86.《ネタバレ》 映画館で見られなかったことをこんなに後悔するのは初めてかもしれません。
ああ、映画館で見たかった・・・。でもブルーレイでも、まじで恐竜がいっぱいだったので大満足です。
オープニングで、テーマパークへの入場を疑似体験。このわくわく感がたまらない。
『こんなテーマパークがあるのなら、自分も行ってみたい。』そう思わせるほどの感動です。
この感覚は、ハリー・ポッターの1作目にも通じるものがあります。
『これからなにが始まるんだろう』という期待感。それがこの作品にはあります。
草食恐竜と大自然に癒され、感動し、肉食恐竜に恐怖する。これこそが恐竜エンターテイメントでしょう。
パニックものとしても定石を踏んでおり、安定した完成度を見せています。
序盤はまだのんきに構えているんですよね。
『警戒レベルを1に』とかほざいちゃって。麻酔銃で何とかしようとしちゃって。スタッフはみーんな『まさか』と思っていて、そんなに危機感を感じていない、それが後半へのパニックへとつながっていく。この辺の演出は結構巧みだと思いますよ。
『麻酔部隊』全滅、ヘリ墜落、プテラノドン脱走。スタッフの顔色がどんどん変わっていくわけです。この辺りが好きですね~。お約束好きの私にはたまらんのです。
今作では、登場人物たちの感情の動きが、セリフや表情によく表れているようです。感情が見えると、こちらもより物語に入り込みやすく臨場感が出て面白さが増します。
確かにこーゆーパニックものでは、登場人物たちの馬鹿な行動は非難されがちです。ですが個人的には人間らしくて好きなんですよね。ここで完璧な対応ばかりされたら、ATMみたいで引いてしまうかもしれません。油断、慢心から生じるジャッジミス。人間らしくて嫌いじゃないです。
『檻から出てったと思い込む』『ラプトルをインドミナレックスと戦わせる』すべて人間の慢心から生じるもので、無いとは言い切れません。
個人的には、そんなことより突然昼から夜に変わったことのほうに違和感を覚えます。せめて夕焼けのシーンくらい欲しいですかね。
それに、恐竜に知性を与えすぎたり、殺すことそのものを楽しんだり、あまり擬人化させすぎちゃうのが好きではありません。
あくまで〝太古の生き物が現代に蘇る〟という夢のようなシチュエーションにロマンがあるのだと思います。
いろいろ文句も書いちゃいましたが、随所にユーモアをちりばめていて、恐竜エンターテイメントしての『怖さ』と『面白さ』の両方をしっかりと見せてくれました。
『あ、ボーイフレンドがいるんで』
唯一既成のパターンを崩す名場面です。