38.《ネタバレ》 北野武監督の「芸術家三部作」の第二作。オムニバスとして前半に出てくる作品群は実際にたけしの新作映画として企画にあがったものらしく、どうせなら一気に映像化してみようという意図があったのかもしれない。でも、「小津作品に比べて風格がない。」、「これでは目の開いた座頭市ではないか。どうせなら座頭市2をやれ。」などとナレーション(伊武雅刀)に突っ込ませるあたりはヤクザやバイオレンスを絡めずにもっといろんなジャンルの映画を撮ってみたいけど、どうもいまいち自信がなさげなたけしの心情を代弁させているようで、すごく自虐的に見える。(実際はヤクザやバイオレンスがメインでない映画も作っているのだが。)そんな中で「ALWAYS 三丁目の夕日」(劇中でははっきりとは言わないが。)にヒントを得た「コールタールの力道山」はなかなか面白く、これだったらちゃんとした一本の映画として見てみたい気がする。藤田弓子は「泥の河」や「さびしんぼう」の母親役の印象が強い人なのだが、やはりこの母親役も良かった。後半のベタなギャグの連続もそれなりに面白いが、この部分の劇中劇である「約束の日」がSFパニック映画として始まったのに脱線してそれとは無関係のようなコントまがいの映画になってしまうのはどうだろうか。それにやたらとテンションの高い井手らっきょはちょっとくどい。たけし自身は「TAKESHIS」とこの映画はもっとも気持ちが沈んだ最低の状態で作った映画と語っているのだが、「TAKESHIS」のほうが見ているこちらにもたけしの葛藤が伝わってきたのに対し、本作はあまりそういうのは無い。しかし、全体としては「TAKESHIS」よりも単純で見やすく、個人的にはそこまで退屈な感じはなかった。でも、けっして面白い映画でもないので他人には薦めないだろうし、自分ももう一回見ろと言われたらたぶん無理だろうなあ。一応6点。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2020-01-25 00:03:02) |
37.《ネタバレ》 北野武ならぎりぎり許されるか、というラインの駄映画。 私はあくまで個人的に「愛すべき駄映画」として許しているが、許せない人間を非難することはできない。 パロディー映画を渡り歩く構成自体はオーソドックスの範疇であり、面白くも成り得るが、そのパロディ自体の質がバラエティ番組で見るコントレベルなのは頂けない。 北野武ファンならどうせいつか観る羽目になる作品だが、そうでない人間は観るべきではない。 【浅田荷葉】さん [DVD(邦画)] 2点(2019-03-22 13:19:29) |
36.《ネタバレ》 北野武版『81/2』という感じなんでしょうけど、自分版『81/2』を撮った映画作家たちは芸術性の行き詰まりをテーマにとしているのに、「どうしたらウケる映画すなわちヒット作が撮れるか?」というどの映画監督も悩んでいるけど口に出せないことを赤裸々に語っちゃうところが武らしいです。小津風、文芸作品、昭和回顧、ホラーもの、忍者映画、と構想練るものの次々に失敗する展開はなかなかの抱腹ものです。武登場シーンのほぼ半分はたけし人形に代役させるのも傑作で、もうこの人は映画に出て演技するのが嫌になっちゃったんじゃないかと勘繰りたくもなります。このまま続けば楽しいのに、SF編になってからは訳の分からない展開で、けっきょく『みんな~やってるか!』とおんなじ様なパターンとなってしまいました。私はたけし軍団の中では井出らっきょが特に嫌いなので、途中から見ていて苦痛でなりませんでした。最近は地上波でもやらない様なセンスが悪いギャグを延々と見せられた挙句の小惑星の地球激突、これがSF編だったことをすっかり忘れていました(笑)。 まあこんな悪ふざけをお金を払った観客に見せつけた末に、「やっぱバイオレンス映画しか受けないんだ」と気が付いて『アウトレイジ』を撮るわけですが、もっと早く気づけよ! 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2017-03-09 23:31:42) |
35.《ネタバレ》 これは、最近、流行りの作品に対する批判を描いている。北野武の持つ人間性がよく描かれている。受け狙いなど何処にも感じられない。だから当然、コケる。ヒットもしないし、好き嫌いも分かれるし、評価も割れる。つまらない。駄作だ!という意見のが圧到的である。しかし、この作品はだからこそそこが武の狙いであることを感じて見る作品だ!作品の中でどうすれば大衆に受ける作品を撮れるか?という事を模索しながら、俺は俺のやり方で映画を撮る。だからコケようが馬鹿にされようが金儲け主義には走らない。そういう作品を北野武としてもコメディアン、ビートたけしとしても色んな場面で見せてくれている。