1. クロニクル
《ネタバレ》 短い時間で主人公の置かれた状況を伝え、力を手にしてから高揚し爆発する姿を凄いスピードで見せる。己の力をコントロールできなくなる、暴走する主人公を助けるのは友だち、と「AKIRA」の影響がちらちらと見える。なかなか実写版が出来ないもんだから、若い力がこんな面白い映画を作ってくれた。監督の次回作が楽しみ。 [DVD(字幕)] 8点(2014-05-10 22:15:30) |
2. クレイジー・ハート
《ネタバレ》 年を重ねるごとにいろいろ良くなるかと思ったら、だんだん糸が絡まってどうしようもなくてどうしちゃったのよオレ…、という、哀愁漂うおじさんカントリー歌手が再生していく話。「レスラー」に似ている設定だけれど、それほど悲壮感はなく爽やかな物語で、アメリカの風景と優しいカントリーのメロディが全体を包んでいる。手放せない酒、今までの人生でないがしろにしてきたものへの想いという人生の苦さと、手をさしのべてくれる友人や後輩の存在、愛する人を持つ幸せなどの人生の魅力が、美しい風景と一緒に胸の内に浸みてくる。黒い涙を流すシングルマザージーンも可愛く、ラストは多少胸が痛んだけれど、それもまた人生。ジェフ・ブリッジスのちっちゃな瞳とカントリーの音色がいつまでも心に残る良品。 [DVD(字幕)] 8点(2011-02-13 12:03:01)(良:2票) |
3. グッドナイト&グッドラック
派手な映画への出演が多いからか、ジョージ・クルーニー、必要以上に渋い映画を作って知的アピールに出ている。時折ちょっとだけ流れるジャズ以外は音楽も無く、報道に自らを掛ける男達が喋ること喋ること。実際の事件を下敷きに、ジャーナリズムかプロパガンダかのせめぎ合いは見応えがあった。けれど、挿入された事件当時の映像が一番盛り上がって目を惹くというのは、映画としてどうなんだろう。話の流れも王道で、次に何があるか解ってしまう。渋くて大人だけど実はプロトタイプ。クルーニーそのものか。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-27 22:20:01) |
4. グリーン・カード
ストーリーは、反発しあう二人がいつしか・・・というよくあるものですが、ラストが出色。とても好きです。この映画はなんつってもドパルデュー!!この人の映画あんまり見たこと無かったが、キュート&セクシー大賞(?)をあげたくなった。 [映画館(字幕)] 8点(2005-06-21 18:14:47) |
5. グッバイガール
《ネタバレ》 大人の恋プラスおシャマな子どもの存在っていうシチュエーション、結構あるように感じますけれど、この映画が先駆けなのかもしれないですね。粋なセリフの粒でいっぱいなんですけれど、二人の恋愛がスタートするバスルームのあたりまではちょっと退屈でした。しかもここまでが長かった。このシーン以降は俄然面白くなるんだけど。娘が、子どもがと言いながら「幸福はもう懲りたわ」と本心を言う失敗続きのポーラの心理、解るなぁと唸りました。だけど、ポーラのスタイル抜群!スラッとした手足にシンプルなショートコートとジーンズが非常に似合う。ブリジットジョーンズも私も見習わなくては。 7点(2005-02-13 18:47:32) |
6. 蜘蛛女のキス
《ネタバレ》 うわー、暗く、悲しく、後味悪く、だけどとても素敵な映画でした。ゲイと政治犯が監房の中で過ごすうちに、少しづつ心の糸を結び合う過程が描かれています。ゲイのモリーナ役、ウィリアム・ハートが特に秀逸で、落ち窪んだ目の囚人が、最後は愛のために走るレジスタンスに成り代わっていて、私にはとても美しく見えました。二人で房で語り合うシーンが多いのですが、モリーナの優しさやにじみ出てくるような悲しさが、刑務所という暗くて厳しい、硬い背景を和ませていました。二人の魂はどこに行ったのでしょうね。最後、空想の世界に旅立つバレンティノが愛しい女性と手をつなぎながらも「モリーナは?」と振り返るところがひどく印象に残っています。 9点(2004-07-01 18:27:12) |
7. クレオパトラ(1963)
《ネタバレ》 豪華。ローマでのシーザリオンお披露目行進なんてすごかったですよね。それでまたツーンとプライドの高い、「女王でしてよ」と顔に書いてありそうなE・テイラー。この役のオファーがあったとき、自分にぴったりと思ったに違いないですよ、彼女。このような歴史や文芸映画って、一回観ただけでもいろいろと勉強になるので重宝しています。その上これは豪華なシーンもあり、映画が娯楽だった時代、みんなこぞって観に行ったというのも納得いく作品です。 6点(2004-04-15 23:25:08) |
