66.毛穴の開いた汚い肌、たるんだ顔やケツをあらわにして全身で老いぼれレスラーを演じる ミッキーロークに、中盤でちょっとうるっときそうになってきた。 でもそうさせたのは、ミッキーロックの演技のなせる業というよりも、変わり果てたミッキーローク自身から受ける印象だったのかもしれない。 とにかくミッキーロークとマリサ・トメイにリアリティーがあって、ドキュメントっぽくて面白かった。 終わり方については、初めちょっとあっけにとられたけど、 後になってきて、 ”死ぬとか、生きるとかそんなもの関係ねー!それがプロレスラー”って感じの終わり方だし、 ドキュメンタリーっぽいし、ブルーススプリングスティンだしって感じで、 これでよかったのかなと感じるようになってきた。 なんだか、また観たいなって気分にさせられた。 【うどん】さん [地上波(吹替)] 8点(2010-09-21 22:28:00) |
65.《ネタバレ》 ランディの馬鹿野朗... でも、俺はこの映画が大好きだ!! 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-30 13:06:15) (良:1票) |
64.崩れたお顔のミッキー・ローク、という下世話な好奇心を粉砕する、上質なヒューマンドラマに仕上がっていました。「80年代は良かった、90年代はクソだ」って、バブル世代としては何となく分かるわ~。音楽だけでなくて、何もかもがそう思えてしまうこともあるもんね。単なるノスタルジーだけど。と、映画に戻って、ミッキー・ローク。いやー、素晴らしかった。この映画自体を彼自身に重ねる評も巷じゃよく見かけたけれども、そういうのは違うと思う。彼は、役者としてランディを演じたのであって、純粋に役を演じた俳優として評価すべきなんじゃ? 失礼でしょ、俳優に。ま、彼自身はそんなことどーでも良いかも知らんが。リングの上だけが生きる場所というのは、哀しいけれども、かなり幸せだとも思う。少なくとも、いくらかの人々を喜ばせ感動させているのだし、そういう才能を持ち合わせ、努力をしてきた証ではないか。人生とは、いかに自己満足で完結できるかが大切なのだ、ということを改めて教えてもらった気がする。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-29 23:06:43) |
63.《ネタバレ》 「仕事」というものを考えてしまう映画でした。ご飯を食べるために「稼ぐこと」と、個人的な「やりがい」の関係について。全ての社会人が持つ命題をテーマにして、そのネガティブな部分をシビアに見せる残酷な映画です。だから、揺さぶられる。余談になりますが、本作の主人公のような立場の人は、結構いると思う。プロレスラーじゃなくとも、専門性の高い仕事には様々なリスクが付きまとう。でも、若い頃にはその専門性が魅力的に見えて、若さのエネルギーだけを頼りに飛び込んで行ったりする。好調な時期があっても、ステージが変わらないまま年月を重ねて色んな負債を抱えたパターンがこの作品です。それは自ら選択した人生のツケ。自分で選んでいるんだから愚痴ることも出来ないし、簡単に改善できない深刻な状況です。本作では、トップロープからダイブした瞬間に映画は終わる。あの後に悲劇が待っていたとしても、それは「本望」という終わり方でした。家族との関係を除くなら、主人公は後悔していないと思いました。外見はとても哀しく痛々しいが、結局はここに戻って来ると云う諦観と共に、自分の居場所に安堵しているようにも見えました。先の話に戻ると、彼は究極の「やりがい」を選択したと思います。正確な想いは推し測れないが、不器用な男が唯一の選択肢を覚悟を持って全うした。私には仕事と心中するような思い入れも勇気もありません。だからという訳じゃないけど、気高く映りました。ブルース・スプリングスティーンの歌が沁みました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-22 22:40:05) |
62.「俺にとって痛いのは外の現実の方だ・・・」 涙を浮かべながらプロレスを見る事になろうとは。余韻を残すラストもなかなか良いと思います。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-03 18:10:58) |
61.《ネタバレ》 ミッキーのはまり役。結構リアルな人間ドラマにミッキーに哀愁を感じた。ネクロブッチャーも出演していて随所に見所が有り。親子のエピソードはもっと真に迫ってほしかった。ラストはちょっと現実とは違いそうだが、またDVDで見てもいいかな。 【朴モグタン】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-14 11:04:13) |
60.バカな男ほど愛おしい、というわけで。 ミッキーロークの今の顔も、好き。 【mogu】さん [DVD(吹替)] 7点(2010-06-21 23:31:04) |
59.《ネタバレ》 冷静に考えれば、単なるダメ男の話なんですが、観ている間はついついランディを応援してしまいます。プロレス好きには是非とも観て貰いたい映画。グレートサスケがラム•ジャム使ってましたッケ?緑のタイツ履いて。ロックとその変遷が会話の中に入って居たり、同年代の方には堪らないんじゃないでしょうか⁉ステロイドとレスラーの死、と云うテーマは近年のアメリカンプロレスでもたまに耳にする話ですし、観た後には色々と思い出します。デスマッチで戦うベテランレスラーなんて、テリー•ファンクを思い出しますな。最後のシーンはその後が気になる終わり方です。 【キノコ頭】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-21 00:38:57) |
