1. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
何度繰り返し見ても理解に苦しむ場面や、そこまでやるのかと思わせる場面もあるが、よくできた映画だと思う。死刑制度や冤罪を問う社会派ドラマでもあるし、綿密に仕組まれたサスペンスでもある。何と言っても脚本がすばらしいし、敬遠されがちな政治的イメージもうまく映画にしていると思う。緊迫感があって最後まで目が離せないし、繰り返し見れば、細かな伏線も感じることができる。さらに言えば、カウボーイ風の男が登場するたびに流れるオペラのアリアも、最初はかすかに流れ、それが繰り返されるたびに明確な旋律となり、最後は舞台の場面となって出てくる演出もすごい。オペラはプッチーニの遺作となった「トゥーランドット」歌われるアリアは自己犠牲の象徴とも言うべきだろう。興味ある方はオペラ「トゥーランドット」について調べてみられるのが良いだろう。この映画と重ねて見れば、感動も倍になるかもしれない。 [DVD(字幕)] 9点(2013-03-09 09:54:16) |
2. ラ・マンチャの男
《ネタバレ》 娼婦をお姫様、自分を騎士に見立て、大魔王が変身した風車に突進するなど、狂人としか思えないドン・キホーテ。他にもぼろ布の薄紗や洗面器の金の兜なども出てくる。しかしドン・キホーテは見果てぬ夢を追い、かなわぬ敵にも立ち向かう勇気ある正義の騎士だったのだ。映画を最初見たときは、舞台劇とは思いつつもまさかミュージカルとは思わずびっくりしたことを覚えている。宗教裁判にかけられ捕らえられたセルバンテスの物語の中の、気のふれたキハナ老人の、妄想の中の騎士ドン・キホーテの物語という複雑な構造でとまどうが、改めて見てみるとなかなかおもしろい。ミュージカルのタイトル曲や「ドルシネア」「見果てぬ夢」も良い曲だ。 [映画館(字幕)] 8点(2013-04-16 05:06:41)(良:1票) |
3. ラスト、コーション
《ネタバレ》 映画を見るまでは、「ラスト、コーション」の意味を知らなかった。(コーションは警告だから「最後の警告」とばかり思っていた) しかしラストとコーションの間に「、」がある、これは何と思って原題を見、英語のスペルを見てまちがいだったことを気づいた。そう思って改めて映画を見直すとさらに映画の真価がわかったような気がした。映画は工作員や特務機関員を扱った映画では最高レベル(私の基準)に近いし、風格がある。太平洋戦争時の中国の様子や時代背景もよくわかるし、映像も音楽も良い。いろいろな思いが伝わってくる映画だ。話題になったベッドシーンも少しも嫌みを感じさせない。 [DVD(字幕)] 8点(2012-11-14 06:53:04) |
4. ラヴ・ハッピー
ドタバタと言ってしまえばそれまでだがおもしろいし、ハープやピアノの演奏も凄い。これが噂のマルクス兄弟か。マリリン・モンローのミュージカル映画と思ったらとんでもない(失礼)映画にぶちあたった。 [DVD(字幕)] 7点(2016-01-07 20:49:44) |
5. ラヴ・パレイド
「メリィ・ウィドウ」のモーリス・シュヴァリエとジャネット・マクドナルドのコンビは何とその5年前の「ラヴ・パレイド」で共演していたのだ。しかも監督も同じエルンスト・ルビッチだからこれは見ないわけにはいかないと思った。戦前の音楽映画の看板スターとなったマクドナルドはパラマウントのオーディションに落ちたものの、ルビッチに見いだされ映画初出演となった。さてこの映画結婚を夢見る女王と女性問題を引き起こしてばかりいる伯爵という組み合わせ。また彼らの秘書と小間使いをも絡めてなかなかおもしろい。国を治める女王とその夫問い関係は命令する者と従う者の関係かさて・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2015-09-15 20:55:43) |
6. ライムライト
名作なのだろうが、チャップリンの他の作品以上のものとは思わない。私自身が中盤の帰ったお客と同じレベルだからなのだろうか。だけど、「テリーのテーマ」は名曲だと思う。あのもの悲しい哀愁に満ちた美しい曲は忘れることができない。ところで、チャップリンが左利きだということは以前から気づいていたけど、ヴァイオリンも左手で弾いているのにびっくり。あのヴァイオリンが左利き用に作られていたとしたら、質に入れるのにはもったいないほどの高価なものだと思うけど・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2013-06-16 22:44:30) |
