クライマーズ・ハイ(2008)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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クライマーズ・ハイ(2008)

[クライマーズハイ]
The Climbers High
2008年上映時間:145分
平均点:5.55 / 10(Review 112人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-07-05)
ドラマサスペンス小説の映画化
新規登録(2008-05-26)【尻軽娘♪】さん
タイトル情報更新(2024-07-10)【イニシャルK】さん
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監督原田眞人
キャスト堤真一(男優)悠木和雄(遊軍・日航機事故担当全権デスク)
堺雅人(男優)佐山達哉(社会部・県警キャップ)
高嶋政宏(男優)安西耿一郎(販売部)
山崎努(男優)白川頼三(北関東新聞社社長)
尾野真千子(女優)玉置千鶴子(地域報道班)
でんでん(男優)亀嶋正雄(整理部長)
遠藤憲一(男優)等々力傭平(社会部長)
マギー(男優)(男優)吉井弁次郎(整理部)
滝藤賢一(男優)神沢周作(地域報道班)
田口トモロヲ(男優)岸円治(政経部デスク)
矢島健一(男優)守屋政志(政経部長)
蛍雪次朗(男優)追村穣(編集局次長)
中村育二(男優)粕谷隆明(編集局長)
堀部圭亮(男優)田沢善吉(政経部デスク)
小澤征悦(男優)安西燐太郎(安西耿一郎の息子・成人)
野波麻帆(女優)黒田美波(元・社長秘書)
西田尚美(女優)安西小百合(安西耿一郎の妻)
皆川猿時(男優)伊東康男(販売局長)
矢柴俊博(男優)
原田遊人(男優)テレビレポーター
神尾佑(男優)
山田明郷(男優)稲岡信也
田村泰二郎(男優)
露木茂テレビニュースのナレーション
原作横山秀夫「クライマーズ・ハイ」(文藝春秋社)
脚本原田眞人
加藤正人
成島出
音楽村松崇継
佐々木次彦(音楽プロデューサー)
主題歌元ちとせ「蛍星」(イメージソング)
挿入曲ナット・キング・コール「モナ・リザ」
撮影小林元
製作ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(「クライマーズ・ハイ」フィルムパートナーズ)
配給東映
ギャガ・コミュニケーションズ
特殊メイク中田彰輝
特撮オダイッセイ(VFXスーパーバイザー)
美術福澤勝広
大庭信正(装飾)
衣装宮本まさ江(スタイリスト)
編集原田遊人
録音柴崎憲治(音響効果)
その他NHK(映像協力)
朝日新聞社(特別協力)
毎日新聞社(特別協力)
読売新聞社(特別協力)
あらすじ
御巣鷹山に日航機が墜落した! 北関東新聞の記者である悠木和雄は、この事故記事の全権デスクに任命されるが・・・。実際にあった墜落事故をもとに、地方新聞社で奮闘する人間たちの姿を描く。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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112.登山場面や親子との確執はただ取って付けたようで説明不足でよく分からないし 原作を読んでいなくても、原作とは別物だろうと容易に想像できる。 新聞記者が墜落事故をどう取材したかより、社内の力関係とか業界内の競争がメインになっていて それ自体は面白いんだけど、この事故でそれをやるのは違うだろう。 分かってあえてやっているならまだしも、この監督の場合はただ無神経でそれに気づいてさえいないであろうことが 観た後の不快感の主な理由。
michellさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-05-12 19:29:46)
111.横山秀夫さんの小説にいたく感動をしたので、この映画も見てみました。あれだけスケールが大きく壮大な小説も1本の映画にするとああなってしまうんですね、という感じです。また、何より、映画版では、悠木はスクープを逃したことが原因で辞職、と勝手にストーリーを変えてしまったのが残念でした。小説では、このスクープの一件の後悠木は辞職などせず、その後とある女子大生の読者投書「大事故で亡くなる命の方が日常で普通に亡くなる命よりも価値があるのか?」を悠木が掲載することで会社内で大揉めになります。この投書事件が小説のクライマックスでした。小説の感動をなるべく忠実に映画化したものを見てみたかったです。なお、堤真一は小説の悠木のイメージとは全く違いこちらも残念。追村次長役の螢雪次朗さんの演技がいちばんリアルでした。
