184.《ネタバレ》 ネタバレ厳禁ですが・・
見どころは、二重人格を演じて、全ての人間を騙し、裁判を乗り切る犯人でした。
主役の弁護士は、手のひらで踊っていただけというオチ。ハッピーエンドではない。
犯人は最初、二重人格を伏せていて、弁護士が調査の末にそれを見つける流れにより、
真実にたどり着いたと確信させてしまうというところがいい。
気の弱い真面目で正直なアーロンの人格が表で、暴力的で策略家のロイという裏の人格。
「アーロンは父親からの虐待により精神を病み、ロイという2つ目の人格ができてしまった」
という、同情を禁じ得ないストーリーに弁護士も検事も、取りつかれてしまう。
しかし、それらは全て犯人の捏造で、捕まったロイが架空の人格のアーロンを演じていただけ。
アーロンなんて存在しなかったという真実。 真実の行方は、犯人野放しという結果。
見事に騙されましたと、拍手喝采しそうでしたが、気になる点が・・
「殺しちゃった、助けて・・ロイ」とアーロンが言ったという供述がある。アーロンは、ロイの存在を
知らないハズなのに・・ ロイが殺したのなら確かにアーロンの罪は問えないけど、脚本のミス?
リンダの殺害が公になってない事や、ピネロが殺された件が、うやむやのままなのもスッキリしない。
検事との恋物語や、事務所員とのエピソードを減らして、そっちも扱って欲しかった。
いくつかの難点がありましたが、デビュー作で怪演するエドワードノートンに感服の1作として
大変記憶に残りました。 良いと思います。
※若干修正します
よく考えたら、この弁護士が興味本位と目立ちたがりで国選弁護に立候補しなかったら
この犯人の計画は、成功しなかった確率の方が高い。
犯人は、演技力もあるし頭がいいので、そんなリスク犯すより、犯人として捕まらない
計画を立てた筈・・ てな疑問が残ってしまいました。 1点減らしますかね・・