《改行表示》37.仲代達矢の凛とした佇まいと、真田広之の溌剌とした立ち居振る舞いが印象的。お二方とも体幹がしっかりしているのでしょう。別にセリフがなくても、いるだけで絵になる感じです。岸部一徳とか村田勝浩とか本田博太郎とか、20年前も今も役どころがまったく変わっていなくて笑えます。これはこれですごいことなんじゃないかと。一方でオロオロする岸田今日子は新鮮でした。 要するに痛快娯楽時代劇ということで、日本映画にしては珍しいほどテンポよく、サラッと見れます。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-04-17 23:39:23) |
《改行表示》36.映画において、あまり構図がキマり過ぎるのも、機械的な感じがしてきてちょっと居心地が悪くなるもの。だけど本作はむしろその路線をとことん突っ走って、大いに遊んでいる、という印象。真田サンもひときわ大仰な演技でその路線に乗っかって、なかなかに愉快な世界を繰り広げてくれます。 最初の方は、陰気で不気味ですらある岸田今日子のナレーションとか(本人は普通にしゃべってるだけだと思うが)、棺桶屋の小林桂樹が何度も槌で指を打ってしまうシツコさとか、少々まどろっこしいところもあるけれど、心配ご無用、物語は次第にテンポを上げ、またテンポが上がるに従い、これが絶望的な復讐譚なのか、単なるオチャラケのオハナシなのか、よくワカラなくなってくる。そして、ワカラなかろうが何だろうが、突っ走り出したらもう止まらない。 だいたい、「助太刀屋」って一体何なんだか、他人の仇討ちの助っ人が専門、というのも随分ヒネた話だけれど、いよいよ自分が仇討ちをする段になってもまだ、「助太刀」を言い訳にしないと動けない、ってのがさらにヒネていて。ラストでもまた軽くいなされてしまう、つかみどころの無さが、スピード感と相俟って心地いい。 90分弱の、そんな小品。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-24 21:01:58) |
35.《ネタバレ》 父子の葛藤や和解が描かれるわけでもなく関係が曖昧なまま仇討ちに移行していくのが唐突な印象。本人曰く「仇討ちではなく位牌に助太刀を頼まれた」という事らしいのだが、説明としてやはり無理がある。そういうディテールに拘る作品ではないのかもしれないが、肝心の動機となる部分なのでこの辺は疎かにしてはならないと思うのだが。 |
《改行表示》34.真田広之さんがノリノリで楽しそうで、それだけで嬉しい。 アクションキレキレだし、スタイルが良いし、軽やかで笑えた。 ストーリーは素朴な感じだがジャズと時代劇なのだから、まあいいか(笑) さくっと観られて満足。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-04-08 17:03:50) |
《改行表示》33.《ネタバレ》 痛快なコメディ時代劇かと思いきや、意外とブラックで殺伐としたストーリー。 よく考えたら『仇討ちの助太刀』だったら無理もないです。ただプロローグではなんか楽しそうに助太刀をしているシークエンスを見せてくれたので、そのノリでいくんかなと思ったわけです。 要は、『助太刀屋』なんだから、助太刀で最後までいってほしかったんですよね。 父親を殺されて、その仇討ちを自分でやるのであれば、それはもう助太刀ではありませんから。 『位牌に頼まれて助太刀を引き受けた。』とかわけのわからん屁理屈を言ってはいましたが、そーゆーことじゃないんですよね。 それから歴史に疎い私には、今作で使われている言葉がよくわからないことが多かったです。 ですので、仲代達矢が追われる原因になった事件の真相や、風間トオルがいきなり殺されちゃう理由(真相に気付いたから?)なんかがよくわからないまま、エンディングを迎えてしまったのは残念。もう少しアホな自分にもわかるような説明が欲しいです。 ラストのバトルはなかなか面白い。石をぶつけたり、あっちこっちに隠れたり、死体のフリしたり、助六ならではの戦い方が粋ですね。 見所はその辺と、ラストのオチくらいです。 ラストのオチも予想通りでなかなか良かったです。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-12-11 12:07:41) (良:1票) |
