1.《ネタバレ》 小学生時の不思議な女子との出会いと不思議な体験、そして淡い恋。
ずっと最後までサトシ目線で見れる。それはたぶん、本作で初めてお目にかかる監督さんでしたが、きっと撮り方が上手いからなのだと思います。そんな感じで素直に童心に帰らせてもらえたなかなかの青春ミステリーでしたが、その中で特に私にとって童心に戻れた部分とは、例えば、ヒロシとコズエが大木の元で枯葉を素手で掻き集めて空に向けてパラパラッとやるシーンです。では、それはなぜかと申したら、それは怖さを恐れていない若さです。うちら年寄りになるとどうしても、あんな枯葉の中に素手で手を突っ込んで、そこにもしもムカデなど居て噛まれたらどうするだ? そりゃ痛いぞ 病院行かないかん 場合によっては仕事休まないけんし、ひょっとしたらば、休んでる間にポジション奪われるかもしれへんぞ等とどうしても先々考えてしまうので、まさかあの枯葉の中に素手で手を突っ込むなんて自分の中ではとても有り得ない事であり実際に出来ないんです そんなこと。だけども彼らは違う、やはり恐れを知らぬ若さです。
そんなただの一箇所であり、些細なワンシーンなんですが、私はそこに童心に帰る思いを感じた。その後の纏め方どうのこうは既にどうでも良い事となっていました。
間違いない、これは立派な青春映画です。草彅君ほどのビッグネームがこんなところでこんな役でご出演なされているのも良い兆候。