1.本作はちょっと意表をついて、若き日の助さん格さんが黄門様と知り合って弟子入り(?)するオハナシ。ラストを見てると、ここからまたシリーズが始まっていきそうな感じもあるのですが、後が続かなかったようで、結果的には、月形黄門様シリーズの番外編みたいな位置づけ、でしょうかね。
助さん、格さんはそれぞれ松方弘樹、北大路欣也が演じていて、若さ爆発、元気溌剌、息の合ったコンビぶり。見方によってはちょっと、昨今流行りのBLモノか?とも思えてくるのですが、もちろん、そんなススんだ映画ではありません。
藩の登用試験におけるカンニング騒動など、単細胞のふたりがタイトル通り大暴れする映画ですが、それを支えるべく、あちこちのシーンでエキストラを大量に動員したりして、東映時代劇らしいスペクタクル感も感じさせます。
さらにはミュージカル仕立てのシーンまであったりして、娯楽要素には事欠きません。
それにしても、月形龍之介演じる黄門様、普段は優しく、時に厳しく、まさにバツグンの包容力で、これぞまさに理想の上司像ナンバーワン。かどうかは知りませんが、若き助さん格さんとのやりとりには、なかなか味わい深いものがあります。