みるちゃんさん [DVD(邦画)] 2点(2024-01-31 16:29:12)
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110.《ネタバレ》 歴史に残る大事故を地元新聞社の中から観る。当時の空気、あの時の夏の暑さを追体験する作品としてとても良く出来ていて、グイグイ引き込まれ、最後まで飽きることなく観られました。 日航機墜落事故は“夏休みの終わりの方の大事件”として覚えてます。多くの人とともに坂本九が亡くなったこと。生存者がヘリに釣り上げられる映像のインパクト。垂直尾翼の無い123便の写真。大人が読む週刊誌には生々しい現場の写真が多数載っていたとか。 ネットのない時代、いわゆるスクープ写真の載った雑誌が売れた時代。当時の報道の過熱ぶりが本作からも感じられました。  でも本作のメインは墜落事故自体ではなく、事故を取材する新聞社の内側。劇中何度もでる“大久保・連赤”は14年も前の事件で、社内上層部にはいわゆる当時の“レジェンド”たちがデカい顔をしている。等々力が若手に“読者は記者の姿を見ている”ことを延々と語っている、あの面倒くさい空気。そんなの良いから無線機入れろよって言えない環境。気に触った一言をいつまでも引っ張って設けた宴席、土下座の蒸し返し。昭和っぽい暑苦しさが良く出てました。 事故自体の経緯を俯瞰して観せてくれる作品ではなく、あくまで記者目線で事件を追う。私は事故の全体像を当時の記憶で補完出来たけど、若い人には説明不足に思えるかもしれない。『大統領の陰謀』もそんな創りだったなぁ。あっちは基礎知識がないからチンプンカンプンだったわ。 佐山の「…出来すぎじゃないですか?」から抜きネタ不掲載の流れ。悠木の信念「チェック、ダブルチェック」の結果として不掲載は納得だけど、社長じゃないけど恥の上塗りから辞表。乗客の手記でおしまいって、そこから先描かないんだ。最後のテロップ、隔壁じゃないなら何なのか、何を隠してるのかも、匂わすだけでも知りたいところだけど…  息子から「僕のかわりに」と渡される石。現代パートの悠木が大事に持っている石。悠木が空港で子供と別れてからの事故。乗客名簿の子供の名前で手が止まるとこ。なんだろうこの流れ。『子供が死んだのか?』って思って観てしまった。私のようなポンコツには説明が足りなかったか、ミスリードにハマったのか解らないけど、ストーリーに集中できなくなってしまった。 集中できないもう一つに要因が、話の流れと無関係に挿入される現代パートの登山部分。最後にまとめて入れても良かったと思うし、何なら無くても良かった。息子は事故と無関係だし、息子のことは最初と最後しか出てこない。一緒に山を登るのが安西の息子というのも説明不足に思える。 あと社長のセクハラと安西の病状。悠木の母親の話も、中途半端に掘り下げる必要性もね。社長が悠木を犬として扱っている描写、佐山に悠木の陰口を漏らすとことか、145分も尺使って書ききるつもりも無いなら、入れなくても良かったかも。 むしろ日航機事故に特化した映画にしたほうが良かったんじゃないかなぁ。
K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-01-03 13:55:40)
109.新聞社内部の世界に浸れる映画。大事件を前にした社内の雰囲気は圧巻です。どの俳優も演技が達者なのがまた良いです。
クレイバードさん [地上波(邦画)] 7点(2023-05-21 21:33:08)
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108.《ネタバレ》 熱い新聞社ドラマとしてなら そこそこには見れた。 ただ、結果として好きになれなかった要因の一つとして挙げさせてもらいたいのは 大事故を元に犠牲者多数の題材をネタにした作品であるくせに、事故で亡くなった520人の方に対する追悼の意があるように見れなかった事、そして追悼の表記が無かった事ですね。エンディングにおいて、事故原因についてのどうのこうのというのは有りましたが、結果として お亡くなりになった方への お悔やみ申しあげますの表記が一切無かったところ。そこが非情に残念でなりませんでした。  とまあ、映画に対する表向きな意見を延べてはみましたが、  言葉にはしませんが、 以下のリンク先を是非とも辿ってみてください。そして日航機事故の真相にもっと迫ってみてください。知らないでいる事の幸せだってありますが せっかくこうやって日航機事故を取り扱う映画に出合ってしまったわけです。 まあ何とはここでは言いませんが、その真相に興味を持たれた方、これを機会に是非とも辿ってみてください。