562.《ネタバレ》 10数年振りにDVDで鑑賞。 映画館とは悲しいくらい圧倒的に迫力に差が有ったが、その分視覚効果や音響に惑わされず鑑賞する事が出来た。 感想としては不謹慎なのかも知れないが、T・ハンクスに「中間管理職の悲哀」を見た。 いつの世も中間管理職は上から理不尽な事を言われ、下からはぐらかす事など出来ない実直な突き上げを喰らい、その狭間であれやこれや悩んでいるものなのだ。 本作はそれが人の命に直結するのだ。 一人の兵士を軍部のエゴで救出する為、それ以上の命を失う可能性を持つミッションを受け持つ・・・ その気苦労足るや相当なものだろう。10年前はこんな感想など微塵も持たなかっただろう。まがりなりにも管理職となった今、映画の見方も劇的な位に変わる。 これだから映画は止められない。 【たくわん】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-21 16:10:10) (良:1票) |
561.《ネタバレ》 妻投稿■最初の上陸シーン。説明不要。カメラは常に殺される、あるいは必死で銃弾から身を守ろうとする兵士の視点。音声も戦場で戦友が悲鳴を上げ、肉が引きちぎれ、球の乾いた音がピュンピュン入ってくる、これまた兵士の耳線(じせん)だ。さらに装備の重さや撃たれる痛みまで感じるような描写。観客は一人の兵士になって、戦場において「命令」の名の下に人は簡単に人生を断ち切られる(死ぬ…という表現にしようと思ったけどこっちにする)事を容赦なく突きつけられる。■この現実の下で、兵士たちが「ライアンのお母さんが可哀そうだから、息子を助けてあげて」というふざけた命令を遂行させられる本編が始まる…というコンセプトは、観客から見れば「映画としてふざけるな」というものなのだが、映画は観客に対し、そういう不条理やその他どうしようもない部分にとことんつきあってほしかったのだろう。■この映画は単純な反戦映画ではない。もしそうなら乱暴な憲兵や馬鹿な政治家、女性や子供へのレイプシーンが出てきただろう。この映画がそういうものではなく、敢えて「ふざけた人道主義」「そこから引き起こされる不条理」を描き続けるのは、戦死した一人一人の兵士たちへの敬意と鎮魂であり、往々にして戦争を、「閉塞感や不条理を無くしてくれる特効薬」だと勘違いする政治家や一般市民に対する警告なのだと思う。 【はち-ご=】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-09-05 04:29:23) (良:2票) |
560.アメリカの映画館で観賞しました。ノルマンディー上陸作戦をこれほどの迫力映像で見ることができるとは思いませんでした。私はロバート・キャパの「ちょっとピンぼけ」や彼の戦争写真が好きなのですが、あの銃弾をかいくぐって彼は作品を残したのだなと、想像することが出来ました。兵士のシルエットが印象的なポスターが秀逸でした。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2010-08-15 02:18:41) |
559.《ネタバレ》 オマハビーチのシーンが全てであり、それ以降は理解の出来ない指令の為にバタバタと人が死んでいく不条理な話になります。ほんと上陸シーンは圧巻で、射撃の練習かのように狙い撃ちされて、ゴミのように散っていきます。無謀な作戦であり、命を粗末にしすぎる駄作戦。それにライアンを助けて国へ返そうとする指令ですが、言うまでも無く他のメンバーの命を危険にさらしてまで遂行する理由も無く、結果犠牲があまりにも大きすぎます。もちろん、感情移入はできないし、薄っぺらい感動映画になっているように感じます。俳優人は豪華ですが、あまりキャラを掘り下げていないので、誰が誰だか判りません。上陸シーンだけを評価して、この点数です。 【マーク・ハント】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-08 16:40:56) |
558.前半の先頭シーンは圧巻。バタバタ人が死ぬのを見て何でこんな無理な上陸作戦をするのかと疑問に思いましたが乾いた銃声音がリアルで痛いです。ただ構成がはっきり分かれているため、前半の衝撃は前編に行き渡らない部分はあります。「フルメタルジャケット」の印象に近いかもしれません。タイトルのライアン救出作戦より前半に圧倒された映画でした。 【仏向】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-08-01 11:09:06) |
