120.《ネタバレ》 何がなにやらさっぱり、といった内容になっています。
気弱な主人公の心の内面をぐたぐた聞かされるのは正直つらいです。
不登校の子供じゃなくて、人類の進化にかかわる重要な役割を担っているのですからね。
セカンド・インパクトを正確に記述していないので、わかりにくくなっているんですね。
過去にこれこれこういうことがあって、今サードインパクトが起こっているんですよ。
シトやエヴァには実はこういった役割があったんですよと、なぜ説明しないのか。
エヴァシリーズの儀式の場面など疑問だらけでした。
あとシンジとアスカのキャラがTV版とだいぶ違ってきてるんですけどね。
シトとエヴァの戦いを期待していたのに、人間同士の殺し合いとは、トホホです。
説明を避け、壮大なストーリーを感じてほしいという意図はわかるんですが、見終わって「おめでとう」っていう気にはなれないです。
シンジがアスカの首を絞めるのは自我が生じたということでしょう。
一つの統合して安定した意識から不安をもつ個の意識が生じたということ。
「気持ち悪い」は、感情が生じたということで、個への分裂の過程を表現していると思います。
二人が新しいアダムとイブで、首を絞めるのは原罪を象徴しているのかもしれませんね。
主人公に一貫していいところがないのが欠点です。
アスカは自信喪失していたのですが、エヴァ2号機の中に自分の母(魂)がいることを感じ取って生きる希望を取り戻し、活躍しました。
シンジは「神児」ではなく、「死ン児」です。
死ばっかり考えないで、もうちょっと前向きに生きようよ。
人類の命運がかかってるんだし。
一生懸命やった結果があれであれば納得するんだけど。
あんな精神状態のままじゃ覚醒なんて無理だね、て思えるから説得力に欠ける物語になってしまったんだ。
カタルシスを感じないんだよ。
シンジが選ばれたのは、母がエヴァと統合したという偶然だけ。
そこが最大の欠点。
精神的に成長しないとダメ。登場した時よりむしろ精神力が下降してしまっている。