未来を生きる君たちへのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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未来を生きる君たちへ

[ミライヲイキルキミタチヘ]
In a Better World
(Hævnen)
2010年スウェーデンデンマーク上映時間:119分
平均点:6.20 / 10(Review 10人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-08-13)
ドラマ
新規登録(2011-08-22)【鳥居甲斐守】さん
タイトル情報更新(2019-08-16)【Olias】さん
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監督スサンネ・ビア
キャストミカエル・パーシュブラント(男優)アントン
トリーヌ・ディルホム(女優)マリアン
ウルリク・トムセン(男優)クラウス
キム・ボドゥニア(男優)ラース
原作スサンネ・ビア(原案)
アナス・トーマス・イェンセン(原案)
脚本アナス・トーマス・イェンセン
音楽ヨハン・セーデルクヴィスト
その他東宝(提供)
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10.両家とも子供を思う気持ちは伝わった。
すたーちゃいるどさん [DVD(字幕)] 4点(2014-10-05 16:22:03)
9.《ネタバレ》 主人公が悪の親玉をキャンプから追い出すシーンでは、てっきり、後で配下たちが報復にやってきて(その前に、わざわざナンバー2っぽい人物が紹介されている)、そこでこの作品のテーマである「暴力の連鎖にどのように対峙するか」という問いに対する回答が示されると思っていたのですが・・・。その辺はまったくなしでスーッと流れていっているため、設定や展開自体が制作者側の都合よく設けられているように感じる。子供たちの側で爆弾が登場するというのも、設定として唐突なような。要するに、視点として本当に現実に立ち向かおうとしているのか?というスタンスのところで引っかかってしまうのです。
Oliasさん [DVD(字幕)] 5点(2013-05-22 02:44:51)
8.《ネタバレ》 ネズミと言われた少年の父は、仕事は立派だけど、父として教育者としてどうか僕は甚だ疑問です。自分をひっぱたいた男の職場に乗り込んで、またひっぱたかれ続けて見せて、あれが子供達にどういう教育をもたらすのか? ああいう「行儀のいい大人」の詭弁は、子供に「理不尽なものに耐えておとなしくしていなさい」という理不尽を押し付けているだけではないだろうか? だから子供達がああなるんでしょう。暴力がダメなら社会的に報復すればいい。それもできないうえにケンカもいけないなら、わざわざ乗り込むな。少なくとも子供に見せるな。漫画『Monster』を思い出させる展開もありましたが、これも深く突っ込まず終わり。僕は一日3人の命を救うより、一日4人を飲み込む大蛇を退治する方が村の平和に直結するという思いは変わりません。それが間違っているのなら、それが解るだけの話にして欲しい。社会秩序を壊す存在を放置する社会はダメでしょう。ルールが存在する意味がない。冒頭の学校の対応、最悪です。この映画は腰抜け大人の作り話だと思いました。 生死の不安が全くないわけではない大怪我の中にある息子のことを、友達を戒めるための嘘とはいえ死んだと言う母親の神経も理解できません。不吉過ぎて僕なら口にできない。容態が悪化してもしものことがあったら、自分の言葉のせいだと思ってしまいそうです。 観客にお説教するために、ものすごくいいタイミングで唐突に親子のジョガーとか、寄ってたかって手を降って歓迎するアフリカの子供達のスローモーションとか嫌悪を感じる。最後まで見せるうまさは感じていたので5点にしていたが、僕はどうにもこの映画の主張が許せなく2点に下げます。アフリカには警察は存在しないのでしょうか? この映画はどこかおかしい。理不尽なことへの対処をナイフや爆弾やリンチの殺戮に通じるものに結びつけるばかりの単純さも幼稚です。「仕返しは良くない」とか「暴力に暴力で返しても虚しい」とか言うよりも「理不尽なことをしてはいけません。理不尽なことを傍観したり許してはいけません」と言え! それが健全なことでしょうに。「こういう連中には、こういう解決手段がありますよ」と教えられない大人が偉そうに「未来を生きる君たちへ」とか言わない欲しい。理不尽を放置したり無条件に許しては健全な人間も社会もできないでしょう。Betterな世界は法や警察が健全に機能している世界だと思います。
だみおさん [DVD(吹替)] 2点(2013-05-14 12:49:59)(笑:1票)
7.《ネタバレ》 「ボウリョクはイケマンセンね!」と言われて、はいそうですかとは言えません。ガンジーのような非暴力主義であれ、マルコムXのような暴力主義であれ、いずれにせよ2人とも暗殺されています。つまり暴力が原因で、復讐の連鎖が起こるわけではない。例えば、みんなの大好きな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」について聞いてください。あのいじめっ子のビフに対して、主人公が「復讐は無意味である」と言い出したらどうなりますか?チキン(弱虫)と言われたら、すぐ暴力をふるう主人公は間違っていますか?そもそも暴力を、暴力で返すような真似が、もし愚かだというならば、世の中の映画の大半は存在しないことになる。シュワちゃんやスタローンだって暴力に対しては暴力で問題を解決してきた。ムスカだって、未来を生きるシータとパズーたちの、バロス一発で、木端微塵になりました。2人の子供が暴力によって問題を解決したのです。そうしないと反対に大勢の人が殺されていたからです。いじめられている子を、暴力によって救ったクリスチャン。彼も悪くない。しかし確かにクリスチャンは憎しみの王様でした。その憎しみが大爆発し、友だちを傷つけた。テーマは、復讐の連鎖ではなく、赦しです。つまり、ダークサイドに堕ちた子供に対する赦しなのです。未来を生きる子供たち、それでも君たちは生きなくてはいけない、という子供に対する大人のメッセージが込められています。しかしもし、ケガをした子供が死んでいたら?そうしたらあのヒステリックな母親は、クリスチャンを赦しただろうか?首を絞めて殺していたのではないか?あの両親が、クリスチャンに報復しないのは、単にわが子が助かったからだと思う。従って、依然として「赦し」が成立するのか不透明だ。この映画には納得のいくような哲学が感じられない。しかしテーマがあまりにも難しい。むしろよくぞチャレンジした。私が言いたいことは、考えることができる映画は、やはり良い映画だということです。