58.《ネタバレ》 オープニングに鳴り響くLAメタルの先鋒クワイエット・ライオットの「Metal Health」は主人公ランディの入場曲である。恋心を抱くストリップバーのダンサーと仕事を離れて街でビールを飲むその店で流れるのがLAメタルの真打ちラットの「Round and Round」! この名曲(でしょ?)を二人で歌い踊るのだ。そしてランディは言う。80年代は良かったと。ガンズ&ローゼズ、モトリークルー、デフ・レパードは良かった。90年代はクソだ!ニルヴァーナが出てきてぶち壊した!って・・(笑)。たしかにとりあえず頭振っときゃいいみたいな陽気なLAメタルと比べるとオルタナティブロックは辛気臭いってのも解からないではない。少なくとも実に単純明快な生き方をするランディには絶対合いそうにない。しかし時代は変わるのだ。時には時代に寄り添うことも、先を見据えることも大事。でもランディは変わらない。それがかっこいいからじゃない。そこに夢があるからでもない。ただ不器用で、それ以外の生き方ができないのだ。あまりに哀れな男が哀れなまま終わる。泣くしかないではないか。最後の試合での入場曲はガンズの「Sweet Child O’Mine」。LAメタルの時代の終焉をきらびやかに飾ったガンズとランディの最後の試合をだぶらせる。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-06-11 16:53:11) |
57.《ネタバレ》 ロッキーのような熱血スポコンではなく哀愁漂う雰囲気のヒューマンドラマという印象を受けました。リングの上でしか生き場所を見出せない不器用な中年レスラーをミッキー・ロークが熱演。ただレスリングシーンよりもランディの崩れた生活を映した場面が多くあまりスカッとしないです。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-06-06 01:07:17) |
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56.《ネタバレ》 佳作。“あの”ミッキー・ロークが、こんな役を演じるという意外感。そして、その演技に魅了される。ストーリーは比較的単調だけれど、プロレス界の(おそらくよく知られた)裏側を丁寧に描写するなど、随所に光るシーンがある。マリサ・トメイの実年齢にも驚いた。この映画の成功は、キャスティングの成功であろう。プロレスのシーンは、プロレスが苦手な人には辛いかもしれない。【ネタバレ注意】個人的に「80年代の音楽は楽しかったが、ニルバーナがあらわれて90年代はダメになった」というセリフに大変共感した。レスラーどうしの仲がよく、最後まで裏切りがないというのはよい描き方だったと思う。 【mohno】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-05-28 09:46:38) |
55.こんな生き方に憧れちゃーいけないんだろうな。僕の理性は「やめておけ」って言うんだけど、心の底のどうにもならないところで「ありだろ」って感じてる。あらゆる岐路の果てに”孤独”が待っているとしてもただその道を行くしかなかった。壊れかけの心臓を胸に、磨耗しきった身体で戦い続ける、心優しくも馬鹿な男の物語。愛する妻や子供に囲まれた生活は夢のまた夢。羨ましくはないはずなのに、胸を打つ。ブルース・スプリングスティーンは脚本読んでから曲を作ったらしいけど、彼もきっとしびれたんじゃないかな。そうでなければあんないい曲は産まれないはず。 【マリモ125cc】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-24 07:55:44) |
★54.《ネタバレ》 バカだなラム。愚かだ。でも、そうするしかないんだよな、きっと。 リングの上で人生の最高潮を迎え、リングの外を蔑ろにしてきたラム。 彼が生きたのはリングの上でしかない。リングから降りたら何もない。 家族も、名誉も、地位も、金もない。リングの上にいることが生きること。 だから引退なんてできない。引退したら彼には何もない。 彼にとってリングにいることは呼吸することと同じ。 彼にとってリングに立つことはトイレに行くことと同じ。 彼にとってのリングの上で戦うことはベッドで眠ることと同じ。 彼はリングの上でその全てを終わらせたのだとおもう。 バカで愚かだけど、最高にカッコいい。
【ボビー】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-23 21:22:46) (良:1票) |
53.70年代主演は健さん…という感じのベタな映画だけど、良くできている。枯れた日常や哀愁たっぷりの間をこれでもかと言わんばかりに叩きつけてくる。リングを選んだのではなく、リングしかなかった彼の痛々しい姿など、魅せ方が非常に上手だと思った。監督は色々とよく解っている、計算のできる人なんだろう。しかしそこが鼻について、どうも手放しで好きと言えない。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-05-23 01:33:23) |
