1.《ネタバレ》 アメリカ映画って普通はカラッとしてるのに、芸人ものになると湿度が上がる。とりわけコメディアン出の俳優は、コンプレックスでもあるのか、人生を語りたがる。僕っていつもヘラヘラしてるわけじゃないんだよ、って言っときたいんだな。それにこういうステージ芸人てのは客とのやりとりが勝負なんだろうから、映画ではナマの面白さがもひとつ分からない。兄弟愛が絡んでくるのも定型。厳しい世界を語りつつ、けっきょく自己憐憫的なんだ。昔は売れてた芸人で、エド・サリヴァンショーに出たのがビートルズの次だった、ってのがおかしかった。印象に残ってるジョークは「患者に医者が言う。いいニュースと悪いニュースがある。いい方は、君はまだ24時間もつそうだ、悪い方は、それを昨日君に言うのを忘れてた」。