1.《ネタバレ》 ただのネタ集映画なので、もう少しちゃんとまとめて欲しいなぁ、と。
一応、物語的なものはありますが、発展的なものというわけではなくて、動機と結論だけがあるのみ、みたいな。もちろん、その間に挟まっているのはただのネタ。
さっしーのキャラが統一されてません。どういうコなのかが見えてこないの。天然系なのか、受動的なのか、巻き込まれやすいタイプなのか、行動力あるのかないのか、とにかくネタの内容によって性格が変わります。最終的にどことなく魅力的に見えてくる、とかいう事がなくて、結局さっしーの演じたネタキャラです、で終わってます。なのでスタイル的には一応成長物語のように見えなくもないのですが、一人の人間としての個性が存在していないために成長もへったくれもなく、ただの動機と結論でしかないのです。
ネタもデパートの来店記念ネタの繰り返しなどはクドいばかり。繰り返しならば最終的なオチがあって然るべきだと思うのですが、ちゃんとオチてました? ただただネタをタレ流せばそれで成立する、って程度の考え方なんですよねぇ。
その上、ネタとしてすら成立してない、そこはキチンとしておこうよ、ってものもあったり。さっしーが無理心中に巻き込まれてボートから池に転落するエピソード、先に金づちだと言わせておきながら普通に自力で池から上がってます。金づちである設定の意味は一切ありませんし無理心中のオチも存在していません。
投げっぱなし、散らかしっぱなしでちゃんとオチ、サゲを付けないのは福田監督作品の悪いクセ。
物語的に父ユースケの存在がアレなので、ごくごく狭いところで閉じてしまうわけですが、それもなんか浅い映画という感じです。そんな取って付けたようなメッセージが必要なんでしょうかねぇ?
ネタをいかに笑えるか、というのがポイントの映画で、でも笑えないネタが多数を占める状態ではさっしーファン以外にはちょっとキツいなぁ、って感じ。いや、さっしーファンもこんなんで楽しめるのでしょうかねぇ? もう少しさっしーの魅力を引き出してあげた方が良かったんじゃない?とも思うのですが、元々コレこそがさっしーの魅力なんだ!って事だったら、すいません。