2.時は20世紀初頭。緑豊かな自然に囲まれた郊外の屋敷で夏の週末を過ごす3組のカップル。登場人物はこの6人のみ。
アレンは様々な作品で男と女とは?セックスとは?を時には理屈っぽく時には陽気に論じてきましたが、
本作は明るくご陽気に、の方のアレンのセックス小噺。そしてアレンとミア・ファローが初めてコンビを組んだ作品でもあります。
ヨーロッパに進出した近年の作品は別にして、アレンと言えばニューヨーク。その立ち並ぶビルの谷間の人間模様。
そんないつもの彼の作品の舞台とは異なり夏の日差しが降り注ぐ自然に囲まれた中での人間模様。
音楽もいつもの軽快なジャズなどではなくクラシック音楽が多用されていて、
何となくよそ行きの作風に違和感はあるのですが、登場するのは医師に大学教授に、
彼の作品には欠かせない人間臭さを感じさせるインテリ達。
本作はアレンが敬愛するベルイマンの作品がベースになっているとのことですが、
ベルイマンの作品をどうアレンジして本作のようになったのだろう?オリジナルと見比べをしてみたい作品です。