(ただし、自己責任の上でお願いいたします。)それ以上は何とも言えません。  http://nyaaat.hatenablog.com/entry/japan_airlines_flight123_mystery http://news.livedoor.com/article/detail/15238508/ http://check.weblog.to/archives/1485859.html http://ugyotaku.web.fc2.com/JAL123Sinsou/JAL123Sinsou.htm http://www.asyura2.com/10/lunchbreak43/msg/329.html
3737さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2019-01-06 04:05:03)
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107.《ネタバレ》 俳優陣は頑張っているし、それなりに迫力ある世界がつくり出されてもいる。しかし、私のこの作品に対する評価は0点である。それは、原作者の横山秀夫がひそかに作品に込めた真のメッセージに制作スタッフは気づいていないからだ。  この作品はヒューマニズムやジャーナリズムだけの物語ではない。本作では、悠木は「ダブルチェック」がなされていないという理由でスクープ掲載を断念している。だが、これでは一番肝心なことを何もわかっていないといわざるを得ない。原作者が悠木に大ネタを掲載させなかった理由はそんなことではない。映画の最後で「事故原因には諸説ある。圧力隔壁説だけではない」といったテロップをわざわざ入れているというのに、入れた当人たち自身がそのことの深い意味を理解していない。NHK版ドラマのほうは悠木に何も語らせないかたちで見る者に真のテーマを暗黙裡に伝えている。この一つの、しかし、決定的な一点によって、私は向こうに満点を、こちらに0点をつけた。つけざるをえなかった。  また、映画の脚本が原作通りである必要はないが、それは原作をちゃんと理解したうえでのアレンジであるべきであろう。冒頭で悠木の息子が一人で飛行機に乗るという原作にはないシークエンスが付け加えられているが、その必然性はない。むしろ、悠木の息子も事故に巻き込まれたという誤解の元になっている。あるいは、やはり原作とは違って神沢をこんなふうに死なせたのも意味不明だし、その神沢の葬式で悠木が軽く昔話を語るなど違和感がありすぎる、ありえないシーンだ。さらに原作では「水爆」というあだ名の社長がラスト近くで悠木に媚びを売るなど見ていられない。脚本のセンスがズレすぎている。あの原作をこんな映画にしたことに腹が立つ。ドラマとしてのつくり込みもNHK版の圧勝である。
delft-Qさん [CS・衛星(邦画)] 0点(2018-12-14 00:11:34)(良:1票)
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106.《ネタバレ》 新聞記者や編集の仕事でもしてればハマるのだろうか。 早口でボソボソ声はリアルではあるがヘッドホンでなければ聞き取りにくく。 臨場感を出すための無駄なカメラワークが鼻につきました。 みな無駄に怒ってばかりで。血気盛んなこと。これら演出で緊迫感や迫力が 出たとしても、その分、シナリオが犠牲になり、内容が薄い。 他社より早く情報を出す事に命を削ってる様を描きたいのかもしれないが、 事故調がいずれ発表するようなネタを他社より半日程度早く公開する事に 執念を燃やしてるのかもしれないが正直一般人の大半は 正直そんな事は求めて居ないだろう。 選挙速報で他社より早く当選確実を出したがるテレビ局と 似たようなものだろうか。そこが浅く実にくだらない。
デミトリさん [DVD(邦画)] 3点(2016-11-14 00:22:12)
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105.《ネタバレ》  日航123便の事故を扱ったものとしては渡辺謙の出ていた「沈まぬ太陽」もあるのだが、どうもいま一つで、こちらのほうがまだ面白い。しかし、いずれにせよこの事故を真っ正面から描いたものではなく、本作にしても新聞社から見た事故の断片が触れられるに留まり、結局なにが言いたいのかちょっと不明な後味を残した。  新聞記者、いわゆるブン屋さんの活動が活き活きと描かれているのはわかるのだが、123便事故に関しては意外にも目新しいことはなく、べつにこの映画を観るまでもなく事前に知っていたことばかりだった。なんだか惹句はおおげさだが、いざ小屋に入ってみるとしょぼい見世物を見せられたときのような、羊頭狗肉の感がある。終いには主人公の幼年期のエピソード等が盛られているが、そんなものを観たいわけではないと言いたくもなった。
