1.「俺たちに明日はない」と「狼たちの午後」に影響された13歳の少年とその恋人が偶然手にした銃でなんとなく銀行強盗。FBIのバート・レイノルズと電話口で対決というシンプルな内容。アル・パチーノばりのオーバーアクトでキレまくる少年に恐れおののく大人たち。銀行を襲う明確な理由もなく「なんとなくやった」という思考と突如として「キレる」狂気は理解不能な恐怖があります。当然こんな主人公に感情移入の余地など用意しておらず、最後までとことん突き放した視点の映画ですが少年犯罪の理由なき犯行が問題化するご時世、ある意味当然の描き方ではあると思います。淡々と事件を見守るようなスタンスでありながらカメラワークの良さもあり様々な立場から事件を体験するような臨場感はありました。