《改行表示》627.《ネタバレ》 合わず。序盤から中盤は面白い。しかしジョンを連れ出したシーンあたりから全く納得できず、加速度的に面白さが萎んでしまった。 そのプラスとマイナスの中間をとった点数とさせていただきます。 何か深い解釈の仕方がありそうだが、初見ではわからなかったのでシンプルに思ったことを書きます。 上映時間約3時間のうちちょうど1時間くらいで突然ファンタジーが入り込むが、それ自体は全然受け入れられた。それまでの1時間が普通にドラマ的でありファンタジー要素など無くても面白そうな映画だなと思ったため、突然のファンタジー要素には「あー始まった」ではなく「この設定をどう活かすんだろう」という興味の方が強く、そのためその時点で面白さが萎むということはなかった。 しかし後半、ジョンを連れ出して所長の奥さんを回復させるあたりから「おいおい」という展開が続き、全く納得できないまま見終わってしまった。 ジョン・コーフィは作中字幕の表現を借りれば「自然」「神の奇跡」ですが、まあ当然そんなものはいないわけで、ジョンは何かを体現している存在であるにしても、普通に英語を喋り普通に物を食べる普通の人間であり、その結果「普通の人間に特殊能力が備わっている」と見えてしまうわけです。 で、他人の痛み?を吸って自分に溜める、それだけなら本人が苦しいだけなので「偉いな」「いい人だな」もっと言えば「ご自由にどうぞ」と思うわけですが、それを吐き出して他人に植え付けるというのは、それがまさに殺人やん、と思ってしまうわけです。 近距離にいる善人と思われる人物ならいくら救っても良いしなんなら感謝もされるが、近距離にいる悪人と思われる人物には精神病を煩わせ、結果人を殺させても良しとするのか。仕方がなかったとするのか。周りは涙を流すのか。全く納得できません。 本人は「自分でもわからない」と言っていましたが、明らかに意志をもって行動をしているので全く説得力が無い。 自分の意志でパーシーの首根っこを掴み、悪を注入し、結果廃人にし、人を殺させた。自分の中で完結する能力ならまだしも、他人にマイナスを付与することができる能力。傲慢甚だしく、こんな危険分子は処刑して正解だっただろ、とさえ思えた。 ジョンは冤罪で、ただただ自然で愛があるだけの存在、なのに人間の愚かさ故に処刑されてしまった、のだったのならそれは悲しいとなりますが、普通に意志を持ってパーシーという人間を壊し人を殺させているため、それはもう殺人やろ。同情の余地なし。と思ってしまいました。 登場人物たちがジョンをどう思いどう行動するかは勝手ですが、納得できるかと言ったら全くできない。そんな作品でした。 【53羽の孔雀】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-11-04 22:25:49) |
《改行表示》626.《ネタバレ》 個人的にトム・ハンクスがあまり好きではないこと、キング原作のショーシャンクが大嫌いということ、そしてとても長尺であるということなどから、本作「グリーン・マイル」も20年以上無視してきました。キング原作といえばリアル路線が多い印象でしたが本作はかなりファンタジー路線で驚きました。しかも今まで見ていなかったことを後悔するほど素敵な作品で、見て良かったなあと素直に喜べる映画体験でした。 しかしレビューを書こうとすると途端に解釈が難しい作品で、結局何が伝えたかったのかよく判らない映画だったとも感じます。実際、もの凄く感動的ではあったのですが、だからどうした?と言えなくもなく、Webの考察ページを読み漁って初めて納得がいくような映画であるのもまた事実です。その考察で目に付いたのはどうやらキリストの再来とか、そういった類の解釈が最もシックリくるのではないかということです。私も含め、キリスト教に疎い日本人には表面的なただの感動ファンタジーに成り下がってしまう可能性もあって、そういった意味では非常に勿体無い作品だなと感じます。 無神論者の私にはこの映画の素晴らしさの半分も理解できたか怪しいところですが、ジョン・コーフィー(マイケル・クラーク・ダンカン)がとても良い味を出していて、彼のラストは泣かせます。冤罪だった件はどうなっているのかが大いに気になりましたが、同時にネズミがCGなのかどうかも非常に興味深いことだったりもしました。 導入部が妙に丁寧なわりによく判らない感じになっていますが、エンディングまで見るとまさかの伏線回収があって楽しくなります。そして後に再度あのモノクロの活動写真のワンシーンを見ると泣けてきます。3時間越えの長尺ですが捨てシーン一切なしの素晴らしい作品でした! 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-09-01 17:28:10) |