タカちんさん [DVD(邦画)] 4点(2016-10-17 11:18:45)
104.あれだけ本音でやり合う会社ってすごいな-、と思いました。「プロっていうのは、やめる覚悟があるかどうか」なんてことを、いわれたこともありましたが、私なんかはとても無理です。しかし、登山シーンとか必要だったんでしょうか?原作モノってそういうものでしょうが…。
木村一号さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-06-27 16:57:54)
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103.役者はそれぞれ精いっぱいがんばっていたと思います。しかし悲しい哉、脚本がひどい。陳腐な小ネタをゴチャゴチャと盛り込んで、本筋の焦点がすっかりボヤけています。「こうしよう」と考えた頭の構造を覗いてみたいぐらい。比較するのも可哀想ですが、やっぱりNHKのドラマ版のほうが格段に上ですね。 象徴的なのが、登山中のピトンにまつわるセリフ。ドラマ版ではラストに高橋一生が発し、グッと来た覚えがあります。実は本作の途中でも小澤征悦が同様のセリフを言うのですが、何の感動もなくスルーしてしまいました。同じ言葉でも、タイミングや話の持っていき方を間違えると、一文の価値もなくなるということですね。これは日常会話でも同じこと。というわけで、以って他山の石とすべし、という教訓をいただきました。
眉山さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-07-03 22:19:58)
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102.《ネタバレ》 社会派ドラマとして見ると痛い目に会うというか肩透かしを食らいます。 「チェック、ダブルチェック」を旨とする主人公が大事故の全権デスクを任されたタイミングで同僚の入院や部下の死が重なり自分を見失いかけながらも奮闘する物語なのですが、中身はスッカスカです。 情況描写は非常に上手いのですが本来それを支える作品のテーマや主人公の信念といったものが見えて来ません。 スポーツの試合を一試合最後まで見届けて勝敗や内容を堪能すると言うより、同じ時間で好プレー珍プレー集を見せられた感じです。  特に作品のメインとなる圧力隔壁のスクープの掲載判断を迫られる場面等は醜悪です。 フィクションとはいえ毎日新聞が抜いたスクープを覆すような安い脚色にしないのは当然ですから話の落とし所は最初から決まっているので、判断結果ではなく判断理由を克明に表現すべきなのにほぼ出来ていません。 あれでは主人公が慎重というより次長の言う通り腰が引けたといった感じに見えてしまいます。 その後の辞表提出のタイミングにより主人公が「コネ入社のキレやすいビビリのダメ社員」という印象になってしまいました。 こうなってしまうと本作が何を表現したいかが全く解らなくなってしまいます。  しかし、役者さんの演技や個々の演出にはかなり魅せられます。 田口さんを除くほぼ全ての登場人物が肉食系といった感じです。 そんな彼等のバラバラの利害を絡めてカオス寸前の北関東新聞社を見ていると、こちら側にも緊張感が伝わってきます。 事故の遺族や関係者の方には不謹慎とも取られてしまうかもしれませんが大事故が起きて色めき出す新聞社内や配慮のない社員の言動等には説得力が有り作品としては好感が持てます。 記者の葬式の後に短く差し込まれた所以外は音楽や話の内容をオーバーラップさせながら見せる登山シーンもそれなりの効果を出せていたと思います。  右脳にとっては良い映画だったかもしれませんが、左脳にとっては退屈な145分になってしまったと思います。 作品を通して役者さん達の高い熱量の演技を維持させる演出は見事なので原田眞人さんは監督業に専念して脚本は外注した方が良いのではないかと思いました。
しってるねこのちさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-06-29 02:36:25)