557.《ネタバレ》 アメリカが世界の警察を誇張するような映画ではありません。ノルマンディー上陸作戦のシーンに唖然。悪や正義という概念よりも、前線の兵士個人からの観点から見た空しさなどが前面に押し出されてます。ヒーロー性を除外した戦場の悲惨さなんかも、ベトナムの反戦映画に通ずるものがあると思います。 【シバラク・オバマ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-24 11:24:05) |
556.映画史に残る20分間と言われるオマハ・ビーチ部分だけでも本作の価値は確かに存在する。墓地から回想シーンに切り替わるとそこは海の上。登場する人物の事など一切分からないまま激しい戦闘シーンに突入していく。まるでその場に放り込まれたような感覚。勝ち負けなど関係なく、ただただ銃弾が怖いという体験を映画でさせてもらったのは大きい。その後、上からの命令でライアン探しへ。ここでは不謹慎かもしれないけど、少々笑える場面も用意されていて緊張を解きほぐす工夫が感じられた。序盤、終盤を圧倒的な迫力で描き、中盤は内面描写を中心とする。このバランスの良さにより170分と長めの尺も苦にならない。素晴らしい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-07-23 20:49:23) |
555.《ネタバレ》 主演がトム・ハンクスで、戦場で一人の兵士を命がけで助けるっちゅうめっちゃあり得ないヒューマンなドラマかと勘違いしていて、今の今まで見ていませんでした。が、とんだ勘違いでした。私がかような勘違いをするような(度々あるのですが)配給会社の戦略はいかがなものかと思います。危うく傑作映画を見逃してしまうところでした。 まずはスピルバーグ監督のマニアぶりに脱帽。オマハビーチ上陸シーンの迫力は間違いなく戦争映画史上に残る名シーンかと。 また、当初とってつけたようなヒューマンドラマを想像していたのですが見当違いもはなはだしく、決してそんな単純なものではなかった。主人公は忠誠心と正義感からだけでライアン救出に向かうわけではなく、不条理な任務に部下同様に疑問を感じ苛立っている。また、今までの戦争映画であるならば絶対的な敵として描かれていたはずのドイツ兵にも人格が与えられている。そうした個は、戦争という圧倒的な出来事の中であっけなく散ってゆく。そんな無念だったろう人たちにとって、戦う理由や正義が何の意味があるだろう? スピルバーグの痛烈な批判を感じました。また、しばしば戦争を正当化するためにプロパガンダとしてハリウッドが利用されることにも批判をしているのじゃないだろうか。 【カエル本舗】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-15 16:26:07) |
554.《ネタバレ》 「正義の味方の主人公(と仲間達)が、悪者(もしくはモンスターや自然災害など)をやっつける。途中でストーリーの都合で脇役達が何人か死ぬけど、とりあえず主人公が勝ってハッピーエンド。」多くのハリウッド映画がそんなストーリーばっかりだけど、本作は違うと思う。主人公が任務を遂行しようとするのは単純にライアンを助けようとする正義感からではないし、仲間達は一人を助ける為に仲間が死ぬことに不満をこぼす。本作のいわゆる悪者にあたるドイツ兵達は、ある者は捕虜になれば必死で命乞いをし、ある者は火炎放射器で無残に焼かれたり、ライフルで頭が吹っ飛ばされ、名もない脇役達も、身体はバラバラになり、内臓を出しながら、「ママ、ママ。」と叫びながら死んでいく。そして最後、死ぬ前に主人公は、自分と、大切な部下を犠牲にして助けたライアンに「生きろ」と言う。それらの描写や、主人公達が死んだ兵士のドッグタグを粗末に扱うシーンや、主人公が過去に死んだ部下達の話をするシーンなど、この映画は単純に戦争批判というよりは、脇役や悪役を感情のないゴミのように殺して、能天気にハッピーエンドという、多くのハリウッドの超大作への皮肉や批判のような気がします。(深読み?)ハリウッド映画でそのように死んでいく悪者や脇役に、なんだかスッキリしなかった(別にそういう映画が嫌いではない)僕は、脇役や悪者の死にもスポットライトを当てたこの映画にそんなメッセージを感じたので、その点に好感が持てたのと、単純に娯楽映画として観ても、さすがはスピルバーグと思わせる、長さを感じさせない傑作だと思います。 【モンチョ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-14 04:44:01) (良:2票) |
