466.《ネタバレ》 デカプリオがまだぎりぎり15歳の少年役が出来た頃の作品。父親を尊敬し、その父親が愛した女すなわち自分の母親を愛した素直な少年が、犯罪者に変貌するわけなのだが、端正な顔立ちとスマートな振舞で悪事を繰り返す彼を、ワクワクしながら観てしまう。実話だから、ウソだろ!?マジか!!の連続で、特に飛行機のトイレから消えたのは、どこまでが実話かは分からないが、笑っちゃうくらい驚くのは必至。やはりスピルバーグは人間好きな温かい監督だ。これがたぶん人間なんて所詮動物だと思ってるようなヨルゴス・ランティモスとか(撮るわけないけど)だったら物凄く怪しげになるのだろうし、真面目で几帳面なスコセッシだったら鋭く美しいドキュメンタリーにもなりそうだ。その場合トムハンクス演じた捜査官がダニエルデイルイスやリーアムニーソンだったら尚更にシリアスものだ。 実話が元の悪質な詐欺事件を、このような清々しいほどのヒューマンコメディにしてしまうのは、スピルバーグの成せる技だろう。そして実在の詐欺師フランクアバグネイルjr.本人が、稀代のエンターテイナーであったことにもよるだろう。犯罪は許されないが、彼のキャラクターについてだけを言えば、憎めない犯罪者だ。その後自分の才能を生かし、刑期を終えるまでFBIに協力して職員として働く、というのがまた良い。救いがあるラストってのはやっぱりいい。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-10-26 11:16:19) |
465.《ネタバレ》 これ実話なんだ。 それを知らずに今まで観るのを何となく敬遠してきたんだけど、観たらやっぱり面白かった。 だってスピルバーグにトム・ハンクスだもんね。間違いないよ、そりゃ。 この度胸満点のいかさま詐欺師が十代とは、恐れ入り谷の鬼子母神ってつい言っちゃうよね。 パイロットの詐欺師っぷりは堂にいっていたが、やはり小児科医ってのはそりゃ無理があるよね。治療なんてそもそもできないし、早々に弁護士に変わったのは卓見。 相手役のエイミー・アダムスも初々しくてキュートで良かった。彼女には本気で惚れたのかな。 まあ実際は十代の子どもなんだから、あんなにストレートに迫られたら好きになってしまうだろうな。 そこそこの所で満足せず、とことん金と地位と名声を得ようとするところはやはり子供。やりたい放題やってりゃいつかは捕まるし、だいち既にFBIに目をつけられてるんだから大人しくしてりゃいいのに、やっぱり荒稼ぎ。人をだますことに関しては超一流みたいだけど、頃合いとか潮時の見極めができないのは詐欺師としては致命的な気がするが、そこが彼の魅力だったのかもしれない。捜査官のカールも、彼のそういう子供っぽいところが実は気に入っていたんじゃないかな。 ちょっと現実味に欠けてふわふわしてるシーンもあったけど、ずっと緊張感と驚きが続いて面白い映画だった。 若き日のエイミー・アダムスに加点。 |
464.《ネタバレ》 凄すぎる。映画がとかではなく、実話が基になっているということが。 本作で一番鳥肌が立ったのはエンドクレジット直前の「フランクのその後」かもしれない。 某サイトで視聴しましたが、サムネ?は絶対に変えた方が良いと思う。確かパッケージもこんな感じだった気がしてこのパッケージというか空気感は見たことあるな、という感じだったんですけど、視聴前の印象は「ほ~ら僕を捕まえてみなよ!じゃあね!」的なノリの終始明るいドタバタ劇で、何ならルパンとかそういう系の作品かな?と思いましたが、全然違う。 スチュワーデス8人のあの画は本質と全然関係ねーじゃねーかw監督が見たら怒られるまであるだろwと思った。 もちろんコメディ部分もあるし映画的にテンポ良く進むしでエンタメ感も強いんですが、私が一番面白いと思ったというか驚いた点は、フランクの行動が実話に基づいているということ。フランクの行動全て。 「え?噓でしょ?」「え?いやそんなことまかり通るんか?」「え?そんな展開ある?」「え?行動力凄すぎない?」という、フランクが起こす物事全てが驚きであり、その点が一番面白いと感じた点でした。 実話に基づいていないのであれば「それはねーわ」で終わりだったかもしれませんが、実話に基づいていると言われると「凄すぎる」という感想が第一に来て、それが本作を面白いと思った核たる部分でした。 フランクの凄さは理解できた一方でコメディ部分がイマイチ良くわからず特に前半が退屈な印象を受けてしまったので、次視聴する時は前半の会話部分を重視して吹き替えで見てみようかな、と思いました。 【53羽の孔雀】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-11-04 18:46:28) |
★463.《ネタバレ》 主人公の大胆不敵で思い切りのよい性格がどこからくるのか説明がなく、ただ客観的にスゲーーーッ!と感嘆するだけで良いのがある意味気持ちよかったです。自分が小児科や弁護士に関する仕事をしていないからかもしれませんけれど……。でもそのあたりフラストレーションを感じさせないようにするテンポの良さがあったと思います。 また、クリスマスの電話に代表されるFBI担当者との不思議な関係・感覚、あれが最後あんなふうに消化されるとは……。これも気持ちよかった。自然に感情移入できたのはFBIの人の演技か演出か判断つきませんが、とにかく終わり方がとても好きでした。 【えりまきとかげ】さん [インターネット(吹替)] 7点(2023-09-26 17:21:20) |
