1. グラディエーター
満点。満点。満点。 誰が何と言おうと、満点。 僕の中では満点以外ありえない映画。 「ラッセル・クロウ」 映画ど素人の僕が、名前を覚えた数少ない映画俳優の一人。 この数年後に、「ビューティフル・マインド」を見て、ラッセル・クロウを神だと思いました。 当時友人・知人に薦めまくって、うざがられた思い出深い映画。 ですが、観終わったあと、みんなから「○○が薦める映画にしては、マジ面白かった。」と言われました。若干ひっかかる言い方でははありましたが、かなり嬉しかった。 どちらかというと、男友達のほうが評判が良かったです。 女友達からは「男の子映画だね。」と、なぜか上から目線で言われました。 [DVD(字幕)] 10点(2012-05-16 16:03:27)(笑:1票) |
2. クイズ・ショウ
《ネタバレ》 後味が悪い。ですがそれ以上に、空恐ろしさを感じ、震えました。 最初から薄々気付くような現代のやらせ番組とは違い、このクイズ番組はスポーツに近いと思います。選手が真剣に戦い、競技をし、そこに生まれるドラマや偉業に人々は感動し、熱狂します。しかしそれが八百長だとわかれば大変な事態を招きます。だからこそ国中を巻き込む大事件に発展したのでしょう。 また、この映画の恐ろしいところは、良識のある一個人が、いつの間にか金とメディアの力に踊らされ、本人が気付かないうちに大きなリスクを背負わされていることです。本当に取り返しがつかない、人生がひっくり返るほどのリスクです。それに本人が気付いたときには手遅れになっていることが怖いのです。 はじめに、「今出した問題と同じ問題を出すよ。」と言われたとき、怯えたように「気がひけるよ。」と言ったヴァン・ドーレンの表情が忘れられません。 本当に本番の最後の問題で、同じ問題が出ます。ヴァンドーレンは悩みます。悩んだ挙句、正解を答えてしまいます。ここが彼の人生の分岐点だったと思います。「はめられた。」「自分は最初からこの問題は答えることができたから悪いことはしていない。」 最も罪の意識の軽いところから始める。ところがここから徐々に歯止めが利かなくなってくる。まるで麻薬と同じです。 そして、この映画で最も恐ろしいところは、あれほどグッドウィンがテレビやスポンサーを裁くために動いていたのに、最終的に裁かれたのは祭り上げられた個人のみであることです。それはハービー・ステンペルであり、チャールズ・ヴァン・ドーレンであり、ダン・エンライトです。特にハービーとチャールズにいたっては、ほとんど犠牲者にも関わらず、社会から粛清されるという恐ろしい結果になります。 冒頭で、スポンサーの社長が「ステンペルは鼻につくから別のやつに変えろ」と軽く言っていたあのシーンがすべてを物語っています。最も公正・善良とは程遠く、個人の尊厳をひたすら軽く扱っているスポンサーが、全くノーリスクであり、本当に何の制裁も受けません。この権力の強さと、その社会の理不尽さ。そして大衆。強いメッセージが隠れている、そんな映画だと思います。 [DVD(吹替)] 10点(2011-10-04 03:55:56)(良:3票) |
3. クール・ランニング
なんだかんだ言って、みんな一生懸命頑張っているのがとても良い。最初は一人一人、自分の目的のためだけに頑張っていたのが、ストーリーが進むにつれて、いつの間にか全員がチームの一員として頑張っている。その心境の変化や心の成長をさりげなく描き出しているところにこの映画の良さを感じました。一生懸命になれない、でも何かに一生懸命になりたいと思っている人は、見ると元気をもらえると思います。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-07 14:28:48)(良:1票) |
4. グレイテスト・ゲーム
《ネタバレ》 4年くらい前に鑑賞し、最近再び鑑賞しました。ディズニー映画にはまるきっかけになった、素晴らしい映画です。映像の美しさと、魅力あふれる登場人物たちに惹き込まれます。 ゴルフにはもともと興味がなかったにも関わらず、信じられないくらい楽しめました。映画はジャンルによって好き嫌いがあるかもしれませんが、この映画はきっと多くの人に楽しんでもらえて、多くの人の心に温かいものを残してくれる名作だと思います。 登場人物は皆好きですが、一番印象に残っているのは母親とエディーです。母親がついに家の外に駆け出したシーンは鳥肌がたちました。エディーは最高にかっこいい。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-02 23:20:00)(良:1票) |