32.時代劇が画一化して、衰退していく時代、このようなサクッとした時代劇もありかなと思う。キャストも、シナリオも新しく奇抜なことを始めるのは、難しく、違和感があるのは仕方ないが、楽しく軽く流せてみられる時代劇はありだと思う。 【min】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-05-03 20:46:34) |
31.コメディチックにしようとしているのに、ネタもキャラクターも弱すぎて、真田広之の全力の演技が空回りしまくっている。全体がえらく中途半端なのです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-05-02 21:26:03) |
30.《ネタバレ》 真田広之主演による時代劇と言えばおそらく世の多くの映画ファンは「たそがれ清兵衛」かもしれないが、私は違う。「たそがれ清兵衛」より早く作られ、公開した年は同じ2002年である。「たそがれ清兵衛」がやたら高評で多くの賞を獲得した中であまり取り上げられることもなく、その年のキネマ旬報でも無視されているような結果になっていたが、映画としの面白さ、時代劇としての面白さで完全にこっちのが上だと私は思う。何しろ主演の真田広之が活き活きとしていて演じている本人が物凄く楽しそうであるのが良い。やはり役者、特に主役が楽しそうに演じている映画はそれだけで観ていても気持ち良くなれるので私は好きです。冒頭のあの砂煙りの中、一人刀を振り回しまるで子供のように楽しそうにしている姿、そして、そこに現れる大勢の子供達、このシーンだけでも真田広之同様、監督である岡本喜八監督もこれから面白いものを見せてあげようではないかという心意気が伝わってくる。脇を固める俳優陣にしても芸達者な顔ぶれが揃い、その中で伸び伸びとしている真田広之、そんな真田広之が仇討に乗り込む時に言う台詞「これから二人ほど斬るが他の人は邪魔になってはならない」とか「ここら辺でお開きにしよう」とか何だか寅さんみたいで笑ってしまう。ラスト、馬に乗って去っていく真田広之と鈴木京香のツーショットなどは岡本喜八監督が西部劇ファンであることの証であり、遺作にして最後まで娯楽映画に徹しようとして遊び心を忘れなかったこの岡本喜八監督という監督の素晴らしさ、多くの映画監督は晩年、特に遺作ともなると娯楽よりも芸術志向に走るものだが、最後まで娯楽に徹して楽しませようと言う監督の心意気を私は評価したいと思います。最後にあのジャズの音楽も時代劇とよくマッチしていて良い雰囲気を醸し出していることを言わせてもらいこの映画についてのコメントを終えたいと思います。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-08-23 10:08:28) (良:3票) |
29.《ネタバレ》 サクっと見られる軽妙時代劇。尺も短く、堅いこと考えずに気軽に楽しめるのがいい。ご都合主義や、オーバーアクションも全然気にならないのは、役者にのびのびと演じさせて、それが見ているものに心地よさを与えている監督の手腕なのかな。出演している役者が、みんな、私の好みだから余計そう見えるのかも。特に仲代達矢の存在感は抜群。音楽もすごく乗りが良くて、時代劇なのに全編ジャズっぽく、それが全く違和感なく場面の展開と見ているものの気持ちとをシンクロさせてくれる。岡本喜八監督の作品は、楽しい映画を楽しく作って楽しく見てもらおうという感じが伝わって来て、娯楽に徹してて、凄い映画だろう、いい画だろうという押し付けがましさがないのがいい。 【nobo7】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-27 01:35:59) (良:1票) |
《改行表示》28.真田広之の江戸っ子なしゃべくりが気持ちよい。90分もないシンプルな仇討ち物語はちょっと物足りない。祭囃子風ジャズのBGMは堪らなくかっこよい。晩年の喜八監督が肩の力を抜いて作ったと思われる現代的センスの軽快で粋な小品時代劇。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-03-31 00:01:39) (良:1票) |
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27.軽妙?? 真田広之のノリの軽さに..ガッカリ.. 【コナンが一番】さん [地上波(邦画)] 2点(2007-08-22 12:27:43) |
