84.マイケル・ダグラスが中盤で語った「われわれは何も生み出さない。世の中に存在している富を分配するのが仕事だ。自分の懐により多く集めることの何が悪い」といった趣旨の言葉がこの業界を的確に言い表していると思いました。右から左に株を動かすだけで金を儲ける仕組みはさぞ複雑かと思いきや、株価の変動を予測する情報戦であり、義理人情が介在しないゲームのように単純明快。シーン親子の熱演も相まって、職場体験をした気分になれました。 【さめがい】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-19 15:28:36) |
83.オリバー・ストーンも(自身が脚本を書いた)スカーフェイスがベースと言っていたが、成り上がるにつれて華やかになっていく生活と、表裏一体の転落を描く、証券マンを現代のギャングに喩えたクライムムービー。その後の金融街のブラックぶりはご存知の通り。今日もウォールストリートで金融界に対してデモなんてニュースが流れていたが、時代を20年先取りした映画であったということであろう。現代のマフィアはホワイトカラーにネクタイとはよく言ったものである。まるでマフィア映画を見ているような活力に満ちた華やかな映像と、気を抜くと「命を取られる」ダークな空気が緊迫感を与えているサスペンス映画だ。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-03 01:47:55) (良:1票) |
82.何だかジョン・ランディスの『大逆転』みたいなオハナシでして、喜劇の要素を備えた社会派娯楽作品として楽しませてくれる訳ですが。画面分割の中で結構デカデカと監督本人が登場するのも、なかなかのギャグ。しかしここでのストーン監督の短いセリフは、実は一種の暗号文であって、翻訳すると実はチャーリー・シーン演じる主人公への以下のようなメッセージが隠されているのです。「キミは最近上り調子だが油断してるとヒドイ目に遭うよ」「確かにキミの親父は落ち目だが、生き様をしっかりその目に焼き付けたまえ」「同じ2世俳優でも、こんなに実力のあるヤツもいるんだぜ」「次もキミと契約するとは限らないぜ(何ならそのうち、トム君と一緒に仕事しちゃうよ)」等々。え、これってチャーリー・シーン本人へのメッセージだってか。いや、彼も頑張ってますよ、変な髪型だけど。ホントにインテリ役が似合わないですね。それにしてもこの映画、すでにこの時代に、アメリカという国が行っている商売は、実は一種の霊感商法であること(旧時代のドルの信頼性を武器に、「コレは霊験アラタカな“ドル”でございます」と、ただの紙切れにドル紙幣を刷りまくり、売りまくる。それだけ。ただし信者の数が多い)を見抜いて、作品として時代に刻みつけたのは、さすがだと思います、ハイ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-18 07:29:39) |
81.ニュース番組などで、ウォール街の映像が流れ、世界の金融関連のトピックスが伝えられる度に、地球のあらゆる場所の中で、あの場所が自分の人生において最も縁遠い場所だと思えてならない。 到底行けるわけもないが、アフリカの奥地や、南極点の方がよっぽど身近に思えて仕方がない。 それくらい「金融」や「経済」という言葉とそれを取り巻く環境に対して疎い者にとって、この映画は決して“観易い”映画ではないと思う。 しかし、その根本的な苦手意識を越えて、金と欲望の中で蠢くような人間模様に引き込まれる。 さすがはオリヴァー・ストーン。ハリウッドを代表する豪腕監督のエネルギーに溢れた映画だ。 いまやお騒がせ俳優の筆頭と言えるチャーリー・シーンの若々しさや、マーティン・シーンとの“親子役”での親子共演など見所も多いが、最も注目すべきはやはりマイケル・ダグラスだろう。 金融界のモンスターを演じた彼の存在感を感じるだけでも、この映画を見る価値は充分にあると思う。 ただし、やはりもっと金融界の何たるかに明るければ、ずっと深い味わいを得られるのだろうと、残念に思った。 ラストの顛末も、内容を完全に把握できていないのか、今ひとつ盛り上がりに欠け、「これで終わり?」ときょとんとしてしまった。 知識を深め、何年後かに見直したなら、印象は大いに変わるだろうと思う。 P.S.若い時のチャーリー・シーンは、親の七光り感と彼独特の野心的な空気感が合わさって、最近の若い俳優には無い“熱”を感じる。今更ながら、彼がスター俳優としての地位を築いたこともうなずける。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-06-29 00:22:58) (良:1票) |
