30.恋愛映画を1本だけ挙げろと言われたら、「黒い瞳」にするか「ベティブルー」にするか、それとも「東京夜曲」にするか、一晩悩んだ末に僕は「イングリッシュペイシェント」を挙げているだろう。恋愛映画にとって、登場人物を取り巻く状況は重要なファクターとなるが、それは恋愛に対する障害の大きさがその激しさに比例すると考えられているからであろう。しかし、恋愛映画にとって一番重要なのは状況そのものよりも、恋愛の本質理解である。恋愛とは自己意識と世界の関係性そのものである。そのため、意識としての恋愛は常に利己的かつ自虐的ものとならざるを得ない。それは自己の周囲にメタフォリックな非現実空間を作り出し、他者との現実的な劇に引き合う中で苦悩や挫折を導くことになるのである。「彼は深くそして熱烈に恋している、これは明らかだ。それなのに、彼は最初の日からもう彼の恋愛を追憶する状態にある。つまり、彼の恋愛関係はすでにまったく終わっているのである。」これはキルケゴールの言葉だがまさに恋愛の利己性を衝いており、恋愛が本質的にメランコリックであることを見事に言い当てている。本質を捉えていない作品は空虚で薄っぺらく、この本質を間違うと途端に見るに耐えないものに陥ってしまうだろう。また作品の状況が状況だけに間違ってしまう場合があるが、ここで「戦争の愚かしさや虚しさを痛烈に告発する力強いメッセージ」などは不要である。主人公の口からそのような台詞が吐かれた途端、僕らは一変に興ざめしてしまうに違いない。ここまでくれば、「イングリッシュペイシェント」が恋愛の本質を十分に表現している優れた恋愛映画であることがお分かりいただけたかと思う。<え?分からない?そうですか、それは残念です。> 最後に補足;人はシンプルな恋愛映画を指して「昼メロ」と呼ぶことがある。典型的なパターンとして不倫愛を挙げるだろう。その場合、それを「昼メロ」と呼んでしまった途端にその発語者は恋愛という劇から最も離れた存在である自分を自覚することになる。だからなるべくそういった類型的な視線を排して、作品を鑑賞しなければならない。 |
★29.ロアルト・ダールとヘミングウェイとサン・テグジュペリを足して不倫で割った映画。インド人将校の東洋然とした凛とした精悍さや、ジュリエットビノシュの清楚さが好きです。 【oikawa】さん 8点(2001-11-21 00:52:16) |
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27.大作って感じ。長いしメロドラマ過ぎなところもあったけれど、映像がすごく綺麗だったので良かった。結構好きな映画。 【みつい】さん 7点(2001-11-03 23:09:54) |
26.僕はこういう砂漠の物語ものに弱いのか、良い映画悪い映画ともかく、映像と音楽が素晴らしいと思います。僕は童話の「星の王子さま」が好きで、そのイメージがダブって、映像美に圧倒される映画に思えます。最初は不倫もののラブストーリーに好感が持てなくて、でも見てみると割とさっぱりとした映画でした。この映画の見所は、話もあるのですが、壮大な砂漠の映像です。幻想的な夜の砂漠のシーンは感動を覚えます(僕だけかも?)。 【ハルヒト】さん 9点(2001-10-11 21:22:17) |
25.レイフ・ファインズ&ジュリエット・ビノシュ共演って事で、又も『嵐が丘』を彷彿させる映画が観られるのかな?と期待したのが、そもそもの間違いでした…「不倫」自体、共感できないテーマなので余計にですが何故アカデミー賞なのか?本当に理解不能の作品です。ウィレム・デフォーも地味な役どころでしたね。 【トルーデ】さん 2点(2001-10-05 16:56:18) |
24.まるで最初からオスカーを狙ったような、不必要なまでの大仕掛けの作りがどうにも鼻について、全くノレず・・・映画館で見なくてよかった。 【ポッカ】さん 3点(2001-09-20 22:05:03) |
23.切なくて確かにいいんだけどいまいち感情移入できなかった もう少し簡潔にしてほしかった まあ期待しすぎたかな 【蘭丸】さん 6点(2001-09-20 04:06:30) |
22.↓にも書いてありますけど、ジュリエット・ビノシェのサイド・ストーリーの方が印象に残ってるんですよねぇ。この映画に感動できない私には不倫はできないな、きっと。どうもエキゾチックな場所が舞台の不倫ものって受け付けません、たとえそれが真実の愛であっても。すみませんが5点献上。 【sayzin】さん 5点(2001-09-04 23:08:32) |
21.最初に飛行機が飛んでくるシーンがある。最後に、もういちど同じ飛行機が飛ぶ同じシーンが写る。「ああ、そうだったのか。あそこに乗っていた白い布に包まれた女性は実は愛する女性の遺体だったのか」その飛行の意味を知ったとき、誰も、涙を止めることはできないだろう。 【ともちゃん2】さん 8点(2001-08-20 16:51:24) |
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20.録画して観たのですが、不覚にも睡魔に勝てず2回に分けて鑑賞しましたが最後はしっかり感動させてもらいました。冒頭のシーンがラストに絡んでるんですね。てっきり寝ているもんだと思っていました。この作品は大人の女性にオススメですね。 【支配人】さん 7点(2001-08-19 10:19:43) |
19.長い!どうもこの映画は「シェルタリング・スカイ」まがいだと思うわけよ。でも音楽良かったんでこの点数。 【ます】さん 5点(2001-08-04 12:02:17) |
18.すっかり酔いしれてしまいました。初め見たときはさっぱりだったのに、その後半年経ってもう一度見たら面白いのなんのって。レイフ素敵!ラストは泣けて仕方なかった。 【なな】さん 9点(2001-07-24 01:12:05) |
17.う~ん。ラストはせつないし感動だけど、それほどかなぁ。。 【Andrej】さん 6点(2001-07-20 15:51:34) |
16.悲劇なのに、映像は美しく、ラストシーンは希望に満ちています。この映画の良さを、1回で分からなかった人は、ぜひ2回、3回と見てもらいたい。見れば見るほど深みが増します、この映画!! 【マリ】さん 10点(2001-07-14 13:17:24) |
15.一番好きな作品。ビデオを借りて何度も見た。何度見ても感動させられる。世界史(近現代史)と、神秘的な中近東に関心を持っている人は必見です! 【さくら】さん 10点(2001-07-10 02:45:17) |
14.実はなぜこれがアカデミー作品賞なのかわからなかった。期待以下。 【pacini】さん 5点(2001-07-09 15:43:40) |
13.連れがいなければ間違いなく途中で帰ってただろう。苦痛な160分だった。 【hiro】さん 1点(2001-06-11 03:13:00) |
12.第二次大戦の北アフリカを舞台に、縦糸、横糸が織り成す本格的恋愛映画。アルマシーの話を聞き終え、最後を看取ったハナは自らの不幸な過去に訣別を告げる。 【向日葵】さん 8点(2001-04-21 16:40:49) |
11.愛と所有欲について考えさせられました。ヘロドトスの物語がキーですね。過去・現在、時間が交差し物語が展開する様も非常に良かったと思います。何度も繰り返し見ました。こんな晴らしい映画は、なかなか無いですね。砂漠の映像美とも重なり、感動の嵐!でした。 【cn】さん 9点(2001-02-04 15:10:27) |