.ケビン・コスナーが落ち目だからなのかどうなのか映画のプロモーションがあまりメディアにのらなかったので期待してなかったんだけど、相当に出来は良かった。キューバ危機の米国政府の状況をひねりなしのストレート勝負で描ききっている。全編通して緊張感と緊迫感に満ち溢れておりとても集中して観ることができた。ケビン・コスナーが意地の熱演で健在ぶりを見せてくれる。JFK役のブルース・グリーンウッドも熱い演技を見せてくれた。 【スマイル・ペコ】さん 8点(2003-06-06 01:02:52) |
10.学校の授業でみたのですが、面白かった!ケネディはすごいね!ケビィンコスナーはやっぱり好きです。 【jon】さん 8点(2002-12-27 18:25:13) (良:1票) |
9.キューバ危機で最も重要で人間的なドラマを見せてくれたのはJFKでもオドネルでもなく、ロバート・ケネディだったのに、そこが強調されていなくて残念。ケビンコスナーの南部訛りも不自然。だけど人間の心理戦を軸とした緊迫感の演出は「12人の怒れる男」にも通じるところがあり(タイトルもなんとなく似てるし、、、意図的か!?)、ここは素晴らしい。政治的な映画ではベスト5に入る出来だと思う。 |