シン・ウルトラマンのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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シン・ウルトラマン

[シンウルトラマン]
2022年上映時間:112分
平均点:6.32 / 10(Review 91人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-05-13)
公開終了日(2022-11-18)
アクションSFシリーズもの特撮ものTVの映画化モンスター映画
新規登録(2021-02-10)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2023-12-02)【イニシャルK】さん
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監督樋口真嗣
尾上克郎(准監督)
轟木一騎(副監督)
庵野秀明(総監修)
助監督摩砂雪(監督補)
キャスト斎藤工(男優)神永新二(禍特対・作戦立案担当官 警視庁公安部より出向)
長澤まさみ(女優)浅見弘子(禍特対・分析官 途中加入 公安調査庁より出向 元二ノ四分析官 上席調査官)
西島秀俊(男優)田村君男(禍特対・班長 防衛省防衛政策局より出向)
有岡大貴(男優)滝明久(禍特対・非粒子物理学者 城北大学理学研究科非粒子物理学専攻)
早見あかり(女優)船縁由美(禍特対・汎用生物学者 文部科学省より出向)
田中哲司(男優)宗像龍彦(禍特対・室長)
山本耕史(男優)外星人第0号・メフィラス
岩松了(男優)小室肇(防災大臣)
嶋田久作(男優)大隈泰司(内閣総理大臣)
益岡徹(男優)狩場邦彦(防衛大臣)
山崎一(男優)中西誠一(外務大臣)
長塚圭史(男優)早坂(陸自戦闘団長)
和田聰宏(男優)加賀美(警視庁警備部公安課)
竹野内豊(男優)政府の男
堀内正美(男優)内閣官房長官
利重剛(男優)首相補佐官
國本鍾建(男優)
赤堀雅秋(男優)
島津健太郎(男優)
白石和彌(男優)居酒屋の主人
真田幹也(男優)
イワゴウサトシ(男優)
大場泰正(男優)
屋敷紘子(女優)
高橋一生ウルトラマン
山寺宏一ゾーフィ
津田健次郎外星人・ザラブ
脚本庵野秀明
音楽鷺巣詩郎
宮内國郎
北原京子(音楽プロデューサー)
庵野秀明(選曲)
作詞米津玄師「M八七」
作曲米津玄師「M八七」
編曲米津玄師「M八七」
主題歌米津玄師「M八七」
挿入曲五木ひろし「小鳥」
撮影市川修
尾上克郎
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
樋口真嗣
製作庵野秀明
市川南〔製作〕
円谷プロダクション(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
東宝(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
スタジオカラー(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
企画庵野秀明
大月俊倫(企画協力)
中島かずき(企画協力)
プロデューサー山内章弘(協力プロデューサー)
制作TOHOスタジオ(制作プロダクション)
配給東宝
特撮佐藤敦紀(VFXスーパーバイザー)
古谷敏(ウルトラマンCG原型モデル)
三池敏夫(CGビルアセット監修/特殊美術)
白組(VFX)
摩砂雪(アクションパートヴァーチャルカメラマン)
轟木一騎(アクションパートヴァーチャルカメラマン)
作画轟木一騎(画コンテ)
樋口真嗣(画コンテ)
摩砂雪(画コンテ)
庵野秀明(画コンテ)
美術林田裕至
庵野秀明(コンセプトデザイン/タイトルロゴデザイン)
前田真宏(デザイン)
山下いくと(デザイン)
竹谷隆之(デザイン)
原口智生(ウルトラマン第二号雛型着彩)
振付古谷敏(モーションアクションアクター)
庵野秀明(モーションアクションアクター)
衣装伊賀大介(スタイリスト)
編集庵野秀明
録音山田陽(整音)
照明吉角荘介
その他庵野秀明(ティザーポスター・ティザーチラシ表面デザイン/総宣伝監修)
轟木一騎(ティザーポスター・ティザーチラシ表面デザイン)
原口智生(資料協力)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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31.《ネタバレ》 「まあまあやな」が見終わった時点で出た言葉。

シン・ゴジラの時は自身の設定したハードル(観る前は全く期待していなかったのでハードルは非常に低かった)を大幅に超えてきた感動を受けて、10点を献上していた。
本作はそうした自分の中で爆上がりしてしまった庵野秀明という男の作品という、高くなってしまったハードルを超えられるかが焦点に合った。
ギリギリ何とか超えたものの、ハードルを大幅に超える感動は無かったなぁというのが正直なところです。
まあ勝手にハードルを上げておいて「なんか物足りないなぁ」というのもなんなんだという話ではありますが。

で、一緒に見に行った庵野オタクの知り合い的には「爽快感が足りなかった」という感想だった。
個人的にも同意見。物足りなさはこれが原因かなと思う。
カイジュウが大量に出てくる前半の勢いは非常に良かった。特にゴメスは、ウルトラQ知らなかったけど元々ゴジラモチーフの怪獣なんですね。シン・ゴジラのパロディをやったと思って思わずニヤリとしましたが、原作からそんな怪獣だったとは。面白いなぁ。
ただ外星人、特にメフィラス星人とのバトルが最後にスカっと終わらなかった、ゼットンとのバトルもなんかシン・ゴジラの時と同じくなんか気づいたら解決策がポっと出てきて、あっさり実行して異次元送りという、最後にスカっとするシーンが少なかった。
ウルトラマンで一番のスカっとポイントであるスペシウム光線での止めが1回きりってのもスカっとポイントが足りない要素かなぁ。

