20.《ネタバレ》 タイトル聞いてパッとあの事件を思い出すのは、いい年齢な証拠かもしれない。三菱自動車のリコール隠し。東京フレンドパークの「パ―ジェーロ!パージェーロ!」が「クールーマ!クール―マ!」になったのって、この時だったっけか。覚えているつもりでも、時間とともに案外忘れてしまうもので、あの脱輪事故はリコール隠しから数年後に起きた事件で、三菱自動車への信頼をとことん下げる事件となった。そして沈没。超巨大戦艦なだけに、時間を掛けてゆっくりゆっくり沈んでいっている。 そしてこの映画、人の亡くなった事件で面白かったと言ったら不謹慎かもしれないけど、実際の事件をベースにとても見応えのある内容だった。 三菱でも被害者でもなく、運送会社社長と言うのはまた絶妙な立場で、加害者でもある一方で、被害者でもある難しい立場の主人公の境遇を良く描けてたと思う。四十九日法要の時。ここまで観ていると社長の社員を守りたい気持ちや努力が見えるだけに、妻を亡くした夫から浴びせられるきつい言葉にハッとしてしまう。確かにあの段階で自社の整備不良を認めないって、遺族にしてみれば言い逃れ以外の何物でも無いなって。 敵に回した財閥のデカさ。何度電話を掛けても出ない担当者。期待した雑誌記事は掲載されず、銀行からも厳しい返済を求められる。万事休すからの逆転劇が痛快だった。ただ富山ロジスティックの「新車だったんです」辺りで、鈍い私も半沢直樹っぽい展開だなって思って。池井戸風のドラマは結構見たと思うけど、純粋な池井戸原作って半沢しか観ていないから、そんなに引っ張られたり期待したりもなく、最後まで楽しめたと思う。むしろ半沢がドラマティック過ぎるので、少し抑えた本作くらいがリアリティを感じられて、実際の事件との乖離が少ないように感じられた。 沢田がある意味もう一人の主人公だと思うけど、それに値する人物かが微妙。どうしても、喉から手が出るほど欲かった1億を蹴った赤松社長>>>喉から手が出るほど欲しかったポストだけど想像と違う扱いだったから裏切る沢田。って思ってしまう。 ただ全体としてとても見応えのある娯楽映画で、原作モノとは言え、本当の事件を知る上でも、こういう映画にどんどん力を入れてほしいな。 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-10-07 19:22:07) |
19.三菱のリコール隠しはニュースで見た程度の知識しかなかったけど、ほぼ想像通りの内容だったので驚きはなかった。 被害者や遺族の目線ではなくて、濡れ衣を着せられた運送会社の目線で話が展開していくのは面白い。 どれくらい事実に近いのかよくわからないけど、こういった事件があったということを伝える意義のある作品だったように思います。 【もとや】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-03-31 18:11:41) |
18.《ネタバレ》 原作は既読です。と言ってもかなり前に読んだきりで、詳細なディティールはかなり忘れてしまっていますが。 そんな既読か未読かよくわからん状態で鑑賞した映画版ですが、感想としてはだいぶ原作を端折った作りになってるなーと感じました。ほとんど忘れてるくせに何をえらそうに笑、と自分でも思うのですが、あの池井戸さんの作品特有の、中小企業が大企業に仕事や金銭面で追い詰められ、その影響で自分の会社や家族まで追い詰められていくあのドン底の描きかたは、時間制限のある映画ではなかなか描ききれないものですね。あとは、栄転したはずの沢田を冷遇する組織がわかりやすすぎて。そりゃあんな処遇受けたら内部告発もするわ。あからさまで極端過ぎるのがちょっと…でしたね。逆に、商品開発部で冷遇されなかったらそれでも沢田は赤松についたのでしょうか?結局自分の扱われ方次第で敵にも味方にもなる人なんだと思うとそれも少し興醒めでした。個人的に、整備の門田くんや、先代から仕えてる宮さんの出番はもっと欲しかったな。 さらに個人的感想ですが、馴れ合い融資に稟議を通さないホープ銀行の融資担当と、保証金の一億を蹴った赤松社長にはスカッとしました。が、こういうのを見てる第三者は、「保証金なんて要らないからすぐにハブを返せ!」くらい言ってやれ、とか思うんですが、もし自分が現実にそんな立場になったらなかなかそんな踏み切った判断するのは難しいだろうなと思いました。社員とその家族まで背負ってると思うと、なかなかこんなドラマのようにはいかないですよね。この、現実と理想の間を行ったり来たりする感が池井戸作品の好きなところです。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-10-16 14:32:01) |
