360.舞台だと日本人が日本語であちらの芝居をやってても気にならないのに、映画だと同じ西洋人がやってるのにヨーロッパ言語であるべきところが英語だと気になってしまうことがある(気にならないときもあるんだ)。フィルムの記録性に対する信頼がどこかに残ってるのかなあ。本作のモーツァルトやコンスタンツェのしぐさや口跡なんか、意図してアメリカ風にしてたんじゃないか(『ヘアー』のヒッピー?)。現代アメリカとの対比みたいな狙い。亡命者の視線がどうしても出てしまい、それが作品をややしぼめていた気がする。「神の悪意」というテーマだけで面白いんだから。サリエリを少年時代から回顧したのは良く、モーツァルトの楽譜を見たときのショックが生きた。面白かったところ。医師がアイネクライネをサリエリの作曲かと思ってホッとして口ずさむとこ。空中ブランコや馬が壁破って出てくる「ドン・ジョバンニ」の舞台。俗と聖の関係を一番単純にやってたのは、義母ががみがみ怒鳴ってるのが「魔笛」の夜の女王のアリアになっていくところ。精神病院好きの監督だ。今回は神による拘禁からの自由ということか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-05-10 09:57:46) |
359.《ネタバレ》 ああー、サリエリ、貴方の心のありようが私にも手に取るようにわかるよ。嫉妬と、一方でモーツァルトの芸術を完全に理解できるのは自分だけという強烈な自負心。神は残酷なものだなあ。創り出せはしないけど、理解できる能力だけを与えるなんて。皇帝には“聴く耳”が無かった。完璧なオペラを前に欠伸をする皇帝を見て、うすく微笑むサリエリの暗い喜び。モーツァルトとの作曲に精魂を傾ける姿からもわかる倒錯した愛情。光り輝く稀代の天才の傍らにいたばかりに、その影となってしまった男。悪魔と取引したばかりに代償を晩年に支払うこととなってしまった。美術も演技も脚本も音楽も全てが濃厚で、息もつけないくらい。完璧。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 10点(2013-04-19 00:44:51) |
358.天才モーツアルトに対する宮廷音楽家サリエリの苦悩が見事に描かれている。 ストーリーに引き込まれて、160分の長さを感じさせない映画。 ディレクターズカット版より20分短いが、重厚なドラマになっている。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 9点(2012-12-05 14:05:41) |
357.《ネタバレ》 すさまじい、、本物の天才とはこういうものなのか、、、。あまりクラシックには詳しくないけど、サリエリの苦悩・モーツァルトの輝かしい才能は十二分に伝わってきました。正直長い映画なイメージだったけど、観はじめたらあっという間で「え?もう終わり??」ぐらい。。。編集が上手で展開に飽きがこなくて、重厚な音の迫力に圧倒された160分でした。なにかすごく勉強になりましたね~、学校とかでみせてもいいんじゃなかろうか?(でも長すぎかw)お堅い学校の勉強よりよっぽどわかり易いと思うよ。人類史上最高の音楽家の一人のモーツァルト、その才能の片鱗に今触れた気がしてイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-11-16 15:46:52) |
356.《ネタバレ》 凄い映画でした。モーツアルトとサリエリの関係が実際にこの通りだったかどうかは問題にしません。モーツアルトの才能に打ちのめされ神を呪ったサリエリが、しかしモーツアルトの音楽は認めざるを得ない。認めるだけではなく、音楽家の性として感動し愛さざるを得ない。その葛藤の微細な描写に舌を巻きました。モーツアルトの音楽の絶対性が耳に聞こえる形で映像に説得力を与えます。自分より優れいている人の優れている部分を最も理解しているのが、それを認めたくない自分だという状況は天才・凡人に限らずあると思います。例えば恋敵が持つ美徳を本人より明確に認識できるといったこと。その分析力や強い感受性は「嫉妬」が持つ能力みたいなもので、本作は三角関係を抜きに「嫉妬」を掘り下げる。その卑近でネガティブで複雑な感情を、実在した最も有名な音楽家と彼の美しい音楽で表現するギャップが本作の面白さであり凄さだと思います。私が大好きなピアノコンチェルト20番が効果的に使われていたことが嬉しかったです。 余談ですが、イタリアから出て来てウィーンで宮廷作曲家の地位を得たサリエリも十分に天才に見えるんだけど、本当の天才ってさらにレベルが違うってことなんですかね。例えばノーベル賞を受賞する人たちは私に言わせると全員天才ですが、彼らにとってはアインシュタインやホーキングがさらに1ランク上の天才ってことになるんでしょうか。「天才的」って形容詞は良く耳にしますが、この映画を観たあとは簡単に使えなくなります。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-12-02 13:36:45) |