そしてカイジュウ達に不満だったのが、「昭和恐竜がモチーフの直立二足歩行(日本ゴジラの立ち方)の怪獣との対決」が無かったことかな。
ゴモラやレッドキングといったタイプね。一時的に立ち上がっている場面はあるけど。
あと、バルタン星人は出ないんだーとか思ってました。まあ尺の都合上難しいけど。

外星人が出てきてからは胡散臭い奴らが色々暗躍してて、そこの場面は楽しかった。
特にメフィラスなんか、「こいつ絶対性格悪いやろ」とめっちゃニヤニヤしながらみてた。
巨大化した長澤まさみの映像の粗さに「昭和特撮」の臭いをめっちゃ感じましたね。
で、肝心のメフィラス星人とのバトルはシンエヴァで笑ってしまった。メフィラス星人、痩せたなぁ~

さて、巷で話題に挙がっている「セクハラ表現」ですが、個人的には特に気にならなかった。
というか、劇中でもメフィラス星人が「下劣な・・・」とか「変態」と罵っていて、巨大長澤まさみの時の動画の話はこういう時に必ずやるであろう人間の本性を表現したものだし、臭いやケツ叩きの話については元ネタなのではないかといわれている「働きマン」のおっさんくさい女性主人公行動や「風呂入っていない」ネタをパロディとして取り入れた物であり、こちらもメフィラス星人がツッコミを入れているので、こちらも「わかってて」やってるネタである。
本作は序盤からパロディ要素が非常に強いので、生真面目一辺倒だったシン・ゴジラに比べると、真面目な顔してギャグやってる演出が狙って入れられており、これらの表現もその手の一環だと思われる。
みんながみんな「ポリコレ」のために原作設定の破壊を行ったエターナルズ(俺は好きだよ?)に右に倣えというのもどうかと思う。
そういう感覚はもちつつもあえてやってるネタであることはメフィラス星人が入れているツッコミを入れればわかるし、「100%間違った表現である」と一方的に決めつけるのはどうかなとは思うね。
フィクション作品に現実の感性が全てで評価するのはどうかとは思う。
合わないものは合わない、それはしょうがない。それでいいんでないかね?
これはこれ、それはそれ、で楽しめる感性を僕は持って生きたいと思います。

ただ、本作は海外ではウケないだろうなぁと思いながら見てました(稀にいる日本特撮オタクを除く)。上記の表現の件もありますが、ドケチな東宝からたいして予算がもらえなかったのでそれを逆手に取った「昭和特撮」感満載な特撮が、今の大予算で作られる映画に慣れてしまった海外勢にはチープに映ってしまうのでは・・・と思う。ソフビ人形の形のウルトラマンがグルグル回る昭和ウルトラマンの演出をそのまんま使ったシーンなどは、海外勢にその面白さがわかるかなぁ?
あと、ウルトラマンが好きだった人がニヤっとするシーンがめちゃくちゃ多いので、海外勢がどれだけ初代ウルトラマンに精通してるかどうか・・・
まあそこはどうなるか、楽しみにしてましょう

とまあ色々話題性に富んだ本作でしたが、まあまあ楽しめたし、もう一度見ても良いかなと思わされるぐらいには楽しかったです。
2回目みると印象変わるかな~?
みーちゃんさん [映画館(邦画)] 7点(2022-05-20 09:48:09)(良:3票)
30.《ネタバレ》 正直、一般向けの「映画」として観るか、ファン向けの「ウルトラマン映画」として観るかで評価の分かれる作品だと思う。

マニアというほどではないが、かつては確かにウルトラマン好き少年だった自分としては、現代向け、大人向けにアップデート(アップグレード)されたウルトラマン映画として、”ほぼ”文句なしに楽しめた。
かつてのテレビ用特撮ドラマ感を残しつつ、映像的に洗練された怪獣バトル。シン・ゴジラにも通じるリアル指向のストーリー。
ことに、メフィラス星人を軸にして、個々の怪獣(禍威獣)や異星人(外星人)にまつわる事件を、外星人にとっての人類の”存在意義”と絡めて一本のストーリーラインにまとめあげた脚本には、「やっぱり庵野さんってすごいな」と唸ってしまった。
特に最後の敵ゼットンの扱い方に関しては、ある程度ウルトラマンに通じている観客は「そう来たか!」と意表をつかれた(し、それ以上の特撮マニアは苦笑しつつ膝を打った)事だろう。

ただ脚本に関しては、ファンならばなんとなく脳内で補完してしまうような、そしてあまりウルトラマンを知らない観客にしてみれば
理解できないまでも物足り無さを感じるんじゃないか、と思ってしまうような不備がちょくちょくある事も否めない。
(たとえばメフィラス星人との決着などは、ウルトラマンファンがその狡猾さと紳士的振る舞いが両立する行動を「メフィラスらしいなw」と思う一方で、あまりよく知らない観客は「え、ここまでやったのにそんなあっさり退散しちゃうの?」と戸惑うんじゃないだろうか)

そして映画として最も物足りなかったのは、やはりクライマックスである。
絶対敵わない相手に立ち向かうヒーロー、ヒロインとの涙の別れ、敗北からの一縷の希望、人間の叡智の結集、そして勝利。上がる要素てんこ盛りのはずである。

なのに、あがらない…!

