106.タイトルに惹かれて留守録をした。ミッキーロークが主演というのも気になった点でもある。ここ最近はパッとしないミッキー様ではあるが、やはりド派手なSFXよりも、シンプルなヒューマニズムの方がしっくりとくる。心に染みる。心が痛む。無様で惨めで滑稽で、でもそれでも格好良い!こういった役をやらせたら、ミッキー様に敵う者なんかいやしない。どことなく「ホームボーイ」を連想させるが、そんなこたぁどうでもいい!格好良いもんは格好良いんだから。「俺にとって痛いのは、外の世界なんだ」この台詞はもう・・・名言です。 |
105.《ネタバレ》 アツい、アツすぎます。娘のために頑張って社会に溶け込もうとしたけど、我慢ならない!俺が俺であることを止めることはできないんだ!ってことですよ。どうしようもないおっさんですが、ガッツリ感情移入してラストで泣いてしまいました。作品のテーマはアロノフスキーの心の叫びでしょう。主役がミッキー・ロークなのもこれ以上ないキャスティングですね。素晴らしい。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-08-27 23:56:54) |
104.不器用すぎる男の悲哀。生き様、そして死に場所。心に染みました。 【Kの紅茶】さん [地上波(字幕)] 7点(2013-07-04 21:48:40) |
【min】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-05-08 20:16:52) |
102.《ネタバレ》 この手の映画は復活劇のカタルシスがないと自業自得という身も蓋もない教訓しか残らない。現実にはありえそうもないハッピーエンドか、身も蓋もないリアリティか、ハリウッドかヨーロッパか。もちろん前者でしょ。 【michell】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-04-29 19:37:07) |
101.《ネタバレ》 男は仕事に命を懸けなければならないのでしょうか。残念ながら共感できませんでした。子供の頃は純粋にプロレスが格闘技だと思い、獣神サンダーライガーを応援していました。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-16 22:14:42) |
100.拝啓 ミッキー・ローク様。80年代の、最高に美しかった貴方の一ファンにとって90年代はなかなかに辛い10年でありました。聞こえてくるのは整形失敗だのボクサー転向(それも失敗)だの詐欺被害だの、ゴシップ絡みの話題ばかり。堕ちるとこまで堕ちたとの悪意コメントに心はきりきり痛んだものでした。それが、“奇跡”とまで呼ばれる復活を遂げられるとは。ハリウッドで、底の底を見てきた貴方と二重写しになったかのような老レスラー、その哀感。まことに見事な生き様を体現して見せてくれました。かつての美貌は確かに失われてしまったけれど、ああもうこれで俳優としてのキャリアを正当に評価されるのですね。M・ロークは女子供にしか人気が無いだの猫パンチがどうだの、悪口を一蹴することができて、私は胸が一杯です。G・グローブ授賞式の録画を観て、また泣こう。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-02-28 01:12:15) |
99.《ネタバレ》 ラストのコーナーポストからのダイヴ、それにつづくBruce Springsteenの“The Wrestler”、なにも申し上げることはございません。オールタイム・ベストテンの作品です。ただ、観返すのにはかなりのパワーが必要で、残念ながら封切り時に観て以降再見してないんですよ。たとえば「八日目の蝉」読み返せないように。エヴァン・レイチェル・ウッド、素敵だった。「アクロス・ザ・ユニバース」観てすごく印象に残ってたのでビックリした記憶があります。 【shintax】さん [映画館(字幕)] 10点(2013-02-17 03:14:47) |
98.《ネタバレ》 ずっと前に見たランボーを少しだけ思い出した。 それと前に見たアンヴィルという映画も思い出す。 内容は非常に男らしい。 観客の男心に共鳴する映画だ。 ドキュメンタリータッチな風味もあり非常にストレートな映画だ。 余分なものが少ないので観る者によく伝わる。 何が男らしいってその真っ直ぐさだ。 自分の夢に命を懸ける姿が非常に感動的。 パッケージではレスラーの顔が見えないようになっていてそれが他の映画とは少し違った趣がある。 その理由がなんとなく分かる。 その理由のひとつをあげるとこの映画の独特な1人称視点。 3人称視点だけど1人称視点に近い撮り方(用語があったけど忘れた)が観客をラムの視点に投影する。 観客の視点がラムの視点と非常に近いところにある場面が多い。 よってラムの顔が見えない時、ラムは観客の自己である。 もう一つの理由はネタバレなのでいえない。 一人の人間を描いたヒューマンな映画で、夢と現実を見事に描く。 ファンの栄光の中にいながら、しかし時代の栄光から遠ざかった男の孤独と現実が切実だけど惹かれる。 (吹き替えで観ましたが)ラムは人間的にも親しみがもてるキャラクターだ。 ファンも友人も多くみんなから親しまれたがしかし孤独だった。 飲み屋の姉さんとの関係、ファンや同僚からの尊敬のまなざし、、、しかし彼と等身大の友人はあまりいなかったのかもしれない。 娘と歩いた時に荒涼とした風景が何ともいえず美しい。 ファンを愛し家族といったヒーローの末路はあまりに感動的だった。 観客にファイトと感動を与えてくれるこの映画は非常に素晴らしいと思う。 これはDVD買うと思う。歳とっても楽しめると思うし。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 9点(2013-01-13 11:36:43) |