355.《ネタバレ》 サリエリがモーツァルトと対立し毒殺したという噂は昔からあった。事実はそうでなくても、サリエリの存在とその噂のエピソードを高めさせた画期的な作品である。もちろん映画の中の音楽は圧倒的にすばらしい。 モーツァルトが天才で神童ぶりを発揮したことは大変有名であるが、人間的にはどうだったのだろうか。この映画のように軽薄な存在だったのだろうか。 伝記を読むとモーツァルトの手紙の中には、「うんこ」など下品な言葉がいくらも出てくる。そうなるとやっぱり・・・。もしこういう軽薄なモーツァルトであれば、まじめなサリエリにはたまらなかっただろう。 大変好きな映画であり、初めて買ったDVDがこの「アマデウス」であった。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-11-08 23:43:50) |
【承太郎】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-07-24 01:11:37) |
353.《ネタバレ》 のだめからの、にわかクラシックファンで、クラシックに興味をもってからの再鑑賞でした。 史実とは異なるようで少し残念でしたが、楽しめました。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-04-20 00:52:09) |
★352.えーと…現代日本のテレビ出演者に当てはめると…モーツァルトがブラックマヨネーズで…サリエリは…島田◯助あたり、ということで合ってますか? 【くまさん】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-04-08 19:18:08) |
351.《ネタバレ》 私は大のクラシック・ファンのため、一般的な視点と異なっていることをまずはお詫びするとともに、大部分のクラシック愛好家といえるかどうかは判らないまでも、クラシック音楽マニアとしては世評の高いこの映画をどう思うか・・・その意味からレビューします。 ベートーヴェンを指導するなど偉大な教育者であり、慈善活動にも熱心で尊敬されていたサリエリは、作曲家としても凡人どころなんかではない。また、モーツァルトを毒殺したり、精神病院で終わるなどのストーリーについては、凄まじい史実の捻じ曲げであり、これは断じて容認出来ない部分だと思う。しかしながら、かつて色々と言われていたサリエリとモーツァルトの関係を面白く描いていて、音楽史の中に埋没していたサリエリを復活させたという意味、あるいはこれまでクラシック音楽に縁のなかった人々に興味を持たせたという、クラシック音楽人口膾炙の点からは意義を見出すことは出来ると思う。 映画では、オーストリアやドイツ文化圏と歴史が全てアメリカナイズされてしまっていて、この点からも個人的には致命的に感じている。 加えて、クラシックの音楽の転換期に当たるモーツァルトの時代の描写不足。とりわけモーツァルトの晩年には音楽の対象(聴衆)が、貴族社会から民衆へと移行しようかという過渡期に当たる時代である。このことは非常に重要で、その後の楽器改良、ひいては作曲技法が新展開し、萌芽ともなる下地を作っているからでもある。故に、作曲家にとってのいわば激動の時代・・・モーツァルトが一層深化していく姿をもっとフォローしていく必要があると思われる。 また、公開当時にこの映画を見たときは気にはならなかったけれど、クラシック音楽界ではピリオド・アプローチ(時代考証派)が隆盛をきわめる今日、バックで流れるマリナーの指揮も面白みがなく、ヴァイオリン等の弦楽器群などでもスチール弦を使用したモダン・スタイルによる演奏は、時代衣装を着て当時を再現している俳優たちとの間にどうしようもない決定的な齟齬、違和感を感じさせることになる。その意味で、当時は第一線だったマリナーが陳腐化してしまったという、時代の隔たりを感じさせるところだが、映画のバック演奏としては贅沢と言うべきなのだろう。 結局は娯楽作品と古典芸能としてのクラシック音楽との乖離に、最後の最後まで苦しめられる作品のため、個人的には非常に厳しい作品。 【さるさるさる】さん [DVD(字幕)] 2点(2010-12-25 14:57:01) (良:2票) |