17.タイトル見て、「天空の城ラピュタみたいだな」なんて思って、何も知らずに借りた。 パッケージ写真から「子供向けじゃなさそうだ」とは思ったんだけどね。 さて、冒頭のシーン見て、思わず「これか...」と声に出てしまった。 自分、この事件現場の近くに住んでいたことがあり、また車好きということもあって、この事件のことはよく覚えているから。 映画と違って、車好きはみんな最初からメーカーを疑っていたと思う。 タイヤがホイールごと外れて転がっていくなんて、運転ミスや整備不良じゃまず聞いたことなかったから。 ただその後に出てきた話は、映画以上に本当にひどくて、「潰れてしまえ」と思ったなあ。 このメーカーは、真っ黒な排気ガスを出す乗用車を、「環境エンジン」という真逆の名前で売っていたことがあり(しかも四つ葉のクローバーのステッカー付き!)、自分は以前から嫌いだったし。 さて、映画の方は、エピソードがテンポ良く出てきて飽きずに見られる。 ただその分、深みというか盛り上がりに少し欠けるかな。 でもクライマックスでちゃんと泣けたし、エピローグはちょっと意外な感じが楽しい。 でも、もう1回見たいかというと、どうかなあ。 この実話は本当にひどくて、車好きとしてはもうあまり思い出したくないんだよね。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-02-12 01:22:05) |
16.《ネタバレ》 淡々と進みますので、新聞記事を読んでいるようで、登場人物たちの気持ちに寄り添うことができませんでした。社長の言動も横柄で違和感を感じました。ストーリーは池井戸作品のよくある感じです。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-03-09 08:58:06) |
15.劇場型の大袈裟な演技、特に岸部一徳。 しかしその分、分かりやすい。社会的な内容だが難しくならないように、という目論見があってこれなのであれなのであれば、見事。 かなり展開が早い。その分、間延びしなくて飽きずに見れた。 文芸性はなんともだけど、エンタメ性が高い。 【よこやまゆうき】さん [インターネット(邦画)] 6点(2020-02-26 20:28:03) |
14.おもしろかったです。後半まで状況を打開出来そうで出来ない展開が続くので中だるみが無い。ホープ社側の描写が思ったより詳しくて、ムロツヨシがいいアクセントになってましたね。欲を言うと、作りとしては社会派というよりはエンターテイメントだと思うので、最後もっと盛り上げてほしかったです。 【ラグ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-01-16 23:21:19) |
13.《ネタバレ》 社会派な内容なんだけども、ちょっといろいろ気になるところがあって今一つ乗れませんでした。深キョンが帰ったら家にいるというのはスゴイ状況wだけども、役としてはちょっと中途半端的な感じだったかなー&岸部さんの悪代官っぷりがあざとすぎる(苦笑) まぁそんな印象でゴザイマス 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2020-01-05 08:26:10) |
12.<原作未読、WOWOWのドラマ版も未見>池井戸潤の原作を基にした映画作品。池井戸潤といえば「倍返しだ!」っていう最終回視聴率42.2%を記録したドラマが真っ先に思い浮かぶけど、こちら「空飛ぶタイヤ」に似たようなノリを少しでも持ち込む意味が分からない。死者が出た事故を扱っているわけで、香川照之の顔芸を楽しむあのドラマを意識する必要なんて全くなかったんだ。原作があることだし、プロットベースでは面白いと思うけれども、端役の演技等々、細部の演出が気になって高い点数は付けかねるという… まあ、勿体なかったな。サザンのED曲は割と好き。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-06-13 00:30:14) |
11.テンポ良く展開されていくので見やすい所は評価出来るが。逆に言うとそれだけかな。 ドラマ的にはもう一つ。池井戸潤原作のワンパターンというかひねりが無いと言うか。 人々の過剰な反応に「そんなわけねーだろっ」て突っ込みたくなるのはいつもの事だけど そんな突っ込みをも吹き飛ばす上回る熱いドラマや驚くような逆転劇の仕掛けがあれば良いのだが、 この作品にはそれが無いからただの駄作にしか感じないかなぁ。 【デミトリ】さん [DVD(邦画)] 4点(2019-05-13 17:08:32) |
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10.原作既読。 かなり駆け足で資金繰りとかの掘り下げが足りないなぁ。 言いすぎかもしれないが、予告編の方が面白かった。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2019-05-02 20:16:41) |
9.《ネタバレ》 何年か前のテレビ版でも、かなり泣いたなぁ。 DVDまで買っちゃったもんね。 でも買ってから、一度も観てないなぁ・・ 今作は、コンパクトにまとまってて、組織劇に焦点置いてるね。 だから女性はほとんど出てこない。 だから最後のサザンの「戦う者たちへ愛をこめて」が効いてくる。 それでも、やはりラストの方ではウルッときた。 う~ん、もう一度、テレビ版観てみようかなって気になった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-04-14 00:04:44) |
8.ちょっとあざとい台詞や小芝居が気になる演出(主人公(長瀬)の子供や妻(深田)が絡むシーン)..ただ、松竹らしい ベタで泣かせるエピソードに..まんまと 涙腺がゆるんでしまった..もったいないのは、監督のセンスのなさ..脚本も頂けない..もっと上手い脚本、演出で、観たかった... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-03-31 09:35:30) |
