363.精神病院の閉鎖病棟を舞台に、院内の行き過ぎた管理体制に抵抗しながら、人間の尊厳を問うお話・・・というと何だが重々しい内容と思いや、意外とテンポ良く観れました。あまり見る機会の少ない、精神病院の入院病棟が舞台となっているところがポイント。但し、鉄格子で囲まれた病棟や、あのロボトミーが出てくるところは、古き忌まわしき精神病院といったところでしょうか。狂人じみた役が似合うジャック・ニコルソンにはピッタリのハマり役で、何気に若い頃のクリストファー・ロイド(バック・ツゥ・ザ・フューチャーのドク役)やダニー・デヴィート(ツインズの兄役)が出ているのも見どころのひとつ。 【けんおう】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-18 15:26:26) |
★362.ああいうエンディングだから佳作。ああじゃなかったらもっと低い点だったかも。 【movie海馬】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-09-19 15:27:16) |
361.《ネタバレ》 ジャックはさすがハマり役ですね! ”シャイニング”で初めて知りましたが、 改めてこういう役がぴったりだなぁと感じました。 これが名作に選ばれる理由が分かります。 ラスト、ろうあのふりをしていた人がジャックの言っていた水道管を抜き 病院を脱出するところはしびれました。 【らんまる】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-07-22 10:02:14) |
360.冒頭の音楽からして、ノコギリと思しき楽器が奏でるメロディの背景にグラスハープと思しき音色が走り、ユーモラスながら不安も誘う、ヒト癖ある幕開けではありますが。映画自体はむしろ、やや単純な図式が目立ってしまっていて、拍子抜け。「抑圧」「反発」「自由」「挫折」という、アリガチなキーワードが配置された骨組、そのまんま、という感じ。精神病院の実態を克明に描こうとかいう作品でもなく(大熊一夫の「ルポ・精神病棟」でも読んだ方が、とりあえず衝撃は味わえます)、この映画で描いている“精神病院”は、社会の縮図、象徴としての場。そこに、あの「多数決」のくだりのような見え透いたエピソードが挿入されると、ちょっと辟易してしまいます。この映画のジャック・ニコルソンに感動するとしたら、それは、映画が描く「管理」だけではなく、この映画自体が「管理的」な図式に則ってエピソードを組み込んでくる中において、「自由」と言うものをオレが体現してやろうとばかりに、ひたすらハメを外し映画の枠を壊そうとし続けるところ、にあるのではないでしょうか。であるならば(多分違うけど)、こんなラストは願い下げ。スタインベックの「二十日鼠と人間」のパロディのような、いかにも仕組まれたラストは願い下げ。ここで流れる、「はいここは感動する場面ですよ」と言わんばかりのヌルい音楽も鼻につきます。せっかく、この特殊な舞台の中で登場人物たちをこれだけ活き活きと描き、よっていくつかのエピソードもまた活き活きと描かれていたのに、映画全体に関して言うと、どうにも計算高さのようなものに伴う「手加減」を感じてしまうのですが……。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-17 16:37:53) |
359.《ネタバレ》 よく出来たストーリー。そして考えさせられる作品ですね。マクマーフィーによって人間らしさを取り戻しつつあった患者たちですが、結果としてああいう結末を迎えるとは…終盤あたりで急な展開だったので驚きました。それに怖かった。 怖かったといえば、患者たち以外は冷酷なロボットのように思えてきてゾクッとします。 【ライトニングボルト】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-11 23:41:55) |
358.《ネタバレ》 実はジャック・ニコルソンすら入ってこなければ、何も変わらないはずの病院。自分が異端としりながら本当に変革をもたらす気だったのか、なれの果ては自分をも失うと。 チーフの方が飛び立つ、あれが本当は結果だったんでは。 【min】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-27 21:42:17) |
357.《ネタバレ》 「大傑作」と銘打たれるといささか拍子抜けする気はするけど、一方で酷評するほどダメという感じでもない、標準的な良作という印象。 ■とりあえず聞いていたイメージとは大分違った。というか、院長の手法はもっと独裁者的なのかと思っていたけど、意外とそういうわけではなく、しかし要所要所で人の意志を挫いて「管理」していくという意味では、むしろ日常にありふれた「高圧的な管理者」を表しているように思った。精神病院というかなり特殊な場所を舞台にしてはいるが、内容は普通の会社など、かなり幅広く成り立つであろう。 ■たちが悪いのは、院長は別に「支配してやろう」とか思ってやっているのではなくて、極めて「善意」で患者たちの治療と環境設計に取り組んでいるということ。一生懸命努力してやっているところに、ニコルソンのような「邪魔」が入ってきたのだから、これは取り除くしかない、と院長の視点では見えているのだろう。そういう「善意」が人々の自立を奪い取る。 ■しかし、全体のメッセージはいいし、ニコルソンの演技は素晴らしいけど、ストーリーはかなり強引に思える。まずニコルソン自身が「刑務所から逃げたくて精神病を装っている」という悪質な人間だし、そもそも刑務所にいる時点で悪いことをしているということ。刑務所からの逃亡失敗はあまりに間抜け。そもそもあんなに簡単に逃げれる(実際バスのときに一回逃げている)し外部の人間が入り込めるという状況設定なら、もっといくらでもいい逃亡方法がありそうだし。 ■終わり方や展開は、病院という狭い空間だけれどもなかなかにニューシネマ的。展開自体は唐突さと強引さは否めないが 【θ】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-06 00:55:24) |