5. グリーン・カード
《ネタバレ》 最初の「偽装結婚」という設定で既に筋書きの予想はついてしまいます。ですので、「次に何が起こるのだろう」という楽しみ方ではなく、登場人物たちと一緒に、おそらくそうなるであろう筋書きの決まったストーリーを一喜一憂しながら楽しみました。 もちろんこの映画の良いところは、予想を裏切ることがないことです。嘘から始まった二人の関係が次第に本物になっていく。特に終盤のブロンティの変化は、かなり可愛らしく好感がもてます。個人的には、試験が終わってからブロンティはこれで終わりといったそぶりで別れていくのですが、それから何となくジョージのことを考えているのが表情から伝わってくる静かなシーンが好きです。そして、チャイムが鳴ったらジョージだと思って満面の笑顔で玄関に出て行くシーンが最高に良いです。(結局ジョージではなかったのですが) そんなにラブストーリーを面白いと思うことは少ないのですが、これはかなり良かったです。コメディのバランスもとても良いので、最初から最後まで飽きることなく観られますね。 [DVD(字幕)] 9点(2012-05-10 00:02:52)(良:1票) |
6. グース
《ネタバレ》 主人公の女の子エイミーと、エイミーが拾ってきたグース達とのふれあいに心温められる前半。グース達と共に南へ渡っていくアドベンチャーテイストの後半。前半と後半のテイストが変わる場合、映画によっては面白さに偏りが出ることもあるのですが、この映画は前半後半それぞれの良さを十二分に楽しむことができました。クスっと笑ってしまうような微笑ましい小ネタがちりばめてあるのも楽しめました。そして映像の美しさは息をのむほどです。 素晴らしい映画だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2011-07-02 22:44:29) |
7. クロニクル
《ネタバレ》 POV方式にありがちな、画面の揺れなどはそこまでひどくない。むしろ、空を飛ぶシーンやラストのパニックシーンでは、POVだからこその臨場感を味わえます。わざわざテーマパークまで行かなくとも、ここまでの映像体験ができるなんて良い時代になったものです。 ストーリーは青春サクセスストーリー風ながら、終盤は一気にサスペンスへと模様替えしていきます。主人公のアンドリューが、まるで共感できない人間なので、見ていてイライラしたり、辛い気分になったりすることもしばしば。友人のマットとスティーヴが良いやつなので余計に辛い。 スティーヴがアンドリューを誘って、マジックを披露させるまでの流れがかなり好き。 虐げられ続けてきたアンドリュー。怒りをため込み続け、常に被害者意識に囚われている。そのアンドリューが、最も強いサイキックパワーを持ったことで、いつ爆発するかわからない緊張感がずっとあります。 そのストッパーになっていたのがスティーヴ。アンドリューが車を誤って転落させてしまい、そのせいでマットとアンドリューが気まずい感じになってしまった翌日、2人の前で空を飛んで明るい空気に変えてしまうスティーヴ。そのスティーヴが途中退場してしまったことで、アンドリューの暴走は歯止めが効かなくなっていきます。 こーゆー破滅への暴走を見ているのは、引きこまれますがやはり辛い。 個人的にはアンドリューの置かれた環境は、恵まれてはいないがよくある話で。その後スーパーパワーと親友二人を手に入れたのなら、むしろ普通の人より恵まれているわけで。もう少し前半に、これ以上ないってくらい理不尽な暴力や圧力を受けるアンドリューを描いてくれていたら、キャリーのような歪んだカタルシスを得ることもできたかもしれないです。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-09-25 00:25:09) |
8. グレイヴ・エンカウンターズ