80.パワーアップした続編の評価がいまいちのようですが、予習のためにこちらを鑑賞。マイケル・ダグラスの尖ったアゴと鋭い眼光に金融マンとしての説得力あるように思います。例によってオリバー・ストーンは父子のわだかまりを練りこみました。師弟の関係も薄く見えましたが本当はバド(チャーリー・シーン)に期待していたからラストのようなことに・・・見ごたえありました。ところで、商社マンが飛行機会社の代表取締役を兼任できるのは?ですよね。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-03 10:13:57) |
79.《ネタバレ》 人間の野心、金の魔力・重力、師弟関係、親子の絆、恋愛関係、企業に対する愛着など、様々な要素が描かれている良作といえる。 労働者層と富裕層を分ける大きな壁、その壁を乗り越えるために、超えてはならない一線を超えて、戻ることができなくなった男たちの生き様が描かれている。 ゲッコーは、ブルースターの資産に目をつけていたが、バドを騙す気はそれほどなかったのではないかと思う。ゲッコー流の思考から考えると、再建させるよりも資産整理した方が、楽に金が儲かるというジャッジを下しただけのように思える。その思考にはもちろんバドの気持ちや組合や従業員のことなどは含まれてはいないことは確かだろう。 ゲッコーはブルースターを整理することで、自分はもちろんのこと、バドもバドの父親も多少儲けることができるから問題ないと踏んだのだと思うが、金では買えない長年積み重ねてきた時間が企業には蓄積している。金を儲けるという“欲”の対抗軸として、本作にはフォックス家の家族の絆や恋愛感情、企業に対する愛着や連帯感のようなものを盛り込んでいる。これらについては、ゲッコーが持ち合わせていない事柄であり、持ち合わせていないからこそ、彼が計算できなかった事柄だろう。 ゲッコーももちろん家族持ちだが、その気になれば母親をも売り飛ばすと罵られたように、金>家族という考えに間違いはなさそうだ。『友達が欲しかったら、犬を飼え』というゲッコーのセリフも良い。 ただ、ゲッコーも機械ではなく人間であるためか、感情があるようだ。野心のために限界を超えるバドにのめりこみ過ぎたような気がする。ゲッコーは自分に似ているところがあるバドに、自分を投影してしまったのだろう。問題は、彼はバドであり、ゲッコーではなかったということだろう。 バドとダリアンの二人の関係の危うさも面白いところだ。金と恋愛感情というものを天秤にかけた時、ストーン監督は単純に恋愛感情の方が勝るという描き方をせずに、貧乏時代には戻りたくないと破局させていることは面白い。愛があれば金がなくても大丈夫とキレイごとで片付けに、やっぱり金の魔力の大きさ、金の重力という重さが見え隠れしている。父親はその日に生きる金があればよいと言えるが、贅沢を知った女性にはそれは無理ということのようだ。 【六本木ソルジャー】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-02-28 00:11:40) (良:1票) |
78.個人的に、感情移入できる人物がいるかどうかで映画の評価は分かれると思っているのですが、この作品にはいなかった。なので何も感動が生まれなかった。でも退屈なわけではなかったです。十分に観て良かったレベルです。続編も観たいです。やっぱりゲッコーに感情移入できる人が世の中的には強者なのかなぁ。じゃあ、やっぱり自分は底辺の歯車なんだろうなぁって認識させられた淋しい映画です。 【sava1100】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-02-05 21:19:10) (良:1票) |