《改行表示》625.《ネタバレ》 ~The Green Mile~『(1マイルに満たない)電気椅子までの緑の廊下』の意味らしいが、結末を考えたら『(1マイルほどにも感じられる)遠い道のり』だろうか? キング原作大好きだけど、私はあまり得意でないのか、同じ刑務所映画のショーシャンクに比べて鑑賞回数は少ない。今回で2回め。 デルの処刑が可哀想だから苦手というのもあるけど、囚人という逆境から這い上がるショーシャンクと、刑務官の立場から死刑囚を見送るグリーンマイルの違いかな、後味重たいからあまり観ないんだろう。 死刑囚専用の刑務所なんだけど、いや死刑囚専用だからか、刑務官も囚人も温厚な人が多く、ノンビリした空気が流れてる。死刑執行の前に面会で呼び出され、その間に予行練習するとか、そうだったのか勉強になる。 先日久々の鑑賞をしたが、奇跡の代償の件はすっかり忘れてた。ポールの周りの親しい人が死んでゆく悲しさ。弱々しくも生き続けるミスター・ジングルス…こんな奇跡、嫌だな。 精神病院に入ったパーシーはどうなったろうか?彼もまだ生きているとしたら、それは生き地獄だ。 原作未読だが、ダラボンはこちらのエンディングにもひと手間加えてるんだろうか? 【K&K】さん [DVD(字幕)] 6点(2021-02-13 22:20:37) |
624.《ネタバレ》 あまりにも有名なのに未見だったことに気が付き、今更ながら初鑑賞でした。家族とこの映画を観て号泣したという知人(おっさんです)がいたことが思い出されますが、最近涙腺がすっかり弱ってきた自覚があるけど結果的にはちょっとウルっとした程度でした。でも自分の見聞の限りでは、『ニュー・シネマ・パラダイス』に次ぐぐらい本作は感泣評価が高いような気がします。 結論としては、やはりスティーブン・キングとフランク・ダラボンのタッグには外れがなしってことですね。ダラボンって人は四本しかない監督作のうち三本がキング原作なんだから、考えてみると凄いです。そしてそのうち二本が、数あるジャンルのキング小説でも刑務所ものがチョイスされているところがさすがです。本作は『ショーシャンクの空に』よりもファンタジーよりですが、キングのホラー映画となるとイマイチ乗り切れない自分とすると、キングの刑務所が舞台の作品には他の同ジャンルの映画とは一味違うものがある気がするんです。本作では、トム・ハンクスをチーフとする四人の看守のチームワークになんか心を揺さぶられるんです。とくに大男のデヴィッド・モースが強く印象に残りました。 ストーリーは観進めるうちに「ジョン・コーフィーとは何者なんだ、これはひょっとして…」という疑問がどんどん膨らんできましたが、ラストに現在の老人ホームに戻ってきたところで納得しました。コーフィーはイエス・キリストで、トム・ハンクスはキリストが身代わりになって処刑されたので悲惨な体験をしてもなかなか死ねないバラバだったんですよ。108歳になって歳相応の老人の肉体だけど全然死ぬ気配はなく、愛する人や身近な人が先にあの世に逝ってしまうのを観続けなければならないというのも、想像するだけでも辛そうです。そう考えると、本作はキング作品としては珍しく宗教色が強い映画だと思います。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-31 23:00:48) |
《改行表示》623.初見だと思って観てましたがネズミの登場で気付きました。 今の価値観では??のような所もありますが全編漂うセンチメンタルな雰囲気はいいですね。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-28 11:36:14) |
《改行表示》622.《ネタバレ》 E棟の看守たちがそれぞれに魅力的で、仕事の中身はさておき、こんな同僚たちと一緒に働きたいと思わせる演出がいい。 監房での出来事をコツコツと積み重ねていくことで、一人一人の人間性が明瞭になって、結末へと収斂していく様は見事。 映画館で観た時には気にも留めなかった、ポールの妻の優しさが、今回はしみじみと感じられた。彼女のポールへの愛が細やかで深かったからこそ、ラストでポールが痛切に感じる孤独が際立つ。 人智を超えた力を持つものは、その代償としてなんらかの苦しみを背負う宿命なのかな。 人の苦しみを思うことの少なくなった現代人の我々には、いささか心痛む映画。 |
621.《ネタバレ》 理由は分からないけどトムハンクスが何か苦手です。それは置いといて理不尽で不思議な話ですね。人のつながりの部分は感動させられます。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-08-15 17:32:53) |