上映時間の制約や物語の構造上、個々の人間ドラマの掘り下げが難しく登場人物に感情移入しづらい(特に主人公は半分人間じゃないし…)など、原因は色々あるだろうが、やはり個人的には「人類絶滅の危機!」という絶望感が決定的に足りなかったんじゃないか、という気がしてならない。
「もう絶対勝ち目はないから人々にはあえて知らせず、平和な日々の中で皆で死のう」という対応策はある意味”リアル”ではあるだろう。だがそのせいで、最高のクライマックスが、ウルトラマンとごく一部の狭い人たち(その姿さえ画面では描かれない!)による「人知れぬ闘い」になってしまった。
やはりウルトラマンが全人類の希望を背負って戦い、たとえ一度は敗れたとしてもその意志を継いだ者たちと共に再び立ち上がり、そして最後には勝利を収めて全人類に讃えられ報われる姿を見たかった、というのは僕の的外れな望みだろうか…

ただ、もちろんクライマックスはクライマックスとしてちゃんと機能していたし、幾分かの不満はあるものの、トータルすればこの作品にはそれをはるかに凌駕するワクワク感と興奮があった。
今はそれだけでいい。本当に時間が経つのを忘れて楽しんだ二時間だった。

ありがとう庵野さん、ありがとうすべてのスタッフ。

そして、そんなに人間が好きになってくれてありがとう、ウルトラマン!!
大鉄人28号さん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-19 16:57:31)(良:1票)
29.これは期待外れだった。なんというか、一つの活劇映画として、とてもリズム感が悪い気がした。例えるならティムバートンのバットマンのようなリズム感の悪さだ。それは脚本の為か、演出の為か?編集の為なのかその全てなのかは分からない。ただ特報や予告編を見たときに感じたワクワク感からは程遠く、「予告編の方が面白い映画」の典型になっており残念だ。上映時間2時間もないのだが、とても長く感じられた。
rain on meさん [映画館(邦画)] 4点(2022-05-19 09:41:56)
28.《ネタバレ》 庵野監督と同世代のやつしか共感出来ない部分はあるよこの映画。俺は庵野の世代だからわかる。
昭和40年頃にあったウルトラマンというテレビ番組は現代までおよそ50年の長きにわたり語り継がれてきた。月日の流れる間にウルトラマンというコンテンツはウルトラマンをウルトラマンたらしめる因子が抽出濃縮デフォルメされ、単なる子供向け怪獣映画とは異なる存在として現代まで生きて在り続けてきた。
このシン・ウルトラマンはそう、その現代に存在する人々のイメージ、もうセピア色に色褪せているはずなのに今も生き生きと身近に在るその姿を忠実に映像化したものと言えるだろう。
変にオリジナリティや改編を施すことなく、語り継がれ変化した現代の標準的イメージ、「おまえらこういうイメージだろ?」というポイントを突き詰めて制作したに違いない。
詳細を挙げればキリがなくなるが、
例えばゼットンは当時は普通に登場したカミキリムシの怪獣に過ぎず、しかし唐突にウルトラマンは負けてしまったのだ。ゼットンが強かったわけではなく何故か唐突にウルトラマンは敗け、井出隊員の作成した冗談みたいにチャチなペンシル爆弾であっさりやっつけたというのが正直なところであろう。しかし長い年月を経てゼットンはその本来の映像から変わっていき、ある意味神格化された存在にまで成り上がって今日がある。
この映画のゼットンはまさにその神格化された存在としての描写にこだわっていた。ゼットンと言えば今や”一兆度の火球”なのであるが、当時そんなスペックが注目されたことはなかったよ。映画では一兆度の火球という単語をきちんと投入していた。
現代のウルトラマン像はでは一体どうやって調査したのかと考えれば、それはやはり庵野だろうね。庵野氏の中にある今のウルトラマンを描いたんだろう。
彼と私で異なると感じたのは、ザラブ星人とメフィラス星人のキャラかな。そこはちょっと違うんじゃねって感じ。ザラブ、メフィラス出すならさ、あれよりもさ、そこはダダでしょ。ダダ。あとバルタン星人。
冒頭のウルトラQのゴメスあたりの導入はなかなか良かったよ、懐かしくて。
効果音も当時のものに似せてあったね。
俺はウルトラマンのリアルでテレビ見てた世代だからよーくわかってるんだけど、そういう世代じゃないとピンとはこないかもなあ。
ゴジラはもっと普遍的に全世代に親しまれていたわけだから映画評価はウルトラマンのほうが低めになるんだろうなあ。
小鮒さん [映画館(邦画)] 10点(2022-05-19 00:14:02)
27.《ネタバレ》 平成ウルトラマンと呼ばれるモノや最近の作品は見ていないのでさっぱりわかりません。が、セブン辺りまではさんざん再放送もされていてそれらを見て育ったので記憶に残っていたようで、長い年月見てなくても音楽を聴いただけで「おっ!」、長澤まさみを巨大化させたりオリジナルを彷彿とさせるようなシーンがあると「おっ!」と反応してしまいました。まあ、洗礼を受けてきている中高年の日本男児はそんなもんですよねえ。なので冒頭のウルトラQネタから半分くらいまでは結構面白いなと思いつつ観てました。「怪獣」を「禍威獣」にしていたり「科特隊(科学特捜隊)」を「禍特対(禍威獣特設対策室専従班)」にしていたりネーミングも悪くなかったです。 ただ、ザラブ星人を八つ裂き光輪で倒したのは「おおっ!」と声を出してしましましたが、ウルトラマンの動きは力感もなく足音もなく迫力がなくて微妙でしたね。禍特対がらみの人間パートもキャラに魅力がないし政治絡みはありきたりだし、ところどころ端折り気味でワープしまくるし単調で退屈だった。ここら辺が東日本大震災をモチーフにニッポン対ゴジラで熱量がスゴかった『シン・ゴジラ』には遠く及ばなかったな。 あと、宇宙人ゾーフィネタを拾ったのか知りませんがゼットンの設定含めてどうなんだろと思いましたね。星を破壊し人類を滅亡させるためにあんな兵器を作っている光の国(星)って幻滅レベルですわ。しかも、デザインがダサくて萎えました。山本耕史演じる人間形態時の喋りは大物感があって良かったメフィラスもカッコ悪かったし、イジらないであのまま出せよと思いましたね。 監督は樋口で庵野は企画と脚本。どこからどこまで誰がどうしたのかわかりませんが、庵野が全てを仕切ってたらどうなったんだろうな、とは思いました。