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350.どちらかと言えば、サリエリとモーツァルトの奥さんとの確執や、モーツァルトの借金苦を追加しているディレクターズカットをお勧めします。オリジナルも十分に面白いですが。 【民朗】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2010-11-04 17:42:41) |
349.《ネタバレ》 誰もが知る楽聖モーツァルトの名曲流れる奇妙な友情物語。下品でユーモラスで可笑しいモーツァルトの高笑い。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-22 18:46:35) |
348.苦手な伝記モノだが、それでも充分楽しめた。アマデウスの奇天烈さと天才さを見事に描き出した演出が素晴らしい。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-17 21:43:57) |
【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 3点(2010-08-13 18:09:22) |
346.作品としては面白いけど、モーツアルトを敬愛する人からは反感を買いそうですね。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-07-17 11:03:05) |
345.《ネタバレ》 妻投稿■これアニメじゃなかったんかい!!!!パッケージに騙された!!!■それはともかく、「シベリア超特急」が「映画を見る人」ではなく「映画が好きな人」に対して、ソファの向こうからくまさんの手袋人形で語りかけるような映画なら、この映画は「映画を見る人」ではない「映画が好きな人」に対して、暗い部屋で懐中電灯を下からかざして語りかけるような映画だ。■この映画を見ている人は、モーツアルトに同情するにしろサエトリに同情するにしろ、自分たちを「凡人」「普通の人」という定義で見ているのだろう。私はモーツアルト派だった。モーツアルトみたいなアスペ的人(アスペ=天才という意味に取らないでね)が私の周りにうようよいて、なんとなくモーツアルトの曲の良さは理解できない私でも、モーツアルトが自分のこだわりに忠実なだけなのになんで周りが良くも悪くもやいやい言うのかがわからない気持ちがわかる気がするからだ。■しかーし、私の「映画に対する理解」とやらも、旦那(彼もアスペだが「天才」ではなく凡人にすらなれない「不良品」)の感想、一言で打ち砕かれた。「凡人だって同じように嫉妬されているかもよ(笑)」。旦那は「不良品」<「凡人」<「天才」あるいはその逆というヘゲモニーを頭の中で成立させているわけではない。「何が天才」で、「何が平凡」かは、多数派である「凡人」が決める権利がある事は間違いないからだ。■ここで映画の情景に戻ろう。近世ヨーロッパなんだけど、共○主義独特の無機質な情景。蝋燭の不気味な光。これって単に「リアル」を追い求めた結果なんだろうか。実は「私は凡人でこの世界の多数派」だと思っている観客は、映画の中で知らないうちに自分らが「凡人ではない」という少数世界に迷い込んでいるのではないか? 私は少なくとも迷い込んでいた。だからとっても怖かった。 【はち-ご=】さん [レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-05-24 22:13:29) (良:2票) |
【ダルコダヒルコ】さん [地上波(吹替)] 3点(2010-04-30 01:00:13) (良:1票) |
343.大好きな作品。内容どうこうよりも、この世界観!そして交響曲25番! 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-03-04 23:53:16) |
342.なんとも重厚な人間ドラマを見せてもらった。しょうがないけど、後味は若干悪い。 【リーム555】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-18 20:47:10) |
341.鑑賞したのはかなり前のことですが、やはり天才であるが故にモーツァルトに感情移入することはできず、凡人・サリエリの辛さが我が身のように理解できました。天才の気持ちを一度でいいから味わってみたい。。。 【HAMEO】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2010-02-09 15:07:01) |