花守湖さん [DVD(字幕)] 8点(2012-11-25 20:03:23)(良:1票)
6.《ネタバレ》 分かり易く、よく出来たドラマでした。解釈の仕方に依りますが、際どいことを言ってると思います。二つの出来事が教訓を伴って強く心に残りました。
ひとつはアフリカの難民キャンプでの出来事。暴君を見殺しにして自己嫌悪に陥るエリアスの父。医者は「裁く」のでは無く「救う」職業であるという信念を自身の「行動原理」にしていたが、暴君へのリンチを間接的に容認してしまう。馬鹿を殴り返さなかった件は「行動原理」を貫く意思の強さの確認でもあったが、それが崩れます。
もうひとつはクライマックスである車の爆破にまつわるクリスチャンの心の動き。不条理な出来事に対する彼の反発心は、純粋な感受性が成さしめた部分が多いが、母を失ったやり場の無い憤りのはけ口でもあったようだ。それが行動をエスカレートさせた。
エリアスの父に関して。「行動原理」の限界を見せてもらいました。そもそも、機関銃を持って乗り込んで来る奴らに自身の考えを主張して引き金を引かれたら、その瞬間に全てが終わります。これは、殴り返さないだけは解決しない局面です。だから、覆せない不条理は存在するということです。意志の力の限界とも言えます。同時に「行動原理」の範囲に収まらない怒りもある。「憎しみ」は制御が出来ても、瞬発的な「怒り」は制御できない。だからって訳でもないけど、妊婦をゲーム感覚で殺していた暴君は然るべき道を辿ったと考えて良いと思いました。エリアスの父がどのように整理するかは彼の問題でしょう。
クリスチャンに関して。彼の反発力は尊ばれるべきだと思いました。エリアスを苛めていた奴は、クリスチャンの1回の反撃で大人しくなりました。悲しいかな、人は他者への攻撃に快楽を覚える側面がある。だから、学校がどんな施策を講じても「イジメ」は無くならないと思う。「イジメ」などの不条理には反発しないと舐められる。図に乗らせたらエスカレートする。これが現実です。だから、やり返すことは間違いではない。(「イジメ」だけに関して言うなら、いじめっ子は概して安全なところで快楽に溺れている根性ナシが多いので、やり返せば収束します、経験的に) ただし、反発にもやり方と程度がある。やり過ぎると、その矛先はもろ刃の剣となって自身に降りかかる。それが車爆破事件の教訓かなと思います。
以上、あくまで私の個人的な感想と解釈です。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-19 03:48:11)
5.アカデミー賞の外国映画賞だけど、大人が見るには少々甘い。文科省推薦の教育映画に近いと思ったら、邦題をみて納得。これは少年たちへのメッセージを込めた映画なのだ。そう思って見ると決して悪くない。
やられたらやり返すなどの憎しみからは何も生まれないことや、非暴力、命を大切にすることの大切さなど、クリスチャンとエリアスは学んだことだろう。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 7点(2011-11-13 17:14:34)
4.作り手の良心を疑いはせぬものの、いかにも映画賞が絶賛しそうな優等生的「旬のテーマ」を取り上げ、通俗的な脚本に落とし込んだソツの無さに素直な共感を阻まれるのも事実。