553.題名に「プライベート」て付いてるからプライベートビーチを想像してしまい、そこに寝そべっているお姉さんを想像してしまうのです。実際はお色気一切なしなのです。お色気映画だと勘違いしてしまう未見の方のためにも、この罪な邦題の変更を求ム! 【くまさん】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-07 01:35:28) |
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【ダルコダヒルコ】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2010-04-30 00:18:21) |
551.結局のところ「アメリカ様がぶっつぶしてやりました!」って話にまとめられているのが好きになれませんでした(その手のバカSF映画は大好きだけれども)。好きで戦争に行く人間なんていないと思うんですよ。善人も悪人もないと思うんですよ。それぞれに闘う理由が、それぞれに正義があって戦場に向かうと思うんですよ。デリケートな題材なだけにそこんところをもっと描いて欲しかったです。戦闘シーンは圧巻ですね。歴史に残ると思います。 【Kの紅茶】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2010-02-19 13:06:05) |
★550.国をかけて戦っている中、4人兄弟の最後の1人を助けるために軍隊が出動する。 テーマがばかばかし過ぎる。 じゃあ、助けるために出動した軍人の命はどうなるの? こんなことで、感動させようなんて腹が立ってくる。 こんな映画が評価高いなんて信じられない。 【のははすひ】さん [DVD(吹替)] 0点(2010-02-17 23:34:53) (良:5票)(笑:1票) |
549.ライアンのモデルになった4兄弟は実在するそうだが、救出劇があった事実はないらしい。もし事実あったとしても、それがどうした。らいぜんさんの「一人っ子は?」にいたく共感。ドラマはシラケるばかりの浅さ。人が人を殺さないためには、実際の殺人事件のその現場を克明に映像再現して見せれば良いのでしょうか? 戦争の狂気を見せて「反戦」のポーズなど、個人的な「殺人」に置き換えてみれば、どれほど品のないことか一目瞭然。戦争を抑止したいのなら、健全な心を育てたり、間違っていると思いつつも従わざるを得ない恐怖政治を作らない術を考えさせる方が大切だと思います。この映画は史実でない以上、記録映画的な価値もないし、どぎつい戦争映像がなければどうしても語れないほどの、それに見合う素晴らしいドラマもメッセージもない。ただの悪趣味、映像暴力。 【だみお】さん [映画館(字幕)] 0点(2010-01-10 09:35:51) (良:1票)(笑:1票) |
548.《ネタバレ》 まず、誰もがおっしゃるオマハビーチでの迫力ある戦闘シーン、それから最後の方の、ミラー大尉が敵戦車に向かって拳銃を撃ち続け、もう駄目だと思った次の瞬間…… この二つだけで戦争映画ファンとしては見る価値ありで、8点は確定です。 あと思ったことは・アメリカ本土で、あの兄弟のことを発見したおばさんは、ものすごく優しい善意の人だと思います。ただ、戦場というものを全く知らない彼女の、善意、優しさのために死ななくていい人が何人か……・ミラー大尉は任務を遂行してというような受け止め方をされてる方が多いようですが、単純にそう言いきっていいでしょうか?ライアンが死ななかったのは、あくまで偶然、僥倖です。本当に任務を遂行するつもりなら、ライアンを拘束、強制しても連れ戻してこそ、本当の任務遂行と言えるんじゃないでしょうか? 平成24年10月22日追記 少し上記とダブりますが、やはりミラー大尉の行動は間違ってるし、ライアンは少なくともあの場ではた「よく」なかったと考えざるを得ない。端的に言えば、たかだか4台の戦闘車両と50人の兵士からなるドイツ軍部隊が橋を越えて逆襲してきても重大な結果を引き起こしたとは到底考えられないし(そのことを結末の連合軍の戦闘爆撃機の編隊と大部隊の出現が如実に示してるわけで)、また少なくとも全然別の任務で訪れ、なぜか一切の情報手段を持たないミラー大尉が、橋を突破されることが重大な結果になると判断できる材料もない。