97.《ネタバレ》 ドキュメンタリー的な撮影で、淡々と中年レスラーであるランディの物語が進んでいく。娘のオヤジに対するヒステリックな態度や、約束すっぽかしHなどはストーリーご都合主義的な感じだけど、なんと言ってもミッキーロークのハマり役がこの映画の全てじゃあないですかね。ある意味ハッピーエンドな結末にホロっときたよ。 【狂童】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-28 17:11:23) |
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96.《ネタバレ》 ○主人公の生き様を堪能できる作品。○ミッキー・ロークの味のある存在感。ダメおやじっぷりも様になる。○スポーツものとして良作。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-02 21:55:58) |
95.《ネタバレ》 ミッキー・ロークのプロレスラー役へのなりきり度は噂どおり高かったですが、マリサ・トメイのストリッパー役も負けてませんね。 お店で見せる顔と外で会った時の顔の違いが妙にリアルで良かったです。 ロッキーシリーズのような感動的な結末があるわけでもなく、どちらかといえば娘の言う通りどうしようもない男の話ですが、なぜか見終わってからいろいろ考えさせてくれます。 彼は娘との関係修復に失敗して自棄になったのか。あるいはそんな自分への罰なのか。それともこれが人気レスラーだった男の宿命なのか。 感動とは少し違った余韻の残る映画でした。 【でこうさ】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-15 21:38:41) |
94.映画館でも家でも何度も見る映画。それに耐えうる作品だと思う。(途中です。) 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-10-13 16:39:11) |
93.《ネタバレ》 かつての栄光もいまや昔、スーパーでバイトしながら地方巡業のドサ回りレスラーへと落ちぶれてしまった中年駄目男ランディ。酒浸りで唯一の家族である娘にも嫌われていて、仕事場では大して仕事も出来ないくせに偉そうにしてリストラ寸前、そして極めつけは娘との和解の機会が訪れたというのに、ストリッパーとのおいしい夜のせいですっぽかしてしまう……。良いですねー、この駄目っぷり。本当に碌でもないわ。一時期の自身の境遇を確実に投影して、ほとんど地なんじゃないかというくらいの、迫真の演技をしてみせるミッキー・ロークがほんと素晴らしい。今作の監督ダーレン・アロノフスキーって「ブラック・スワン」のときのナタリー・ポートマンもそうだったけど、役者の秘められた才能を引き出すのがほんと巧い。そして、そんな碌でもない人生を送ってきたランディも、リングに上がれば応援してくれるファンのために自らの命をも顧みずに全力のファイトを発揮する。だってそこが彼の生きられる唯一の世界なんだから。どんなに駄目な人間でも、何処かに必ず自分の輝ける世界があると身を持って示してくれるミッキー・ロークの最後のジャンプが深く胸を打つ。良作。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-14 01:32:15) |
92.《ネタバレ》 ランディを演じたミッキー・ロークがすごくイイです。あのたくましい肉体や落ちぶれ具合を出すのに、よほどの努力をしたのだろうと思いきや、実際の本人もまるでランディを投影しているような人生を歩んでいる事を知り、なるほどと思ってしまいました。試合前に対戦相手と技のかけ方や小道具の使い方などの打合せをするなど、プロレスの裏事情も分かります。バンテージに仕込んだカミソリの使用方法が素晴らしい。 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-01 12:16:11) |
91.《ネタバレ》 叫び声がいくつも、いくつも重なって画が暗転したとき、少し感動した。でも、何に感動したのだろう。彼の人生にだろうか。 ランディが本当に実在したのは、彼の中で80年代を生きたラムというプロレスラーの中で。90年代に入ると、ショウビジネスの変遷はそこに居た誰もが考えるよりも速く、容赦が無かった。そうだ、僕たちが生きた90年代も、彼が生きた90年代も自分が考えるよりも速く移り変わっていき、そうして終わった頃にはたった10年が何十年前と同じようにレトロな記憶になってしまった。 その時代をプロレスラーとして生きたことは、彼にとって実は幸運だったのかもしれない。僕たちが今、普通に暮らしているこの瞬間も、彼が普通に暮らすことが出来なかったあの瞬間も実は何かに寄り添って生きている。でも、寄り添うことが出来る何かは彼にとって適当でも優しくもなかった。