77.《ネタバレ》 新作を観るための予習として観直しました。その昔はチャーリー・シーンが正しいんだなと思ったけど、これは生き方の違いで正誤の話じゃないですね。特にマイケル・ダグラスが製紙会社の株主総会で「欲は善だ」と演説するシーンは、その迫力も手伝って良いこと言ってると思いましたよ。お金を転がしてバブルを膨らませることに生き甲斐を覚えるマイケル・ダグラスは信念を持ってやっているようなところがあり、やみくもにそれを真似ようとしたチャーリー・シーンが追従できなかっただけのことかと。若いうちはチャーリー・シーンのようなタイプはたくさんいると思うけど、いずれマイケル・ダグラス派とマーティン・シーン派に別れるのでしょう。ただ、冒頭からやりまくるインサイダーは明らかに犯罪なのでお縄になって当たり前で、こういう人たちがリーマン・ショックなんかを起こすんだと思うと、もう少し貧乏人のことも考えてくれよとは言いたくなる。 【アンドレ・タカシ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2011-01-28 21:38:43) (良:2票) |
76.来年早々に公開される「ウォール・ストリート」。その公開前に復習の意味もあり久しぶりに見直しましたがやはり面白い。 今まさにチャンスを掴みかけている若者、バド。その前に現れたウォール街の怪獣ゲッコーと地道に生きてきた実直な人柄のバドの父。バドはどちらの生き方を選ぶのか。金融ドラマだけにとどまらず、男の生き様を熱く描いた人間ドラマとしても素晴らしい。やはり本作はバドの父の存在が効いていると思います。 キャストの方は…チャーリー・シーンには成り上がろうとする若者のギラギラしたものをもっと出してほしかった。むしろマイケル・ダグラスの方にギラギラしたものを感じてしまいます。 しかし作品としては成り上がろうとする若者とカネの亡者。そして実直な父。若者はどう考え何を決断するのか。そして最後のゲッコーとの対決。登場人物の配置とテンポのいいストーリー展開が見事な、実に見応えのある人間ドラマでした。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-08 22:11:42) (良:1票) |
★75.《ネタバレ》 今にして思えば、何故チャーリー・シーンがあんなに売れっ子だったのかよく分からないが、本作でのマーティン・シーンとの親子共演は感慨深いものがある。また、マイケル・ダグラスの圧倒的な存在感は、オスカー受賞に相応しい貫禄で、迫力充分。金融のことをあまり知らなくても、分かり易いストーリーと畳み掛けるような展開で、生き馬の目を抜く業界の一端に触れたような気にさせてくれる。オリバー・ストーンの映画にしてはあまり説教臭くなく、素直にエンターテインメント作品として楽しめる良作。20数年振りに復活するゴードン・ゲッコーに期待。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2010-11-30 21:57:08) (良:1票) |
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74.結構面白かったんだが、株をテーマにしている割になんか薄くてパっとしない。ダグラスさんはカッコ良かった。この人はいつも金持ちの役だなー。 携帯電話がすげえデカイ。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-11-22 00:28:22) (笑:1票) |
73.《ネタバレ》 僕は映画を観るときには基本的に減点法(尋常でないほど、素晴らしいシーンやストーリーであればその部分に加点)で観るが、この映画は、特に減点すべき点が見つからないという意味で傑作だ。ストーリーの眼目はバドの成長であり、金融界のすさまじいばかりの殺伐ぶりであり、ゲッコーの怪物的存在感なのだが、これらのとっ散らかった要素をうまくまとめあげたオリバー・ストーン監督の力量が最も素晴らしい。ものづくりに生きる実直なバドの父、金融の権化のようなゲッコー、老練な投資家のラリー、昔ながらの金融マンのルー、金に群がる女達のone of themでありながらそれが自覚できないダリアン等々、見事なまでに登場人物のキャラクターを際立たせ、彼らを巧みにストーリーの範囲内で暴れさせる監督の手腕は将棋の名人の駒捌きを見るようで、驚嘆せざるを得ない。 マイケル・ダグラスの演技力ははもちろんだが、脚本に惚れた。金融マンを父親に持つ監督の面目躍如。20年以上を経て作成された続編への期待も膨らむ。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-10-31 17:13:16) (良:3票) |
