【虎尾】さん 9点(2003-10-15 00:21:47) |
21.赤ひげ先生を通して青二才の医師の成長物語をメインに、左八とおなか、狂女と父親、おとよ、長次など江戸の庶民の生活や人情がオムニバスのように丁寧に描かれる。この人情はフランク・キャプラに通じるものがある。人間の善意に対する賛歌です。ただそれ一辺倒ではなく、多彩なエピソードは人間の持つ様々な面を描いてより現実的である。ちょい役でも豪華で達者な演技陣が配置され、それぞれが皆素晴らしい演技で見せてくれる。誰それといちいち言えないくらい皆素晴らしい。赤ひげ先生の人間像はもう理想の見本ですね。三船は見事なその人物像を十分に印象づけてくれた。やや説教臭く思うのは、山本周五郎がその傾向にあるので原作に忠実なのだと思います。 【キリコ】さん 9点(2003-10-13 21:02:29) |
【紅蓮天国】さん 6点(2003-10-13 11:43:32) |
19.香川京子がすごい、お嬢さんキャラから狂人への変貌、恐かったです。医者というのは、病気や怪我を治すだけでなく、人の心を直す仕事だったんですねえ。近頃「ブラックジャックによろしく」や「Dr.コトー診療所」流行ってますがここに行き着くんですねえ。とても人間味溢れる赤ひげの魅力あるのだが、ただちょっとヒューマンドラマすぎる。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2003-08-27 18:13:52) |
18.山本周五郎の原作をわりと忠実に再現した作品だと思います。ドラマなどで何度かリメークされてますが、私にはやはりこの作品の三船赤髭は印象的です。無骨さとぶっきらぼうなところが実に好い感じです。江戸の庶民の様々なドラマも織り込まれ、加山雄三の若い医師の成長ストーリーとしても面白いですね。 【オオカミ】さん 8点(2003-08-05 18:01:57) |
17.「生きる」よりこっち。だけど説教臭すぎるのね、例によって。マイナス二点は監督に対して。それにしても気違い女を演った香川京子って、あんなに演技上手かったっけ? それともやっぱり演出家の技量か? うーん、もう貶したこと後悔してきたぞ・・・。 【じゅんのすけ】さん 8点(2003-06-02 13:13:10) |
16.おとよちゃんが救ってくれた。パッチ・アダムス先生、あんたは正しい。 【イマジン】さん 9点(2003-03-08 17:10:25) |
15.ほんとに上手い役者さんばっかり。(加山雄三は・・?)山崎努の雪にシーンが余りにも美しい。黒澤映画の中で唯一感動するラブシーンです。 【メイシー】さん 10点(2003-03-03 13:11:04) |
14.素晴らしい人間ドラマでした。前半の保元の赤ひげへの反抗が度重なる人々の壮絶なドラマを目の当たりにして徐々に考えが変化していく過程とかも良かったです。三船敏郎の赤ひげも本当に素晴らしかったです。実際、髭を薬品か何かで赤っぽくしたらしいです。カラーでも見てみたかったような・・2002年の年末にフジでやった江口洋介の「赤ひげ」を見て内容は別としてあの貧相なキャスト陣に猛烈な物足りなさを感じてドラマを見た後に黒澤版が見たくなってしまいました。「救命病棟~」で医者役やっていたから安易にフジの連中が江口をキャスティングしたとしか思えなかったです。もうこれっきりにして欲しい・・長い余談、失礼しました。 【まりん】さん 10点(2003-02-25 20:04:31) |
13. 黒澤明が国内で撮った作品としては最後の輝きとなった印象深い傑作時代劇。山本周五郎の原作「赤ひげ診療譚」も氏の庶民への優しい眼差しに満ちた傑作だったが、映画化された本作も優るとも劣らぬ優れた出来栄え。特に座敷牢に閉じ込められた香川京子演じる狂女への診断を巡るエピソードは深く印象に残る。長崎仕込みの阿蘭陀医学をハナにかける青二才、保本登(加山雄三)は町医者風情の”赤ひげ”こと新出去定(三船敏郎)の見立てを胡散臭く思い、安っぽい同情心と赤ひげへの当てつけから無断で狂女を診察して危うく生命を落としかける。可憐な乙女から豹変する香川京子の鬼気迫る演技は下手なホラー映画も真っ青のコワさ!机上の学問だけでは見通せぬモノを直感的に見抜いていた赤ひげの診断の的確さを保本に悟らせるこのシーンは実に上手い。あと、善良な車大工、佐八(山崎努)の余りに哀しいエピソードも安直な「泣かせまっせ」映画と違い、ジーンと胸を打つ。天才子役・二木てるみ演ずるおとよもイイ。185分を全く長尺に感じさせない黒澤の手腕は矢張り凄いとしか言い様が無い。ただ、完璧に拘り過ぎて製作スケジュールの遅れが響いたため、円谷英二氏や本多猪四郎氏に皺寄せが来て「三大怪獣 地球最大の決戦」を超短期間で製作させられたウラミは決して許されないので、キッチリ減点させて貰いましょう。よって9点。 【へちょちょ】さん 9点(2003-01-29 05:05:41) |