26.賛否が極端に分かれてますね。でも、90分の小品としては、十分楽しめたかな。製作に当たっている映像京都は、大映が倒産したあとに残ったスタッフや監督たちが立ち上げた、プログラムピクチャーを支えた職人集団。市川版の映画版『帰ってきた木枯し紋次郎』や、最近の山田洋次監督の時代劇も支えている。今回もかつての大映映画を思い起こさせる職人芸が光ってる。 【いのうえ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-07-17 21:28:33) |
25.こういう人情もの大好きです。結末も気が利いている。お話だけで言えば、9点、10点付けたいくらい好み。でももうひとつ乗り切れませんでした。ケレン味の強い芝居、演出に違和感を覚えました。鈴木京香の言い回し、真田広之のオーバーアクション、小林桂樹の芝居。どれも居心地がわるい。テンションが自分と合わない舞台を観ているような感覚。落語のイマジネーションをそのまま映像化すると、こんな感じでしょうか。慣れればきっと、悪くないでしょう。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-07-05 18:10:46) |
24.自分もどうもこういうノリが好きではない。真田広之には渋く暗いイメージがあるせいか、こういう役は無理がある感じがした。中村獅童の方がよかったんじゃないかと思った。映画というより演劇を観ているようだった。 【Syuhei】さん [CS・衛星(吹替)] 2点(2005-05-15 23:54:16) |
23.岡本監督のノリがどーも好きになれません。一連の作品が好きでない人はパターンですから期待しない方がいいと思います。真田は随分と頑張っていますがどうも肩に力が入りすぎの演技をしていますね。あと鈴木京香は自分的には旬を過ぎた女優さんですね。演技派でもないし。。。お母さん役とか、汚れ役とかで新境地を見出さないと10年も大根演技見せられるとちょっとキツイですね。たぶんこの作品、若い人はつまらないでしょう。 【たかちゃん】さん [DVD(字幕)] 3点(2005-05-08 18:59:41) |
22.これが岡本監督の遺作になってしまったのかな・・・規模は小さいけど、岡本監督らしい(多分)日本的な泥臭さと軽妙なファンキーさが同居した、良い作品だと思います。ピョンピョン跳ねる真田広之のイキが良くて、楽しいですね。鈴木京香演じるおぼこ娘(どうでもいけど「おぼこ」って漢字で書くとちょっと凄いよね)も良い感じにドン臭くて可愛かったと思います。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-16 16:35:19) (良:1票) |
21.同じ真田広之出演の「たそがれ清兵衛」や「ラスト・サムライ」とは違い、軽いノリで楽しめる映画である。ところで岸部一徳は時代劇ではなぜいつもこういう役なんだろうか。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2005-04-01 23:44:07) (良:1票) |
《改行表示》20.時代劇の仲代達矢はさすがの貫禄で、早々あっさり死んでしまうのが惜しいくらい。岸田今日子のナレーションや小林桂樹の味のある脇役、村田雄浩のキャラも楽しめる。真田真之の軽快な身ごなしもいいのだけれど、どうも真田も京香さんも少々はしゃぎすぎなのがわざとらしく今ひとつ落ち着かない気もする。 まぁ軽~い娯楽作そのものといった感じ。 【キリコ】さん 5点(2004-10-19 20:34:30) |
19.晴れた日は、いつも雲ひとつない青空。まんま助六を象徴しているかのようだ。何といっても、イキがいい、ノリがいい。「助太刀屋」というだけで、悪い奴じゃないな、と誰もがわかる。それでいてワイロにちと弱いのもいい。鈴木京香が赤面ものの演技。監督の好みだ。しょうがない。首を傾げるキャスティングもある。そこはせまい日本、義理やしがらみがあるのだろうと、好意的に受け止めたい。岸田今日子のナレーションもいい。喜八テイスト満載の映像落語、野暮は言わずに堪能したい、って結構言ってるな(笑)。 |
18.真田さんはいいのだが、作品は別に面白くもなく、特に悪すぎることもなく。 【アルテマ温泉】さん 4点(2004-03-18 00:51:41) |