《ネタバレ》 午前2時に一人で見ました。すんげー怖くてとても面白かったです。 特に前半はすごく良かった。こんなところに車椅子。髪がふわっ。窓がバタン。いなくなるマット。少しずつ助走をつけていく恐怖演出がどれも良い。『部屋の隅っこでゆらゆら~』の女性や、『舌、落としましたよ。』の天井おじさんも個人的には好き。あ、怖かったという意味です。ただ追いかけてこないほうが良い。ゾンビじゃないんだから。 寝ている間に手にバンド。背中に『HELLO』。体調が悪くなっていくサシャ。どれも不気味で怖い。 天井から手がにょきにょき。ドアつきやぶって手が出てくる。霧がでてきてサシャが消える。この辺は微妙。ドリフだしマジックショーだし。でもバスタブに血がいっぱい、からの引きずり込みは個人的にアリ。 入口開けたらまた廊下。明けない夜。こーゆー絶望的演出も嫌いではないですがやりすぎちゃうとファンタジー。特に時間無制限ってのは興が醒めます。日も昇ってほしい。あまりに異次元空間だとなんだか冷静になってしまって、せっかくの没入感に水を差されます。 それだったら約束の時間に迎えが来て、入口を外から開けてくれるんだけど、みんなロビーから移動しちゃっててロビーに戻ってこれないっていうほうが『やってしまった感』が強くでて良いと思う。迎えに来てくれた人たちの声は聞こえるんだけど、こちらからの声は聞こえない、とかね。で、『いったん引き上げるか。』と言って迎えに来た人たちも車で帰っちゃう。泣き崩れるスタッフたち。そーゆー演出のほうが絶望感が増してぐっときます。 ホラーにおいては、助かりそーな希望をもたせたほうが、ダメだったときの絶望感が際立つってものです。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-04-19 03:28:24) |
9. クレイジーズ(2010)
《ネタバレ》 好きなタイプのパニックホラー。小さな田舎町で急におかしくなる住民たち。その原因は軍が密かに開発していたウイルス兵器やら化学兵器やらなんかそんなやつ。それを輸送中の墜落事故が原因。リメイクともあって使い古された設定ですが、ホラーやらパニックやらはこれで良い。とにかく『どう生き延びるのか』のサバイバル感やスリル感を味わえるのが大事なのです。 田舎町なのでみんな顔見知りってのも良いです。そんな牧歌的な雰囲気で始まるからこそ、惨劇や悲劇が起こったときの絶望をより強く感じます。 この映画の長所は、なぜか暗くなりすぎないところです。住民が良い人ばかりで、そういった人たちが理不尽に犠牲になっていくのに、なぜか不思議と後味が悪くありません。最後主人公夫妻がなんとか生き延びられたときに感じる安堵感のほうが強いです。 それに、こーゆー映画であるあるなんですが、最後はミサイルできれいさっぱり町が焼き払われるのが妙にスッキリしちゃいます。 今作は感染者に襲われるいわゆるゾンビ系映画のスリルが味わえる一方で、軍の脅威もしっかり描かれています。 ベッカの彼氏とその母親が銃殺されて焼き払われてしまうシーン。そして納屋に隠れ、軍に見つからないようにするシーンで、感染者たちとはまた違うスリルを味わえます。 軍のヘリから隠れるため洗車場に逃げ込んだところを感染者に襲われる。複数の脅威をバランスよくミックスさせ、手に汗握るパニックホラーの出来上がりです。 三つめの脅威は感染しているのかどうかよくわからない保安官補佐。彼の描き方がうまい。次第に凶暴になっていく保安官補佐。それが感染によるものなのか、この異常な状況が彼の精神を不安定にしたのか、どちらともとれる絶妙な匙加減がうまいです。 正直この手のパニックホラーとしては秀作に入ると思います。 [DVD(字幕)] 8点(2021-11-26 04:51:03)(良:1票) |
10. クライモリ デッド・ビギニング
《ネタバレ》 久しぶりにドキドキしながらホラーを見ました。『1』や『2』と比べても、この『3』はかなり面白いです。 病院に収容された人食い一族。言葉は話せないが、頭は良い。それを印象づける冒頭の惨劇。この導入だけで、心が釘付けになります。 そしてメインストーリー。吹雪の中道に迷った若者達が冒頭の廃病院へとたどり着く。恥ずかしくなるくらいお約束の王道パターン。でも、それがイイ! なかなか人食い一族が出てこない。でも、冒頭の病院が舞台になっているため、緊張感のある画作りに成功しています。音楽もいいですね。 人食い一族がでてきたら怒涛の展開。ホラー映画でよくある、『主人公は知っているけれど、まわりは誰も信じない。』なんて、しけた演出は一切なし。みんなが集まっているところに投げ込まれる人体の一部。