《改行表示》74.《ネタバレ》 この映画を始めて観たとき「田嶋陽子に柴田理恵に…このスーパー毎回おんなじ客ばっか来るんだな」なんて思ったりしたけれど、この歳になって、まさか私も彼女らのように、週5でスーパー覗くようになってたなんて…。 ほぼ、棚が空っぽになることのないスーパー。『もうすぐ閉店だけど、あの大量に並んだ鮮魚、これからどうするんだろう?』そんな、とっても身近で、毎日の生活に欠かせない近所のスーパーの裏側を、ズバッと観せてくれます。 業界の不正、偽装、改ざんが新聞を賑わし、食の安全が注目されるようになるのは、本作の5年ほど後。実際に報道された食肉偽装の数々のテクニックに、感心するやら呆れるやら…報道やネットで、この映画よりも酷い現実を見せられました。 五郎と花子が変な踊りを踊りだすのは、今までの伊丹映画にない漫画チックな味付けでした。最初は楽しげで良かったんですが、複数回観せられるとクドく感じます。お揃いのピンクの自転車でチラシを配って回ったり、二人きりでサンタと小鳥の着ぐるみ着て遊んでるのとか、他の社員がドン引きしそうです。伊丹映画にしてはお色気要素の殆ど無い本作ですが、中年2人のベッドシーンは結構生々しい感じでした。恋愛コメディとしては微妙。 いつもの伊丹節&宮本信子の痛快キャラは健在で、花子がプライドだけの職人たちの鼻っ柱を叩き折っていく様は、なかなか痛快です。魚の血の混じった水を飲むシーンは迫力があってコッチまで「おえ…」ってなります。 新鮮な野菜で満たされた青果コーナーを誇りに思うキヨちゃん。自分の作ったタラコのおにぎりを美味いと言われて涙する社長。当時バブルは崩壊していましたが、庶民はまだお金を持っていた時代。急激な物価高と長引く低賃金のいまは、消費者も品質に妥協をしなきゃいけない時代。店側に騙されるのは嫌だけど、自分を騙して安物食材をカゴに入れざるを得ない現実が悲しい。 食がテーマの伊丹映画というと、たんぽぽが思い浮かびます。あちらは主に外食産業のお話で、一人の男が自分の外食経験からラーメン屋の女将を助けるお話でした。スーパーと言えば食材を買いに行くところ。本作は一人の主婦が、生活の中で培った知恵で、ダメなスーパーのダメな専務を助けるお話。 外食から自炊に。ラーメンの下手な女将は駄目スーパーの専務に。助っ人が男から女に。結構似通った点が多いけど、本作では伊丹映画らしく業界の裏側、闇の部分にスポットを当てているのと、今までの伊丹映画以上にコメディ色が強めに出ていました。 前2作がイマイチヒットせず、かといって今までの『〇〇の女』だとマンネリ扱いされる。この時期、伊丹監督も結構苦しかったと思います。今までの伊丹映画らしくないカーチェイスなんかにも、苦労の跡が見受けられます。それでも『たんぽぽ2』とか安易にヒット作の続編に逃げなかったのは、やっぱり凄い人だなと思います。 【K&K】さん [地上波(邦画)] 6点(2024-07-06 00:01:21) |
《改行表示》73.《ネタバレ》 劇場公開当時、またまた知らない業種の裏側を垣間見た感じで、実に新鮮で面白かった記憶がある。久方ぶりに見たがその面白さは変わらないし、勧善懲悪的な流れは疲れた時にも安心して見られる作品だと思う。 ただ、話の途中でいちいち挟む花子と五郎の二人のあの変な踊りがどうにもいやだ。多分当時は気にならなかったのだろうが、今回改めて見て感じたのは、踊り自体全然面白くない上に、なんかバカっぽくて話の流れが止まるのでイラっとしてしまう。 小学校の共通の思い出としてダンスを持ち出して、仲良し同級生感を強調したいのかもしれないが、2人が小学生時代にそこまで太いキヅナで結ばれていたという感じはしなかったけどな。。。 【リニア】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-07-05 01:15:12) (良:1票) |
72.《ネタバレ》 いやー面白いね~、最後まで飽きさせない構成は素晴らしい! 宮本さんの元気あふれるお姿をはじめ各場面・各部署の役者さんのキャスティングも的確、、デコトラ運転手に峨次郎さん出てきたときは、、、笑った。伊丹さんの先見性はすごいね、まさに伊丹映画です、最高です! 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2017-07-17 06:23:05) |
《改行表示》71.伊丹作品。基本構造は同じですが面白いですね。随分と過去の作品ですが、 現在ではお客の声を反映させ業績をのばすと言うのは当たり前になっていますので もし伊丹監督が生きていたら、今度はどんなスーパーの物語を考えるでしょうかね。 逆に客側からの過剰で理不尽なクレームを皮肉る映画なんてできたら面白かっただろうなぁ。 【デミトリ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-02-05 23:49:06) (良:1票) |
70.《ネタバレ》 気にはなっていたのだけれども、手が伸びなかったのは、予告編で観たあの変なダンスですよね。いい年をしたオッサンとオバチャンがはしゃいでる映画。鑑賞してみて、予感的中。何故、津川雅彦と宮本信子にしたんだろうと思わざるを得ない。ズボンのポケットに手を入れて店の中を歩く津川雅彦。これはきっと、後半で胸を張って歩く姿を鮮やかに見せる前振りと思っていましたが、津川は最後まで、そうでもない人のままでしたね。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-01-28 14:59:04) (良:1票) |
69.スーパーの裏側をいろいろと楽しめた。主人公の魅力がいまいち。 【noji】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-05-12 18:31:42) |
68.監督自身も当てはまるであろう中年の女性・主婦と男性からの目線で構成された劇。まったく『若者』の視点を入れず一本道にココまで積み上げる制作姿勢は鮮やか。教育番組のようで上から目線の視点の意見でダルくなる点をも内封したエンターテイメントは監督の強い個性として輝いている。 【reitengo】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-02-10 20:45:19) (良:1票) |
