1. ウォーリアー
《ネタバレ》 久しぶりに映画を見て泣きました。しかもなぜ泣けるのかがよくわからない。『感動させよう』というあざとい演出もないし。ただ男達が殴り合っているだけなのに。ブレンダンがロシアの優勝候補の選手と戦っているあたりからもう涙がとまらんかった。 戦場で何かがあった、秘密を抱える天才格闘家トミー。娘の治療費で家のローンがピンチ!家族と家を守るため、決死の覚悟でリングに上がるトミーの兄ブレンダン。 圧倒的な強さで勝ち上がるトミーにはヒロイズムを感じ、奇跡の逆転劇を繰り返すブレンダンに感動する。 実況やニュースキャスターを利用した盛り上げ演出もすごく上手い。ブレンダンの教え子たち、校長、そして妻、みんながブレンダンを応援する様子がぐっときます。最初は携帯からの連絡を待ち、次はTVで応援し、最後は会場まで応援にいっちゃう奥さんが最高に良い。『賞金をもらう前にあなたの生命保険を受け取ることになるわ』と辛らつな言葉の中にあふれる愛情、名台詞です。 ノンフィクションでは描かれない人間ドラマ、戦いの背景、そこに至るまでのプロセスを映し出してくれるのが映画の最大の長所だと思います。長尺を感じさせない、充実した時間を過ごすことができました。 ・・・2人はその後どうなったのだろう。ナレーションでも良いので、トミーとブレンダン、そしてその家族がどうなったのかちょっと知りたかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 10点(2019-11-06 11:31:19) |
2. うちへ帰ろう
《ネタバレ》 泣いたー。久しぶりに映画見て泣きました。 これこそ隠れた名作でしょう。 この作品には、笑い、感動、人生において大切なすべてがつまっている気がします。 そして何より出演者のみなさんの迫真の演技が凄い。 特に終盤。母親の前で泣き崩れるダニー。デボラに父親の真相を話すドナ。父親に思いのたけをぶつけるデボラ。 誰もかれもが重要な役どころを完璧に演じきっています。 何故この父親と母親が離婚するまでに至ったのか、その真相は劇中では明かされませんでしたが、離婚っていうのは実際はそういう言葉にできない小さな積み重ねに因るところが大きいのかもしれませんね。 正直、若い人にはピンとこない映画かもしれません。 推奨年齢20代後半~40歳くらい。もしくは結婚を間近に控えている方。 そういった方は、きっと感動すること間違いなし。 心のデトックスされます。家族を大事にしたくなります。そんな映画です。 [DVD(字幕)] 10点(2015-09-21 00:23:39)(良:1票) |
3. ウェディング・シンガー
《ネタバレ》 主人公のロビーが、婚約者のリンダに結婚式をすっぽかされちゃって、その後荒れに荒れて、ウェディングシンガーでありながら人の結婚式をぶち壊す一連のシークエンスにドン引き。・・・ですが、そこにさえ思い切って目をつぶっちゃえば、かなり良質なラブコメなんですよね。 この作品、内容は結構普通だと思います。スタンダードでオーソドックスなありがちラブストーリー。なのに、それをこれだけ面白くできるっていうのは素晴らしいです。 本作の良さは主役の二人だけではなく、二人を盛り上げる脇役陣にもありそうです。サミーやジョージ、ホリーにロジー。その中でも、ロジーはかなり良い。ロジーの人生とジュリアの『一緒に老いていく姿を想像する』という台詞が重なるラスト直前の1シーンは感動的です。 また、ロビーが告白を決意してジュリアに会いに行くんですが、鏡の前でウェディングドレスを着たジュリアが幸せそうにしている様子を見て引き返しちゃうシーンが切ない。その幸せそうにしている姿が、実はロビーと結婚したときのことを想像しているっていうのが、またいっそう切ないです。 やはりラブコメにおいて、共感できる切なさが用意されているかどうかっていうのは大きなポイントかもしれません。それがあるかないかでは、ラストのハッピーエンドに対する印象は全然変わってくると思います。 その点において、本作の切なさを醸し出す演出ってのはピカイチです。 更に、シンガーソングライターとしての仕事が今後うまくいくことを予感させる伏線を劇中2箇所用意しているくれているので、後味最高の余韻が残ります。 傑作です。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-06-22 23:40:25) |