あっという間にパニックに。みんなが見ている前で吊り上げられる女性。慌てて外に飛び出し逃げようとするが、点火プラグが抜かれている。このシークエンス、無駄がなくて好きですね。 外は極寒。中は殺人鬼。どちらを選ぶか、究極の選択。 途中で女性が一人外部との連絡係として助けを呼びに行くが、結局凍死。この女性の絶望的な状況も、限られた時間の中できちんと描いて見せたのは高評価。 マイナスポイントとしては、千載一遇のチャンスに、何を思ったか『殺人鬼たちを殺すのをやめさせる』という不自然すぎるモラルが水を差す。 まあそういった気になる部分があったとしても、適度な恐怖感、ぎりぎりラインのグロ描写、スピード感、サバイバル演出、そのどれもがバランスがとれていて、一級品のホラーとして仕上がっています。 [DVD(字幕)] 8点(2017-09-29 02:15:11) |
11. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
《ネタバレ》 いわゆる『天才系ヒーローもの』みたいな作品かと思い、序盤からわくわくしながら鑑賞しました。そんで中盤くらいには、『頭良ければ何しても許されると思うなよ。』って憤りを感じ、終盤くらいになると、チャッキー(ベン・アフレック)やランボー教授(ステラン・ステルスガルド)やウィル(マット・デイモン)の本音が次々と明かされて、素直に感動しちゃうような作品でした。 また、本作ではとにかく背景が美しいのが印象に残っています。昔、現代文の講義で『背景や風景は人の心理描写である。』と言っていましたが、この作品を見るとそれがよくわかります。 ショーン教授とランボー教授という二人の教師がウィルを導くストーリーが大変素晴らしく、ラストの結末が意味していることに深い共感を覚えます。 ショーンはウィルを天才として世に送り出すのではなく、あくまで一人の人間として、人生の第一歩を踏み出す決意をさせようとします。ランボー教授はその対極に位置する人物。彼はウィル本人ではなく、その才能を愛します。本作がただのサクセスストーリーを本筋に置き、一人のスーパーマンを賛美するような作品であれば、終盤のストーリー展開は違うものになったのでしょう。ですが、ラストのウィルの選択から、本作は人間賛歌であり人生の応援ソングのような心地よさをもつ作品へと昇華されたのではないでしょうか。 ですがそれよりなにより素晴らしいのは、本作ではランボー教授を決して否定的には描いていないことでしょう。ウィルの才能を見出し、その才能を愛することだって、そしてその才能に嫉妬心や劣等感を抱くことだって、ある種素晴らしいことだと肯定的に捕らえているところに大変な魅力を感じます。 何にせよ心を打つ名作でした。 あまりに社会に迷惑かけすぎたため満点はつけられないんですけど、ヒューマンドラマとしては満点の作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-06-09 00:33:34)(良:2票) |
12. クラス・オブ・1999
《ネタバレ》 前半の教師ロボットは普通に良い先生達だったんですけどね。 コディを体育で痛めつけたあたりからもはや教師ではなかったですね。 というか、感情むき出しでロボットらしくもなかったですが。 ラストはとても良かったのですが、せっかく手を組んだわけだからもう少し人海戦術見せてくれても良かったかな。あんなにいた仲間たちがなぜか全然出てこないですからね。 仲間がたくさんいて、みんなで攻撃しまくっているのに、全然歯が立たない。みたいなシチュエーションのほうが面白そうです。 最後はほとんどターミネーター。でも面白かったからパクリでも何でも良いんです。 [DVD(字幕)] 8点(2012-05-07 02:37:19) |
13. グランド・イリュージョン 見破られたトリック
