155.《ネタバレ》 「何も終わっちゃいねえ!何も!言葉だけじゃ終わらねえんだよ!俺の戦争じゃなかった、あんたにやれって言われたんだ!
俺は勝つためにベストを尽くした だが誰かがそれを邪魔した!
シャバに戻ってみると空港に蛆虫どもがぞろぞろいて 抗議しやがるんだ!
俺のこと赤ん坊殺したとかなんとか言いたい放題だ やつらに何が言えるんだ ええっ!奴等はなんだ俺と同じあっちにいてあの思いをして喚いてんのか!」
「みんな失望し苦しんでいたんだ もう過ぎたことだ」
「あんたにはなァ!俺にはシャバの人生なんか空っぽだ
戦場じゃ礼節ってもんがあった 助け合い支えあっていた ここじゃ何もねえ!」
「おまえは私にとって最後の一人だ 野垂れ死にをしてくれるな」
「あっちじゃヘリも飛ばした 戦車にも乗れたよ!100万もする武器を自由に使えた!
それが国に戻ってみれば駐車場の係員にもなれないんだ!!畜生・・みんなどこ行ったんだ クソ・・
空軍にも友達がいた みんないい奴だった あっちじゃ友達はごまんといた
それなのにどうだ ここには何もねえ・・
ダンフォース 憶えてる 俺いつかマジックペン一本とって拾い物ってラスベガスに送ったんだ 俺たちいつもベガスのこと、車のこと喋ってたからあいつはいつも赤いシェビーのコンパッティブルのこと喋ってた 帰ったらタイヤが擦り切れるまで走ろうって・・
俺たちがいたあの納屋に子供がやってきて靴磨きの箱を持って『お願い磨かせて』
そう言ったんだ 俺は断ったがしつこくせがむんでジョーイは承知したんだ
俺、ビールを取りに出た 箱に仕掛けがあって箱を開けるとあいつの体は吹っ飛ばされちまった
すごい悲鳴だった!あいつの血や肉が俺の体にべっとりついてこんなに!!引っぺがさなきゃならなかった!友達が、俺の体中に飛び散って!
俺、なんとかあいつを抑えようとした!けど、どうしても内臓がどんどん出てくるんだ!
どうにもできなかった!あいつ言うんだ『俺うちへ帰りてぇー帰りてぇー』
そればっかりだ『国へ帰りてぇー 帰ってシェビン乗り回してえよー』
でも・・あいつの足がみつからねえんだ・・足がみつからねえんだ・・
あれが頭にこびりついてる もう7年にもなるのに・・毎日思い出すんだ
目が覚めてどこにいるのか分かんねえ時もある 誰とも喋れねえ・・
時には一日・・一週間も・・忘れられねえ・・あれが・・でゅふっ・・でゅふっ」