356.《ネタバレ》 「アカデミー賞主要5部門独占」と「映画史に残る演技ベスト200において第1位(ジャック・ニコルソン)」という看板をぶら下げてたのでレンタル。「期待が大きすぎたかなー」っていうのが感想。そもそも外人の演技って字幕で観たら上手いか下手かくらいしか分からないよね。まあ脚本的によく出来てたけど、「社会からの解放」っていうテーマがそんなにしっくりこなかった 【amier】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-26 14:45:01) |
355.《ネタバレ》 まず、ジャック・ニコルソンだから成立した、いや、ジャックありきで造られたぐらいの映画という印象。当時はニューシネマが大ハヤリの頃でしょ?反体制や退廃的でバッドエンディング当たり前。そこら辺を考えれば間違いなく興行的にもニューシネマの代表作の一つに間違いないですね。アカデミー受賞も納得の出来。しかし、反体制の象徴のマクマーフィーと、それに対する管理側のラチェッド、、、ルイーズ・フレッチャー演じる婦長ラチェッドは、そんなに厳しくしてない様な…そもそも大半の患者は「自主的」に入院しているという…当時の世評からすれば憎たらしい奴、といったところだろうけど個人的にはそうでもないと思うけどね。逆にマクマーフィーはやりたい放題しすぎだって(苦笑)。まぁ唐突なエンディングも含みで、ニューシネマらしい内容であったかと思います。☆患者役で若きダニー(誰かワカランぐらい若い)やあの「ドク」も出演してますネ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-14 08:33:06) |
354.《ネタバレ》 色々なメッセージが込められているんでしょうけど、私にはよく解りませんでした。 内容とは関係なく、変わっていると思われるかも知れませんが・・・ 私は婦長に萌えました。 知らぬ間に自分が、熟女好きになっている事に気付きました。 主人公が婦長の首を絞めた時、大半の人は主人公側に肩入れしたかもですが、私はヤメテ~、殺さないでぇ~・・・と、わりと真剣に思いました(素) 病んでます? 【ぐうたらパパ】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-15 15:01:25) |
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353.ジャック・ニコルソンのはじけた演技がよい。チーフが去っていくラスト、いろんな感情が起こります。 【noji】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-05 23:39:49) |
352.昔見たときは、わからないところがいくつもあって、さほど良い映画だとは思っていなかったのだが、2度3度と繰り返し見ているうちに、そのすばらしさがわかるようになった。 昔疑問に思っていたのは、チーフがなぜ精神病院に入ったのか、なぜ聾唖者を装うっていたのか、それとラストの行動など。そして最大の謎はタイトルの由来だった。 しかし、カッコーという鳥の習性や繰り返し見ることによって、ほぼ解決できたと思う。 この映画は実に奥行きが深いし、すばらしい。アカデミー賞の多くの部門の賞を得たのも当然だと思う。またこの映画の舞台となった精神病院(カッコーの巣)の問題点は、私たち身近にもたくさんあると思う。それを象徴しているのではなかろうか。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 10点(2012-02-18 22:33:15) |
351.《ネタバレ》 強制労働が嫌で精神障害者のふりをして入院したマックだが、そこをルールで管理する看護師長に抵抗し脱走を試みますが、居眠りにより失敗し、ロボトミー手術を受けてしまう話です。私は、マックのような人間が嫌いです。マックのような人間は早く刑務所へ戻して強制労働させるべきです。マックの女友達も下品で嫌いです。主人公に肩入れできない話は、面白くなく私にとってはつまらない映画でした。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-02-05 16:06:15) |
350.これは若いときに観て魂を揺さぶられた一本です。冷静に検証するなら、偶然と蓋然を上手くミックスさせてマクマーフィを危険な精神異常者という立場へ追い込んで行く展開が上手です。彼が他の患者と違っていたのは、主体的に物事を進める態度です。上手く機能すれば最も称賛される能力であり、美徳とも言える。でも、あの種の病院では評価されないどころか、疎んじられて蓋をされる。それが悔しく映ります。最悪の相性が看護師長のおばちゃん。自分が敷いたルールしか認めない偏狭と、それが患者たちの為と信じる傲慢な正義感を持っている。ビリーの自殺は彼女の方針の結果。憎ったらしい。あれがオスカー級の憎らしさです。あのおばちゃんは私の近くにも何人か被る人がいるからか、彼女の首を絞める「ジャック・ニコルソン」を応援してしまった。私が危険人物ですね。おばちゃんはマニュアル的には何も間違っていないんだと思う。だから、ビリーの自殺にも、マクマーフィの処置にも、泰然としていられる。例えば病院関係者が本作を観たら、おばちゃんに共感するんだろうか…? はっきり言って、この作品における自由意思は敗北しています。でも、マクマーフィの遺志を継いだチーフが豊かな自然へ走り去るラストカットは、問題意識を残しつつ鑑賞者を慰める上手い締め方でした。精神病理の治療に関する知識が無いので、ロボトミー手術の信憑性に疑問符を付けてしまう。やや強引かな、と。そこが1点のマイナスです。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-01-14 22:42:06) |