462.《ネタバレ》 物凄く良い映画だと思う。もっと早く観ておけば良かった。 主人公の行動は言い逃れなど到底許されない立派な犯罪、それは決して称賛されるべきものではない。 だが、その類まれなる才能(天才と言って良いかも)を活かし、PDCA(Plan, Do, Check, Action)をしっかり励行し詐欺を成功させる描き方はディカプリオの好演も有って、人間味の有るある種の爽快感さえ感じる描写になっている。 脇を固める俳優もスピルバーグの人脈故か超豪華で、アカデミー助演男優賞にノミネートされたクリストファー・ウォーケンは勿論の事、まだ新人で売り出し中だったであろうエイミー・アダムズの初々しさは特筆ものと言える。 そして何と言っても準主役のトム・ハンクスの存在が素晴らしい。 ルパン三世vs銭形警部を連想させる様な、境遇は違えど孤独な身の上で有るが故に何故か共鳴してしまう微妙な関係性を上手く描いている。 そして、驚くべき事は本作が実話を元にしていると言う事。 犯罪者には厳しく接し、相応の罰を与えなければならないのは当然の事だが、本作主人公の様な厚生の場を与える事が出来る社会の度量の深さにも恐れ入った。 鑑賞後にWikipedia等で実在の主人公の人となりや背景を読むと感想に深みが増すのでお勧めです。 まとめ:スピルバーグの明るい面と芸達者達の演技力が高次元で融合した傑作だと思います。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2023-07-20 11:37:14) (良:1票) |
461.《ネタバレ》 “Catch Me If You Can”『出来るもんなら捕まえてみ』=鬼ごっこの『鬼さんこちら』的な掛け声なんだそう。 口髭生やして男臭い役が多くなる以前のレオ様。戦争やテロを扱った重たい作品が増えてきたスピルバーグ監督の軽快な犯罪コメディ。 深読みすれば被害者も居たんだろうけど、フランクの犯罪はスマートで誰も傷つけないところとか、何かこう理想的な犯罪者像に思える。そしてフランクを追うハンラティとの関係が、赤ジャケットのルパンと銭形のよう。 そして最後まで重たい空気を創ること無く、スマートなままで終わるのもいい。期待していたものを裏切ること無く最後まで観せてくれた映画でした。 あまりにスマートで、正直リアリティを感じなかった。よく出来た創作シナリオに思えてしまったわ。実話ベースっていつ知ったんだろう?って見返したら、最初から『実話から発想を…』って字幕が出てた。どうせならそこは伏せて、最後の種明かし的に『えぇ?コレ実話だったの?』って驚きを味わいたかったかな。ついでにOPの切り絵っぽいアニメーションがほぼ映画の最後までのストーリーダイジェストになってたのも面白い。 今回久しぶりに…と言っても10年ぶりくらいに観返したんだけど、驚くほど覚えてるシーンが少なかったわ。飛行機模型がお風呂にプカプカ浮かんでいるのくらいしか覚えていなかった。作品の創りが優等生過ぎて、私の印象には残りにくかったのかな?充分に面白いんだけど。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-04-16 16:45:21) |
460.ハラハラドキドキ楽しめた!とにかくすごい詐欺師だ。どこまでが実話なんだろうか。最後パイロットに扮してマイアミ空港から飛び立つシーンは痛快だった。彼を前にしたらFBIも顔負けだ。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-05 15:46:34) |
459.《ネタバレ》 詐欺師の犯罪が軽快に描かれており、その手口に感嘆しながらもワクワクしてしまいます。映画だからこそですが、実際には人生を狂わされるくらいの被害を受けた人もいるのでしょう。レオナルド・ディカプリオさんとトム・ハンクスさんの関係がルパンと銭形警部のようです。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-20 11:53:02) |
458.《ネタバレ》 長いのに長さは感じない良い映画です。犯罪者の映画なのに爽やかさがあります。もう一度見たいと思えました。ディカプリオもトムハンクスも良かった。 【ブリーバンデカンプ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-01-18 00:20:36) |
457.ディカプリオ、良かったですね。彼の魅力が存分に活かされています。パイロットがモテモテとかタイプライターを使うとか時代を感じさせますね。まあ、実際の詐欺は犯罪だけどこの映画の中では次々と人をだましていくディカプリオの詐欺のテクニックが痛快です。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 7点(2021-01-03 13:03:20) |