ロカホリさん [映画館(邦画)] 5点(2022-05-18 23:31:44)(良:1票)
26.ウルトラマンに対してあまり思入れはなく(再放送で少し観た記憶があるだけ)、懐かしさもない中で観ました。
暴れるだけの怪獣と心理戦や戦力を考えている外星人の差が激しすぎないか?
子供が見て楽しむ特撮TVの延長ではなく、大人が見て楽しむ映画なんだなぁと思った。まぁ、『シン・ゴジラ』を面白いと思った人にはお勧めするが、それ以外の人にはあまりお勧めできない。
あきぴー@武蔵国さん [映画館(邦画)] 6点(2022-05-18 16:07:14)
25.《ネタバレ》 私は新マンどストライク世代であり(そして彼をジャックと呼ぶのに少し抵抗がある。この感覚、わかってもらえるかなあ?)、初代とセブンには少し間に合っていないのだが、もちろんこれらも小学生低学年のうちには再放送で楽しんだ。
ということで、今回の企画が大変楽しみであったのだが、皆さん結構採点が厳しめなのに少し引っ掛かりつつ、観てきました。
うーむ。なるほど、厳しくなるわけだわ。どういうわけか、観ている間、私はほとんどワクワクできませんでした。
シンゴジラの時には成功していた、リアリティを持たせるための様々なセリフや演出が、今作に関しては全く雑音にしかなっていなかった気がします。なんせ、異星人が名刺を出して人類と交渉するようなシュールな世界観に、リアリティを持たせようったって無理がありすぎますね。
とはいえ、評価すべきところはたくさんありますよ。よくこれだけいろいろなネタを詰め込んで、しかもよく知られた名場面を独自の解釈で再構成したりできたもんです。すごく考えて脚本を書かれたのは十分伝わってきます。
でも、やっぱりウルトラマンは子供のものであるべきですよね。
円谷プロが生んだ珠玉の特撮シリーズを、観るべき年齢の時に観ることができたという幸せを、いまさらながら噛みしめています。
今作で一番ワクワクしたのが、スタジオカラーのロゴが出るときの効果音だったりして。
Northwoodさん [映画館(邦画)] 5点(2022-05-18 00:48:59)(良:2票)
24.《ネタバレ》 『ウルトラマン』に関しては、初代、セブン、タロウを半分くらい視聴して、他はネットの聞きかじりとグレイトバトルの知識がある程度です。
初代の中でも印象的な回(怪獣)を圧縮・連結させたオムニバスチックに話が進み、全編を通してはウルトラマンの絶大な力に人類がドンドン依存(信奉)していくが、最後はしっかりと自分達の力で脅威に立ち向かうと言う、原作同様の着地を見せた。
特捜隊的な組織も特殊な装備を持っているわけではなく、たとえ持っていたとしても尺の都合で活躍させ難いだろうし、人類の非力さを強調するこのにもつながっている。
ただその結果、人類が戦うシーンが非常に少なくなっているのは残念。無論人間の非力さを演出する上で仕方の無いことだとは思うが、スペースゴジラやレギオン襲来等人類が精一杯戦う姿が好きな自分としてはいささか物足りなかった。
あと全体的なセリフ廻しや演出がゴジラ以上にアニメ調になっており、コレに関しては正直現実でアニメの台詞を引用するような『中二病』チックな会話を聞いているようでこっぱずかしかった。
ネットの一部で話題になっている長澤さんの尻とかに関しても、アニメで言うところの『乳揺れ』みたいなセクシャルな演出がしたかったのだと思うが、これも実写でやると実に寒かった。
戦闘シーンはそれなりに迫力はあったが、1戦1戦が短くワリとワンパターン且つあっさり終わってしまい物足りなく、又、上述したように人類がウルトラマンを援護したりしないので、『ウルトラマンがメイン敵と闘っている間、人類が頑張って別の怪獣を足止めするために奮闘する』みたいなシーンが欲しかった(それをやっちゃうとウルトラマンへの依存を演出出来ないというのは理解するけど)。
あとウルトラマンのCGに関しては変にテカテカ、ヌルヌルしていそうで、ぶっちゃけペプシマンっぽかった。
総評
悪いことばかり書いてしまったが、戦闘や会話パート等のバランスは良く最後まで飽きずに見れたし、最終決戦も『暴力』ではなく『知力』と言う人類の最も優れている『力』で立ち向かいつつウルトラマンとも力を合わせるのは非常に熱かった。
あくまで演出の所々が自分の趣向に合わなかったのと、そこまでウルトラマンが好きではないのが原因なだけなので、庵野さんと合う趣向を持ったウルトラマンファンであれば私にとってのシンゴジラ並に満足できると思う。
ムランさん [映画館(邦画)] 6点(2022-05-17 22:49:21)
23.「シン・ゴジラ」が面白かったので、今回も期待して観に行きましたが、私には合いませんでした。
原作のエピソードをいくつかまとめた形で映画化しているのですが、詰め込み過ぎで消化不良を起こしています。矢継ぎ早に話が展開するので、一つ一つの話があっさりしすぎています。
期待していたのは、原作知らなくても楽しめる新しいヒーロー映画だったのですが、ノスタルジーまみれの別物でしたね。
世間の評価は上々で、劇場に来ていた親子連れも楽しめてた様子だったので、私が少数派なのかもしれません。
おとばんさん [映画館(邦画)] 5点(2022-05-17 17:03:48)
22.暇なので、2回ばかり観てきた。
んで、ネタバレは無しの方向で書いてみようと思う。