8. グッドフェローズ
《ネタバレ》 先日見ていたテレビで「マフィアの実録にかなり近い」とこの映画が話題に上っていたので、興味を持ち見てみた。ティーンエイジからマフィアの世界に踏み込んだ男の半生。全編ナレーションと軽快な音楽が付く。マフィア同士の抗争と銃撃戦などは無く、強奪とコカインで金を稼ぐギャングの姿を追っていた。ただ死体は出てくる。ジョー・ペシなんて熱い血に任せて、何の前触れもなくゴンゴン殺してしまっていたなあ…そう、何の前触れもなく。ラストの方でもあった台詞だが、一見親切そうな顔をして 近づき、一瞬で銃が火花を吹くのだ。主人公も最後の方はおびえて、銃を握ったまま寝ていたし、最終的には仲間を売った。ファミリーと言えどもまるで侮れない、命がけの世界。ただ、音楽が軽快だったからか重たさはなく、長い時間も飽きずに楽しめた。 個人的に印象に残ったのは主人公の奥さん。普通の女の子だったのに、危ない雰囲気を持つ男に惚れる。拳銃にもヤバそうな仕事にもビクビクしないのに、夫の浮気にはカッとなりメチャクチャ恐ろしい行動をとっていた。女だなあ。 7点(2004-03-13 23:24:19) |
9. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
心の底で理解者を求める青年の成長物語。爽やかで良い映画だったと思います。アカデミー賞で話題になったとき、役者さんが地味なので全く期待していなかったのでそれも良かったのかもしれません。特に脚本に注目が集まっていましたが、字幕を読んでいるだけでも気の利いた台詞があるのがよく分かりました。英語が分かれば、もっと面白かったでしょう。最も期待していなかったミニー・ドライバー、実際見てみたら結構チャーミングではありませんか!デート中にマットとミニーが会話する様子はどれも可愛らしかった。彼女実生活ではモテるらしいです。なんだか分かるような気がする。 8点(2004-03-06 18:18:27) |
10. 蜘蛛女(1993)
《ネタバレ》 レナ・オリンかっちょよい!!華々しい毒蜘蛛女。最初から最後までワルの魅力たっぷり見ごたえバッチリでした。死に方も、銃でドカンとやられるくらいでないと。ただ、殺した男がステレオタイプのフニャフニャ男だったのが残念。オールドマン演ずる男は、敵マフィアに情報漏らす程度の、最後まで姑息な小物で通してもよかったなあ。 7点(2004-02-20 19:07:30) |
11. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版
《ネタバレ》 主人公は人間の格好をしたサカナ。心はもう全く海に捧げている。陸のサカナはポツンとした存在で、海が恋しくて、狂おしいほど恋しくて、友が海で逝ってしまったのがまたやるせなくて、最後はとうとう海に消えていく。これを見た後の切なさはたまらなかった。魚や海になりきれない人間の「生」、そして彼がただ一人心のそばに置いた女性が、普通に泣いたり笑ったりするありふれた人間だったのも切ない。だけど「行って、私の愛を見てきなさい」と主人公を送り出す彼女はすごい。あの一瞬で聖母になった。あの方法で彼を解放した深い想いと迫力に、同じ女として脱帽した。書いていてまた切なくなってきた。 8点(2004-02-10 20:43:18)(良:1票) |
12. クイルズ
R指定&主人公がサドということでちょっと見るのをためらったが、見逃さなくて良かった。サドが全身全霊で行う自己表現のすさまじさ。無残な死の寸前まで意思を貫くあの強さ。そして、全編通して高飛車でペテンな感じのサドが、可愛がっていた少女の死を知った後むせび泣くシーンでグサッときた。マイケル・ケインやホアキンもはまっていて見ごたえありましたが、やっぱりジェフリー・ラッシュ。すごい!! 8点(2004-01-10 20:42:00) |
13. クッキー・フォーチュン
ちょっとブラックな味付けですが、なんとまあ楽しい映画でしょう。役者もみんな芸達者ぞろいなうえに、先の見えない展開にすっかりはまってしまった。コケティッシュ(?)なジュリアンムーアは珍しいので必見。それと、リヴ・タイラーが「可愛いだけ」を脱出して、瑞々しくのびのびと演技をしています。留置所でご飯食べるシーンは、誰か真似しそうだな。 8点(2004-01-07 00:36:36) |