4. ウォー・ゲーム(1983)
《ネタバレ》 戦争に勝者はいない。○×ゲームを通してその事実に気付かせる展開は良いですね。世代を超えて通じるテーマ。 コンピューターが無邪気にゲームを催促してくるところが恐ろしくもかわいい。 デビッド(マシュー・ブロデリック)がお気楽ながらも利発な高校生だったので、映画の展開がスムーズでしまりがあった気がします。特に軍事基地からの脱出シーンは見応えありました。暗証番号を録音して利用するシーンは最高です。 ラストは一見ハッピーエンドで、デビッドが関係者と抱き合ったりしていましたが、もとはと言えば全部おまえのせいじゃ・・・ [DVD(字幕)] 9点(2012-03-25 18:09:31) |
5. ウォーム・ボディーズ
《ネタバレ》 『ゾンビ』から『人間』に戻る話だとは全く知らず、終始興味津々で見ていました。 『ゾンビの目からみたゾンビの日常とゾンビ社会』『ゾンビとの共同生活』『脳を食べるとその人の人生を追体験』どれをとっても、面白いアイデアばかり。 舞台も良い。『荒廃した都市や空港』と、『生き残った人たちが生活する街』の対比がとても良い。 飛行機内で共同生活ってのも、秘密基地みたいで良い。そんで『いつ他のゾンビが機内に入ってきやしないかとハラハラする』、このちょいハラハラ感がクセになります。 前半のほうではゾンビ映画の世界を堪能できるのがポイント高い。もちろん、コアなゾンビファンを満足させる内容とは言えませんが、私みたいな『ゾンビっぽければなんでもOK』みたいな人種は十分満足できるわけです。 Rとその友人ゾンビ。この2人?が最初からゾンビよりちょっと人間寄りすぎない?ってのはちょっとマイナス。 それでもRが少しずつ人間へと近づいていく描写はとても丁寧で、流血するシーンには感動すら覚えます。言葉が少しずつ流暢になっていくなど、ディテールにこだわったプロセスの描き方は素晴らしいんじゃないでしょうか。 ただ、あえて水を差すなら、R以外のゾンビ達の人間化。さすがにこれは無理があったのではないかと思います。『Rとジュリーの手つなぎ』『看板の手つなぎ』、手をつないでいるところを見ただけで人間に戻れるんだったら、とっくにそうなっていただろうと思えてしまう。 とはいえ、子供ゾンビが人間の子供たちと遊ぶシーン、友人ゾンビが人間の女性から傘を開いてもらうシーンなど、ゾンビ映画とは思えない素敵なシーンが用意されているラストで、そんなささいなことは許せてしまう。 これだけでも希望がもてるのに、壁が壊される爽快な結末のおまけつき。良作です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-05-07 00:53:28)(良:1票) |
6. ウソはホントの恋のはじまり
《ネタバレ》 思っていたより大分良いお話でした。 ストーリーもキャラクターもストレート。凝った演出やひねった展開はなし。だからこそ、サムやバーディやその友人達と一緒に、素直な気持ちで喜怒哀楽を感じることができます。そう、これはいまどきめずらしい王道ラブコメ。 コメディは下品すぎずソフトタッチ。どちらかと言えば言葉や台詞のユーモアで笑わせてくれるセンスが好き。 サムやバーデイが、それぞれ欠点はあるものの、応援したくなる人物に描かれているのがまた良い。 サムは作家志望。オリジナルの小説を世に出したい。そーゆー背景も応援したくなる要素の一つ。 そしてサムは自分の恋愛体験を小説にしていきます。それが出版社のお偉いさんにウケはじめる。派手なサクセスではないですが、仕事を頑張っている人の手堅いサクセスはなんだか嬉しくなります。 こーゆージャンルのラブコメって、恋愛が熱を帯び始めると仕事がそっちのけになることがしばしば。そーゆー展開は好きじゃないんですが、サムは違います。しっかり小説を書き進めていきます。だからこそ、クライマックスの作品会議で腹抱えて笑えるというものです。そして彼女からのダメ押しにまた爆笑。 主人公ははっきり言ってピエロだったわけですが、こんな幸せなピエロなら良いじゃない。 見ているときは楽しませてくれて、見終わった後は幸せな余韻が残る、そんな優しい映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2020-03-28 01:30:57) |