《ネタバレ》 前作では非常にインパクトのあるマジックシーンが予告で使われていたのを覚えています。 今作はそれに匹敵するような印象の強いシーンはありません。 でも終盤、街中で繰り広げられる同時マジックゲリラライブは、かっこよくて好き。 特にアトラスの雨のマジックは最高。 インパクトの強さでいけば前作。ストーリーの面白さでいけば今作。 序盤から前半にかけては、敵の手のひらで踊らされるホースメンたち。後半逆襲。でもやっぱりピンチに。 いやいや、実はすべて計算され尽くした、ディランとホースメンのマジックショーでした。このしてやったり感が爽快で最高。 今作では遂にアイのメンバーも姿を現し、シリーズものとしての面白さも感じられます。まあ、個人的には姿を現さず神秘的な存在でいてほしかったのですが。 もうひとつの見どころとしては、中盤のチップ回収シーン。ミッションインポッシブルを連想させるようなシーンの数々。 ただ画的には面白いのですが、どう見てもメンバー間でのチップまわしが効率的に行われているとは思えません。カードを飛ばした先の人が調べられているじゃないですか。いや、調べられそうになったら別のメンバーのとこに気づかれずカードを飛ばすのが正しいんじゃないの?今から調べられる人のところに、わざわざカードを飛ばす意味がわからない。面白いCG映像を見せることだけを優先させて、結果必然性に欠けるから、見せ場なのに盛り上がらないのが残念。あと、ちょっとクドイ。 残念と言えば、前作のヒロインマジシャンがいないのも残念。代わりのルーラは良いキャラだけどさ。やっぱこーゆーチームプレイ系の映画では、あんまりメンバー変えてほしくないっす。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-03-29 01:52:19) |
14. グランド・イリュージョン
《ネタバレ》 ある程度理解できた点。 モーガン・フリーマンは、マジシャンのネタバラシをして、複数のマジシャンを破滅に追いやった。 モーガン・フリーマンに破滅させられたマジシャンの息子が、マーク・ラファロ演じるディラン刑事。 ディランはすべての罪をモーガン・フリーマンに着せることで、復讐を果たす。 ディランは魔術の秘密結社『THEEYE』のメンバー。 ディランは自分の正体を明かさずに、フォー・ホースメンに指示を出していた。 よくわからなかった点。 『THEEYE』って何?秘密結社?何が目的?どーゆー組織?それが全くわからないので、フォー・ホースメンのメンバーがリスクを冒してまで犯罪に手を染めるのが、正直ピンとこない。4人の目的は『THEEYE』の一員になることで一致しているの?肝心かなめの、4人を突き動かす原動力みたいなものが、よくわからないのです。 予告にひかれて鑑賞し、概ね期待通りの出来ではありました。マジックやトリックで、FBIや警察を煙に巻くのはとても面白い。 ただ予告で一番面白いところを結構見せちゃって、それ以上のものは本編では出てこなかったのが物足りなかったです。 『フリーズ』を合図に、催眠術発動。 『クウォーターバックだー』って突っ込んでいくシーンは最高。 こーゆーわかりやすい伏線や、痛快な活劇シーンをもうちょっと見てみたかった。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-03-16 03:34:16)(良:1票) |
15. 蜘蛛の巣を払う女
《ネタバレ》 前作がかなりラブロマンス、ミステリー、サスペンスに力を入れていたのに対し、本作はアクションに力を注いだ感じ。もちろんこれはこれで好き。ミッションインポッシブルや007みたいで楽しい。 ただ、前作が唯一無二と言っても過言ではない映画だったのに対し、今作は楽しいけれど凡百とある作品の一つに成り下がった感はあります。おそらく前作の内容は一生覚えていそうですけど、今作の内容は忘れそうな気がします。 キャストが総入れ替えになっちゃったのは痛い。 クレア・フォイはダメじゃないんですが、ルーニー・マーラと比べると表情が動きすぎます。クールさが足りないんです。 ミカエルにいたってはもはや別人。名前を覚えていなかったら前作のミカエルと同一人物だと誰も気づかないほどの別人です。そして影薄すぎ。 この作品単体で見れば決して悪い作品ではありません。特に敵対する相手が組織になっていて、しかもかなり強力で凶悪になっているところは良い。何度もピンチに陥る展開は目が離せません。リスベットも機転が利くし、罠はしかけるし、高い能力を発揮します。そのリスベットを追い詰めるほど敵は組織的に動きます。やばいやつが2人います。しかもその1人は姉。そーゆーところは凄く良いんですけどね。 前作のリスベットとミカエルの関係を期待するとがっかりしちゃうと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-06-18 13:36:28)(良:1票) |
