140.やっぱり「一度死んだ人間が生き返るなんて有り得ない」という結論に至るまでの
プロセスにこの作品の一番の面白味がある筈なのに稚拙な空想科学論(Xファイルか?)を
短編的な家族愛のエピソードに無理矢理絡ませて強引に納得させようとしても所詮無理。
自分にとって都合の良い人ばかりが蘇ってるし・・・。
(DVばっかしてた妻や夫等が突然生き返ってきたりしたら迷惑だろう?
殺人犯なんかも生き返ったりしたりして・・・。やっぱりあり得ん。)
映画は百々の詰り娯楽である。
しかしながら何処までも現実感の中に添わせた非現実感というものに
観客は魅了されるのであって決してあからさまな虚構を見たいとは思っていないのだ。
それならアニメやCGで充分であろうし実写でみせる必要性は甚だ無い。
・・・とまぁ作品をコキ下ろすのはここまでにして柴崎コウの歌はかなり良かった。
今までこの人の曲を真面目に聴いた事がなかったのでここまで上手いとは意外だった。
けどこの映画の趣旨にはまるで沿っていないし正直合わないと言った方がいいのか?
挿入歌が唯一の美点となっているこの作品の目指すところは?
柴崎コウの126分に渡る長大なPVを見せてもらったと思えば納得であるが・・・。
(出てくるまでが異様に長いPVなんてねぇ)
所謂、謎である。