7. ラビット・ホール
ピュリツァー賞に輝くデヴィッド・リンゼイ=アベアーの戯曲を、ハリウッドを代表するニコール・キッドマンが製作と主演を兼ね、心血を注いで映画化したものである。物語は静かに始まって静かに終わるが、決して平坦ではない。子どもを亡くした夫婦の心情を悲しむでもなく、励ますでもなく、リアルなままに描き出す。だから何かが起こったり変わったりする映画ではなく、感じ取る映画なのだろうと思う。 [映画館(字幕)] 7点(2012-01-25 15:16:33) |
8. ラヴレース
ポルノ映画史上最大の興行収入をあげた「ディープスロート」それまで秘密めいて作られたポルノ映画が堂々と一般映画館で上映されたわけだから、大騒動になったわけである。こちら日本でも上映されたが、もちろんカットとぼかしの嵐、結局たいした映画でもなかった。そのディープスロート撮影に関しての裏話、主演リンダ・ラヴレースの物語である。興味のある人にはおもしろかろうが、そうでない人にはさっぱりかも。ただしラヴレースを演じた主演のアマンダ・セイフライドの体当たり演技は特筆に値するだろう。 [映画館(字幕)] 6点(2014-04-19 06:35:58)(良:1票) |
9. ラストサマー
《ネタバレ》 はらはらドキドキの結構おもしろいホラーサスペンスだったと思う。だがよくわからないところがあって、何度もDVDで振り返って繰り返し見たものだ。 "I know what you did Last Summer"とI will never forget Last Summer"を同じに思っていたミスにはすぐに気づいたが、突っ込みどころはたくさんある。その中でも一番の謎はカニに埋もれたマックスの死体、ちょっとの時間にどうやって消えたのだ? それから犯人は顔をつぶされたのじゃなかったのか? それに不死身だし、この辺がホラーなのか。 [DVD(字幕)] 6点(2012-10-03 17:09:10) |
10. ライアー ライアー
少なくとも3・4回は見ている映画だが、不思議なことに見るたびに印象や評価点数が違ってくる。気分が落ち込んでいるとき見れば、ぐっと気力がみなぎってくることもあるが、そうでないときは馬鹿馬鹿しくなってしまうこともある。 今回妻と一緒に見終わった後、あきれているような顔をしていたので、「つまらなかっただろう」と聞いたら、「でもあんなに一生懸命演技しているのに、低い点はつけられない」と言った。そうか、そういう見方もあるのかと思った。 ストーリーは単純明快、演技が大げさかどうかは見方によると思うが、ラストにはだまされた。1年後のマックスの誕生日には「パパとママが仲良くなりますように」と言ったものとばかり思っていた。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-23 22:53:40) |
11. ラブ・アクチュアリー
登場人物が多く場面が細切れに変わりすぎて着いていきにくい。英国首相も出てくるのでもっと格調高いものかと思っていたら、どうも品のない話が目立つ。もう少し整理すればと思うが、豪華キャストがもったいない。 [DVD(字幕)] 4点(2013-02-13 07:21:07) |
12. らせん階段(1945)
《ネタバレ》 期待して見たのにがっかりだった。おもしろくもないし、怖くもない。第一犯行の動機がきわめて弱い。 スティーブは嵐の中をなぜ散歩したのか、パリー医師は言葉が出ない患者になぜ電話番号を教えたのかなどわからないことだらけ。ああ、なるほどと思わせる伏線もなし。 [DVD(字幕)] 4点(2011-01-27 19:36:16) |
13. ラストサマー2
前作に比べ甚だしくおもしろくない。ブラジルの首都がリオ?という懸賞問題も変だし、ジャック・ブラックが出てくるのも妙だ。駄作というほかない。 [DVD(字幕)] 2点(2012-10-03 19:37:49) |