14.愛の表現は人それぞれですがまあ退屈。 女の駆け引きは見ていて共感できるものでは無かった。単純にヒロインの魅力欠如も要因。 独特の職人気質、気難しい役はデイ=ルイスにやらせると天才だね、変態的で癖が強いわ。 |
13.《ネタバレ》 あの『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に続くPTA監督とダニエル・デイ=ルイスのタッグ、期待しないわけがない。序盤、初老の職人の美しい所作と厳格さ。そこに突如現れるウェイトレス。微妙に美人すぎないのがリアル。でも、服飾職人には彼女の立ち姿に「何か」を見たのだろう。そういう「何か」を描くのはPTA監督の18番。とくに職人の仕事の「完璧さ」を損なう客に対する行動によって、二人が心から「結ばれる」のは、まさに職人世界にある独特な価値観を見事に具現化している。ここまでは、過去最高傑作かも・・とワクワクしながら見てた。しかし、職人とモデルの関係は徐々にねじれていく。ここまでいつの間にかどちらが優位にあるのかわからなくなり、これまであり得なかった災厄を職人の「仕事」に持ち込む。完璧だった仕事が損なわれ、職人から生気が消えていく。PTA監督、これはいったい何を描いているのだろう。ファムファタルものなのかとも思うけれど、ラストの「穏やかさ」には完璧な世界からの解放さえも見える。自身が完璧主義者であり天才肌のPTA監督が描く、天才職人の完璧な世界の彼岸・・・とでもいうわけなのか。ただ、それがもう1人の天才ダニエル・デイ=ルイスの完璧な俳優人生を締めくくる映画なのだとしたら、その解放をもたらしたのが「毒キノコスープ」なのかと思うと、何だか居心地が悪い。 【ころりさん】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-12-07 21:58:54) |
12.仕事のパートナーでもある姉に女性の始末をさせるマザコン・シスコンの主人公。 アスペルガー的な天才オートクチュールの仕立て屋が見染めたウェイトレス、出会いは美しかった。思いやりもあった。 しかし・・・我の強すぎる二人がぶつかるとこうなるのか、愛と憎しみは紙一重ということを思い出した。 衣擦れの音、寸法取りのしぐさ、セリフが無くても十分美しかった。 ダニエル・デイ=ルイス、レスリー・マンヴィルとヴィッキー・クリープス(登録申請中、175センチもあるのでさすがに何でも似合う)がとにかくすばらしかったです。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-09-08 21:04:31) (良:1票) |
11.デイ=ルイスにこんなにもオーラを感じない作品ができてしまったとはね・・・。やっぱりこの人は、歪んでたり、異形だったり、変態だったりする役でいてほしい。ヒロインにもさして魅力がないので、主人公がなぜそこまでのめり込むのかが分からない。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 3点(2020-07-22 00:48:02) |
10.ポール・トーマス・アンダーソンの作品は好きなので期待しすぎたのか、退屈な映画でした。 予備知識なしで鑑賞したほうがもっと点数は上がったかも。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-03-20 18:38:29) |
9.《ネタバレ》 「恋なんて謂わばエゴとエゴのシーソーゲーム」な一つの恋愛模様。男も女も中々に強烈な自己中ぶりだが、しかし争いは「同じレベルの者(=惚れてる同士)」の間でしか発生しない。出演陣の揃って妙に楽しくなさそうな顔が印象的な作品ながら(特にアルマ)、その実、これは壮絶な恋の駆け引き(一部比喩でもなく、傷害沙汰)をホントのトコロは「楽しみ」ながら、2人の愛を確かめ合い深め合ってゆく様が描かれている、極めて普通の(ちょっと異形な)恋愛映画なのだ。中々に深いと思う。 デイ=ルイスの誇り高き芸術家な芝居も素晴らしいが、その彼に対しても決して主導権を明け渡さないレスリー・マンヴィルの揺るぎ無い様が妙に印象的(演技はアルマも素晴らしい)。変りダネではあるが、間違い無く「愛の」傑作な一品。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-11-15 23:39:47) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 映像、衣装、演技、演出のすべてが整っている。キノコで男を操る歪んだ愛はなかなかおもしろくはあるけれど、もう少し物語に捻りや意外性があっても、というところ。完成度の高い作品を送り出すPTAだが、「マグノリア」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のような、強引さをものともしない、圧倒的な力強さのある作品をまだまだ期待してしまう。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-03-17 20:37:43) |
