109.《ネタバレ》 「南極物語」の フランク・マーシャル 監督作って感じですね。
両方とも実話を元にしていて雪に遭難で犬と人間の違いなんですが、
内容はぜ~ったいこっちのほうがよい!
やはり犠牲をきちんと描かなければ生還したありがたさや、
自然界の厳しさや命の尊さは薄れてしまいます。
題名からしてこれは凄まじい感動大作だと思いました。
だから借りるのもためらいました。
(^O^)なにしろあの監督なのですから・・
エンディングの爽快さは感動というよりも素直に嬉しかったです。
(゚ーÅ)感動を通り越すと素直に嬉しいのです。
イーサン・ホークは実によいです。
前から気にはなっていた薄い顔のどちらかといえば好みのタイプなのですが、
出演作がイマイチ私には合わなかったのと地味だったので、
この役は意外かもと首をかしげたのですが、
無難にしかも嫌味なくカリスマ性まで持つ主役を演じていました。
人が次々死んでゆくシーンよりも、
どうやって生きのこるかというまるで戦争映画のようなストーリー。
敵は目には見えず突然前触れもせず襲ってくる雪崩や嵐といった自然現象。
背景がカトリックの学生たちであったことや、
生き残るために人肉を食べざるをえなかったこと。
これを(最後の晩餐)のワインとパンにたとえること。
ここらは非現実的な宗教による説得力はありましたが、
やはりこのシーンは中途半端だったかもしれない。
遺族のことも考え生き残ったモデルも最大に協力してはいるものの、
やはり映画として公開するとなるとどうなんでしょうか・・
モヤモヤしたものが残ります。
見世物のように食われる遺体は仕方のないことであったにしろ・・
それならば自分がそうなった場合はどうするんだ?
と聞かれればやはり仕方のないことだとしか答えられない。
ある程度のフィクションを加えて違う場所や架空の学校にするとかして、
そうすれば人肉問題も客観的に見られるのではと思ってみたり・・
(;^ω^A しかし繰り返しますが、
後半の登りつめた山の向こうにまた山という図式と、
座り込み引き返そうと悲観にくれる仲間と逆に、
山だらけの中にまた越える山があるから希望があると、
どんなときにでも諦めないイーサン・ホークの役は爽快でした。