1.和製ウエスタンとも呼ぶべき作品のひとつですね。そう呼んでしまうと、いかにもキワモノっぽい感じですが、いや、そんな変テコな作品ではなく、ちゃんと日本が舞台の、日本のオハナシ。ただちょっと、西部劇かぶれしたような主人公が西部劇のような雄大な光景の中で西部劇のように銃撃戦を行うというだけなんです。まあ、銃が当たり前のように出てくるのはやっぱり変かも知れませんが、でも日活アクション必需品ですからね。西部劇っぽいところがあっても、物語は例によって例のごとく、地上げ屋みたいな連中が出てきて云々かんぬんという、アリガチなパターンで、うん、これは確かに日本のオハナシだね。主人公を演じるのは宍戸錠。まさにアクションスター、この身のこなしはやっぱり大したもの。小林旭みたいなキビキビしたイメージとは違って、普段はノラリクラリしながら、見せるところは見せてくれる。ただしノラリクラリの部分の印象の方は強いので、まーはっきりいって、変、ではありますが。さて、悪徳連中に狙われた鉱山の権利の行方は、そして、主人公の過去に隠された秘密とは。って言ってもこれはまあミエミエでして、それがイイんですけれどもね。