7. ウェス・クレイヴン’s カースド
《ネタバレ》 予想に反してかなり面白かったです。 序盤の事故のつかみは完璧。崖から転落する車。車の中から女性を助け出す。これだけでもスリリングな展開なのに、何かを察知し怯えるクリスティーナ・リッチ。雰囲気作りが大変良いですね。助かったと思いきや『何か』に車の中から引きずり出されて引き裂かれる女性。体を真っ二つにされてもはいずる様子がいささかショッキング。この辺の描写は気合が入っています。 ストーリーもなかなか面白くて、エリーとジミーが少しずつ変化していく様子が楽しい。 エリーのターンは完全ホラー。ジミーはちょっとテイストが違って、もともとが『いじめられっ子』シチュエーションだったので、ある意味スーパーマン的演出あり。後半になればなるほど、ホラー的雰囲気がなりを潜め、コメディタッチが多くなります。 『狼男のベースは誰だ?』的なミステリー・サスペンスの様相が一転、元凶がわかってからはアクションコメディのノリ。よく考えると前半とのギャップがなかなか凄いんだけど、そこまで不自然に感じないのは映画のつくりが上手いのでしょうか。 飼い犬までウルフ化するなど、隅々まで手抜きが無く、テンポが良く、緩急があって最後まで楽しめます。 個人的には今まで見た『狼男映画』の中では一番面白かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2018-04-21 14:59:33) |
8. ウォーターワールド
《ネタバレ》 何回も見ているかなり好きな映画です。 地上がすべて海の底っていう世界が、まずわかりやすくて良いです。 少ない資源をめぐって争う人々。これは『北斗の拳』や『マッドマックス』と同じ世界観。 これぐらいシンプルでわかり易いストーリーでも、十分面白い映画は出来るということですね。 いや、むしろシンプルだからこそ、映画の世界をじっくり堪能できる、とも考えられます。 また、こーゆー作品では、悪役が非常に重要。その点、デニス・ホッパー扮するディーコンは、この映画のボスキャラとしては最適です。そして、『スモーカーズ』=『ザコキャラ』の働きっぷり、やられっぷりが非常に良いです。 マシンガンをガンガン撃つやつがいるかと思えば、水上バイクでかけまわる奴もいる。空をぶんぶん飛び回ってマシンガンを撃ってくるやつだっています。 どのシーンも、スピード感があってテンポが良くて大変面白い。そしてみんな気持ちいいくらいにサクサクやられていきます。かなり気分爽快です。 そしてヒロイン役はともかく、子役がかわいい。そして、演技がうまい!ケビン・コスナーと次第に心を通わせていく様子が微笑ましいです。 ドラマ性があり、コメディタッチで楽しいシーンがあり、ドッカーンなアクションもある、これぞ総合エンターテイメントの王道をいく傑作です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-04-05 03:10:10)(良:1票) |
9. ウォール街
《ネタバレ》 チャーリーシーンが、洗脳されやすい年代の若者を見事に演じきっていて良かったです。才能と情熱があふれる若者ほど、強いカリスマ性をもつ人の言葉と生き方に影響を受けやすいものです。 バドの父とゴードンは両極端な二人ですが、二人の生きかたや仕事や考え方に優劣をつけることは出来ないと思いました。ラストのバドの父のセリフはあたかも勝利宣言のようにも聞こえますが、ゴードン達のような人間や仕事もやはり社会を動かすためには必要不可欠なものだと思えるわけです。 「創作」が社会にとっての「血・肉」を作り出す仕事だとすれば、ゴードン達の仕事は「お金」というツールを使ってその栄養を社会全体に効率よく運搬する「血液」のような仕事だと思います。「血液」が「もの・人・サービス」を社会全体に効率よく届けることができれば、それは新しい「創作」につながり、ひいては社会全体に利益をもたらすのではないかと思います。 インサイダー取引についても、当然違法ですが、「もし法律で整備されていなければ・・・?」と考えてしまいます。ゴードンの、「世の中で、情報ほど価値のあるものはない。情報を集めることは悪いことではない。」のセリフは、血液の立場から言えば当然と言えば当然の主張。果たして悪だと言い切れるのか。 ほんと、いろいろ考えさせられる映画でした。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-03-29 14:27:00) |