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7.《ネタバレ》 とても素晴らしいラブストーリー。 ファントムスレッド・・・幽霊の糸。 亡き母親に育まれた才能を開花させた職人肌の仕立て屋は、 新しい女性との出会いの中で、自分の中の何かが崩れ、何かが芽生える、そんな映画と僕は解釈しました。 女性は永遠の謎と言いますよね。 本当にそう。でも永遠の出会いなんですよね。 格調高いラブストーリーに仕上げたポールトーマスアンダーソンに乾杯です。 今までの彼の作品は、どれも重かったけど、それでも新しい映画を、新しい人間描写を、 と常に格闘しているこの映画作家に、本当に敬意を示したいです。 【トント】さん [DVD(字幕)] 9点(2019-03-02 15:47:21) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 一級の腕を誇る仕立て屋の初老の男性と、彼に見染められたモデルの女性との一見華やかだがやがて歪んでゆくある愛の形を描いた心理ドラマ。監督は現代ハリウッドで独自の位置を築き上げたポール・トーマス・アンダーソン、主演には今作が事実上の引退作となる名優ダニエル・デイ・ルイス。確かに、何処を切り取ってもまるで一級の絵画のように美しい映像と小鳥の囀りのような上品な音楽、そして名優たちが織りなす気品に満ちた演技とでもって非常に芸術性の高い世界観を構築している作品であることは僕も認めます。美しいだけでなく、そこに一片の毒を盛り込み、それがやがて二人の関係を歪なものに変えてゆくところなどいかにも耽美的でいい。ただ、さすがにストーリーに起伏がなさ過ぎます!最初はキレイでいいなあとこの美しい雰囲気を楽しんでいたのですが、途中からさすがに飽きちゃいました。映像や音楽は凄く良かったので、もうちょっと物語の見せ方を考えてほしかったですね。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 5点(2019-01-30 14:31:55) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 傑作。美術良し。演技良し。ヴィスコンティが、谷崎文学の映像化をしたような映画。ただ、変態度は低い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-01-26 22:01:11) |
4.《ネタバレ》 映像的には格調高く、実に見応えがありました。 ダニエル・デイ=ルイスは私は心の底からすごい俳優さんだなと思う人物の一人で、 やはり安定の演技を見せつけてくれましたが、アルマ役を演じたヴィッキー・クリープスに驚かされました。 彼を見つめるあの瞳が印象的で脳裏に焼き付いてます。 そして姉のシリル役を演じたレスリー・マンヴィルの冷たい目もまた同様に脳裏に焼き付きました。 この3人の素晴らしい演技でグイグイと引き込まれます。 ただ、この愛は私にはちょっと異形すぎてついていけず、、、(笑)。 なんちゅうこっちゃ、、、、と思わず呆れてしまいました。 いわゆる共依存関係となった二人ですが、そういえばキノコも植物と共存関係を形成して成長しますね。 何かしらメタファーのような意味合いがあるのかもしれませんね。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-12-24 22:21:41) (良:1票) |
★3.《ネタバレ》 めんどくさい男と怖い女の物語。にしても長いわ! この監督ならではのテイストではありました。画は綺麗。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 5点(2018-12-14 23:36:39) |
2.《ネタバレ》 冒頭10分でオートクチュールの仕立屋レイノルズと彼を取り巻く上流階級を隔たりなくスムーズに描く手際の良さに、ポール・トーマス・アンダーソンとダニエル・デイ=ルイスの徹底した芸術家肌を見る。埃一つ落ちていない、一つ一つが芸術品のような仕事場、面倒の無い規則的な習慣こそが彼の世界で彼の全て。ところがアルマという"未完成"な女性を気に入ったことから、静かな不協和音が生じる。自分にとって都合の良い、理想の"マネキン"として仕立てていくはずが、逆にアルマが彼をコントロールしようとする展開からホラー風になる辺りが新鮮。恋愛も結婚もお互いに妥協しながら維持していくものであり、レイノルズみたいな完璧主義者を陥落させるにはどうするかという一つの答えだろう。物事が進まないことを私のせいにするならば、逆に私なしでは生きられないようにしてあげるという、ヤンデレ的なSMプレイ。共依存にも思えなくないが、あえてハッピーエンドで終わらせる潔さを買う。一作一作完全燃焼で全力投球するダニエル・デイ=ルイスの引退作になるのかと思うと寂しい。 【Cinecdocke】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-11-08 18:50:39) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 異形の愛を紡ぐラブロマンス。必殺・毒入りスープを召し上がれ。名優ダニエル・デイ・ルイスに引導を渡す。大好きな死に損ないのアナタ。こんなアタシ、ちょいと歪んでるっ。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2018-06-02 00:51:17) (良:1票) |