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12.三船の殺陣がちょっとだけ、サービスっぽくある。刀なしなんだけど、これがまたムチャクチャカッコいい。映画は完成しすぎてて、息苦しいくらい。黒澤=三船の集大成ですね。ヘンに「デルス」とかに三船が出ないでよかった。絶頂で別れる、なんて最高じゃないですか。 【FOX】さん 7点(2003-01-04 00:21:53) |
11.長い映画なんですが見ごたえがあります。加山雄三の役どころは現代の若者にも教訓になることでしょう。赤ヒゲは小林圭樹さんのTVものしかみてなく、あれは赤ひげしかめだってなかったけど映画は保本(字がわからん)の医術者としての成長の物語でもあるんですね。もっとNHKなぞは放映すべきですね。 【うーたーまん】さん 10点(2002-12-21 02:45:24) |
10.高校の頃ってさ、一番スカしてる時期って言うか・・・私学特有の教育の一環みたいな感じで公会堂に観に来れば出席点やるよって言われてみんな無理矢理見せられた記憶のある映画。誰も見ないでしょう?クロサワの「赤ひげ」っつったって。音楽、ファッション、セックス(女性というよりもネ)にしか興味の無い輩集めて・・・だよ。もうホントに無理矢理見せられて・・・ところがさ、面白いんだコレ!最後なんて80人近い生徒がみんなひとつになってんの。爆笑のタイミングも一緒。あれはミョーな一体感があったなぁ・・・。映画が本当の意味でプロパガンダなどに効果があるという事を教えてくれた作品。 【シュールなサンタ】さん 10点(2002-11-03 11:38:41) (良:1票) |
9.一つ一つのストーリーがバラバラで長いが、観終わった後、爽やかな気分になれるいい話。 【017】さん 7点(2002-10-01 01:12:52) |
8.黒澤流ヒューマニズム、ここに極まれり、だね。中でも、佐八の恋物語のストーリーが僕は特に衝撃的でした。雪の降る中での、出会いのシーンの美しさや、祭の日の再会での、風鈴の音の使い方。何とも言えず、ああ日本映画とは、こんなに美しい描き方をしていたのか、と思ってしまう。そして、何よりも「佐八」の心根のやさしさ、現代人には、ちょっと理解し難い部分もあるかも知れないけれど、昔の日本人は、こういう考え方をしたんだろうね。司馬遼太郎氏の傑作、「竜馬がゆく」のなかでも、竜馬が、さなこに(もし、同時に二人の男から想いを寄せられたら、あなたならどうします)と聞かれて、彼女は、(さなこなら、川に身を投げて死にます)と答える。今だったら、「馬鹿じゃない?」と言われそうな、この発想。でも、昔の日本人ってそうだったんだね。いずれにしても、「赤ひげ」一度は見ておいて損のない作品ですね。可憐で、いじらしくて、せつなくて、そして力強い日本映画が、ここにあります。 |
7.人間とはという意味で一番考えさせられた映画である 【放浪者】さん 10点(2002-04-17 08:48:07) |
6.心に迫ってくる作品群。自閉症(?)になってしまった女の子が拭き掃除ばかりしているシーンも印象深かったが、金持ちの娘(狂女)の小間使い-診療所の先生と恋仲にあった-が地面に頭すりつけて謝るシーン、かわいそうで見ていられなかった。ただ謝るしかないという場面ってあるよね。自分が幸せだから余計に悪いような気がして・・・ 【Tomo】さん 10点(2002-02-22 21:34:40) |
5.黒沢明はやることがもう一周した、これからどしようと考えていたのではないか・・・なんて僭越な事を考えてしまうほど熟しきった作品。三船も一緒に落ち着いた演技が似合う人になっていた。これ以降黒沢は傑作を作っていないと思う。それぐらいこの作品は最後の輝きをもっていた。ブラームスの交響曲第1番そっくりの主題曲も大好きです。でかい、太い、重いセットもお気に入り。 【チューン】さん 10点(2001-09-29 15:37:05) |
4.黒澤監督の集大成に相応しい作品。本当に良い作品でした。 【ます】さん 10点(2001-08-03 17:50:02) |
★3.僕はどうもこの作品は黒沢らしくない気がする。なんか道徳的すぎて。三船もああいう完全無欠な役はあまり似合わないと思う。まあいい話なんですけどね・・・やはり原作のほうがいいです。 【まさやん】さん 7点(2001-07-10 14:22:43) |