10. ウエストワールド
《ネタバレ》 自分が生まれる前の映画だというのに、驚愕のクオリティでもうびっくりです。 ターミネーターの原点を見ました。 前半はリアルUSJみたいな雰囲気、自分もテーマパークに行ったような気持ちで楽しみました。後半はサスペンス+パニック系SFですね。こちらはもうハラハラ。 こんなテーマパーク、今なら作れるんじゃないかなー。 作ってほしーなー。でも一日10万円かー。結構高い。でも行ってみたい。 と思ってしまう内容です。 パニック要素を強くした感じで、リメイクしてほしいです。 [DVD(字幕)] 8点(2012-10-09 13:44:17) |
11. ウィッチマウンテン/地図から消された山
《ネタバレ》 こーゆー映画大好きです。 途中なぜかだれてしまったときがありましたが、全体的にテンポが良く、スピード感があります。 ストーリーも単純明快で◎。宇宙人の兄妹を二人の地球人が助ける話ですね。 兄妹二人は、両親が地球で行っていた植物再生の研究結果をGET。その後自分達の星に帰るだけ。ですが兄妹をつけねらう母星からの暗殺者。更にはアメリカの政府関係者も兄妹を狙っている。四面楚歌の中、暗殺者やアメリカ政府から逃げつつ、宇宙船を取り返し母星に帰れるのか。ってな感じの、平凡ストーリー。真新しいものは一切ありません。そこであえて言いたいのです。だから良い。動機やストーリーがはっきりしていると、余計なことごちゃごちゃ考えずに気楽に見られる良さがあります。 もちろん、つっこみどころは山ほどあります。ですが、こーゆー映画は、あえて矛盾をつっこまない。効率やら能率やらを考えない。ただ楽しむ。それこそ映像だったり、アクションだったり、コメディ劇だったり、楽しむ要素はいくらでもあるわけです。 ドウェイン・ジョンソンは『センター・オブ・ジ・アース2』でも似たような役柄でしたね。この人が子供とからむとやけに面白い。それに温かい気持ちにさせてくれます。 最後はディズニー映画らしく気持ちの良いハッピーエンド。休日に見るのにぴったりの作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-11-16 02:34:40) |
12. ウォッチメン
《ネタバレ》 『ウォッチメン』だけならまだしも『ミニッツメン』とやらまで過去にいたようで、その両方が冒頭の回想シーンに登場。これは混乱します。 『暗い』『グロい』は映画の味なのでまだ良い。 ですが『わかりにくい』『不親切』はだめでしょう。 特に『ヒーロー』やら『超能力』やらが存在する、まさに架空のSF世界であれば、その世界観の認識がとても大事。そこを断片的な映像情報の羅列で済ませて『はい、本編』はいささか不親切。もちろん本編のほうで説明不足の部分を補いながら進行してくれるのであれば問題ありませんが、本編は本編で謎の元ヒーロー殺しの謎でいっぱいいっぱい。 更にはまだコスチューム姿とヒーロー名さえ一致していないのに、元ヒーローの方々の本名までばんばん出る始末。覚えるのが大変です。 とまあ、文句ばかり言っちゃいましたが、じゃあ嫌いなのかというと、結構好きだったりします。こーゆーの。 規格外のDr.マンハッタン。No.2はオジマンディアス。この二人は人間離れしています。 ナイトオウル、ロールシャッハ、コメディアンが強さ的には横一列でしょうか。ラストがシルクスペクター。 結構強さのバランス感覚が良くて、見ていて確かに面白い。 黒幕はオジマンディアス。なのですが、全員が手法は違えど『平和』という同じベクトルを向いているのが救い。 最も正義に対して潔癖だったロールシャッハが、合理的平和を最優先するDr.マンハッタンによりその命を散らしてしまうのは衝撃的であると同時にとてもドラマチック。 そしてすべての真実が闇に葬られたかのようにみせかけて、ロールシャッハの手記が出版社のもとに届く結末。 真相が分かった今、もう一度最初から見てみたいとも思いますが、見返すにはちょっと時間が長すぎるのが欠点。 時間を長くしすぎている原因のひとつに、Dr.マンハッタンの哲学の講義があります。この辺りをばっさりカットして、もう少しテンポよくしてくれたら8点以上の価値があります。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-08-23 02:25:42) |
13. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
《ネタバレ》 X-MENシリーズはアポカリプス以降を除いて、ほぼ一通り観ています。ただ最後の作品を観たのが結構前なので、ビクターやストライカーが誰なのかはまったくわかりませんでしたね。ただその人たちのことを覚えていなくても鑑賞に差し支えはありませんでした。問題なく楽しめたので良かったです。 個人的には序盤、ウルヴァリンが唯一チーム行動をするシークエンスが凄い好き。結局チームを抜けることにはなりましたが、このチームのメンバーは戦闘力の高いキャラから電気、瞬間移動系と多彩で魅力的。このメンバーでの活躍で映画一本作っても面白そうです。正直言うと、ゼロやらウェイドやらフレッドやらは、単純に身体能力が優れたエージェントってだけで、ミュータントとは認識していなかったのですが、彼らも一応ミュータントになるんですか? ストーリー。親切にしてくれた老夫婦、殺されます。瞬間移動のナイスガイ、殺されます。恋人、最後に殺されます。主人公、記憶をなくします。死んだ恋人を見て、『いや、しらないやつだ』。と言います。超切ないです。 そんなわけで、とても爽快とは言えないのです。にも関わらず、暗い気持ちになりすぎず、最後まで見てしまえる面白さ。これはひとえに多彩なキャラクター達と、バリエーション豊かなミュータントバトルのおかげ。 スピン・オフ作品としては十二分に楽しい作品に仕上がっています。ダイヤモンド少女やトードみたない懐かしいキャラがチラッと出てくるのなんか、スピン・オフ作品ならでは。トードなんか覚えている奴いんのかっていうくらい個人的にはレアキャラ発見的楽しい瞬間でした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-06-04 02:31:16) |
14. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 とっても面白い。全然飽きない。マンガチックな設定も個人的に好み。なのに気に入らないところがいっぱいある。どう評価したら良いか大変悩みます。 途中までは良かったんです。『昨日まで普通の冴えない人生送っていたのに、実は凄い才能を秘めていた。それは一流の殺し屋の才能だった』こーゆー中学生男子が妄想しそうなイタイ内容を実現してくれて本当に嬉しい。急に今日から暗殺集団の一員に。なんか憧れちゃうんですよね。こーゆーの。 ところが、この暗殺組織、壊滅しちゃう。悲しい。しかも身内同士で闘うラスト。勝ったところでカタルシスなんか感じるはずもなく・・・。 最初から最後まで、アンチヒーロー誕生の物語で明るくいけば良いじゃん。『毒を以って毒を制す』のノリは好きだから、法をすりぬける極悪人をプロヒットマンたちが華麗に成敗みたいな。このストーリーでいくにしても、倒すのはスローンだけにしてほしかったです。そんでウェスリーとアンジェリーナ姐さんと生き残った組織の人間で新体制の組織運営をやっていくみたいな。 父ちゃんが実は・・・ってのは、残念ながら途中で気付いちゃいます。これはあまり演出が上手いとは言えないので、サプライズとしては失敗かもしれないです。しかもさんざんひっぱっておきながら、父ちゃんがあっさり死んじゃう。これも良くないです。 死ぬのは良いんです。あっさりが良くないのです。 なんかね、前半のお気楽なノリと後半の暗いオチの食べ合わせが妙に悪い作品です。 でも『プロの暗殺集団』ってのは、やっぱ良いですね。ただ『伝説の暗殺集団』らしいですが、この人たちが劇中でやっていることはもはや〝暗〟殺ではないな・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-04-30 03:31:07)(良:1票) |