101.《ネタバレ》 しつこいくらいの内部対立や足の引っ張り合いの描写を見ていると、いったいこの作品は何が言いたかったのか、心底不思議になってくる。この未曾有の大事故発生直後という超緊急時期に、何ら前向きでない怒鳴り合いをする社員も、事故の報道自体に消極的な上司も、これは自分の記事だ何だと寝言を言う記者も、どこかの新聞社にはひょっとしたら本当にいたのかもしれない。しかし、そんなものはわざわざ映画として表現する価値はまったくない。何よりも腹立たしいのは、主人公にさんざんもっともらしいことを言わせていながら、肝心のこの作品のつくり自体が、「現場」も「御巣鷹」も「鎮魂」も、何も感じさせないこと。小手先の登場人物の言葉遊びだけで終わっていること。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-06-28 03:10:37)(良:2票)
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100.とある真夏の日、地方新聞社の編集局フロアが一本の電話を皮切りに、徐々に、確実に、ざわめき始める。 編集局内の人物の配役は、映画ファンにとっては「堅実」と「豪華」が相まみえるベストなキャスティングで、彼らが織り成すその序盤の緊張感を見るだけでも、総毛立ってくる。  昔、地元のTV放送局でカメラアシスタントのアルバイトをしていたことがある。 放送局と新聞社では、根本的にその性質は大きく異なるのかもしれないが、何か突発的な事件の報が飛び込んできた時の緊張感はやはり独特で、フロア内にピンと糸が張るような感覚をよく覚えている。 それが国内事件史に残る未曾有の航空機事故となれば、その糸の張りつめ方は半端なく、各人が努めて冷静であろうとすることで生じる異様な“静寂”と、そこから始まる“怒濤”の情報錯綜の様が見事に表現されていると思う。  1985年。御巣鷹山の日航機墜落事故を題材に、事故を追う地元新聞社での人間模様を、熱く、真摯に描き出した横山秀夫のベストセラーの原作小説も、この映画を初めて観た少し前に読んでいた。 個人的には、ベストセラー作品の映画化に「成功」した稀有な事例だと思っている。  何よりもこの映画の成功を決定づけた要素は、やはりそのキャスティングだ。 それは、それぞれにキャスティングされた俳優たちが、揃いも揃って素晴らしい演技を見せた事に他ならない。 自らの出自と会社との軋轢の間で板挟みになりながらも、信念を貫き、未曾有の事件に向き合う主人公を演じた堤真一をはじめとし、野心溢れる県警キャップを演じた堺雅人、紅一点の新米記者に尾野真千子(最高!)、辣腕上司役の遠藤憲一、新聞社社長に山崎努、田口トモロヲ、堀部圭亮、滝藤賢一、でんでん、マギー……決して流行のスター俳優を揃えたわけではない本当の意味での“オールスターキャスト”だと思う。  描き出されるストーリーは原作同様に、大事故に直面した人間たちの徹底的にリアルな心理描写を主題にしているので、安直な盛り上がりは許されない。 クライマックス、大スクープを手中にした主人公は、最後の最後まで「チェック、ダブルチェック!」の慎重な信条を貫き、ついにはそれを回避してしまう。 観客として「ええ~」と一寸思うが、見返す程にこれこそが真摯な人間描写だと思える。 安易な娯楽性に走らず、それを貫いた原作者も監督も脚本家も、それぞれが一様に技量が高く、巧い。  いまひとつ世間的な評価が低いことが気になるが、何度観ても、その当時の夏の熱さを伝えてくる紛れもない傑作だと思う。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 10点(2015-06-23 16:05:03)
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99.役者陣は頑張っていたし、騒然とした臨場感や地方新聞のコンプレックス・組織の権力闘争のようなモノは伝わってくるのだが、原作未読だとストーリーがよくわからない。脚本・監督がよくないのでしょう。私はまだネットもない20世紀に某社の報道局でバイトしてた事がありますが、体質的にはこれに近い雰囲気はありましたので、スクープ合戦の熾烈さのようなものは結構理解はできますけど。 ネットもない昭和の古きよき時代のマスコミモノであり、現代においては違う部分も多々あるのだろうが、マスコミの勘違いはあまやかしちゃイカンし、その非常識さはチェックしていく必要はあるのだろうと思う。
東京50km圏道路地図さん [DVD(邦画)] 5点(2014-02-04 10:44:13)
98.各テーマについて掘り下げが浅く、中途半端です。
Kさん [DVD(邦画)] 4点(2014-01-19 14:12:42)
97.《ネタバレ》 「題名は聞いた事がある邦画」以外の知識無く鑑賞。あの大惨事に直面した記者達の物語なのだ。全権の息子も犠牲になったのだ。これは気合を入れて観なければと座り直しただけに始終味わい続けた「ポカーン」感が虚しい。犠牲者に対する敬虔な思いが殆ど無い職場の演出過多の罵り合いが不快千万。一点、実話かもしれないと思った、亡くなられた記者の精神が崩壊する迫真の姿に加点。
