16.《ネタバレ》 伝説のスター、ジェームス・ディーンの遺作として余りにも有名な作品だが、個人的には初の本格的映画として評価したい。この作品で見せたジェームス・ディーンの素晴らしい演技力は、単なるアイドルにとどまらず、彼が無限の可能性を秘めた演技者であったことをうかがわせるには充分である。正直なところ、この人がこの若さで急逝しなければ、あの人やこの人や、何人もの「大物」が現在の地位を保っていたかどうかは怪しい。死ぬことによって伝説となったスターは多いが、死ななくても伝説となり得たのではないかと想像できる数少ないスターである。アメリカン・ドリームの体現者として富を掴んだ貧しい牧童は、ついにその人生で手に入れることのできなかった愛だけをいつまでも望み続ける。努力や勇気こそが報われる道であると説き続けて来たアメリカの正論を、踏みにじるのがこの映画だ。愛こそが人生で手に入る唯一にして最高のものであるという少々使い古された感はあるが、富や名声だけが人を幸福にするわけではないと歌ったこの作品の精神はやがて次なる世代のアメリカン・ニューシネマに受け継がれて行くことになる。ジェームス・ディーンの前にジェームス・ディーンはなく、ジェームス・ディーンの後にもまたジェームス・ディーンはいない。どんな役者も成し得なかったこの小柄で貧相な演技者の足跡として、忘れることのできない作品である。 【anemone】さん 10点(2003-12-03 01:44:14) (良:1票) |
15.「ジャイアンツ」というタイトルにテキサス、ひいてはアメリカへへの誇り、皮肉、本当のジャイアンツとは何なのかという問い掛けが含まれてる。単純なテキサス万歳、アメリカ万歳の映画ではない。クライマックスでのドライブインでのベネディクトと店の主人との壮絶な殴り合いは感動的で、見ているうちに胸が熱くなって涙が出そうになる。汚れた皿の山の中に倒れたベネディクトの胸に「当店は、いかなるお客様であろうと入店を拒否する権利を有します」という店主敬白の額を放り投げる主人の表情、あの額縁の文句。差別を憎むベネディクトの気持が偏見を持った主人に通じた見事な瞬間だ。リズが後で言う「二人とも心の底は優しいのよ」「あの汚れた皿の山に、あなたが引っ繰り返った時、あなたは始めてわたしにとっての英雄になったのよ。英雄になりたかったんでしょ」の台詞が泣かせる。 ジェームスディーンの遺作でもあるが、つくづく、あまりに若いその死が惜しまれる。いまでも元気だったら、そりゃあ立派な俳優になっていたろうに。 【ひろみつ】さん 8点(2003-11-18 22:26:06) (良:1票) |
14.すごい牧場だなあー。でっかすぎて馬とかの世話大変だよー。っていう感じから始まり、どんどん年をとっていくんですが、リズさん老けていっても顔にしわがあまりないので若いままだったような。でもほんとにきれい。ジミーは老け役はしっくりこなかった。この後亡くなったんだよね。惜しいなあ。でも生きてたら何歳か?この映画結構殴り合いのシーンが出てきましたね。ジミーもハドソンもホッパーも、、。その度女はオロオロするしかない、男が強かった時代ですね。 【fujico】さん 8点(2003-11-02 06:19:43) |
【kazoo】さん 8点(2003-09-16 18:11:12) |
★12.力、誇り、人種、一獲千金…よくも悪くも「これぞ、アメリカ」というエッセンスを、ロック・ハドソン、ジミーに投影した映画。リズの美しさ、壮大なスケール感は圧巻。 【かみか】さん 9点(2003-07-05 15:07:49) |
11.映画・・あの頃はTVでだけ。日曜洋画劇場と言えば、、この作品を思い出す。 ドピャー!と黒い石油が出て、見る見るリッチになってく様子と反対に、テーブル倒して愛を訴えるベロンベロンのJディーンに、子どもだった私は「お金より愛なんだ」と感動したもんです。今?油もリズも愛してしまうでしょう! 【かーすけ】さん 9点(2003-06-03 21:49:18) |
10.いろんな意味で大作です。(長いお話、時間も長い)E・テーラーの美しいこと!ずっとあこがれるJ・ディーンの気持ちもよく分かる。貧しい下働きの青年がようやく手に入れた土地で石油を掘り当て、真っ黒の石油まるけになりながら驚喜する。このあたりまでの展開の人間模様はとても興味深い。その後大金持ちになったのに幸せにはなれないディーンの苦悩があって、あとの記憶が・・薄い。 【キリコ】さん 8点(2003-05-13 12:22:29) |