15. ウォーリー
《ネタバレ》 『荒廃した世界にロボット一人』っていう設定がどーにも退屈そうで、正直敬遠していた作品。ですがここでの高評価+予告が面白そうだったので、見てみることに。結果、食わず嫌いは良くないなーと思った次第です。突き抜けた面白さ、とは言えませんが満足できる映像作品でした。ちょっと笑えて、ちょっとハラハラできて、最後はちょっと泣ける、いつものディズニーでありいつものピクサー。やや警鐘を兼ねた色合いはいつもより強くなっている気はしますが。 思っていたより大分かわいいウォーリーとイヴ。どんなときでもイヴと手をつなぐことばかり考えているウォーリーのイノセントな感情が、いじらしく愛らしい。 太陽光で動くウォーリー。大量生産されていたようで、壊れた箇所は集めたパーツで自分で修理可能。こーゆーディテールがしっかりしているのが凄く良い。そして序盤のウォーリーの日常が、ちゃんとラストにつながっています。こーゆーのめっちゃ好きです。 いまいちなのは、やはり宇宙船でしょうか。いくらなんでも700年もあそこで人類が存続できたってのは、非現実すぎてついていけません。人間達は全員自堕落になり、全員同じ服。これはもはや手抜きに近い印象です。 それにしても、この作品で表現された『荒廃した地球』ってのはゴミの山で、すごくこれからの未来を予感させていて、空恐ろしくなります。人類が地球からいなくなって700年経過すると、再び地球は生命が存続できる環境に生まれ変わっていたってのは、とても強いメッセージ性を感じさせます。今現在、地球にとって最もゴミなのは他でもない人間だと言われているようです。 ブルーレイに特典として入っているショートムービーの『バーニー』がとても面白かったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-03-06 13:07:26) |
16. URAMI ~怨み~
《ネタバレ》 親友、妻、上司、自分にとって本来ならば大切であるはずの人たちから裏切られ、ひたすら馬鹿にされ続ける主人公ヘンリー。真面目な人間であったが、ついには自分を見失い、殺戮を始めてしまいます。 わかりやすいストーリー。感情移入しやすいキャラクター。個人的にはこーゆー作品は大好きです。 ただホラーやサスペンスとしてはいささかパワー不足かもしれません。なぜなら殺されちゃう人たちがどいつもこいつもクズばっかで、善人はきっちり生かされているわけですからね。非常にモラルのしっかりしたプロットです。言わばこれはもう『ダーク・ヒーローもの』にはいるんじゃないでしょうかね。 また、実際の殺人より、ヘンリーが序盤妄想の中で繰り広げていた殺人のほうが衝撃が大きいということも関係あるでしょう。特に電車の乗り降りの妄想シーンの迫力は凄いものがあります。頭をグシャッッ。ですからね。否が応にも期待値は高まってしまうわけです。ですから余計に仮面をつけてからの計画的犯行が物足りなく感じてしまうのでしょう。 それに、ヘンリーの良き理解者の存在、ロージーやトムの存在が良くも悪くもこの作品のブレーキとなってしまいましたね。もしロージーやトムがいなければ、ヘンリーの周りには救いようの無いクズばっか。『どいつもこいつも皆殺しじゃー。がははははー。』ぐらいにふっきれちゃったほうが、スカっとするグロホラーに仕上がったんじゃないでしょうか。 ですが少なくともこの作品は、観る人の興味を最後までひきつけることには成功しています。 総体的に見ると、非常にバランスのとれた良作にはなっています。 ラストのラスト、めちゃめちゃB級臭いオチのつけ方も個人的には大好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2016-02-23 22:12:53) |
17. ウォーク・トゥ・リメンバー