349.《ネタバレ》 主人公はJ・ニコルソンにしかできない仕事。野卑で破天荒、写らぬテレビを前に実況を始めた彼に完全に肩入れして観ていた。自らの主張を是とする者同士の対立 舞台が舞台なだけに、暴力が陰惨で恐ろしい。死よりもひどい目にあう主人公。観客にもたらされる絶望の後のわずかな希望。エンドロールの間中ただ呆然と椅子に沈み込んでいた。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-08-31 00:21:04) |
348.舞台設定からして主人公の姿には感情移入がし易いし、 人間の尊厳を賭けた戦いということで、彼の行動にも共感を感じてしまう。 キャスティングも大きな見所の一つで、バイプレイヤーとして様々な作品で好演してきた 見知った俳優さん達がゾロゾロ。映画好きの人ならたまらん配役だと思う。 ラストはメッセージは伝わったものの、ちょっとわかりづらく、 個人的にはああいう見せ方はあまり好きではない。主人公のキャラ設定も含め、 肝心な所での説明不足の感はややあるが、いろいろと考えさせられる骨太の社会派ドラマではある。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-30 17:59:55) |
347.《ネタバレ》 救いがあるような無いような、開放感があるような無いような、難しい映画だなあと思った。婦長さんも、理解が無いようであるようでやっぱり無いような、う~ん。説明しづらいけれど何か胸に来るものはあった。また観たい。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-04 16:15:07) |
346.《ネタバレ》 「レナードの朝」を見て感動した、と知人に言った後に勧められた作品。時代背景が分からないのでなんとも言えませんが、何かを風刺しているような皮肉しているような、ストレートな作品ではないような印象でした(あくまで私感です)。ジャックニコルソンの顔はシャイニングの印象からか、やっぱり怖いです。見ているだけで何かが起こるような気がしてなりません。地味なシーンですがジャックニコルソンが酔って眠りについてしまう長回しの顔アップが印象的です、演技とは思えません。ラストシーンはあれでよかったと思います。良作です。 【goatherd】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-04 10:26:08) |
345.《ネタバレ》 この世のせいで精神を病める人が、この世から病院へ逃亡しても、病院がまたこの世の縮図であるという悪夢。ところで、特定の人物を悪者として描くのはいうまでもなく問題の単純化である。 【ひと3】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-03-25 11:30:50) |
344.《ネタバレ》 妻投稿■実は民主主義社会に「人を殺してはいけない」というルールは存在しない。「人を殺す」という選択肢を採用していいのである。ただしそれを選ぶと「責任」というものが背中に落っこちてくるが…。■私は何年も前に当時の上司から性的虐待を受けたとき、「暴力の恐怖」と「凌辱」を選ぶ自由を与えられ、「凌辱」を選んだ。従って社会的にも責任的にも、私は「凌辱」というものを自由意思で選んだ事になっている。■この映画は精神病院システムへの非難や管理という業に対する批判を描いているわけではない。むしろ「自由」を描いているのだと思う。主人公は女をはべらせ、お酒を飲み、脱走の機会を作り出した。ロボトミーは「自由選択」に対する「責任」にしか過ぎない。この映画は「自由というものは誰でも行使できるが、自由を行使したうえで尊厳が守られるには、自分の尊厳が守られる事が誰かの得になるような人間にならないといけない」という事実の存在を描きたかったのだと思う。この映画の中でも現実的にも、世間の人間にとって「患者の尊厳が守られる事」より「婦長の措置で患者が統制される事」の方がメリットがある事なのだ。■監督は生まれが東欧で自由というものが当たり前じゃない環境で育った人だ。その影響でアメリカで生活しても「自由」というものがよくわからなかったに違いない。この映画はアメリカおよび西側の民主主義社会を生きる人々に「自由って何ですか」という反響を期待して作ったに違いない。アメリカ英語って疑問文の後「?」がついたりアクセントが上になったりと特異な形になるけど、ラスト真っ暗な中患者の奇声とともに夜の闇に消えて行く特異なシークエンスは、「希望」いう名前の句読点ではなく、明らかに疑問文の最後のクエスチョンだ。となるとこの映画が描きたかったのは「自由」というより「自由?」という事になるが、ラストが疑問文である以上主人公が感情移入出来る存在だったら、純粋な疑問ではなく「確認」「疑念」になってしまう。この映画のキャラ設定は必然だったのだと思う。 【はち-ご=】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-08 21:28:17) |