《改行表示》620.《ネタバレ》 いつか見ようと思っていた作品、やっと見ました。 面白かったです。トム・ハンクスは演技うまいですね。特に表情で感情を表す事にかけてはNo.1ではないかと。 途中で逃げたねずみがどうなったのか、回収しないのかな?と思っていたら最後に回収されてました。 ヒューマンドラマのみなら10点でしたが、超常能力がでてきてしまったので、その点はマイナスです。 トム・ハンクスに改めて感心した作品でした。 【ローグ】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-05-20 19:03:25) |
《改行表示》619.十数年ぶり、おそらくは3度目の鑑賞だ。一度目は高校生のときで、あのときどこで観たのか、何を感じたか、詳しいことは何も覚えていない。はっきり言えることは、私にとって詳しいことは何も覚えていない程度のものだったということだ。2度目の鑑賞は大学生のときで、テレビの再放送だったと思う。暇つぶしにぼんやりと寝転がって観ていた。なんだか不思議な映画という印象で、良い映画の気もすればたいした映画でもない気がした。しかし35のおっさんになって、ふとしたときにこの映画が目に入り、どうしても気になってもう一度観ることにした。 素晴らしい映画だった。あのとき、2回の鑑賞でその素晴らしさを理解できない若造だった自分を恥じてしまうほどに。もう一度観直して本当に良かった。 それが音楽や小説であろうと素晴らしい作品というものは、仮にそのときその作品の素晴らしさを理解するための経験や感性が充分でなかったとしても、心の片隅に種のようなものをきちんと残してくれるのだろう。そして適切な時や環境が訪れたとき、きちんと種は萌芽して観るべき時というものを知らせてくれるのかもしれない。 だからもしあなたがこの映画に一度は低評価をくだしたとしても、月日が流れてふとこの映画を思い出すことがあれば、躊躇せずに再鑑賞してほしいと思う。 ほとんど個人的なことを書いてしまったが、こっちの方が、私の拙い表現力で論理的に、客観的にアレコレ書くより、よほどグリーンマイルという映画の良さを伝えられるような気がする。 【ばかぽん】さん [インターネット(字幕)] 10点(2018-02-04 21:44:59) |
《改行表示》618.《ネタバレ》 ちょっとした驚きもあり、上手くまとまっている映画だと思いました。 最後の死刑のシーンで堅物の刑務官が罪人のマスクをしない事を認め、握手をする、 また若い刑務官は泣いているシーンが印象的でした。 良い演技していた黒人の俳優さんが実際に亡くなっているのが非常に惜しいです。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-08-27 01:06:32) |
|
《改行表示》617.《ネタバレ》 スティーブンキングというと、ホラーか、あるいは「ショーシャンクの空」のような非ホラーのどっちかというイメージでもたれているのか、この映画を”ファンタジー”とか”おとぎ話”としてくくっている人達もいるようだ。 でもキングの作品は”超常現象”をけっこう多用しているところがあって、この映画のように、人知を超えた出来事を現実社会で普通に起こってます的な描き方がいかにもキングっぽさが出ていたと感じた。 この彼らしい世界観に素直に入っていけるかどうかが、この映画を楽しめるかどうかの分かれ道だと思う。 私は普通に入っていけたが、号泣したかといえばそれほどでもなく、少女殺しの真犯人でありジョンコーフィーを冤罪で死刑にさせた諸悪の根源ビリーザキッドが電気椅子で恐怖にまみえながら公開処刑されることなく、銃で瞬殺されちゃったあたりは「いや、ビリーこそデル並みの殺され方しないと!」と、すっきりしないところがあったりした。 (それはそれとしてビリーを演じたサム・ロックウェルのゲイリーオールドマンっぽいラリ顔はとてもワンダフル。) ただ、痛烈に印象的だったのが、ジョンコーフィーが電気椅子に座らされて恐怖を抑えるように「I'm in heaven...I'm in heaven...」と何度も口づさむ場面。 字幕には「ここは天国だ・・・天国・・・天国・・・」と書かれていたのだけれど、これは彼が死刑前に望むことはと聞かれて「活動写真を見たことないから見てみたい」という願いにこたえて、看守達のはからいで深夜に彼に見せてあげた映画の一場面の歌。 恐怖を、あの朗らかで明るい映画の一場面を思い出すことで、払拭しようとしていたのであろう。 この歌は、冒頭でポールが老人ホームでたまたまTVにその場面が出てきて思わずジョンコーフィーを思い出し、いたたまれずに席を立ったという場面でも印象を強く残している。 フレッドアステアの有名な「トップハット」に出てくる「チーク・トゥ・チーク」という楽曲だが、「グリーンマイル」を見たあとは、このトップハットの場面が出てきたらついジョンを私も思い出してしまいそうだ。 【フィンセント】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-14 10:17:19) |