それは彼自身が蒔いた種に他ならないのだけど、そんな彼がずっと昔は誰よりも優れた人間で居られる時代にいることが出来たのは間違いない。僕たちの多くは彼のように誰よりも高いところに立って大活躍はしていないだろうから。 それを何十年も引きずっていた彼を、なすすべもなく見つめるしかないのが僕たち。そして、僕たちの中にも彼のような僕らが居て、救いをどこかで欲しがっている。そうしている内に、彼は諦観に押しつぶされて燃え尽きようとしてしまった。 ラムジャムを繰り出すあのほんの僅かな瞬間。彼の中で確かなものが完全に終わったのが聞こえた。僕らはその音を間違いなく聞いたけど、無情にもフィルムはそこまでだった。 でも、もしかしたらそれは慈悲のようなものかもしれない。だって、あの後、あれ以上続いたら涙が止まらないと思うから。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-04-12 01:16:19) (良:1票) |
90.《ネタバレ》 ミッキー・ロークとマリサ・トメイでいい味出してますね、80年代ロックは最高!に共感、実は僕のHNもGuns'n Roses「Nightrain」からなんです。元々ミッキーわりと好きなのですが、アクターズスタジオのインタビューを見てしまったので、さらにミッキーに好意的です。 【ないとれいん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-11 19:53:01) |
89.《ネタバレ》 プロレスの舞台裏が面白く見れたぐらいかな。格闘技好きなんですがプロレスは格闘技じゃなくて見世物って感じなので、偏見でしょうけど、そういうものに人生かける人をあまり真面目に応援する気が起きないです。流血とか大病(なのに対戦)とか、そういうの生理的にダメ。レズビアンの娘もその設定背景がとくに感慨深いところもないし、デートすっぽかした父がダメなら、あと一回くらいチャンスやる器量もなく性格よろしくなさそうな女と同居してる娘も魅力がない。ダメ親父なのはもともと分かってるんだから、も少し可能性の方に目を向ければいいのに。それができないほど苦しめられてきたと心から伝わってくる描写には欠けてるし、それならそれでデート誘われて揺れるなよ、と思う。レズでもかまわないけど、同居の女がひどくヤナ感じにしか見えなくて、娘までクズにしか見えない。かつてヒーローだったなら、肉屋のバイトとかじゃなくてメディア使った何らかの仕事とかチャレンジできそうな気もするんだけど・・・たとえば「アイアンマン」の悪役をやるとか。ま、ステロイド剤とかヤクとかでボロボロになってそうな感じにしか見えない心臓病男のプロレスとか気持ち悪い。 【だみお】さん [DVD(吹替)] 3点(2012-03-10 16:56:20) |
88.《ネタバレ》 ひどく悲しく哀れな男にみえる、自ら選択肢を狭めて、リングにすがるしかなかった。だが、彼の一瞬一瞬には嘘がなかったということが救いになる。昔流行したドブネズミは美しいという歌の意味、なんだかわかったような気持ちになった。 |
★87.冒頭、カメラは主人公の背中を延々と追い、そのうらぶれた様を映し出す。 そこからは、ただこの男が惨めな生活に追いやられているという状況説明だけでなく、プロレスラーとして確実にあった過去の栄光を雄弁に物語ると共に、彼が今なおリングに上がり、そこで少なからずの尊敬と敬愛を受けているということがしっかりと伝わってくる。 そういう描写の後に、ミッキー・ロークの表情が映し出された瞬間、「ああ、この人はかつてのスターレスラーだ」とリアルな存在感を持って納得させられる。 この冒頭数分間の主人公描写の時点で、この映画の成功は間違いないと確信した。
イントロダクションからは、かつてのスーパースターの復活を描いたサクセスストーリーのような印象も受けるが、今作は決してそのような綺麗な映画ではない。 主人公の風貌そのままに、汚れ、くたびれ、傷だらけの映画だ。 「満身創痍」という言葉が相応し過ぎる映画世界、そしてミッキー・ローク演じる主人公の「大馬鹿野郎」としか言いようがない生き様に対して決して共感は出来ない。 ただしかし、引き込まれ、目が離せなくなる。
プロレスに生き続けた老ファイターが、遂に最後までリングにしか居場所を見出せなかったと言えば聞こえは良い。 しかし、そこに映し出されているのは、愚かで、切ない一人の男の姿であり、この映画が描こうとしたことはまさにそういう人間の根本的な無様さだ。
“現実”の死を厭わず恐らく最後になるであろうリングに立つ男の姿に涙が溢れるわけではなかった。 唯一残された「居場所」、そこに立つまでの男の全ての言動が、哀しく切ない。 この映画に描かれていることも、描かれていないことも、この男の人生そのものに涙が溢れた。
リング上で闘い続けるということが、逆接的に立ち向かうべき己の人生から逃げ続けたこととイコールになる悲哀。 ただし、それが不幸だろうが幸福だろうが、決して他人はその人生を否定も肯定も出来ない。 その価値を計れるのは、紛れもないその人生を生きた本人しかいない。
「生きる」ということの普遍的な厳しさと、だからこそ垣間見える人間の煌めきが心を揺さぶる。これはそういう映画だ。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-02-11 01:33:57) (良:2票) |