――シン・ウルトラマン。

今回は「ネタバレ」じゃなく、逆に「お勧め」として評したい。
要はネタバレせずに、これを意識したら面白くなるんじゃないか?と。
なので、未見なら…是非読んで欲しい。
そして、あの男を「先入観抜き」で意識して欲しいのだ。

そう――ウルトラマンだ。

みんな名前は知ってる、もしくは知ってるつもりのウルトラマン。
彼は、神の如き力を持った超人と捉える人が多数だろう。
恐らくは、そういう評価を皆は持ってる。

だが、こう考えてみた。

彼を超人や神ではなく、一人の「人間」として考える。
苦痛も痛みも、孤独感もある…独りの人間として。

自らの任務よりも…人類の幸せを願っている、彼。
ただ、ただ、人間の世界を…その幸せを願っている。

神永新二を巻き込み、無念にも彼の命が奪われてしまった。
その悲しみもあり、人を知ろうとする。
任務でこの惑星に来たのに、今では人を理解しようとしている。
地球という名の異国でただ一人…孤独の中で。

彼は、身体を張って…人々のために戦う事を誓う。
だが、攻められれば傷つき、体力を消費し…疲弊する。
そんな中で、全身を満身創痍になりながらも戦い続ける…それがウルトラマンだ。

――超人ではない。

あのハートは孤独な、たった一人の人間なのだ。

考えて欲しいんだ。
神永新二という男…いや、正確にはウルトラマンと一体化した神永新二を。

少しばかり人間らしくない性質の彼…あまり感情を表に出さない男だ。
故に、彼の想いが伝わり難いかも知れないが…彼ほど人間らしく、覚悟を持った男も居ない。

凄い格闘家だって、武道家だって殴られりゃ痛い。
格闘技の観戦をしてても対戦者の痛みは、およそ伝わってない。
そんな中でも、周囲に言いたい事を言われても、恐れずに戦いに赴く…それがファイターだ。
そして、ウルトラマンも、たった一人の孤独なファイター。
故に戦い続ける。
自分の想い…人の幸せと、この星の未来の為に…。

それが、ウルトラマンだ。

ウルトラマンは――戦う。
けど、悲しみもあるし…傷つきもする。
ただ…人の為に戦い続ける男。

それが、ウルトラマンだ。

誰か、彼の代わりに動けるか?
それが出来ないなら刮目せよ。
そして、せめて応援してあげて欲しい。

たった独りの男の戦いを。
映画の奴隷さん [映画館(邦画)] 7点(2022-05-16 21:09:41)
21.《ネタバレ》 ウルトラマンに関しては全くの門外漢なので語るべきものはないのですが、特撮映画として自分はどうだったかといえば、まあ、怪獣プロレス的には楽しいと思えた半面、妙に説教臭くなる中盤以降からは「ほかでやってくれ」という印象のまま見終わってしまったので、いまいち作品世界に乗れませんでした。
まあそもそもそういう考えならば観るなって話なのですが。
クリムゾン・キングさん [映画館(邦画)] 6点(2022-05-16 03:12:56)
20.《ネタバレ》 シンウルトラマン、良いですよ。カメラワーク等々、でもちょっと盛り込み過ぎ。この映画中の時間経過でウルトラマンに感情移入出来ませんでした。ポッと出て来て倒す。神永(ウルトラマン)を知る人だけ、一般市民的には?の存在。後半はホント脚本ダメだわ。ウルトラマンの最後はあーなるだけど、サクサクと進んでそこまでのドラマが無い。庵野さん自身の自主制作?庵野ウルトラマンの方が好き。
bonbaiさん [映画館(邦画)] 5点(2022-05-15 23:51:56)(良:1票)
19.初代ウルトラマンの精神を引き継ぎつつ現代に再構築したという意味で『シン・ゴジラ』と同様のコンセプト。
前半はなかなか面白いものの後半から徐々に失速。
庵野秀明の作風がウルトラマンと合ってないのか、はたまた監督を務めた樋口の演出が庵野の個性と合ってないのか。
次々と出てくる怪獣や異星人のエピソードに一貫性がほとんどなく、TVシリーズのように小分けで見せられている印象を受けた。
つまり、一本のストーリーとしては弱い。
スケジュールの関係で監督を兼任できなかったようで、実現していれば違っていたかもしれない。
Cinecdockeさん [映画館(邦画)] 6点(2022-05-15 22:16:48)(良:1票)
18.《ネタバレ》 そもそもが30分程度のSF特撮番組なだけあって、一体どんな「映画」になるかわからなかったが、出来上がってみたら、お話の転換が自然で一件落着と更なるピンチが楽しかった。シンゴジラのシリアスな雰囲気とは違って、ちょっと抜けたユルい雰囲気も非常にらしさがあって嬉しい。
しかし話のディテールはオリジナルの雰囲気を保持しつつ「これは厄介な事になったな」と思わせる緊張感がまた上手い。メフィラスの件も怖いぞ。
にしてもお話のアレンジも意外性もありつつ、偽ウルトラマンに巨大な隊員、戦闘をやめるメフィラス星人にゼットンに勝つ人類、そして実相寺アングルといったオリジナルの肝心な部分は裏切らないのがとても嬉しい。
特にイデ隊員的役割を持つ隊員がしっかり自暴自棄になってくれた。このドラマこそウルトラマンだと僕は思うんだ。