67.マルサやミンボーもいいですが、身近なスーパー業界の裏側ということで、こちらも大変興味深く楽しめました。産地偽装に賞味期限の延長に・・・後に問題となるトピックを既に扱っていたんですね~(というより公然の秘密だってんでしょうか?)。映画全体のスケール感を意識したのであろうカーチェイスはどうかと思いますが、2時間見て退屈しなかったといういつもの伊丹作品です。安売り大魔王にもう一撃くらわして欲しかったですが。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-29 21:17:40) |
《改行表示》66.《ネタバレ》 いいですねー、伊丹作品は! 日本社会の問題点を題材にしてるので邦画でしかありえない面白さがあります! これは素晴らしい着眼点ですよね。 外国映画じゃ表現のしようがないんですから! しかも今回はわれわれ庶民にとって身近な『スーパー』がテーマ。 作品のテーマ『安かろう悪かろうではイケない』ってゆーのは、デフレのこの時代に耳が痛い話でもありますが、至極正論なんですから痛快ですね。 ただそれができない問題点(ただ不正や怠慢だなんて単純な理由以外)なんかも紹介されてたらもっと深かったかな。 とってつけたようなカー(トラック)チェイスは不要とも思えましたが、映画のスケール感をだすために『スーパーの外に』飛び出したかった感じはわからなくもないです(笑) 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-09 10:40:34) |
65.《ネタバレ》 どこにでもあるスーパーという存在とそんな中で働く者、経営者、更に店に買い物にやって来るお客さんとの立場になって解り易く描かれている。それぞれがエゴ剥き出しでいる。そう、人間の醜い部分を包み隠さずに描いている伊丹十三監督の人間観察の鋭さ、面白さは相変わらずである。昨今、食に関する問題、衛生上の管理、店側と客とのトラブルやそれだけでなく経営者と従業員、従業員同士のぶつかり合い、色んな意味でこの映画には学ぶべき点が沢山ある。正直であればいつかは必ず救われる。その結果が最後の元旦からの大繁盛となって現れ。一方で客を騙して古い肉を如何にも新品のように打ったり、金儲けすることや他の店を潰して自分達だけ良ければというような態度の安売り大魔王が最後は誰も客が来なくなる姿を見て、嘘は良くない。人を騙したり、お金で買収しようとすれば必ず罰が起きる。何とも気持ちの良い場面である。伊丹十三監督の一歩先を見据えての時代を読み取る凄さには頭が下がる。日本映画界は本当に惜しい人を亡くしたと思わずにはいられない。伊丹映画と言えば灰汁が強すぎて敬遠がちな人も多いと思うけどこの映画は他の伊丹映画ほどの灰汁の強さが無いので誰にでも楽しめる作品になっていると思います。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-01-22 12:06:47) |
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《改行表示》64.さすがに今度は外れだろうと思ったら、予想に反して面白かった。 雇われ助っ人という、昔からある用心棒のようなシチュエーションが判り易くて、 結果はわかっていてもつい引き込まれてしまう。それにしてもスーパーの裏事情はよく調べたよね。 そういったシーンをふんだんに取り入れることで、地味な内容でも飽きることなく鑑賞できた。 お薦めのストーリーコメディー。 【MAHITO】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-08-01 05:32:20) |
63.伊丹監督の作品の中でも、これは誰にでも楽しめる映画だと思います。退屈せずに観れました!スーパーマーケットの裏側が見れるだけでも楽しい! 【たけたん】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-10 21:27:35) |
62. 日本の今のご時世にぴったりな映画だと思います。面白かった。 【ファンオブ吹石】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-28 17:20:17) |
61.退屈せずに一気に見れた。台詞に説得力がある。今後はスーパーで新鮮さに注意するだろう。 【カタログ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-05-06 23:35:22) |
【Yoshi】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2008-03-16 02:49:04) |
《改行表示》59.スーパーに勤めていたので、非常に面白く観れた。針小棒大の感もあるが、良く 調べて、楽しめる作品に仕上がってる。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-02-03 22:33:02) |
58.正直屋なんて名前のスーパーは実際あったら、一番怪しいと思う。 【フッと猿死体】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-12-30 13:28:26) |
《改行表示》57.商品の偽装というのはここ数年話題になることが多いけど10年前にこの映画が作られたということはこの種の偽装は昔から当然のように行われてきたということなのだろう。 終盤話が大きくなりすぎて破綻しているのが惜しい。 また一部の演出がくどくてじれったいのが玉に瑕。 でも娯楽映画として良く出来た作品。 【称えよ鉄兜】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-12-10 06:13:11) |
56.本当は6点をつけたいところだが、『県庁の星』と比べたら天地の差ほど面白いので1点プラス 【伊達邦彦】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-25 02:44:12) (良:1票) |
55.伊丹監督の女シリーズの中でも一番コメディっぽい映画かな。でも内容は相当なブラックで、スーパーの裏側というのを巧みに見せているっていう形が面白い。他の女シリーズと比べると、随分とあたたかい脚本になっているため、今までの女シリーズを見てたあたしとしてはちょっと肩透しを喰らった感じに受け取った分、評価としては損してるという結果になりました。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-09-16 22:01:17) |