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456.《ネタバレ》 もっと派手な詐欺映画を期待していたのですが、実話が土台であれば、そうそう脚色も出来ませんよね。 尤も、20歳そこそこの若者が、詐欺で何百万ドルも稼いでいるのですから"派手な詐欺"ではありますが‥‥ 演技達者な俳優陣を揃え、安心して観ることができましたが、もう一つ物足りなさを感じてしまいました。 まぁ、ラストがハッピーエンドでしたので、その点は良かったです。 それにしても、飛行機のトイレから脱出出来るのでしょうかね? 余談ですが、終盤登場したフランス警察官の中に、本作のモデルとなった本人がカメオ出演しているようですね。 【TerenParen】さん [インターネット(字幕)] 6点(2019-08-21 01:01:24) |
455.トムハンクス映画はどうも苦手ですがとても楽しく観れました。ディカプリオの演技、良かったです。お互い追うもの追われるものという関係ですが、そんな関係の中でもお互いがある種の強いつながりを感じさせる部分が良かったです。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-06-08 14:42:43) |
454.《ネタバレ》 詐欺モノの面白さは、極めて頭が冴えている犯人の、痛快ともいえる手際にあると思う。 憎めない正確や幼少からの家庭環境もあり、この映画においてもタイムボカンシリーズ並に、悪役のほうを応援したくなる。 ともあれ、詐欺からの第二の人生への転換は見事。 映画ゆえの創作かもしれないが、罪を許す寛容さや、信頼の連鎖といった大切な事に思いを馳せる機会となったので高得点。 人生においても、鉄格子の中に入らずとも、全く信頼されない環境に置かれてしまえばそこは牢獄のような閉塞感であろう。 【チェブ大王】さん [地上波(字幕)] 9点(2019-05-27 20:42:14) |
453.おもしろかったけど、ちょっと軽かったな。クリストファー・ウォーケンとプリ様が親子ってのは、さすがに無理があるよね。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2019-04-12 01:42:00) |
452.詐欺師は顔が良いパターン結構ありがち。男前だからって良い人とは限らない。 流石スピルバーグ御見それしました。オープニングから雰囲気で食いつかせられる。現実を元としているのも驚き。 ディカプリオの子供を残した演技や演出が何とも切ない。また父親からの遺伝的な部分もさらに切なくさせている。彼の子供の部分だけ可哀想な気持ちが残る。一方で、十代半ばまで母親の愛情を受けた彼が二十代になってもまだ親のことを強く思っていることに違和感も残る。 トムハンクスとの対比も面白い。どこまでも現実的な大人が彼の雰囲気に合っている。ディカプリオと良いコンビになって、結末は納得できる良いものでした。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-08-15 13:07:31) |
451.軽いテンポ、安心して楽しめる良い点と、緊迫感、シリアスさが余り伝わってこない物足りなさが 同居している。もう少し凝っても良かったかな。 【cogito】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-08-11 12:56:21) |
450.コミカル重視なのか実話ベースにしては天才的といわれる詐欺の手口が浅薄。今の時代の「オレオレ」や「振込め」みたいなこれなら騙されるという納得感がイマイチでした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-07-26 23:57:36) |
449.自伝小説を元に、更に映画用に脚色 ってことで現実とはかなり離れていると考えたほうがいいんでしょうね。 だから「こんなことあり得るの?」って視点より、普通のピカレスクものとして見たほうが楽しめそう。 キャスティング・制作陣が豪華すぎるので もちろん楽しめるけど、やっぱりこういうジャンルは 実話モノという足かせが無いほうが、突き抜けた作品になりそうとも思ったりします。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-06-12 22:27:56) |
448.実話ベースだそうですが、本当にこんなトラップでFBIが何度も騙されたのだろうかと、思えてしまった。内容はともあれキャストが良いし、安心して観てられる。テンポも良く良作。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-06-07 08:11:55) |
447.《ネタバレ》 さすがスピルバーグという映画でした。 実際はもっと込み入っていて、 詐欺はさらに多彩で、協力者の存在や、何度か逮捕され、 刑務所からの脱獄なども行っていたようです。 またFBIに協力するようになってからも、 その派手な犯罪歴から職業が安定せず、様々な職を転々とした後、 銀行に犯罪コンサルタントとして売り込んで成功したようです。 その辺をざっくりと削り、 家族を求める少年の話として再構成。 権威に騙される人々をどこか小馬鹿にしている様子も また痛快。この辺のアレンジはスピルバーグ故でしょう。 ただ、テンポ良く話しが進む反面で、 どうにもスピルバーグ印の軽さが随所に伺えるのもまた事実。 というわけでこの点数で。 【kirie】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-03-21 21:43:01) |