小ネタも嬉しくウルトラQの怪獣が最初からドッ出てくるのには笑っちゃいました。(どうせだったらバルンガも出して欲しかった。)
最後の強敵もまさかの理由が面白くも恐ろしい。というかマルチバースは免罪符か何かなのか。
そしてアクションシーンも素晴らしい。しかも結構たっぷり見せてくれるので満足ですよ。
対ザラブ戦の都内のビル街の戦いも相当な大惨事だけど面白い!

ただゾフィーの声が山ちゃんというのがなんとも山ちゃんで山ちゃんなのが山ちゃんだった。もっと得体の知れない声の方が個人的には嬉しかった。

最後にまぁ「詰め込みすぎじゃね!?」って思うくらいの濃密な2時間でした。しかし足りない!バルタン星人に体を乗っ取られる長澤まさみとか、子供に石を投げられるウルトラマンとか!いろいろ彼らの活躍をもっと見たかった!
きっと彼もハヤタ同様記憶はない。
一番の主人公が記憶も力も全てを失う喪失感もウルトラマンな気がしなくもないが、ここは一つハッピーエンドでいっか。

あと盟友をスタッフロールの最後に持っていく庵野秀明の友情はいいもんですね。
えすえふさん [映画館(邦画)] 7点(2022-05-15 21:55:28)(良:1票)
17.《ネタバレ》 TVシリーズ「ウルトラマン」を分解再構築し、作者なりの考察を加えて一本化した作品。
エッジが立っている印象で、TVシリーズにあった丸さが感じられないのが残念。

前半は楽しかった、面白かった。でも後半は…。

全編を通りして、本編部分の構図、カット割りがよろしくない。
実相寺昭雄風なのだろうが、そんな構図が続くので俳優たちの演技がぶつ切りにされてて見にくい。
クライマックスの壮大な音楽が、壮大すぎて浮いてる気がする。
巨大女性のスカート強調演出とか、繰り返されるお尻ペンとか、おっさんの性癖が垣間見える感じでちょっとイヤ。
こんさん99さん [映画館(邦画)] 4点(2022-05-15 09:30:52)(良:2票)
16.《ネタバレ》 約10ヶ月ぶり2度目観賞。「シン・仮面ライダー」公開に向けての復習。令和のウルトラマン映画。シン・ゴジラと同様に、クソマジメな雰囲気で巨大生物に相対するスタッフたち。巨大まさみちゃん出現、だけど有難くねえな。ゼットンもなんか違うよね。随所に散りばめられた昭和の特撮映像とオンガク。ストーリー性はないけどメガトンバトルは大迫力。コトバにこだわる山本耕史、何だかダニエル・クレイグに見えてきたぞ。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 6点(2022-05-15 05:48:32)
15.《ネタバレ》 公開初日に鑑賞。
わたしは「帰ってきた」で小学生になった世代。でも駄菓子屋で初代とゼブンのブロマイドを買い、再放送をテレビにかじりついて(死語)見ていた子供。
庵野×樋口のドリームプロジェクト『シン・ウルトラマン』に関しては、ほぼ満点と評価します。
それはあくまで《テレビ番組としての初代ウルトラマン》を彼らなりの理想形として100%描いていると思うから。
不可思議なミステリーを追うチームがドラマを推進し、その先に怪獣が現れ、人の手に負えない状況を巨大な星人が格闘と光線技で始末する・・・そのシンプルな30分で見る者を満足させる。
SFミステリードラマと短い怪獣プロレスだけ。その黄金パターンのカタルシスを再現して積み重ねる113分。
 
リニューアルの要素は、ウルトラマン・怪獣・外星人の造形。オリジナルを尊重しつつ設定に準じた質感を与えた。
侵略テーマはセブン要素による補強。人類以外の原住地球人のことにも触れていた。
あまりに子供だましな設定は、ある程度是正して《オトナだまし》程度にアップデート。
とは言えテレビ準拠なので、ドラマ部分は深く掘り下げず、禍特対は狂言回しに徹した(設定されていても観客の想像に任せる)とこともウルトラマンのまま。2時間をワンテーマで描く『シン・ゴジラ』と同じフォーマットは使わなかった。出来たとしても、それでは原点回帰にならない。
『シン・ゴジラ』を基準に観てしまう人は、中途半端と感じるかも知れません。
 
それと長澤まさみのお尻パンパンは、和装の女性が気合を入れる仕草ですよね。
古いCMで、大原麗子がやってたと思います。あれをエロじゃない?と思うのはアンテナがエロに敏感過ぎる人じゃないかと。ただ、どアップで撮るより、引きの方が良いと思う。可愛く見せなきゃね。
風呂に入ってなくて臭い・・・の一連は、庵野さんがジブリの仕事で風呂にも入らず没頭して臭かったというエピソードの置き換え。庵野さんにしてみれば《仕事の出来る職人》の特徴。長澤演じる浅見をそういう生真面目なキャラとして表現しているのでしょう。
ハラスメントは許されませんが、何でもハラスメントだと安易に解釈して批判・封殺しようとする風潮に抵抗してるかも知れない。特撮芸術を衰退させかねない極端なホワイト化への異議申し立てかも。
ルーカスも禁欲的なジェダイが「人のあるべき道」とは、全然いってないですしねぇ。
 