9.《ネタバレ》 誰もが知るジェームズ・ディーンの遺作ですね。ロック・ハドソン、エリザベス・テーラーと大スターがいるのにジェームズがかなり目立っていました。あと『ジェット』という役名が最初は「変だなあ」と思っていましたが、観ているうちに「合っているなあ」と思いました。ジェームズは本当に役になりきるのが上手いですよね!『ジェットのストーリー』石油を掘り当て、大金持ちになっていくが最後は落ちぶれていくという、なんとも切ない感じがいいですね。『特に印象に残るシーン』もとても多いです。特に石油まみれになったディーンがハドソンを殴り返すシーンが一番印象的だった。それにしても・・・映画後半のディーンの中年っぽい姿をみると彼の死がさらに悲しいですよね。 【ピルグリム】さん 8点(2003-02-06 22:04:06) |
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8.ジェームスディーンの遺作というだけの評価ではなく、壮大なスケールのストーリーと様々な人間模様を見事に表している映画だと思います。ジミーはこの撮影の3日後に事故で死にましたが、後のアフレコを別人がやっているというのも感慨深いです。出ている俳優陣が流石に演技上手なのでラストまで目が離せません。そしてあのラストの演説シーンも印象に深く残っています。お薦め。 【恥部@研】さん 8点(2002-12-20 12:25:08) |
7.ジェームズ・ディーンが主役なのかな、と思ってみたら、意外と脇役でした。 |
6.オープニングのタイトルバックがすごく良かった。行けども行けども大平原=ジャイアンツって感じで、大作らしいオープニングだと思う。オープニングのベストに入る。登場人物については、【☆】さんがJ・ディーンは脇役って書かれていたけど、確かに脇役だけれど、一番心に残るのは彼でしょう。それと【sayzin】さんが音楽のディミトリ・ティオムキンにふれられているが、「OK牧場の決斗」「真昼の決闘」も良かったが、このジャイアンツが彼のベストだと思う。 【Tomo】さん 9点(2002-03-05 22:54:59) |
5.名作なんだろうけどうもなあ。ストーリーもかなりしっかりしてたし。小説で読みたいものですね。正直疲れました。でもやっぱジェームズ・ディーンいい。 【なんとこ】さん 6点(2002-02-24 03:17:38) |
4.あいかわらずジェームズ・ディーンはひねくれた役がはまりますね。彼の作品の中で一番リアルに欠ける役だなーってのが感想、まあ他の作品の役がリアルすぎたってのもありますけど。映画はもっと嘘で良いと思う、娯楽ですし。年をとったジェームズ・ディーンを唯一見れる作品です、まあメイクですけど。やっぱり彼はカッコ良い役者です。 【かぶ】さん 5点(2002-01-15 07:54:33) |
3.傲慢な金持ちを軽蔑しつつその妻に寄せる思慕、そして自らも傲慢な石油成金になり破滅していく。しかし、その経験で成長するのはジェームズ・ディーンではなくロック・ハドソンの方。ラストのドライブインで、殴り合いに負けても「黒人お断り」の看板を勝ち取った時、男は本当に偉大な男になったのでした。私にとってはジョージ・スティーブンスの骨太の演出とディミトリ・ティオムキン(こんな名前だったんだ)の音楽に酔いしれられる3時間でした。従って8点献上。 【sayzin】さん 8点(2001-07-11 13:19:53) |
2.ロック・ハドソンが何だかハジけてないような・・・?ジェームズ・ディーンが敵役っぽい役柄なんだけど、どうしてもこちらの方を贔屓してしまう所為かも?作品的には良いのかもしれないが、個人的には大作にしてはと言うの物足りなさを感じてしまった。 【イマジン】さん 7点(2001-02-03 17:58:22) |
1.2部構成になっている、前半は良い。特に皆から馬鹿にされていたディーンが、石油を当てて真っ黒になって歓声を上げるシーン。この作品の最大のクライマックスである。しかしそれ以降は尻すぼみ。エリザベス・テーラーを思い続け、恨みに思い娘を誘惑する展開までは良いのだが、そのまま連れ去ってしまえ!って思ったら、そこは昔の映画。どうしてもジェームズ・ディーンの遺作だと思えばこそ思い入れもあるのに、所詮脇役で終っているもんだから・・・ 【☆】さん 5点(2001-02-02 00:39:39) |