16. グレイヴ・エンカウンターズ2
《ネタバレ》 前作に比べると怖さは2割~3割減。いや、もっとかもしれない。特に終盤は完全にアドベンチャーと化してしまって、せっかく前作から引き継いだ最高の舞台が、ただのダンジョンになっちゃいましたね。 前作は少しずつ超常現象が起きていくその過程が見事でした。 今作はさんざんもったいつけた挙句、いったん超常現象が起き始めるとあっとゆーま。風情も何もあったもんじゃない。こーゆー映画は趣が大事なのに。これじゃあ本当にテーマパークのアトラクションです。まあアトラクション嫌いじゃないから良いけどサ。 コックリさんみたいなやつは良かったですよ。そこからポルターガイストかますのが早すぎるんですって。もう少し丁寧に積み上げていかないと。え?尺が足りない?前半のくだらない学園ドラマに40分も使うからですよ!ってゆーか序盤の40分いる?10分でよくない?早く廃病院行けよってずっと思っていました。くだらない学園でのパーティーやらクソみたいな映画製作やらはとっとと切り上げて、廃病院に入ってからを丁寧に撮らないと。力の入れどころを間違っています。 前作のすこーしずつ追い詰められていく感じが好きだったんですけどね。今作はあっとゆーま。 ただ脱出出来ちゃったのが予想していなかったので、そこは凄く楽しめました。エレベーターからの逆戻りもばればれでしたがアイデアとしては悪くない。掃除のおばちゃんがこっちを見ていたのが妙に怖かったです。そーゆーのをもっと盛り込めばよかったんですよ。 それにしてもランス・プレストンが出てきてからはこの映画自体が完全に迷走していましたね。 え?じゃあこの映画は嫌いなのかって? いやー、こーゆー映画が好きっていうのは、もはや理屈じゃないみたいです・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-05-01 03:36:43) |
17. グリーン・ホーネット
《ネタバレ》 行き当たりばったり系の映画は苦手なんですが、これは楽しく見られました。 こちらが落ち着いて考える間もなく、次々と話が展開していくからかもしれません。 主人公はあんま好きじゃないです。最初は嫌なやつでも良い。そこから成長してくれたらそれで良い。 ブリットはどうでしょう。最初から最後まで嫌な奴。なんでブリットにカトーがつきあってやるのか理解に苦しみます。まあ気が合ったのかな? 最初のほうは面白かったんです。カトーの凄さを目の当たりにしたブリットがカトーを大絶賛。ブリットの潤沢な資金力とカトーの類稀なる才能で生まれるニューヒーロー。こーゆーの好きです。 ハイブリッドな車やガスガンなど、ユニークなアイテムも良い。キャメロンディアスも良い。容赦の無い悪党も良い。本格的なマフィアって感じの登場シーンがとても良かった。そんなマフィアが悪ふざけのようなヒーローに翻弄されるってのが痛快。 やはりブリットのキャラかな。終盤で『君に嫉妬していたんだ』って心情を吐露しますが、もっと早く言って欲しかった。 カトーとレノアを二人ともクビにしたのはドン引きです。まさに何不自由なく育ってきたボンボンの、一番クソな部分が出ています。とても応援できないです、こんなやつ。 そういえばクライマックスで、突然ブリットがカトーと同じような能力に目覚めるシーンがあったんですが、あれは一体何?いや、別にそーゆー展開にもっていっても構いませんが、だったら伏線の一つくらいはってほしいものです。 と、ちょっと文句が多くなりましたが、見ているときはなんだかんだでずっと面白かったのも事実です。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-04-30 23:45:43) |
18. クローバーフィールド/HAKAISHA