『シン・ウルトラマン』に違うものを求めていた人、残念でしたね。
庵野、樋口コンビの特撮記憶細胞がベストだとして作ったこの作品。
私の特撮記憶細胞も両氏に酷似していたのでしょう、至福の113分を過ごさせて頂きました。
墨石亜乱さん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-15 01:57:25)(良:4票)(笑:1票)
14.《ネタバレ》 公開初日に観賞。

【良かった所】
・俳優の演技:私は平成以降ぐらいからの邦画の演出や演技が苦手で、恥ずかしくて(共感性羞恥ってやつ)劇場を出て行ってしまいたくなることがままあるのですが、シン・ゴジラにしろ、本作にしろ、そういうことが全然ありません(でもどちらかというとシン・ゴジラの方が気になるところは多かったかな)。長澤まさみさんは、例えば「コンフィデンスマンJP」なんて全然ダメなんですが、今回は凄く良かったですね。
・オタクっぽいこだわり:私はウルトラセブンから本放送を観ている世代ですが、一番思い入れがあるのが「帰ってきたウルトラマン」で、初代ウルトラマンは再放送で何度も観ているにもかかわらず、それほどではありません。でも、「ああいうところからネタを持ってくるか!」という箇所がいくつもあり、そういうのって若い観客には全然響かないよなあと思いつつも嬉しくなってしまいました。

【悪かった所】
・劇伴(BGM):過去のウルトラ作品から持ってきた曲以外は、エヴァで聴いたようなものばかりで、「またかよ・・・」と思ってしまいました。これは音楽担当の鷺巣詩郎氏の引き出しが少なすぎるのか、それとも庵野秀明氏や樋口監督の指示なのか?
・画面のチープさ:最後の闘いの後、ウルトラマンが別次元(?)へ飛ばされてしまうシーンはあまりのチープさにちょっと笑ってしまいました。過去のアニメ作でも、庵野さんは昔の特撮の雰囲気を再現しようとして、わざと表現をチープにしたらしいという話は聞いたことがあります。それが本当だったとしてもその狙いは観客に伝わっているとは言えず、「予算が無かったの?」とか「これがテクニックの限界?」としか思われないのではないでしょうか。本作の上映前に予告が流れた「シン・仮面ライダー」はまさに「チープさ全開」で作っているようで、物凄く不安です。
・主題歌:この作品、どう見ても庵野さんや樋口さんと同世代の観客に向けて作ってるとしか思えないので、米津玄師の歌なんかよりも、それこそ「ウルトラマンの歌」を流すべきだったのでは、と思いました。シン・ゴジラのエンディングは感動で泣きたくなるような思いで最後まで見ていたのですが、本作では全然心が動きませんでした。

【その他】
・ガボラの時に地上から現れたウルトラマンを浅見が見て「きれい・・・」とつぶやくシーン、長澤まさみの顔がなんか絵の具で塗りつぶしたようなのっぺりした質感だったんですが、何か意図的なものだったんだろうか?(他にも同様のシーンがあったと思います)

【さいごに】
・私が観た回の観客は、いかにも「上映終了後に拍手をしそうな人たち」だったのですが、無かったですね。実は二度続けて観たのですが、やっぱりありませんでした。
ebcdic_asciiさん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-15 00:51:23)
13.《ネタバレ》 『シン・ゴジラ』を受けてのモノなのだから、今作も映画的なコンセプトとゆーのは非常に明確で、コレもやはり一種の「現代訳(モダナイゼーション或いはオトナ化、ソコに加えての”庵野化”とでもゆーか)」が求められているトコロだと。でも、ゴジラは元々も映画作品で(背景となる世界観自体はまましっかりとつくり込まれたモノであったにせよ)お話としても非常にシンプルに「ゴジラを倒せば好い」ヤツだった、と。翻って、ウルトラマンてのは全部で40話近いテレビコンテンツなのだから、コッチは当然シン・ゴジラでやった作業に加えて高度に取捨選択・省略・整理整頓が必要になるワケだ…と。で基本、映画てのは内容がタップリなモノを(涙を呑んで)削ってつくった方が面白いモノにはなり易い、だから本作も(全然フツーに)面白く観れるのは間違い無いと思うのですよ。でもだから、個人的に観終わって一番強く感じたのは、結局ただただ「色々ともっとチャンと観たいな~(2時間の単発映画には勿体無いな~ or 1クールの1時間ドラマでおんなじ様なコト出来たりしねーのかな~)」というコトだったのですよね。重ねて、今作に用いられたオリジナル題材の取り合わせ・物語の(超・テキパキとした)運び方自体・或いはその「現代訳」にあたって新たに持ち込まれた種々のアイデアのクオリティ、に関してはほぼほぼ不満などは無いのです(=2時間の映画としては非常に好く出来ていたな、と)。ただコレも重ねて、もう少しボリューミーな別のコンテンツとして(クオリティそのままに)出てきてくれた方が個人的には当然に嬉しかっただろーな…というコトなだけであって(実現可能性は度外視するとしても)。