72.《ネタバレ》 残り2分で損切れる決断力がオレにもあったら糞ポジの山は築かなかっただろうな。 「わしはこんな値段で買いとうはなかった」 【デヘデヘ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-03 08:56:53) |
71.《ネタバレ》 ○可もなく不可もなくという感じ。○開始30分位で大体のストーリーは分かってしまう。話にあまり捻りがない。○この手の映画に出てくるヒロインはいつもおまけ。必要なし。ゲットーもバドもダリアンも結局金の話ばっかりでキャラとしての魅力があまりない。○この業界がテーマと言うのは興味深いし、観ていて今とあまり変わらないなと言うのが正直な感想。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-07-21 09:24:52) |
70.《ネタバレ》 マイケル・ダグラスは迫力満点の演技で賞をとったのも納得 チャーリーシーンと父親役の人「すげーーよく似てる~~」と思ったら実の親子だったんですね(笑+感心)株とかには詳しくないのでよくわかりませんが、マネーゲームの虚しさみたいなものは感じましたね まあ、たぶん、というかきっとこういう事には縁がないと思いマスガ 【Kaname】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2009-06-13 16:16:28) |
69.インサイダー取引でのし上がっていく展開はなかなか見ごたえがありました。 株主総会の演説も圧巻!!まあ実際にあんなことはありませんが(笑) それにしても80年代後半の株取引って文字だけだったのか!? 株の銘柄や値段がかなり分かりにくかったです。 【maemae】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-02-06 07:16:15) |
68.村上ファンドもこうやって株を買占めて売り抜けようとしてたのかなあと思うと、マイケルダグラスが村上氏に見えてきたよ。所詮買占め・売り抜けなんて小物のすることで、大物のすることじゃないけどね。個別株はインサイダーありまくりで一部の大口で簡単に操作できちゃうし、取引対象にならないのは今も昔も一緒だな。機関と個人では情報量が違いすぎる。1987年、日本はここからバブルに突入そして崩壊、今度はアメリカがサブプライムで住宅バブルが崩壊。金融テクノロジーで儲けて、崩壊して。20年たっても何も変わってないな。米製造業はダメになったし。でも「売り買い=悪、創造=善」じゃ資本主義は成り立たないよ。 |
67.《ネタバレ》 なかなか見応えがあって良かった。大まかなストーリーは見ていて予想ができるけれど、中身が濃いと感じたので決して飽きるということはなかった。無駄がないという感じであった。バドが自信過剰であったのでいつ落ちていくのかとハラハラしながら見ていた。彼が最後捕まって泣いているところが印象的だった。バドは決していい方法であそこまで行ってはいないけれど、彼のような人間は他にも少なくはないのだろうと思った。結局上へのし上がっていくにはかなりギリギリのライン、またはそれ以上の事をやっていかなければ特に金の絡む世界ではダメなのかもとしれないと感じた。ゲッコーも最後にはあのようになってしまったが、あそこまで上り詰めてきたのだし。しかし、いくらそれで金持ちになってもそのような人間は尊敬できないなと思う。ゲッコーを演じたマイケル・ダグラスはけっこう良かったと思うし、ゲッコーとは対照的なバドの父を演じたマーティン・シーンも良かった。実の親子での親子役もやけに良かったと思う。最後にひとつ、金融関係の知識に長けていて、劇中で起こっていることがすぐに理解できれば、もっと面白く見れたであろうと思った。 【スワローマン】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-10 23:38:22) |
66.《ネタバレ》 金融市場の知識があればよりいっそう楽しめると思います。 資本主義社会の人間の欲望を上手く描き、本当に大切な物とはなにかと言うのを考えさせられました。 「おまえは財布の重さで人を判断するのか」が心に残ります。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-03 20:47:32) |
【ジダン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-26 21:14:00) |