あの、ラーメン屋でのバトルなんて如何にも武らしく、ラーメンにゴキブリとか、空手の道場でのやり取りの馬鹿馬鹿しさも武ならではです。北野武自身が本当にやりたい、自由で何処までも馬鹿な、正に監督万歳!北野武万歳な作品です。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-09-16 19:12:46) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 肩の力抜いて、カラムーチョ食べながら観たら面白かったですよ。 おそらく映画としては平均点になっている皆さんの低い点数が正解なんでしょうけど・・・ 私は変人なんで、こんなバカバカしい映画は嫌いじゃないです(敢えて確信犯的に、こんな下らない映画を作るのは照れ屋さんなんでしょうね、北野監督・・・お茶目です)。 北野監督だけに限らず、様々な映画を世に送り出してくれる世界中の監督達へ“監督・ばんざい”“映画・ばんざい”って気持ちになった私です。 【ぐうたらパパ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2013-11-07 15:34:49) (良:2票) |
33.《ネタバレ》 オムニバスで楽しめるのは良いけど、イチイチ細かいオチを出したりして、それぞれに言い訳くさい。世に出る意義のない作品。 【afoijw】さん [DVD(邦画)] 1点(2013-10-08 01:42:22) |
32.北野武が偉くなりすぎて周りが何も言えなくなっているのでは?コントのつなぎ合わせにしか見えませんし、そのコントも練りに練ったと言う感じじゃなく思いつきレベルのような・・・ 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 2点(2013-01-04 16:12:12) |
31.《ネタバレ》 下品な悪ふざけ。面白みのかけらもない。一切笑えず、不快感だけが残るどうしようもない映画。それだけ。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 1点(2012-06-14 16:20:35) |
【N.Y.L.L】さん [DVD(邦画)] 3点(2012-02-10 16:15:43) |
29.最初のエピソードこそ何気に気楽に見れていたのですが、次第に、ナニ、コレ、何?なんだこりゃあ、ダメですやん って状態へと一気に加速してゆく。一体なんなんですか この醜さは。いろんなアイデア持ってンだよ俺は ってか。それは分かりましたが、仮にも世界でジャパニーズ監督:北野武って名前で通っているんですから まさか、こんな醜いものを世界発信するのは止めていただきたいですよね Glory to the Filmmaker! ですか? いちいち英題付けているところなんて厚かましく感じてしまった。もっとちゃんとしたものをフィルムに収めてもらいたい。もっとちゃんとしたものを世界発信していただきたい。こんな程度だったらDVD企画発売程度にしといて どっか知らんところでこじんまりとでもやっておいてもらいたい まさかこれがスクリーン上映されてたなんて 本当なんだろうけど なんか信じ難い。 【3737】さん [地上波(邦画)] 1点(2012-01-19 21:38:57) |
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28.前作『TAKESHIS’』が今までの監督人生の集大成とするなら、本作は人間、北野武の原点回帰。氏の本質、アイデンティティは、“芸人ビートたけし”なのだと思います。爆発オチなんかお笑いウルトラクイズと同じ。世界的な映画監督、大御所タレント、文化人、コメンテーター。どんな呼ばれ方をしようとも、結局オイラはおいら。ペンキ屋の小倅がたまたま芸人として売れただけ。大した才能なんか持ち合わせちゃいねえよ。そんな心の声が聴こえるよう。ただ、それなら『みんな~やってるか!2』でも良かった。あえて小津作品やALWAYSを揶揄するようなパロディにしたのは、映画関係者及びファンから非難されたいが為ではないかと。巨匠扱いは御免。もう一度、お笑い芸人タケちゃんの軽いスタンスで映画を撮りたい。その前フリとして、世間が持っている監督イメージの破壊を狙ったものと想像します。だからツマラなくて正解。コケて本望な気がする。『監督ばんざい』は、もうお手上げということ。そう考えると、たけし“らしい”と思います。爆発炎上でさら地となった大地に、今度はどんな花を咲かせてくれるのか。今から楽しみです。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-10-06 22:49:54) (良:2票) |