《改行表示》616.涙は出ないが普通に良い映画だと思う。 イイヤツがいて悪いヤツもいてネズミもいてあの刑務所にうまくストーリーが凝縮していた。 それにしてもトムハンクスは御伽話がよく似合う。 |
《改行表示》615.《ネタバレ》 あれー? ファンタジー作品とは知りませんでした。 刑務所が舞台だから、もっと社会派のヒューマンな映画だと思っていたらビックリ。 無実の死刑囚がやってきた刑務所のお話ですが、超最低野郎と半端な最低野郎の2名に対し、 翻弄され、奇跡を体験し、最後は苦悩する刑務官達。物語を受け入れれば10点満点の映画。 ただなあ、散々泣きべそかいて感動して見終わっておいて心苦しいのですが・・・ 超常現象を持ち込んで話を進める手法は、やはりこの手のお話には禁じ手ではないでしょうか。 無実の可能性をもっと現実的な手がかりから得るとかして、人間を超越した特殊な能力は無しで お願いしたいものです。あと3時間は長過ぎ・・。 そこで自分としては2点減点ですが、それでも8点とします。 にしても涙腺に来たなあ。 【グルコサミンS】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-05-21 15:51:58) |
《改行表示》614.凄い大作なんだけど、明らかに好き嫌いが分かれるだろうなと思う。 まず生理的に汚いシーンが多い。ゲロ・小便・ネズミとかダイレクトに見せ過ぎで引いた。監獄所内も小汚い。 登場人物の面々も2枚目とは程遠く、どちらかというと嫌悪感を煽る姿をしている。 人間的にもパーシーは呆れるほどゲスな奴だが、主人公含む看守達がよってたかって報復するのはイジメを連想させる。 またコーフィーの超能力のような奇跡?も、興醒め要素の一つだった。 自分的にはそんなマイナス要素が多い作品だけど、ヒューマンドラマとしては一級品の密度だし、一見の価値は確かにある。 【もんでんどん】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-11-13 00:58:28) |
【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-06-29 16:17:45) |
612.《ネタバレ》 現代とは程遠い、30年代というノスタルジックな時代設定と同時に人種差別が色残るアラバマに深い闇が覆っている。そこで起きた奇跡と悲劇。3時間の長尺であるが飽きることはないし、モダンホラーの帝王のスティーブン・キングだけあり、ホラーなシーンがちらほら。そして心を動かされる情感と人間模様が包み込む。ただ、後に見た前作の『ショーシャンクの空に』が素晴らしすぎたことと、悲劇と感動を履き違えているところに違和感。泣きそうになっている自分自身に後ろめたさを感じてしまった。後の作品を見ても、きっとダラボンは前作で精根付き果てたのだろう。54歳の若さで亡くなってしまったマイケル・クラーク・ダンカン演じるコーフィーの人懐っこさと優しさが今でも忘れられない。 |
611.奇跡の男のお話。「ボス~」ってのと、口から出るボエ~~って奴が後々の記憶に残るであろう。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-18 15:51:07) |
610.《ネタバレ》 死刑囚と刑務官が心を通わす物語ではあるのだけれども、結局のところ冤罪で刑を執行されてしまうというなんともやり切れない結末を迎えるのである。しかし、この心を通わす件であるが、当然彼の神の力の作用に影響され徐々に心を通わせていくのであるが、彼に神の力が宿っていなければ、どうであったのであろうか?刑務官は奇跡なくして冤罪の死刑囚を信じ心を通わすことがあったのであろうかと思うといまいちスッキリしないのである。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-06 02:00:20) |
《改行表示》609.1回目見た時はとてもいい映画を見たと思ったけれど 2回目見たらそれほどいい映画とは思わなかった。 |
《改行表示》608.《ネタバレ》 コフィ以外の死刑囚は、死刑に値する罪を犯しているわけだから、どんなに頑張っても同情できない。ましてあのボンボン刑務官の行動を支持したい。 死刑囚を夜こっそり持ち出すのもちょっと。 高校生の頃映画館で観たときはなんだか感動したが、今見返すと、少々雑だな。 |