52.《ネタバレ》 不器用に生きるプロレスラーの一生を描いています。俳優として落ちぶれていたミッキー・ロックが息を吹き返したかのように良い演技をしています。決して、ハッピーエンドではありませんが、プロレスラーとしては良い人生だったと思います。仲間に悪い人が居ないのにも好感がもてますし、キャシディとも良い関係でしたね。でも、ラストはキャシディも素直になっていたし、無理しなくても良かったのにと悔やまれる。ミッキー・ロックのゴツゴツした体とボコボコの顔、それに老いぼれた姿が揃って、素晴らしい貫禄。ミッキー・ロック以外にこの役をこなせる人はそうは居ないでしょう。 【マーク・ハント】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-05-09 17:32:12) |
51.《ネタバレ》 この映画の宣伝を観ただけであらすじがわかってしまうので、これから観る人は宣伝(レンタルDVDに入っているもの等)は観ないほうがいいと思います。私は観てしまったので、ラストがどうなるのかだけ注目しました。が、なんとも消化不足という感じでした。あまり泣ける映画という感じもしませんでした。内容はありがちです。あと、血が流れるシーンが多いように感じました。しかし、ミッキー・ロークとマリサ・トメイが素敵でした。存在感があるというか、人物として映画の中の二人を観ているだけで満足できると思います。ANVILの映画と比較されることがあると思いますので、(ANVILも)観てはいかがでしょうか。こちらも予備知識なく観ることをお勧めします。 【大谷イレブン】さん [DVD(吹替)] 5点(2010-05-05 20:09:25) |
50.《ネタバレ》 『シン・シティ』観たとき、ミッキー・ロークがよく分からなかったのは、顔や体型をメイク技術でそうとういじってるからだろうと思ったが、けっこう素のままだったのかもしれない。本作でも、ときに口元にいたずらっ子のような往時の面影が認められてやっと納得いくが、スーパーの惣菜売り場で出会っても、「M・ローク」と名札が付いてなくちゃ気が付かないだろう。かつてのクールでセクシーなスターが、体も顔も崩れた姿をスクリーンにさらす。この映画、劇映画としてより、M・ロークのドキュメンタリーとして観てしまうし、そう観て初めて価値があるんじゃないか。マリサ・トメイと「80年代は最高だった」とうなずき合う場など、シナリオ、当てて書いているとしか思えない。それでもリングに・スクリーンに戻る「男」の姿。しばしば後ろから追い続けるカメラも、その効果を高める。話として臭くなりかけるところで、ドキュメンタリーとしての味が出て締まる。いやあ、映画スターというものは業の深い職業ですなあ。実際の人生だったらば、スーパーの惣菜売り場で働く勇気の方が偉いと思うけど、スクリーンの中の世界では、こうでなくちゃならない。かみそりでこっそり額を切っとくような世界と同列なんだもん。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-21 12:07:56) (良:3票) |
49.《ネタバレ》 まわりの人間がやたら絶賛していましたが、個人的にはそれほどは。ラストがちょっと…… 【K】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-17 21:22:39) |
48.《ネタバレ》 ダメダメな男の生き様を見せつけてくれます。がらがらのサイン会と、子供とTVゲームをするシーンが個人的に好き。拍子抜けするラストだったのですが、プロレスのリングの上でしか存在意義を見出せない男にふさわしい終わり方だったのだなと納得できます。消える間際のロウソクの様に見えました。 【はらへり】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-10 23:17:35) |
47.《ネタバレ》 あまりに痛々しく、そして悲しい映画でした。始めから終わりまで退屈することなく引き込まれました。プロレスにはまったく興味がなく、ほとんど事前知識なしで席につきましたが、冒頭のレスラ-仲間との段取り確認と、しこんだカミソリ刃による自演流血の時点からはまってしまいました。 勝手ながらロッキーのようなアメリカンドリームの映画ではないかと思っていたら、そうではありません。プロレスラー界とそこで生きる一人の老雄を等身大に描いた愚直でまじめな映画でした。 ステイプラーガンのおぞましさ。対戦相手を気遣う戦友同士の仲間意識の暖かさ。閑散とした合同サイン会と、「8ドルだよ」と自身でお代を徴収し、ウエストバッグからお釣りを返す寂しさ。メインデッシュのPコートを少しは喜んでくれた様子に安堵したものの、2時間の待ちぼうけくらいであそこまで言うかぁ?という娘の厳しさ。我慢して総菜の盛り直しを繰り返す忍耐。キャンセルされたはずの対戦が直ぐまた復活される興行の安直さ。こうした境遇の中で心身ともみまさに満身創痍でリングに上がり、観客はそれなりに熱狂するわけですが、両者の間には背負うものについて大きな温度差があるのは否めません。片や死の淵を彷徨いながらのパフォーマンス、片や入場料20ドルで一時の娯楽を求めに来た観客達。ラムの居場所はリングただひとつしかありませんが、観客は別の娯楽は無数にある。映画は敢えてその対比をクローズアップはしませが、私は非常に恐ろしく感じました。「もう十分だ!」と言う相手構わず、命をかけた大団円を迎えるランディ・ラム。同じく「もう終わりにしてくれ!」「何故そこまで?」と叫びたくなったのは私だけではないでしょう。 ところで、ラム(雄ヒツジ)とは、字面だけではかわいいイメージがあり、リングネームとしてはふさわしくないのでは?と思いましたが、プロフットボールのチーム名でもあるし、辞書を見ると「(軍艦の)衝角」や「破城槌」という凶器的な意味もあるようなので納得しました。 【風神】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-03-14 16:58:41) (良:1票) |