The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 3点(2013-12-21 09:12:43)(良:1票)
96.《ネタバレ》 面白い映画だけど、もうちょっと面白く出来たかもという気は。。やはり登山場面が邪魔かな?新聞社の事態と、山登りがリンクして主人公の心象を表しているわけだけれど、効果的とは感じませんでした。総じて役者陣が演技過剰気味な中で、さらに比ゆ的に主人公の心象を表現しても。くどさが増すばかりと思いました。小道具は、少し古い時代を感じさせるように凝っていて○。堺雅人の存在感、出来る奴的感じもあいかわらず。いい役者だ
えぴおうさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-10-04 11:09:04)
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95.《ネタバレ》 クライマーズハイって言うから、犯罪の高揚感かな?いや、でも日航機の事故の話のはずだぞ!と思ってたら、登山のことだったんですね。 スクープをモノにするのは登山のように、冷静に着実に詰めていく事が大切だとしてなぞらえてるわけです。 未曾有の航空機事故に直面した地元紙北関東新聞の記者の面々は、これまでにない高揚感と焦燥感と怒りの渦に巻き込まれていきます。 社内での確執や衝突が熱を持った演技で描かれていて、まさに息をつく間もないようなハイ状態! 背景もリアルに創られていて、なんだかドキュメントものを観てるような気にさえなりました。 わたしも当時のニュースには衝撃を受けたものの、映画としては、やや話題的に散漫な印象も否めませんでしたね。 おそらく未読の小説では各エピソードが巧みに本題を盛り上げる役目を担っているのだろうとは思いますが、一本の映画としてはやや長かったかなぁ。 ホント、演者も制作側も真摯なアプローチでとても良かったのですが、エンターテインメント性(悲惨な事故でそんなのを求めるのはどうかとも思いますが、一応興行モノなので。。。)がもう少し欲しかった。 大落ち的にもスクープを逃してるわけですし。 リアルな新聞社風景の中において、喧嘩の部分をやや過剰にして面白さに繋げるしか無かった点が、やや残念でした。 ただ観て良かった映画であることは間違いありません。 
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-26 12:21:17)
94.《ネタバレ》 すごく面白い。緊迫感のある展開は観ていてとてもスリリング。実際に起こった未曽有の航空事故とある地方新聞社の制作現場を描く内容はキャスティングも素晴らしく見応えたっぷり。だが、しかし、、かなり関係のない(と思われる)登山シーンは間が悪い。意味ありげな人物の描写もあざとく、結局意味が無い。タイトルのクライマーズハイもあんまり内容に合って無いような?おまけにラストの海外ロケシーンは完全に不要でしょ。ま、原作読んでる人にはいいんだろうけど、正直なんじゃこりゃな印象。総じて何かモッタイナイ、そんな感想でゴザイマスハイ
Kanameさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-22 09:35:58)
93.必要以上に感じる怒鳴り合いがリアリティーを無くしているような感じもするんですね。もう少し抑えめでも十分伝わるテーマですし、原作を詰め込む必要もなく時間の限られた映画ではバッサリ切っても良いかな?とは思いました。
東京ロッキーさん [DVD(邦画)] 6点(2013-04-04 13:40:58)
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【点数情報】

Review人数 112人
平均点数 5.55点
021.79%
110.89%
276.25%
3108.93%
4119.82%
52118.75%
61916.96%
72219.64%
81412.50%
921.79%
1032.68%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 3.42点 Review7人
2 ストーリー評価 3.90点 Review11人
3 鑑賞後の後味 4.16点 Review12人
4 音楽評価 4.16点 Review6人
5 感泣評価 3.85点 Review7人
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