《ネタバレ》 ずるい映画。そりゃあ白血病をもってくれば、感動するし、泣くに決まっています。 たいていのお約束は笑ってスルーできる自分ですが、『私白血病なの』だけはなんか許せんなー。 青春もの、学園ラブストーリーとしては王道をいくまともすぎるほどまともな作品。 おとなしめの女子が、不良っぽいけど実は良いやつとくっつくお話。あるある探検隊も真っ青なよくある設定。 正直ここまで優等生な作品だと、安心して見られますし、俳優陣の演技も悪くない。 そう、一言でこの映画を評するならば、『そんなに悪くない作品』なんですよね。 まあ、それでも『泣いた映画は7点以上』の自分ルールにしたがって、今作も7点です。 え?結局泣いたのかって? そりゃあ誰が見たって泣くに決まってますよ、こんなもん。 だって白血病ですよ、白血病。泣かせ系ドラマの禁じ手ですよ。『どうすれば神を恨まずにすむの』ですよ。気丈な彼女が本音をもらしちゃうんですよ。ヒ・キョ・ウです。 [DVD(字幕)] 7点(2016-01-01 23:49:39) |
18. ウィング・コマンダー
《ネタバレ》 安っぽいB級作品と思って鑑賞したのですが、意外に結構な掘り出し物。 前半は少々退屈な部分もありますが、中盤以降は戦闘シーンがぐんと増え、俄然盛り上がります。 今作は元ネタとなったゲーム用語が多数登場。ですがそんなに複雑なストーリーや設定でもありませんので、映画を見ていれば何となくわかります。 と・く・に、この作品、元ネタを知らなかったとしても、ある人種にはきっと楽しんでもらえると思えます。 それは『ガンダム好き』の方々。かく云う私もガンダム好き。ストーリー、設定、キャラクター、世界観、かなり似ています。ガンダム好きな方々は、この世界は結構浸れちゃうと思いますよ。(※モビルスーツは出てきません。) なんせ一人一人が自分の役割をきちっと果たしていく後半のストーリー展開は好きなんですよねー。ですが難を言うならば、演出の拙さなのかなんなのか、もっと盛り上げてほしいシーンでの盛り上がりに欠ける気はします。そのため、肝心なところで、緊迫感、爽快感が、ぐっと引き出せずじまいで次の展開へ、ってのが多いような・・・。この割り切り方、淡白な仕上がりもガンダムに似ているかもしれませんね。 宇宙での数多くの戦闘シーンの美しさと迫力は一見の価値ありです。 個人的には、好き。個人的には、オススメ。 でも、好きな人が限定されるのは間違いない作品。 [DVD(字幕)] 7点(2015-07-01 04:58:09) |
19. ヴァイラスX<TVM>
《ネタバレ》 パニックものとしてまずまずの出来だと思います。 同じ食中毒のような症状で、複数の人が病院に運び込まれます。食中毒を疑っている看護婦の奥さんに、『水を調べてみろ、水は最後まで疑われないから発見が遅れる』というようなことを、主人公が言います。ここからとんとん拍子に『新種の病原菌発見』⇒『公表』⇒『パニック』へと、ある意味王道を突き進みます。 この作品には、良い意味での既視感や安定感があります。テンポも程よく、速すぎず、遅すぎることもありません。暴徒化する民衆や、昆虫の脅威などの二次災害も、パニック作品ならではの緊張感を後押しします。 生物学者や、リッキーなど、犠牲になりそうにない人が犠牲になっちゃうのも衝撃です。火事になっても水が出ません。水が出ても、その水には新種の病原菌がいるわけです。消防士の人が『火も水も危険とはね。』なんてことを言ってくれちゃいます。 最後には罰せられても当然の市長が、お咎めなしと言う部分には抵抗がありますが、個人的にはオススメの一本。テレビ映画のようですが、画質以外はなかなかのクオリティです。良いんじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2015-02-04 02:49:30) |
20. ウィロー
《ネタバレ》 「ロード・オブ・ザ・リング」より好きかもしれない。 わりと早いテンポでさくさく進んでいく感じも良いし、クリーチャーがわりと出てくるので、RPG好きな人には楽しめる良作。 確かに、予言の子が結局何も活躍しないまま終わる展開ではありますが、予言の子をきっかけに、本来ならば協力するはずのない人同士が力を合わせることになり、結果女王を滅ぼすことになったわけですから、やはり予言の子によって女王は滅ぼされたと言えなくもないです。 まあ、最後のおばちゃん同士の肉弾戦はどうかと思いますけど。 ウィローも含め、魔法使いのみなさん、もっと魔法使えよ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-24 11:03:45) |