命令を受けているわけでもなければ、戦略的な見地から絶対免れないわけでもない、そんな戦闘、しかもかなり不利な戦闘にミラー大尉が部下を引きずり込んだのは、単に感情レベルでライアンに動かされたから。人の命を預かる指揮官としてあまりに幼稚じゃありませんか?しかも、そんな行動を英雄的なものと描く映画のトーンもおかしい。ライアンに銃突きつけて拘束して帰れよって思ったのは自分だけかな。少なくとも兵士が将校に向かって「その命令は聞けません」というのが重大な規律違反だし、合理的な理由もなく兵士の感情に動かされてしまうのは、将校失格、指揮官失格だと思うのですが。 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-01 11:47:44) (良:2票) |
547.臨場感は凄いです。確かに。リアルさを窮めて悲惨さを訴えようとしているのでしょうが、そこは人殺しの道具を持った者同士が殺しあう、言うまでもない狂気の場。これみよがしで執拗過ぎる描写。ミッションはおらが軍の人道主義を誇示するプロパガンダ。二つの相乗効果で味わう不快さが特筆に価します。 |
546.《ネタバレ》 スピルバーグの軍事マニア魂が全開で、おそらく本作を超える戦場描写はしばらく出てこないのではないでしょうか。とにかくこの映画は「音」に対するこだわりが半端じゃなく、銃の発砲音はもちろん、兵士が被弾するときの音まで実際に肉塊へ銃弾を撃ち込んで採録していて、ここまでやるとはスピルバーグの「狂気」さえ感じます。ドラマ自体は兵士各人のキャラが丁寧に描かれているので、ちょっとあり得なさそうなストーリーですが説得力はあるかなと思います。何度観てもいらいらさせられるのはアパム伍長の戦闘時の行動で、「なんでそこで撃たないんだ!」と叫びたくなりますよ。最後はちゃっかり生き残ってるし。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-15 22:00:36) |
545.《ネタバレ》 冒頭のオマハ・ビーチで数多くの死んでいく兵士を見せていましたが、彼らにも故郷には家族が待っていて彼らの死を悲しむだろう。彼らの中にも兄や弟が出征している者がいるだろう。彼らの兄や弟も戦死しているかもしれない。この任務のために更に戦死者をだしながらライアン二等兵だけが生きて帰れればいいのか?この任務の設定から無理があるように思えてしまい、観ていて気持ちが映画の中に入っていかなかったのですが、そもそも兵士にとって戦場で任務を命令されるということはその瞬間から任務完了まで死と隣り合わせを意味する。兵士にとって大切な事は生きて故郷に帰ることであり、どんな任務だって兵士にしてみれば自分の命を危険に晒す理不尽なものなのかもしれない。一人の兵士を死なせないために救出に向かう一応は戦場のヒューマンドラマのようでありながら戦死した兵士の認識票を軽口を叩きながら面倒くさそうにガラクタの如く扱う戦死者の事を何とも思わないようなシーンには納得がいかなかったし、冒頭のオマハ・ビーチも必要以上に血を強調したむごい描写も好きになれなかった。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-10-12 18:15:22) (良:1票) |
544.《ネタバレ》 長丁場なので休憩しながら鑑賞しました。戦闘シーンの臨調感は、他の戦争映画とは一線を画します。さすがスピルバーグ、戦争映画でも十分に通用する才を持ってるんですね。トム・ハンクス演じるミラー大尉の性格が好感持てました。冒頭に出てくるおじいさんは、てっきりミラー大尉だと思っていたので、意表をつかれました。この映画を見て、つくづく戦争は嫌だなと思いました。加えて、戦争を美化するアメリカも嫌だなと思いました。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-10-07 00:53:09) |
543.《ネタバレ》 戦争の悲惨さ・指導者の愚かさをまざまざと思い知らされました。内容的に??の箇所もありますが、あまり細かいことは気にせず、戦争という愚かな人間が作った地獄の臨場感を思う存分味わって欲しいと思います。 【TAKA】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-10 09:33:44) |