《ネタバレ》 手ぶれカメラ、主観映像好き派です。RECシリーズとか。でもこの作品はちょっと度が過ぎるな。パニックムービーとして十分楽しめる内容となっているので、主観映像プラス落ち着いた映像も入れてバランスとってほしかったです。 見ていて疲れちゃった分、臨場感はもう抜群。その場に自分がいるかのように錯覚できます。これはアトラクションに近いかも。 プロット的にはRECのゾンビをモンスターに変えただけなので、新しさは感じませんが、好きなジャンルなので楽しいです。 ストーリーや展開が無理矢理すぎるので、そこだけもう少しなんとかならんかったもんかな。 例えばロブがベスを救いに行く説得力って明らかに弱い。二人は直前でモメてたわけだし。しかも正式に恋人になったかどうかもわからんのに。『愛する婚約者がアパートに忘れ物を取りに行ったときに怪物が襲ってきて街がパニック状態に』とか、ストレートにそんなストーリーにすれば、もっとハラハラしながら素直な気持ちでロブたちを応援できたのに。 で、主人公グループの怪物に遭遇する異常な確率の高さ。小さいクリーチャーはいっぱい出てきていたので百歩譲って遭遇するのは仕方ないとしても、でかい奴に襲われすぎでしょ。いくらなんでも。後半は本当にそーゆー体感型アトラクションみたいで、ちょっと詰めの甘いアイデア先行の作品でした。 まあそーゆー不満もひっくるめて、結局面白かったんですけどね。酔いやすい人にはとても勧められないですけど。 マリーナがクリーチャーに咬まれたことでいったい何に感染してどーなったのか、そこだけとても気になりました。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-01-13 13:45:54)(良:1票) |
19. クライモリ デッド・パーティ
《ネタバレ》 前作同様、これ以上ないくらいのバッドエンドで後味は極めて悪い。後味の悪さでいったらシリーズ中最高かもしれないです。ラストなんかは、『ファニーゲーム』を連想させるオチ。でもそれが良いんです。この作品はスプラッタ愛、ホラー愛に満ちています。言い換えれば悪趣味ということです。 スプラッタ描写ばかりに目がいきがちですが、キャラに個性があり、ストーリー運びが上手いので大変見応えがあります。前作同様、今作でも『何とかなりそう』な展開のさせ方がうまいです。 最初から手も足も出ない相手であれば逃げの一手です。でもなまじ対等に戦える相手だし、逃げようと思えば逃げられそうな状況なので、『油断』『慢心』が生まれます。そこに付け入るやり方がうまいんです。それぞれが迎えるバッドエンド。でも、もっとうまくやれたんじゃないかというもどかしさ。いや、そう思わせるのがうまいのかな。 フェスで街の人間がほとんど出払っているというシチュエーション作りもうまいです。 フェスが終わるか、フェスの警護についている警察仲間が戻ってくるだけでいい。連絡が取れるだけでも良い。でもそうはさせないストーリー展開。反撃も、助けを呼ぶのも、後一歩というところですべて失敗に終わります。本当にもどかしい。 奨学金や麻薬の罪の心配。卒業後の進路。みんな明日以降のことで頭がいっぱいな前半が効いています。訪れない未来。報われない結末。この絶望感は、不条理ホラームービーとしてなかなかです。 [DVD(字幕)] 7点(2017-10-07 13:53:37) |
20. クライモリ デッド・エンド
《ネタバレ》 前作よりホラー特有の緊張感がやや弱くなりましたが、スプラッタ描写はより過激に。 森の中に罠いっぱい。武器もいっぱい。不自然にならない程度に、バリエーション豊かなアタックが満載です。ビジュアル面で、前作よりパワーアップしています。 また、あんま知らない俳優さん達ばかりなので、誰が中心人物なのかよくわからないのも良いですね。 今作では、序盤をマーラ中心の人間ドラマで構築するという仕掛けを行っています。当然見る人達は、なんとなくこの人が中心なのかなー、と思うことでしょう。そのマーラが前半、いきなり瞬殺。意表を突かれます。これで、『いつ誰が狙われてもおかしくない』という不確定要素の強いサバイバルゲームの出来上がりです。 更には、森に住む人食い一家のファミリー描写を、より鮮明に描いたことも前作と異なる部分です。出産、TV、恋愛、晩餐。特に晩餐シーンは『悪魔のいけにえ』を彷彿とさせるような、狂気と気持ち悪さに満ちています。 一番好きなのは、罠にかかった二人が、なんやら感動的な言葉を交わそうかという最中に、矢で瞬殺されちゃうシーン。その直前で、『よし、おまえやってみろ』みたいな感じで、弓矢を渡して一緒に矢を射てあげるんです。ほのぼのとした家族愛が狂気に華を添えています。 スプラッタホラーとして、なかなかの良作ではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2017-09-04 13:07:41)(良:1票) |