7.池井戸潤原作のドラマっていったら、過剰演出ってイメージですけど、そんなことなくて、終始シリアスでした。 それ故、ちょっと盛り上がりどころがなかったかなって感じです。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-02-17 13:43:12) |
★6.空からタイヤが降ってきて自分に当たったら・・・・ 想像するとゾッとします。 そういう事態が起こる可能性がありながら、隠されていた真実。
窮地に立たされた赤松社長は、粘り強く真面目に真実を追求します。 ぐっと我慢しながら黙々と進んでいく。 出演者それぞれのこらえた姿が、あたかも現実の苦労のように感じられました。 我が家も作業服の仕事の人ばかりなので、身内の会社の苦労のように思えました。
現実では会社経営はこうはいかないでしょうが、それでも、ダメなものはダメと筋をきちんと通す。 日本の会社ではそうあって欲しい、と思わせて貰えました。 【たんぽぽ】さん [映画館(邦画)] 8点(2018-08-09 12:08:16) |
5.《ネタバレ》 面白いのは面白いんだけど、でも、キャラはみんなステレオタイプってカンジで、あーんまり新しい何かを見てるって感覚は得られなかったわね。 深キョンなんか、この手の「苦境に遭遇して奮闘する旦那を支える、やたら物分かりのいい奥さん」のパターンをそのままなぞっているような感じで、ドラマの足を引っ張らないのはいいけれど、印象に残る個性を発揮できてなくて可哀想、みたいな。あれじゃ都合の良すぎるキャラだわよね。 それから、ディーン・フジオカが流れ全体の中での推移の問題で、かなりニブい、トロいキャラに見えちゃう。彼がもし頭のキレるキャラだったとしたら、さっさと映画が終わっちゃうでしょうけど。 それでも、巨大な組織の悪に立ち向かう人々の物語は見応えがあったわ。 大きな組織、小さな組織、それぞれの中にあって、人として正しいことに向き合い、間違ったことには間違っていると声を上げる、その難しさ、大変さが描かれ、見ているこちらは共感し、身につまされて。 長瀬くん、ずーっと若いお兄ちゃんってイメージがあったけど、こういう役が演じられるような渋みが出てきたんだねぇ。 今の社会に斬り込むような社会派ドラマを期待してしまうと、その娯楽映画っぷりにちょっと肩透かしを食っちゃうかもしれないけど、うまくバランスを取って見やすく出来ている映画だったかな。 サザンの主題歌はなんだかおふざけ気味で映画本編のイメージとちょっと違う感じがしたわ・・・ 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2018-07-25 21:22:00) |
4.《ネタバレ》 最後は一通り丸く収まるので、後味は悪くないのだが、いかんせん全体的に展開が駆け足過ぎた。 テンポがいいというより、掘り下げが甘いという感じ。 原作がこうなのかしら。 まあ、可もなく不可もない出来という感じ。 話題のイケメン俳優が多かったので、女性ファンはたまらないのではないか。 【2年で12キロ】さん [映画館(邦画)] 5点(2018-07-22 19:40:57) |
3.《ネタバレ》 どうしてタイヤがお空を飛んじゃったんだろうか。中小企業の熱血社長が従業員や銀行、ライバルをも動かして巨大組織を追い詰めていく。池井戸ドラマはいつもパターンは同じだけど心揺さぶられるよね。良作。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-07-08 00:42:12) |
2.おもしろかったです。 でも、ちょっと豪華な出演者が出ている2時間ドラマ程度の作品のように感じました。 長瀬氏の熱演は見事でしたが、やっぱり、どこかクサイように感じました。 一番おいしい思いをしたのは高橋氏かな、出演シーンは少ないながらも、印象的な役柄でしたし。 作品のヘビーな内容を考えたら、120分で話を収めるのは短かったのかもしれません。 それでも、社長以外の従業員の働いているシーンが少なすぎるし、どんどん困窮していく赤松運送なのに、従業員は減らすこともなく営業を続けているのは、ちょっとウソくさかったなあ。 【ミスプロ】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-06-21 19:10:58) |
1.《ネタバレ》 富山ロジスティックの事故で、「原因は整備不良だ!確認したのか?」、「確認していない・・・」、「確認もしないで何を言う」、「確認する必要は無かった。新車だったんだ!」で、おおーっ!いけいけ!!といきなりの盛り上がりをみせたが、結局、赤松運送は善戦むなしく窮地へ・・・。が、さあここからV字回復の反撃だっ!と思ったとたんに、ホープ自動車に捜査の手が入るという展開がいきなりの感じでちょっと拍子抜け。 120分を135分ぐらいにして、裏での沢田のとどめの活躍がもう少し描かれると、もっともっと盛り上がったと思うのだが。。。 でも、上手に120分に纏めてあって面白かったです。 それから、岸部一徳さんのパーマはとても新鮮でした。 【リニア】さん [映画館(邦画)] 8点(2018-06-15 23:14:36) |