再度、フツーにかなり面白い映画だったとは明言しておきます、が、とは言え二点ほど、前半はともかく後半はほぼ(ウルトラマン本人も含めた)「外星人」絡みの話ばっかになってしまっていて、コレはむしろ『セブン』の方に空気感としては近いんじゃねーか?とも思いましたかね(=もう少しだけ単純な怪獣バトルの方も観たかったかな、と)。あとは純粋に映画として、個人的にココまで「間」とか「余韻」の少ないヤツはやや苦手なのですよね。そこら辺を含めてこの評価で。
Yuki2Invyさん [映画館(邦画)] 7点(2022-05-15 00:47:34)
12.まず個人的な立ち位置から言うと、僕自身はいわゆる「ウルトラマン世代」ではなくて、再放送やソフトも含めてちゃんと「ウルトラマン」を観た記憶は殆どない。
特撮映画は大好きであり、ゴジラシリーズを始めとする東宝特撮映画は殆ど鑑賞してきたし、樋口真嗣が特撮監督を勤め上げた平成ガメラシリーズ(特に「G2」)も“崇拝レベル”で何度も観ている。
そんな趣向の者が、「ウルトラマン」に触れてこなかったというのは、自分自身不思議に思う。

本作「シン・ウルトラマン」の公開に先立ち、ベースとなる「ウルトラQ」や初代「ウルトラマン」のTVシリーズで“勉強”しておこうかとも思ったが、門外漢であるならば門外漢なりの楽しみ方もあるだろうと思い、予習なしで“ウルトラマンデビュー”してみることにした。

鑑賞後率直に思った感想は、良い意味でも悪い意味でも“ぶっ飛んだ”映画だったな、ということ。
それは「空想特撮映画」とこれ見よがしに掲げるこの作品の性質に相応しい、とは思った。
ただ、それと同時に、「これは映画として成功しているのか?」と、疑問とモヤモヤも存在していることに気づいた。

鑑賞から一夜明けて一個人として定まった結論は、「失敗作」だった。
決して駄作だとは言わないし、興味深い要素やユニークな表現も溢れた作品だったとは思うけれど、この映画がたどり着くべき姿はコレではなかったんじゃないかと思う。


前述の通り僕自身はウルトラマン世代ではなく、オリジナルシリーズもまともに観ていないので正確なことは言えないけれど、おそらくは「ウルトラマン愛」が各シーン、各描写、各台詞に散りばめられた作品なのだろう。
YouTubeの解説動画で聞きかじった限りでは、ストーリー展開においても、オリジナルシリーズの人気エピソードを軸にして構成されており、それらを未鑑賞の者としても、随所にオマージュやリスペクトが溢れているのであろうことは感じられた。

だが、それ以上の驚きやそれに伴うエモーショナルが感じられなかったというのが正直なところ。
この映画に携わった一流クリエイターたちにとっての“バイブル”とも言える「ウルトラマン」に対する尊敬と憧れ、あまりにも大きな「愛」が溢れ出る一方で、今この時代に「再誕」させるに当たってのテーマ性や価値を追求しきれていないように感じてしまった。
雑な言い方をしてしまえば、それはやはりやや一方的過ぎる「懐古主義」であり、僕のような門外漢や、今この時代の子どもたちにとっては“楽しみづらいモノ”になってしまっていると思える。

また、冒頭のタイトルクレジットでも表現されている通り、本作は「シン・ゴジラ」の同じ世界線ではないものの、一つの並行世界が舞台になっていると思われ、登場するキャラクターや日本政府、社会環境など類似する要素が多い。
それ故にどうしても比較をしてしまうが、本作は圧倒的に予算不足が露呈している。
それは、脇役・端役を含めた出演者数や場面数の少なさからも明らかだが、一番問題なのは、そのことが“映画づくり”そのもののクオリティ低下に繋がってしまっていることだろう。
ドラマシーンのカメラワークが一辺倒だったり、意図的にiPhoneで撮影されたカットが単にチープな映像に見えてしまっているなど、予算の少なさが「丁寧さ」の低減に影響してしまっていることは致命的だ。

予算がないならそれなりに映像作品としてのあり方自体を見直すべきだったのではないかと思う。
過去作のエピソードを連ねて一つの映画としてやや強引にストーリー展開をするくらいなら、オリジナルと同様にドラマシリーズでも良かったのではないか。
それこそ、NetflixやAmazon Prime等で、全6話くらいの構成の配信作品にした方が、潤沢な制作費も得られやすく、より尖った作品に仕上がっていたのではないかと、映画ファンとしては邪な思いも生まれてしまう。

一説によると、「監督」として現場を取り仕切った樋口真嗣と、「総監修」として作品全体の指揮権を持った庵野秀明との間で、「責任」のバランスが取れていなかったのではないかとも聞く。
両者ともバイブル「ウルトラマン」に対する「愛」は強く揺るがないものだったはずだ。それ故に、その表現方法において乖離も生じてしまったのだろう。
「愛」を語るに当たって、やっぱり人任せにしてはいけないし、少しでも思いが離れてしまったその表現は、ちゃんと伝わることはないなと思う。

少なくとも、僕にとっては、ウルトラマンの一連の活躍や、身を挺して孤軍奮闘する長澤まさみよりも、「赤坂さん(仮名)」の登場が最たる激アツポイントだった時点で、「シン・ゴジラ」に遠く及ばない作品であったことは間違いない。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 5点(2022-05-15 00:31:03)
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【点数情報】

Review人数 91人
平均点数 6.32点
011.10%
100.00%
200.00%
344.40%
466.59%
51617.58%
62628.57%
71415.38%
81516.48%
955.49%
1044.40%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.77点 Review9人
2 ストーリー評価 7.06点 Review15人
3 鑑賞後の後味 6.73点 Review15人
4 音楽評価 7.84点 Review13人
5 感泣評価 6.08点 Review12人
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