3.ゴールデンウィークの最中、子どもたちの暇つぶしに、某動画配信サービス内で見つけた今作を観始めた。
「はなかっぱ」は、今現在幼児を育てている家庭であれば、圧倒的な割合で毎朝観ているアニメ番組ではなかろうか。
因みにウチでは、この番組が終わるタイミングまでに身支度を終わらせ、全員で家を出るのが日課となっている。
自分の子どもが生まれるまでは、「はなかっぱ」というアニメキャラクターの認知すら殆ど無かった。
最初のうちは、完全なる幼児向けアニメだろうと流し見していたけれど、次第にナンセンスでシュールなキャラクターたちに愛着を持ち始めてきた。
頭から花を咲かせるって、なんて能天気なキャラクターなんだと思っていたが、「成長を通じて自分らしい花を咲かせよう」というそのテーマ性を知ってからは、「なんて真っ当な子供向けアニメなんだ」と思うようになった。
さすがはEテレである。
とは言え、「はなかっぱ」の映画化なんて、作品規模に似つかわしくなく大袈裟だろうと思っていたが、これが意外にも泣けた。
クライマックスで見せるはなかっぱの怒涛の攻撃シーンには、まさかの高揚感を覚え、そして横たわる母に向かって号泣するさまに涙腺が緩みそうになった。
アニメの悲しいシーンや可哀想なシーンでは必ずと言っていいほど泣き出してしまう我が愛娘は、はなかっぱの号泣シーンを我慢してじっと観ていたが、ふいに背後に自分の母親の存在を感じたらしく、途端に大号泣。
その様子を見ていた僕は、彼女が泣き出す瞬間の表情の変化を目の当たりにして、より一層胸が熱くなった。
人の親になって日々身に沁みていることだが、子の成長ほど感動的なことはない。
当たり前だが、それは自分のすべてを投げ売ってでも、守るに値するものだ。
自分の子どもたちが、頭にどんな「花」を咲かせるのか。
まんまとこのゆるーいキャラクターに感化されてしまっているが、楽しみでならない。