2.《ネタバレ》 私の知り合いにもいるんですよねぇ~。ウルトラサディスト、入れ墨好き、殺人願望なんかがある人が。いや殺人願望って言ってもね、別に殺しがしたいとかそういうことじゃなくて、女の子が苦しむ姿に興奮するっていうそういうことですけどね。まぁ、私にはそういうのは全くないんですけど、でもこの作品はそういう系統の人たちの世界をもの凄くリアルに描いてるなぁと感心致しました。ルイ、アマ、シバの3人が素晴らしいまでにハマり役。吉高由里子もほんとに舌にピアスするのが素晴らしい。これをやらずにごまかしちゃったらこの作品に説得力は生まれない。ヌードだって本物だしね。勿論、一般の人から見たらね、なんでそんなに向こう見ずなの、なんでそんな人と付き合うの、なんでそんなことしちゃうのって思う事はあるかもしれないけどね、私にはそういう不合理さがむしろリアルで共感持てましたね。見た目はアレですけど、彼らはとても純粋で、一途で、自分に正直ですよ。だけどそういう人は現実社会でははみ出し者になっちゃうから、結果として無駄に苦しむはめになるんです。ただ、「どちらが鮮やかに殺してくれるだろう」はさすがに行き過ぎやけどね、、、。20歳の金原さんが書いた小説を、72歳の蜷川さんが見事に映像化した渾身の一作です。