トラックを追って走るアフリカ難民キャンプの子供たちのスローモーションなどには、作り手のスタンスと彼女らが抱く紋切型のイメージが露骨に出ている。

明快すぎる極悪キャラクターの造型や、爆弾のカウントダウンとジョギング中の母娘の劇的なカットバックによる通俗的なサスペンス演出を配置しつつ、
カタルシスを程よく担保した無難な落としどころへ収める語り口。
その模範的な図式化にどこか作り手の打算を感じてしまうというのは穿ち過ぎか。

この手の主題に関しては、理詰めの感覚が問題提起の強度を弱めてしまう気がする。

それでも、変奏される風のモチーフと二人の少年の表情はとてもいい。
廃ビル屋上の危うい感覚も、少年の心象に通じて胸をざわつかせる。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 6点(2011-09-25 20:23:45)
3.《ネタバレ》 なるほどよい映画です。上映時間が短く感じられました。暴力に立ち向かう強さとは何かを考えさせられる重い映画です。笑える所は一箇所もありません。だいたいアフリカものは重いですね。学園イジメものも重い。両方を行き来するのですから重い訳です。でも最後はギリギリ踏みとどまってほっとしました。8点でもよいのですが、重い分1点減点。重いのが値打ち、ともいうべき映画なのに矛盾していますが、正直な感覚です。
昭和26年生まれのtakaさん [映画館(字幕)] 7点(2011-09-18 19:12:46)
2.《ネタバレ》 母性的な優しさで登場人物を見守るビア監督の眼差しは健在だが、この作品は彼女の作品にしては珍しい「社会派」映画だった。政治的なスタンスや道徳のあり方といった問題は比較的少なく、家族や愛をテーマにした物語に重点を置いてきたこれまでの作品と異なり、この作品は「復讐」(流行の言葉で言えば「暴力の連鎖」)という倫理的に難しいテーマに多方面からアプローチした意欲作だ。デンマークのとある町での出来事とアフリカの難民キャンプでの出来事をうまく対比させながら、コミュニティの力学(公)と個人の感情(私)の二つのレベルで「復讐」というテーマを取り扱っており、これだけでは難しく聞こえるかもしれないが、結論から言うとよく出来ている。
まず、この複雑なテーマとあらすじの絡め方が絶妙で、押し付けがましくないので、いつの間にか作品の中に引き込まれてしまう。きちんとストーリーを通じて、観客に訴えかけているから、途中で飽きることもない。高度に観念的な映画になると観客を選ぶが、この作品はそんなことは無く、一般人の視点に立つことを忘れない優しい映画である。シリアスなテーマだけに、かなり監督が気を使った様子が見て取れる。
また、登場人物の造形も確かで非常に丁寧である。純粋(=世間知らず)な子供という存在を効果的に活用し、抽象的なテーマをわかりやすく提示できている。この監督の登場人物の心情描写には以前から感心していたが、今回はそれを目的ではなく、手段として上手に使ったという印象を受けた。
打ちのめされるような感動は無いかもしれないが、手際の良い職人芸を見るような映画で、こういう映画がもっと広く映画ファンの目に触れるようになることを願って止まない。
枕流さん [映画館(字幕)] 8点(2011-09-16 21:46:43)
1.ビア監督作品は必ずテーマを持って作られています。この映画もその一つであり、物語の舞台をデンマークとアフリカのとある国に分け、時や場所が違っていても、普遍のテーマがあることを語っています。物語が進むにつれ、無情感ややるせない気持ち、やり場のない怒りが湧いてきますが、結末には一筋の明るい希望を見せてくれます。ビア監督作の中で1番とは言いませんが、とても見応えのある映画でした。
shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2011-09-04 17:08:47)
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【点数情報】

Review人数 10人
平均点数 6.20点
000.00%
100.00%
2110.00%
300.00%
4110.00%
5110.00%
6110.00%
7330.00%
8330.00%
900.00%
1000.00%

【アカデミー賞 情報】

2010年 83回
外国語映画賞 受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2010年 68回
外国語映画賞 受賞 

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