27.あくまで映画ファン、さらに言うなら北野映画ファンにしかおそらく楽しめないであろう本作。 最近のいわゆる売れ、評価されている映画の傾向と、監督・北野武につきまとうイメージにウンザリし、北野監督はこの映画で一度自分の映画をサラ地にしようとした。 「みんな~やってるか!」でも同じような試みがされているかと思うが、それに比べて本作は何だかぶっ壊しが中途半端。 ナレーションも入り、「監督壊し」がより分かり易くは描かれているのだけれど、単純にギャグやぶっ飛び方にキレが感じられない。 前半は映画好きが観たら笑える箇所がいくつもあるけれど、後半どうせならもっとぶっ壊れてほしかった。 ラストシーンで映像的にはちゃんとサラ地にしているが、観ている側はなんだかモヤモヤが残る。 「みんな~」の時は、完全に悪い意味で客を裏切る事に成功した監督だからこそ、もっとアウトローな作品にどうせなら仕上げてほしかった。 まぁ監督自身がこの映画で自分にある種のケリをつけて完全に再スタート出来る状態になっているのであれば、ファンとして今後の作品に期待したいです。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 2点(2010-01-27 01:37:53) (良:1票) |
26.下品。もう監督業を“バンザイ”しちゃって下さい。 【はりねずみ】さん [DVD(邦画)] 2点(2009-11-07 23:15:07) |
25.物語の途中で、話が脱線する事は、北野作品ではよくある事だが、これは最たるもの。北野監督じゃなかったら、役者・スタッフは、ついていけなかったと思う。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-05-29 10:44:03) |
24.私には笑いのツボがあうのか、この作品が一番楽しめました。北野ブランドって大きいんですね。作品的には楽屋落ち的なものばかりで、外国人はどうとらえたんでしょうか? 【たかちゃん】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2009-04-24 16:22:01) |
23.《ネタバレ》 前半が特に評価されているが、後半のベタの連続もなかなか笑えるところが多かったです。井出博士なんかは自分の中では結構ツボですし、そのほかにも江守徹の暴走っぷりやマトリックスを彷彿とさせるパロディ、忘れた頃の隕石落下爆発オチ、特に沖縄のアメリカ返還は不謹慎ながら吹き出してしまいました。が、映画館で見るものではない。家で横になりながら一人ひっそりクスクスしながら見るほうがぴったりです。 【秀吉】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-11-28 01:29:54) |
22.たけしがタケシ人形を担ぎながら、どんな映画を作ろうかなぁ、と街を彷徨うビジュアルが強烈。これだけで武映画ファンの私は満足。それと、この映画は特報のキャッチコピーが良かったと思う。「次は何を撮るんですか?監督?」 結局のところ、この映画自体には意味がなくて、「次回にご期待ください!」と言いたいだけだったのでは・・・。まさに「代表作は次回作です」 なんというタケシ! 【ゆうろう】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-10-23 02:27:57) |
21.前半の作品の数々はなかなか面白かった。後半は若干だれてはいたけれど、あの井手さんの笑い声は癖になります笑 【njld】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-09-27 16:13:53) |
20.売れる映画を模索中はナレも入ってそこそこオモシロかったけど。映画ファンなら誰でも一度は作ってみたい映画想像してみるでしょ。それをパッパッと映像化していくからね。 しかし後半、岸田母娘のくだりになると豪華ゲストによるTVのコントの連続じゃないですか。周囲のズッコケシーンも古くない? たけしってすごくダイコンなのに何で主役張りたがるんだろ・・解せない。 そろそろ主役を降りて監督業だけに専念すれば? TVのコントの構成作家も向いている・・ひとりごと。 【木村家の娘】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2008-09-26 13:23:08) |
19.最後まで観るのが苦痛だった。何がやりたかったんだろう? 適当、という言葉が自分の印象です。お金払って観てたら怒りのコメントになったと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2008-09-23 10:52:45) |